第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

当連結会計年度より、資産除去債務の会計処理について会計方針の変更を行っており、遡及処理の内容を反映させた数値で前連結会計年度との比較を行っております。

 

(1) 業績

 ① 事業全体の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢の改善など緩やかな景気回復基調がつづく一方で、欧州での債務問題や中国の景気減速をきっかけとした新興国経済の成長鈍化の懸念、今後に予定されている消費増税等により、景気の先行きに対する不透明感が強まっております。
 外食を含む国内消費財分野においては、高級消費財を中心とするハイエンド分野における消費行動の改善や、外国人旅行者による旺盛な消費行動などのプラス面も見られましたが、実質賃金は伸び悩み、全体的な消費マインドの大幅な改善には至っておりません。外食業界においては、回復ペースは業態や個店毎にまだらであり、業界として本格的な需要回復には至っておりません。特にファストフード市場や居酒屋市場は他業種の代替やニーズの変化などにより、依然として熾烈な競争状態にあります。また、食の安全確保や食材価格の上昇、景気回復に伴う人員確保の難化など、厳しい経営環境が継続しております。
 こうしたなか、当社グループにおいては、今後の大きな飛躍に向けた5ヵ年の中期経営計画『Dynamic Challenge 500 ~新たな成長で、新たなステージへ~』に基づき、「既存業態のブラッシュアップと新規出店の加速化」「フランチャイズ店舗の積極展開」「M&Aによる経営資源の強化とドミナント形成の推進」を重点政策に掲げ、それぞれの施策を進めてまいりました。
 また、これらの戦略を支える財務基盤の強化と資本施策の選択肢を広げるとともに、社内体制の整備を進めております。
 M&Aについては平成27年6月(一部は7月)にパステルのレストラン事業45店舗の譲り受けを実施し、商品のバリューアップと店舗の収益力改善に向けた取り組みを実施しております。また、パステルブランドに当社のオペレーションを組み込んだ新業態イタリアンバル・パステルを開発して、既存店からの業態転換を中心に展開を進めております。
 営業面では、各業態において既存店の客数を伸ばし続けることに重きをおき、QSCA(フードサービスの概念的価値を表す。Quality:クオリティ、Service:サービス、Cleanliness:クレンリネス、Atmosphere:アトモスフィアの頭文字)の継続的な向上施策や、主力業態である扇屋等で積極的にリニュアルを実施するなどした結果、グループの既存店売上高は前年同期比101.5%となりました。
 店舗数については、新規出店が11店、閉店が19店(うち、FC3店)となり、パステルのレストラン45店を加えると、当期末の店舗数は、565店舗(うち、FC77店舗)となりました。
 売上原価については、パステル加入の影響や円安影響等により上昇し、売上原価率は前年に比べて1.3ポイント上昇しました。販売管理費については、パステルの取得関連費用43百万円やシステム改修費用16百万円が追加的に発生しましたが、労働時間のコントロールを中心にコストの適正化をすすめたことにより、販管費率は前年に比べて1.0ポイント低下しました。
 また、パステルのレストラン事業の譲り受けにより、当連結会計年度において、負ののれん発生益266百万円の特別利益を計上することとなりました。このほか、子会社において店舗の減損損失やリニュアルに伴う固定資産除却損が発生したこと等により、606百万円の特別損失を計上することとなりました。
 以上の結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は30,351百万円(前年同期比18.4%増)、営業利益は815百万円(同4.4%増)、経常利益は548百万円(同2.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は272百万円(同14.4%増)となりました。

 

 ② 子会社別の事業の状況

 子会社別の事業の状況は以下のとおりであります。なお、会社ごとの売上高は、連結会社間取引相殺消去前の売上高であるため、連結損益計算書の売上高とは一致しておりません。 

