第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは「心が響きあう価値の創造」を経営理念とし、顧客の「心のニーズ」に応え、喜びと感動に満ちた新しい価値のイノベーションに果敢に取り組み、お客様、株主の皆様、お取引先様そして従業員などすべてのステークホルダーにとって信頼される企業を目指しています。事業領域は外食サービス事業であります。外食サービス事業においては、食の安全・安心・健康をテーマとし、品質の追求と顧客ニーズに即したサービスの提供を通じてライフスタイルにおける価値を具現化してまいります。当社グループでは、これらを具現化すべく、グループ会社の自主性・独立性を尊重しつつ、グループ全体での生産性と効率性を追求してまいります。このことで、長期的かつ安定的な成長と拡大を実現する企業グループの構築を目指してまいります。

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、2021年4月20日に成立した産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続(以下、「事業再生ADR手続」といいます。)において合意を得た事業再生計画に基づき、今後の事業再生に向けた強固な収益体質の確立と財務体質の抜本的な改善を目指す上で、再成長軌道に向けた事業の仕組みの抜本的見直しを行うとともに、コア事業の深化と進化による再成長に努めてまいります。

 

『事業再生計画』の概要

① 数値目標(2024年3月期)

   売上高  18,000百万円
   営業利益   1,000百万円
   営業利益率     6%

② 計画骨子

   再成長に向けた事業の仕組みの抜本的見直し

   事業アセットの絞り込み

   本部・現場の生産性向上

   顧客中心の店舗開発

   コア事業の深化と進化による再成長

     扇屋を中心とした事業展開・扇屋改革

 

(3) 会社の対処すべき課題

①既存店の売上向上

 厳しい経済環境のなかにあっても安定的な成長を実現するために、オペレーションの磨きこみやマーケットに則した商品開発を進め、魅力あるコンセプトと商品の提案を行ってまいります。また、外食産業の原点であるQSCA(フードサービスの概念的価値を表す。Quality:クオリティ、Service:サービス、Cleanliness:クレンリネス、Atmosphere:アトモスフィアの頭文字)を更に強化することで、より多くのお客様に再来店していただける店舗づくりを行い、業態ブランドの構築を図ってまいります。さらに、効果的なリニューアルを実施することで、既存店の売上を押し上げてまいります。

 

② 人財の確保・育成

 グループの発展・拡大に欠かせない人財の確保・育成については、重要な経営課題と位置づけ、確定拠出型年金制度の導入など「従業員の生きがいと生活の安定」を目指した施策を実施してまいりました。2021年8月から新人事教育制度を導入し、教育・評価・処遇の仕組みを大幅に見直し、従業員が仕事を通じて自己実現に挑戦し、積み上げたキャリアを処遇する仕組みへと変更をいたしました。今後も時代や環境の変化に合わせて制度の改善に取り組み、さらなる従業員満足度の向上を追求してまいります。

 

③ 食の安全・安心の確保

 今後ますます重要となる食の安全・安心の確保のため、社内に設置された食品衛生委員会を中心に、グループ横断で社内ルールの徹底、情報の共有を図っております。また、外部の調査機関に継続的に検査を委託し、購入食材の安全性と店舗の衛生管理状況の確認・改善を行っております。

 

 

④  財務基盤の強化

 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、居酒屋業態を中心とした当社グループにおいては大幅に売上高が減少した結果、2021年3月期末時点において債務超過となるに至りました。

 当社では、事業再生ADR手続きを利用し、事業面の課題について大規模な経営構造のリストラクチャリングを実施するとともに、財務体質の抜本的な改善を行う事業再生計画を策定して関係者と協議を進めた結果、2021年4月に事業再生ADR手続きが成立し、2021年5月にC種優先株式による15億円の資本調達及び取引金融機関による45億円の債務の株式化など、大規模な資本調達を実施することができ債務超過を解消いたしました。今後、更なる財務基盤の強化に向け、事業再生計画に基づいた事業運営を着実に実施してまいります。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