(a)㈱扇屋コーポレーション

 扇屋カンパニーが展開する焼き鳥居酒屋「備長扇屋」では、当連結会計年度において、新たに9店の出店を行ったほか、採算の回復が困難と判断した店舗について7店(うちFC3店)を閉店することとなりました。既存店においては、銘柄鶏の導入など串物の商品力の強化を図る一方で、メニューのカテゴリーを拡大する新たな商品開発を進めました。また、店舗オペレーションの強化とスキルアップによるお客様満足度の向上を目指した「焼師制度」や「真心師(まごころし)制度」を推進してまいりました。期末店舗数は346店(うちFC70店)であります。
 カジュアルダイニングカンパニーでは、ショッピングセンターや商業施設内を中心に様々なブランドによるインショップ型レストラン等を展開しております。パステルの事業譲受の後、派生ブランドのパステル・イタリアーナやイタリアンバル・パステルを開発し、既存店をこれらの業態に転換することで、売上高は大きく向上しました。また、ステーキハウスへの業態転換も収益向上に貢献しております。当期においては新店2店舗、閉店が10店舗となり、期末店舗数は124店となりました。
 これらの結果、㈱扇屋コーポレーションの当連結会計年度の売上高は21,929百万円(前年同期比40.1%増)、期末店舗数は470店(うちFC70店)となりました。

(b)㈱一丁

 北海道や首都圏のターミナル駅を中心に展開する刺身居酒屋「魚や一丁」では、「北海道と美味い魚の専門店」をコンセプトとし、原点である刺身の鮮度や品質、ボリュームにこだわり、生け簀の導入による活魚販売等を積極的に展開した結果、売上は好調を維持しております。当連結会計年度の売上高は3,639百万円(前年同期比3.2%増)、期末店舗数は21店(うちFC1店)となりました。

(c)㈱一源 

 埼玉を中心に展開する総合型居酒屋「いちげん」では、ちょっとしたごちそう感やぜいたく感、こだわりを訴求するメニューや、シェアして楽しい驚きのメニューを導入するなど、ファミリー層をターゲットとして業態開発を進めてきており、付加価値向上により収益率は向上しております。当連結会計年度の売上高は2,735百万円(前年同期比6.2%増)、期末店舗数は24店(閉店1店)となりました。

(d)㈱紅とん

 都心のターミナル駅を中心に展開する炭火串焼き専門店「日本橋紅とん」では、「働くお父さんのエネルギー源」をコンセプトとして、健康系のドリンクメニューの開発や串焼き技術を向上させ、コンセプトの浸透を図ってまいりました。期末店舗数は32店(うちFC6店)であります。
 大阪下町の味お好み焼き「ぼちぼち」では、お好み焼きなどの看板商品の品質や調理技術の向上を図るなど、鉄板お好み焼き屋としてのコンセプトの表現に努めてまいりました。当期において1店を閉店し、3店舗をグループの他の業態に転換した結果、期末店舗数は18店となりました。
 これらの結果、㈱紅とんの当連結会計年度の売上高は2,201百万円、期末店舗数は50店(うちFC6店)となりました。

(e)以上により、当社グループの期末店舗数は565店舗(うち、FC77店舗)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比較し、1,606百万円増加の2,868百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により得られた資金は、1,896百万円(前連結会計年度は1,727百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益による収入が306百万円、現金の支出が伴わない減価償却費が1,279百万円及びのれん償却額が143百万円、減損損失が428百万円あったこと及び負ののれん発生益が266百万円あったこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により使用した資金は、2,385百万円(前連結会計年度は673百万円の支出)となりました。これは主に、敷金・保証金の回収による収入が199百万円あったものの、既存店のリニュアルや新規出店等に伴う有形固定資産の取得による支出が1,971百万円あったこと及び事業譲受による支出が537百万円あったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により得られた資金は、2,095百万円(前連結会計年度は3,126百万円の支出)となりました。これは主に、公募増資等により株式の発行による収入が4,156百万円及び金融機関からの長期借入れによる収入が9,315百万円あった一方、長期借入金の返済による支出が9,101百万円、優先株式の取得による支出が1,852百万円、リース債務の返済による支出が149百万円及び配当金の支払による支出が225百万円あったこと等によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 仕入実績

当連結会計年度の仕入実績を事業会社別に示すと、次のとおりであります。

事業会社

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

㈱扇屋コーポレーション

7,478

+45.7

㈱一丁

1,211

+3.9

㈱一源

795

+6.9

㈱紅とん

645

合計

10,132

+24.2

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

     2. 上記の仕入高の金額は、仕入値引控除前の金額であります。

   3. 上記の仕入高の金額は、連結会社間取引消去前の仕入高であるため、連結損益計算書の仕入高とは一致しておりません。

   4. 外食サービス事業の単一セグメントであるため、事業会社別に記載しております。

   5. ㈱扇屋コーポレーションの前年同期比の仕入高には、合併前の㈱フードリームの実績を含んでおらず、分割前の㈱紅とんの実績を含んでおります。

   6. 合計の前年同期比の仕入高には、合併前の㈱フードリームの実績を含んでおります。

 

(2) 受注実績

当社グループは一般顧客に直接販売する飲食業を営んでいるため、受注状況は記載しておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績を事業会社別に示すと、次のとおりであります。

なお、当社グループは主に一般顧客に直接販売する飲食業を営んでいるため、特定の主要な販売先はありません。

事業会社

売上高(百万円)

前年同期比(%)

㈱扇屋コーポレーション

21,929

+40.1

㈱一丁

3,639

+3.2

㈱一源

2,735

+6.2

㈱紅とん

2,201

合計

30,506

+18.6

 

(注) 1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

   2. 上記の売上高の金額は、連結会社間取引消去前の売上高であるため、連結損益計算書の売上高とは一致しておりません。

   3. 外食サービス事業の単一セグメントであるため、事業会社別に記載しております。

   4. ㈱扇屋コーポレーションの前年同期比の売上高には、合併前の㈱フードリームの実績を含んでおらず、分割前の㈱紅とんの実績を含んでおります。

   5. 合計の前年同期比の売上高には、合併前の㈱フードリームの実績を含んでおります。

 

 

3 【対処すべき課題】

 ① 人財の確保・育成

グループの発展・拡大に欠かせない人財の確保・育成については、重要な経営課題と位置づけ、エイジフリー制度の導入による生涯雇用への対応、確定拠出型年金制度の導入など「従業員の生きがいと生活の安定」を目指した施策を実施してまいりました。平成27年7月には、新しい人事教育制度を導入することで教育・評価・処遇の仕組みを大幅に見直し、従業員が仕事を通じて自己実現に挑戦できる環境を整えるとともに、ワークライフバランスを推進するなど、従業員満足度の向上に努めてまいります。

 

 ② 食の安全・安心の確保

今後ますます重要となる食の安全・安心の確保のため、社内に設置された食品衛生委員会を中心に、グループ横断で社内ルールの徹底、情報の共有を図っております。また、外部の調査機関に継続的に検査を委託し、購入食材の安全性と店舗の衛生管理状況の確認・改善を行ってまいります。

 

 ③ 既存店の売上向上

厳しい経済環境のなかにあっても安定的な成長を実現するために、オペレーションの磨きこみやマーケットに則した商品開発を進め、魅力あるコンセプトと商品の提案を行ってまいります。また、外食産業の原点であるQSCAを更に強化することで、より多くのお客様に再来店していただける店舗づくりを行い、業態ブランドの構築を図ってまいります。さらに、効果的なリニュアルを実施することで、既存店の売上を押し上げてまいります。

 

 ④ 財務基盤の強化

当社は、財務基盤の強化と成長資金の確保を目的として、借入金の長期化やコミットメントラインの設定、公募増資による資金調達等を実施し、最適資本構成の見地から借入金も段階的に圧縮を図ってまいりました。今後につきましても、成長戦略に要する資金を調達しつつ、更なる財務基盤の強化を行ってまいります。

 

 ⑤ CSRへの取り組み

健康問題と環境問題そして食糧問題に対する取り組み「ヒューマン・アース・プロジェクト」に加え、10年間にわたる東日本大震災の復興支援の取り組み「私たちにできることプロジェクト」を進めるなど、持続可能な社会の実現に向けた活動を推進しております。その他にも、CO2排出削減や飲酒運転の根絶、雇用の創出など、社会の要請に応える活動を積極的に取り組んでまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 食品安全性と食材仕入

当社グループにおきましては、BSE・鳥インフルエンザのような食材の安全性を揺るがす事態、食中毒等の衛生問題など食品の安全性に関わる問題が発生した場合、売上高が急激に落ち込むなど当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、食材の調達において、仕入先の環境変化等により、現在確保している原材料の調達が困難になった場合、あるいは天候不順等の理由による原材料の高騰などが生じた場合、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 法的規制について