私たち、ヴィア・ホールディングスは、「心が響きあう価値の創造」を経営理念とし、顧客の「心のニーズ」に応え、喜びと感動に満ちた新しい価値のイノベーションに果敢に取り組み、お客様、株主の皆様、お取引先そして従業員などすべてのステークホルダーにとって信頼される企業を目指してまいりました。当社グループの事業領域である外食サービス事業において、食の安全・安心・健康をテーマとし、品質の追求と顧客ニーズに即したサービスの提供を通じてライフスタイルにおける価値を具現化してまいります。

2022年6月に提出した有価証券報告書では、当社グループにおける重要な経営課題の一つとして人材育成を掲げています。また、2021年4月に公表した「事業再生計画」において、「1.事業アセットの絞り込み」「2.本部・店舗の生産性向上」「3.顧客中心の店舗開発」を骨子としており、事業の抜本的な改革を推進しております。当社グループの経営戦略を遂行し、この改革を実現するためには、従業員全員が能力を発揮できる環境を整備すると共に人材育成に積極的に投資することにより、従業員と会社とが共に成長し、企業価値を高めることが必要条件であると考えます。

当社グループの改革実現と企業価値向上を目的として、当社グループでは2022年度より「総活躍」を全社方針として掲げ、個人と組織の両面からパフォーマンス最大化のための取組を開始しました。また、当社グループでは5年後にありたい企業像からバックキャストした「未来計画」を策定し、従業員が「成長・豊かさ・幸せ」を感じられるような会社へ生まれ変わることを目指しています。「総活躍」および「未来計画」は経営者自らが従業員に向けて発信するとともに、従業員との対話の中で当社グループへの定着を図っています。

私たちは、この人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針に従い、すべての従業員が互いに協調し、成長し、やりがいを常に感じられる環境で働くことで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 

(1)ガバナンス

この人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針は、「人材の育成、人材の多様性の確保、人材が成長できる環境の整備」を推進するための指針として、外部の専門機関の助言を得ながら、当社グループおよび関連部署において協議を重ねた上で、取締役会の決議に基づき策定しています。

 

(2)戦略

①人材育成

(総活躍を実現する人材の発掘)

当社グループにおけるメンバーの総活躍とは、自立自走して企業価値を創出できる攻めの人材と企業価値を確固たるものとできる守りの人材のそれぞれが発揮するパフォーマンスの融合であると定義しています。そのため当社では経営者と従業員とが対話するための場を設け、経営者自らが総活躍の実現に向けた人材戦略にコミットすることを従業員に対して宣言するとともに、一人ひとりの人材について個性や強みを見極めることとします。企業価値の創出において活躍が期待できる人材に対してはキャリアの早期から積極的に挑戦の機会を与え、自律的な成長を支援します。

 

(経営理念の定着)

競争の激しい外食業界にあって当社グループが持続的かつ安定的な成長を実現するためには、真の意味で当社の経営理念に共感し、お客様をはじめとしたステークホルダーとともに喜びと感動を分かち合うことができる人材の育成が不可欠であると考えます。そのため当社では定期研修のカリキュラムに経営理念に関するワークショップを組み込むことで従業員への定着を図ります。

 

(階層別研修)

当社グループが組織として有効にかつ効率的に稼働するためには、従業員が自らに課された役割を理解し、各々それに見合った期待行動を取ることが必須であると考えます。そのため当社では役職階層ごとの集合研修を実施することで各階層に求められる役割の理解を促すとともに役割遂行のためのスキル習得の場を提供します。階層別研修を計画するにあたっては事前に自社の人的資本を分析して課題を抽出し、外部の専門家等の指導を仰ぎながら課題解決に向けた研修カリキュラムを構築します。

 

(OJT制度・社内留学制度)