当社グループでは、会社法、金融商品取引法、法人税法等の一般的な法令の他に、食品衛生法、労働基準法、食品リサイクル法等外食店舗の営業に係る各種法的規制や制限を受けております。これらの法的規制が強化された場合、対応のための新たな費用が発生することにより、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
 また、将来の税制改正に伴い消費税率が引き上げられた場合には、個人消費が落ち込み、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 季節変動や天災等

当社グループにおきましては、年間の売上動向として夏場や大型連休並びに各種イベント(暑気払い・忘年会・歓送迎会)など、売上高はある程度季節的な変動があることを前提とした営業計画を立てております。

冷夏などの天候不順、台風などの天災、あるいは新型インフルエンザの猛威等によっては本来売上を見込んでいる時期の業績が伸び悩み、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) エネルギー供給について

当社グループでは、全国的に店舗展開をしているため、物流コストや電力コストの変動により、業績は一定の影響を受けます。原油等のエネルギー資源の価格高騰や、原子力発電停止等の影響により、電力価格が上昇した場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 価格競争

当社グループは、外食業界や食品業界において、価格競争の激化による悪影響を受ける可能性があります。

当社グループはリーズナブルな価格でお客様へのサービスと食の提供を実施しておりますが、低価格競争の激化や食材料の高騰などがあった場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 減損会計について

当社グループにおいて、固定資産の減損会計を適用しておりますが、今後固定資産の収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなり減損処理を行った場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7) 外食サービス事業店舗の賃借物件への依存について

当社グループは、本社事務所や大部分の店舗の土地建物を賃借しております。賃借期間は賃貸人との合意により更新可能でありますが、賃貸人側の事情により賃貸借契約を更新できない可能性があります。また、賃貸人側の事情による賃貸借契約の期限前解約により、計画外の退店を行う可能性があります。このような場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) フランチャイズ契約店舗について

当社グループ傘下の事業会社において、「備長扇屋」「うおや一丁」「日本橋紅とん」について、フランチャイズ加盟契約者との間で「フランチャイズ加盟契約」を締結し、フランチャイズ展開を行っております。各業態のフランチャイズ店舗には安全な食材の手配や経営指導を行うなど、良好な取引関係を維持しておりますが、万が一、フランチャイズ店舗での食中毒等の不測の事故が発生した場合や、当社グループのフランチャイズ店舗の業績動向に起因しない事情でフランチャイズ加盟契約者が破綻した場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 情報システムについて

当社グループ情報システムは、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害等偶発的な事由によりネットワークの機能が停止した場合、サービス提供に支障が生じる可能性があります。

また、外部からの不正な手段によりコンピュータ内へ侵入され、重要データの不正入手、コンピュータウィルスの感染により重要なデータが消去される可能性もあります。このような状況が発生した場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 有利子負債依存度について

当社は、店舗建築費用及び敷金や保証金等の出店資金を主に金融機関からの借入れにより調達しているため、総資産に占める有利子負債(借入金、リース債務及びその他有利子負債)の割合が、平成28年3月31日現在で46.2%と高い水準にあります。したがって今後、有利子負債依存度が高い状態で金利が上昇した場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、当社は機動的かつ安定的な資金調達を目的として、取引銀行と貸出コミットメント契約を締結しております。当該貸出コミットメント契約及び借入金には財務制限条項が設けられています。従来より金融機関とは持続的に良好な関係を築いておりますが、同条項に抵触した場合には、当社への貸出金利の上昇や、期限の利益を喪失することにより、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) M&Aについて

当社グループは、事業拡大を加速する有効な手段のひとつとして、当社グループに関連する事業のM&Aを検討していく方針です。M&A実施に際しては、対象企業の財務・法務・事業等について事前にデューデリジェンスを行い、十分にリスクを吟味し正常収益力を分析した上で決定いたしますが、買収後に偶発債務の発生や未認識債務の判明等、事前の調査で把握できなかった問題が生じた場合、また事業の展開等が計画通りに進まない場合には、のれんの減損処理を行う必要が生じる等、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 敷金及び保証金

当社グループは、飲食事業を展開するにあたり、店舗オーナーと賃貸借契約を結び敷金や保証金の差入れを行っております。平成28年3月31日現在、敷金及び保証金の残高は、3,050百万円となっており、総資産の14.2%を占めております。店舗オーナーの経営状況の悪化等により敷金や保証金の回収不能が発生した場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(13) 出退店政策について