厳しい競争状態にある飲食サービス業界の中で当社グループの傘下にある店舗がお客様に選んでいただけるためには、外食業界の原点であるQSCA(クオリティ・サービス・クレンリネス・アトモスフィア)をさらに強化する必要があると考えます。そのため当社ではOJT制度を導入し、熟練した技術を有する社員から経験の浅い従業員への技術の伝承を促進し、店舗において高品質な商品を提供できる環境を構築します。合わせて、一つの業態で一定以上の経験を積んだ店舗従業員に対して当社グループ内の他業種を経験する機会を与える社内留学制度を導入することで、対象となる従業員の成長意欲向上を働きかけます。

 

(Off-JT制度)

専門性の高い知識や高度な技量を要求される職場にあっては、従業員研修を従来のOJT制度のみで完遂できないことも考えられます。そのため当社では外部教育研修機関によるセミナー受講、通信教育、eラーニング等の様々なOff-JTの機会を提供します。Off-JTについては、職場のニーズに沿った上長指示によるものと同様にリスキリングに係る本人要望に対しても利用を認め、自律的な学びを促します。

 

(評価制度)

従業員の育成にあたっては教育研修のみならず、本人の職務遂行に対する評価とフィードバック面談が必要であると考えます。そのため当社では2021年8月より運用開始した新人事制度の定着を図ります。また、準社員(アルバイト)に対しても原則として2ヶ月に1回の頻度で店長との面談を実施することとし、対象期間における目標達成度合いを相互確認することを規定化します。

 

②ダイバーシティ経営の推進

(多様な人材の活用)

当社グループは全国36都道府県に30ブランド300店以上の展開をしていることから、各店舗を継続的かつ安定的に運営するためには多種多様なバックグラウンドを有する人材の活躍が必須と考えます。そのため当社では、例えば女性活躍の推進、国籍等によらない多様な人材の積極的な登用、高年齢者雇用制度の充実化をはじめとした各種施策を実施します。合わせて、障がいを持つ方が安心安全に働くことができる環境作りを進め、障がい者雇用にも積極的に取り組みます。

 

(女性活躍推進)

当社グループの業態をお客様視点で再構築するためには、ジェンダーにとらわれることなく、多様な価値観を持つ従業員がお互いに協力しながら働くことができる職場の構築が必要であると考えます。そのため当社グループでは店舗における女性従業員の積極的な採用を推奨するとともに店長や本部職リーダーといった地位への女性登用を推進します。

 

(国籍等によらない多様な人材の登用)

我が国における少子高齢化の進展下においても継続的かつ安定的に店舗を運営するためには、国籍等によらない多様な人材の活用が必要であると考えます。そのため当社グループでは多様な人材の採用を積極的に進めるとともに本人の能力に応じて登用する仕組みを構築します。多様な人材の登用を実現するために、例えば人材採用部門に店長経験がある外国籍の従業員を登用するなどの受入体制整備を進めます。

 

 

(高年齢者雇用制度)

厳しい競争状態にある飲食サービス業界の中で当社グループの傘下にある各店舗がお客様に選んでいただけるためには、熟練した技術を有する従業員の活躍が必須であると考えます。そのため当社グループでは65歳以降の従業員についても継続雇用を可能とする規則を定めることとし、実質的に年齢の上限を設けない雇用を実現しております。

 

(障がい者雇用実現)

障がいを持つ方が安心安全に働くことができる環境作りを進め、障がい者雇用にも積極的に取り組みます。

 

(店長およびミドルマネジメント層を対象としたダイバーシティ研修実施)

当社グループにおけるダイバーシティ経営を実現するためには、店長およびミドルマネジメント層がダイバーシティ経営に関する知識を習得し、組織を運営する能力を獲得する必要があると考えます。そのため当社グループでは当該職層を対象としたダイバーシティ研修を実施してマネジメント方針を共有し、ダイバーシティ経営に関する好事例を相互に学び合う機会を提供します。

 

③職場環境整備

(職場環境整備に係る基本的考え方)

従業員がお客様をはじめとしたステークホルダーに対して喜びと感動に満ちた新しい価値を提供し続けるためには、当社グループとして従業員のやりがいと生活の安定を保証するとともに従業員が安心して働くことができる職場を実現する必要があると考えます。そのため当社グループでは従業員に対して多様な働き方を提供するとともに、定期的な面談を通じて従業員一人ひとりに合わせたキャリアプラン構築を支援します。また、定期的に従業員の意見要望を聴取分析したうえで結果を基に就業環境改善に係る施策を実施し、働きやすい職場環境を整備します。

 

(子育てや介護と仕事との両立支援)

子育てや介護を抱える従業員が当社グループにおいて安心して働き続けるためには、社内における規程整備および人事労務担当者によるサポートの両面による支援が必要であると考えます。そのため当社グループでは育児介護休業法に基づいて関連規程類を整備するとともに、担当者から育児/介護休業中または休業より復帰して間もない社員に対する定期的な面談を実施することで安心して育児休業等を取得できる環境を構築します。

 

(従業員のニーズに応じた多様な働き方の提供)

当社グループにおいて多様な人材を活用して店舗運営するためには、各々のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方を提供する必要があると考えます。そのため当社グループでは当該従業員の希望に応じた勤務設定を認めるとともにテレワーク制度(在宅勤務/サテライトオフィス勤務/モバイル勤務)を導入することで時間や場所にとらわれない働き方を提供します。

 

(従業員のエンゲージメント評価)

当社グループが中長期的な成長を実現するためには、従業員が主体的に業務に取り組むことで能力を発揮する必要があると考えます。そのため当社グループでは従業員のエンゲージメントレベルを定期的に把握するとともに、エンゲージメントの低下につながる要因を特定した上でエンゲージメントの改善につながる施策を実行します。

 

(従業員のキャリアプラン構築支援)

当社グループでは、「社員を豊かに幸せにできる会社」を経営理念に掲げ、仕事を通じて従業員の中長期的な成長と未来キャリアの実現を支援します。具体的には、従業員に対して定期的にキャリア面談を実施することで個人のキャリアプラン構築と自律的なキャリア開発を支援します。従業員が自身の考え方に応じてキャリア構築の方向性を選ぶことができるよう、当社グループでは複数のキャリアパスを用意しています。また、店舗独立を目指す従業員を定期的に公募し、希望者へはのれん分けによる独立に向けた教育プログラムを実施します。

 

(メンター制度)

従業員のエンゲージメントレベルを向上させ、業務におけるパフォーマンスを高めるためには個人の成長をサポートする伴走者の存在が不可欠であると考えます。そのため当社グループでは新入社員に対するメンター制度を導入することでメンティである従業員のエンゲージメントレベル向上を図ります。合わせてメンターの経験を通じて従業員の人材育成意識を醸成させ、メンター自身の成長を促します。

 

(内部登用制度・リファラル採用制度)

準社員が当社グループの中でのキャリアアップを実現するために、準社員から正社員への内部登用制度を運用しています。また、リファラル採用制度を導入し、従業員を通じて当社グループを良く知る質の高い人材の効率的な採用を実現します。

 

(従業員のモチベーション向上施策)

当社グループではキッチン/サービススキルやメニュー創作力を競うコンテストを定期的に実施し、店舗従業員の技術研鑽の機会を提供します。優勝者には一定のインセンティブを付与することとし、従業員のモチベーション向上を図ります。

 

(企業型確定拠出年金)

当社グループは企業型確定拠出年金に加入しています。給与とは別に従業員個人の年金を拠出することで老後に対する従業員の不安を解消し、従業員のモチベーション向上につなげます。

 

④安全と健康の確保

(健康経営およびWell-beingへの取組)

当社グループでは従業員一人ひとりが活き活きと働く環境の実現を経営方針として定め、経営方針に基づいて従業員の健康保持・増進に取り組むことで、組織の活性化や生産性の向上、企業価値の向上を図ります。また、従業員が自身の心身の健康を保持するに留まらず、熱意や活力をもって働くことができるよう、当社グループではWell-beingへの取組にも努めます。