当社グループは、主に高い集客が見込める都心部及び郊外に出店をしておりますが、新規出店におきましては、立地条件、賃貸条件、投資回収期間等を総合的に検討して、出店候補地を決定しているため、すべての条件に合致する物件が確保できない可能性があります。また、当社グループでは、月次の店舗ごとの損益状況や当社グループの退店基準に基づき業績不振店舗等の業態転換、退店を実施することがあります。業態転換や退店に伴う固定資産の除却損、減損損失の計上、各種契約の解除による違約金、退店時の原状回復費用等が想定以上に発生する可能性があります。これらが生じた場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
 中期経営計画『Dynamic Challenge 500 ~新たな成長で、新たなステージへ~』の施策を進めるにあたり、既存店の客数を伸ばすことを主な目的として各業態の新規出店、特にリニュアルに積極的に取り組んでおります。新規出店及びリニュアルのためには多額の投資を必要とします。新規出店及びリニュアルの実施に際しては、収益性、投資回収等について事前に十分に検討をした上で決定いたしますが、開店後に店舗周辺の競争環境が変化した場合や、事前の検討で把握できなかった問題が生じた場合など、計画していた収益を下回ることや、店舗設備の除却、減損処理を行う必要が生じること等により、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(14) 外食業界の動向

外食業界は、他業界と比較すると参入障壁が低く新規参入が多いこと、また個人消費の低迷を受けての価格競争などもあり、非常に厳しい競争状態が続いている業界です。その中で当社グループの店舗は、それぞれの業態についてブランド力の強化を図ると共に、お客様によりバリューを感じていただける商品ラインナップとすることで、粗利高を確保する戦略をとっております。しかしながら、今後当社のグループの店舗と同様のコンセプトを持つ競合店舗の増加等により競合状態がさらに激化した場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(15) 人財の確保及び育成について

当社グループは継続的な新規事業の開発及び更なる店舗展開を図っていく方針であるため、十分な人財の確保及び育成ができない場合には、新規事業開発の遅れ、サービスの低下による集客力の低下、計画通りの出店が困難となること等により、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1)シンジケートローン契約

 当社は平成28年3月28日にて、安定的かつ長期的な資金確保を目的として、株式会社りそな銀行及び株式会社みずほ銀行をアレンジャーとするシンジケーション方式によるタームローン契約及びコミットメントライン契約を締結しております。

当該契約の概要は次の通りです。

 

① タームローン契約

 借入人     株式会社ヴィア・ホールディングス

 借入先     株式会社りそな銀行他 計6行

 借入額     90億円

 契約日     平成28年3月28日

 契約期間    平成28年3月31日から平成33年3月31日

 財務制限条項 

・各年度の決算期における連結貸借対照表における純資産の部の金額を前年同期比80%以上に維持する。

・各年度の決算期における連結損益計算書に示される経常損益が損失とならないようにする。

・各年度の決算期における連結のレバレッジ・レシオ(有利子負債の合計額/(経常利益+減価償却費(のれん償却費含む)))の数値を8.0以内に維持する。

 

② コミットメントライン契約

 借入人     株式会社ヴィア・ホールディングス

 借入先     株式会社りそな銀行他 計6行

 借入極度額   10億円

  借入未実行残高 10億円 

 契約日     平成28年3月28日

 契約期間    平成28年3月31日から平成29年3月31日

 財務制限条項 

 上記① タームローン契約と同様

 

 

(2)フランチャイズ店舗(FC店)とのフランチャイズ契約

当社グループは、フランチャイズ店舗(FC店)とのフランチャイズ契約を次のとおり締結しております。

 

① 契約の概要

当社グループ(フランチャイザー)とFC店(フランチャイジー)との間において、FC店は当社の経営に関する指導、助言を遵守することを条件に、当社グループ会社より経営上必要なノウハウや情報を与えられ、それに基づいて店舗を運営することを目的としております。
 当フランチャイズ契約の締結におきましては、FCオーナーが自身において物件を準備して加盟をしていだだく方式であります。

 

② ロイヤリティ

FC店は当社グループに対し、毎月月間売上に対して一定の割合に相当する金額または、約定による固定金額を当社に支払うことになっております。

 