 

(労働安全衛生の確保)

当社グループは、すべての従業員の安全と健康を守るため、産業医と連携して店舗および職場の安全衛生管理を徹底します。また、新入社員採用時には安全衛生教育を実施するなどの活動を通じて安全衛生に対する意識の定着に努めます。

 

(従業員の健康管理)

当社グループは労働安全衛生法および関連法令に従い、従業員に対して必要な健康診断を実施します。また、当社グループは過重労働及びメンタルヘルスによる健康障害を防止するため、衛生管理体制の充実を図り、社員の健康確保対策を推進します。

 

(病気有給休暇の積立制度)

当社グループでは年次有給休暇を有するすべての従業員に対して、有効期限経過によって消滅する年次有給休暇を一定期間積み立て私傷病のときに取得することを認める制度を規定します。

 

(感染症および食中毒対策)

従業員は接客等の機会を通じて感染症や食中毒の感染または媒介のリスクにさらされることから、店舗内での感染リスク低減のため、当社グループでは従業員に勤務毎の健康チェックや手洗い、消毒の徹底を求めるなど、業界ガイドラインを参考にした対策を実施することによりお客様と従業員の安全確保に努めます。

 

(労働者災害補償制度)

当社グループにおいて万が一労働災害が発生した場合に、労働者災害補償保険法に定める給付の他に被災の程度に応じた附加給付の支給を認める制度を規定します。

 

(3)リスク管理

(当社グループにおけるコンプライアンス意識)

私たちは、企業の社会的責任を果たしていく上で、コーポレート・ガバナンスを正しく行い、事業を通じて社会に貢献する責務があることを理解し、その具体的な行動規範が「コンプライアンス・マニュアル」であることを理解しています。私たちは、定期的にコンプライアンス・マニュアルを読み合わせるなど社内活動を実施し、その身分にかかわりなくグループに働く全員がコーポレート・ガバナンスポリシーを踏まえ、コンプライアンス・マニュアルおよび業務に関連する法令や内部ルールを遵守するとともに、倫理的な企業文化を構築していかなければならないことを理解しています。

 

(より良い企業風土をつくるための行動規範)

私たちは、コンプライアンスの基本原則の一つとして「相互の人格・個性を尊重し、オープンで公正な企業文化の構築を通じた、グループで働く人々の生きがいや幸福実現」を掲げ、風通しの良い企業風土がコンプライアンス確保の前提であると理解しています。当社グループでは、以下の5つの行動規範を遵守事項として定め、従業員一人ひとりの努力により、より良い企業風土を作り上げることとしています。

 

差別の禁止

雇用や処遇にあたっては公平な評価を実施します。また、性別、人種、国籍、宗教、思想、身体上のハンディ、その他個人的な特性に基づいた差別はいかなる場合も禁止しています。

セクシャルハラスメントの禁止

自分の地位や立場を利用した性的関係の強要はいかなる場合であっても許しません。また、異性が嫌悪感をおぼえるような冗談を繰り返す等、職場の環境を悪化させる行為も同様に禁止しています。

パワーハラスメントの禁止

権限や立場の違いを利用した、人権侵害とも言える不適切な業務指導により精神的・肉体的損害を与えることを禁止しています。

個人情報の保護

会社が有する役職員並びに顧客の個人情報は、これを厳重に管理し、本来の目的以外には使用しません。

不透明な慣習の排除

部下から上司への金品の提供は、中元・歳暮の類も含めて認めません。ただし、冠婚葬祭に関しては、常識の範囲で認めます。

 

 

(ホットライン(内部通報)制度)