③ 契約期間及び更新

3年間または5年間といたします。
 契約は、FC店より契約期間満了の3ヶ月前までに書面にて更新拒絶の通知がない限り、2年間または3年間契約が更新されるものとします。

 

(3)チタカ・インターナショナル・フーズ株式会社との業務提携契約及び事業譲受契約

当社は、平成27年4月28日開催の取締役会において、チタカ・インターナショナル・フーズ株式会社との業務提携契約及びパステル事業の一部を譲り受けることについての事業譲受契約について決議し、契約を締結いたしました。これに基づき、パステルのレストラン部門45店舗(平成27年6月1日に41店舗、平成27年7月1日に4店舗)を取得しておりますが、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

当社グループは、連結財務諸表作成にあたって、適切な会計方針を選択し、固有の見積りや判断が必要な事象については過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りと異なる場合があります。

なお、当社グループが採用した会計方針については、「第5 経理の状況の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。

 

(2) 経営成績の分析

① 売上高

売上高は、前連結会計年度に比べ4,716百万円増加し、30,351百万円となりました。売上高が増加した主な原因は、平成27年6月(一部は7月)にパステルのレストラン事業45店舗の譲り受けを実施したことによるものであります。

② 売上総利益

売上総利益は、売上高の増加に伴い前連結会計年度に比べ2,845百万円増加し、20,460百万円となりました。

③ 販売費及び一般管理費

販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ2,811百万円増加し、19,645百万円となりました。

④ 営業利益

営業利益は、前連結会計年度に比べ34百万円増加し、815百万円となりました。

⑤ 経常利益

経常利益は、前連結会計年度に比べ14百万円増加し、548百万円となりました。

⑥ 税金等調整前当期純利益

税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ211百万円減少し、306百万円となりました。

⑦ 親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ34百万円利益が増加し、272百万円となりました。

 

(3) 財政状態の分析

① 流動資産

流動資産は、前連結会計年度末に比べ1,717百万円増加し、4,503百万円となりました。

これは主に、公募増資等により、現金及び預金が1,606百万円増加したこと及び売掛金の増加216百万円等によるものであります。

② 固定資産

固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,272百万円増加し、16,959百万円となりました。

有形固定資産および無形固定資産は、主にパステルのレストラン事業の譲り受けや店舗リニュアル及び新規出店による増加2,799百万円、減価償却・のれん償却による減少1,422百万円、減損損失による減少428百万円等によるものであります。投資その他の資産は、投資有価証券の減少75百万円、敷金・保証金の増加296百万円等によるものであります。

③ 流動負債

流動負債は、前連結会計年度末に比べ8,413百万円減少し、4,164百万円となりました。

これは、一年内返済予定の長期借入金の減少8,602百万円、買掛金の増加281百万円、株主優待引当金の増加67百万円等によるものであります。

 

④ 固定負債

固定負債は、前連結会計年度末と比べ9,029百万円増加し、10,423百万円となりました。

これは、長期借入金の増加9,000百万円、長期リース債務の増加72百万円、長期前受金の減少233百万円等によるものであります。

⑤ 純資産の部

当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比べ2,390百万円増加し、6,891百万円となりました。

これは、資本金が公募増資及び第三者割当増資等の実施により2,094百万円増加したこと、資本剰余金が公募増資及び第三者割当増資等の実施により2,094百万円増加した一方、配当とA種優先株式及びB種優先株式の消却等により2,017百万円減少したこと、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益により272百万円増加した一方、配当により60百万円減少したこと等によるものであります。

この結果、自己資本比率は32.1%となり、1株当たり純資産額は207円50銭となりました。

 

(4) 流動性及び資金の源泉

当社グループの資金需要のうち主なものは、設備投資と運転資金であります。

新規出店等の設備投資資金は、内部留保資金及び長期借入金により調達することを基本としていますが、当連結会計年度における設備投資に要する資金は、増資資金、借入金及び自己資金により充当しております。

また、一時的な期中資金ギャップに対応するため、平成28年3月28日付にて取引銀行6行との間で、シンジケーション方式により総額1,000百万円のコミットメントライン契約を締結しておりますが、当連結会計年度末における借入実行残高はありません。

なお、キャッシュ・フローの状況の分析については、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。