当社グループでは、コンプライアンス・マニュアルの禁止事項に該当する行為または違反の恐れがある行為についてはこれを隠さずコンプライアンス・リスク管理委員会へ通報することを従業員に周知徹底しています。通報に関しては、通報者のプライバシーを守るとともに通報者に対する不利益な取扱いを禁止することで通報者を保護しています。また、お客様からのご意見の中で当社グループのコンプライアンスに関わると判断されたものに関しても内部通報と同様に取扱い、コンプライアンス・リスク管理委員会が中心となって是正、改善措置を実施しています。

 

(4)指標及び目標

人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針に関する明確な指標は定めておりませんが、「未来計画」に掲げる従業員が「成長・豊かさ・幸せ」を感じられるような会社へ生まれ変われるよう、積極的な社内環境整備に努めております。

 

3 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 食品安全性と食材仕入

 当社グループにおきましては、BSE・鳥インフルエンザのような食材の安全性を揺るがす事態、食中毒等の衛生問題など食品の安全性に関わる問題が発生した場合、売上高が急激に落ち込むなど当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、食材の調達において、仕入先の環境変化等により、現在確保している原材料の調達が困難になった場合、あるいは天候不順等の理由による原材料の高騰などが生じた場合、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 法的規制について

 当社グループでは、会社法、金融商品取引法、法人税法等の一般的な法令の他に、食品衛生法、労働基準法、食品リサイクル法等外食店舗の営業に係る各種法的規制や制限を受けております。これらの法的規制が強化された場合、対応のための新たな費用が発生することにより、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、将来の税制改正に伴い消費税率が引き上げられた場合には、個人消費が落ち込み、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(3) 季節変動や天災等

 当社グループにおきましては、年間の売上動向として夏場や大型連休並びに各種イベント(暑気払い・忘年会・歓送迎会)など、売上高はある程度季節的な変動があることを前提とした営業計画を立てております。

 冷夏などの天候不順、台風などの天災等によっては本来売上を見込んでいる時期の業績が伸び悩み、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) エネルギー供給について

 当社グループでは、全国的に店舗展開をしているため、物流コストや電力コストの変動により、業績は一定の影響を受けます。世界的なインフレ圧力やウクライナ情勢による原油等のエネルギー資源の価格高騰や、原子力発電停止等の影響により、電力価格が上昇した場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 価格競争

 当社グループは、外食業界や食品業界において、価格競争の激化による悪影響を受ける可能性があります。

  当社グループはリーズナブルな価格でお客様へのサービスと食の提供を実施しておりますが、低価格競争の激化や食材料の高騰などがあった場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 減損会計について

 当社グループにおいて、固定資産の減損会計を適用しておりますが、今後固定資産の収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなり減損処理を行った場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 外食サービス事業店舗の賃借物件への依存について

 当社グループは、本社事務所や大部分の店舗の土地建物を賃借しております。賃借期間は賃貸人との合意により更新可能でありますが、賃貸人側の事情により賃貸借契約を更新できない可能性があります。また、賃貸人側の事情による賃貸借契約の期限前解約により、計画外の退店を行う可能性があります。このような場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) フランチャイズ契約店舗について

 当社グループ傘下の事業会社において、「備長扇屋」「やきとりの扇屋」「魚や一丁」について、フランチャイズ加盟契約者との間で「フランチャイズ加盟契約」を締結し、フランチャイズ展開を行っております。各業態のフランチャイズ店舗には安全な食材の手配や経営指導を行うなど、良好な取引関係を維持しておりますが、万が一、フランチャイズ店舗での食中毒等の不測の事故が発生した場合や、当社グループのフランチャイズ店舗の業績動向に起因しない事情でフランチャイズ加盟契約者が破綻した場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 情報システムについて

 当社グループ情報システムは、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害等偶発的な事由によりネットワークの機能が停止した場合、サービス提供に支障が生じる可能性があります。

 また、外部からの不正な手段によりコンピュータ内へ侵入され、重要データの不正入手、コンピュータウイルスの感染により重要なデータが消去される可能性もあります。このような状況が発生した場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 有利子負債依存度について

 当社は、店舗建築費用及び敷金や保証金等の出店資金を主に金融機関からの借入により調達しているため、総資産に占める有利子負債(借入金、リース債務及びその他有利子負債)の割合が、2023年3月31日現在で44.2%の水準にあります。したがって今後、有利子負債依存度が高い状態で金利が上昇した場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、借入金には財務制限条項が設けられています。同条項に抵触した場合には、期限の利益を喪失することにより、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) M&Aについて

 当社グループは、事業拡大を加速する有効な手段のひとつとして、当社グループに関連する事業のM&Aを検討していく方針です。M&A実施に際しては、対象企業の財務・法務・事業等について事前にデューデリジェンスを行い、十分にリスクを吟味し正常収益力を分析した上で決定いたしますが、買収後に偶発債務の発生や未認識債務の判明等、事前の調査で把握できなかった問題が生じた場合、また事業の展開等が計画通りに進まない場合には、のれんの減損処理を行う必要が生じる等、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 敷金及び保証金

 当社グループは、飲食事業を展開するにあたり、店舗オーナーと賃貸借契約を結び敷金や保証金の差入れを行っております。2023年3月31日現在、敷金及び保証金の残高は、1,344百万円となっており、総資産の18.4%を占めております。店舗オーナーの経営状況の悪化等により敷金や保証金の回収不能が発生した場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 出退店政策について

 当社グループは、主に高い集客が見込める都心部及び郊外に出店をしておりますが、新規出店におきましては、立地条件、賃貸条件、投資回収期間等を総合的に検討して、出店候補地を決定しているため、すべての条件に合致する物件が確保できない可能性があります。また、当社グループでは、月次の店舗ごとの損益状況や当社グループの退店基準に基づき業績不振店舗等の業態転換、退店を実施することがあります。業態転換や退店に伴う固定資産の除却損、減損損失の計上、各種契約の解除による違約金、退店時の原状回復費用等が想定以上に発生する可能性があります。これらが生じた場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、新規出店及びリニューアルの実施に際しては、収益性、投資回収等について事前に十分に検討をした上で決定いたしますが、開店後に店舗周辺の競争環境が変化した場合や、事前の検討で把握できなかった問題が生じた場合など、計画していた収益を下回ることや、店舗設備の除却、減損処理を行う必要が生じること等により、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(14) 外食業界の動向

 外食業界は、他業界と比較すると参入障壁が低く新規参入が多いこと、また個人消費の低迷を受けての価格競争などもあり、非常に厳しい競争状態が続いている業界です。その中で当社グループの店舗は、それぞれの業態についてブランド力の強化を図ると共に、お客様によりバリューを感じていただける商品ラインナップとすることで、粗利高を確保する戦略をとっております。しかしながら、今後当社のグループの店舗と同様のコンセプトを持つ競合店舗の増加等により競合状態がさらに激化した場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(15) 人財の確保及び育成について

 当社グループは継続的な新規事業の開発及び更なる店舗展開を図っていく方針であるため、十分な人財の確保及び育成ができない場合には、新規事業開発の遅れ、サービスの低下による集客力の低下、計画通りの出店が困難となること等により、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(16) 商標権

 当社は商標権を取得し管理することで当社のブランドを保護する方針であります。
 第三者が類似した商号等を使用し、当社のブランドの価値が毀損された場合、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(17) 会計制度・税制等の変更

 会計基準や税制の新たな導入・変更等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、税務申告における税務当局との見解の相違により、追加の税負担が生じる場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(18) 新型コロナウイルス感染症拡大による影響

新型コロナウイルス感染症の全世界における感染拡大の影響により、世界各国で入出国禁止等の渡航制限や外出制限などの措置が行われるだけでなく、国内におきましても緊急事態宣言が発令されるなど、日常生活や経済活動に大きな制約が生じる事態となりました。

現時点では業界ガイドライン等を参考にしつつお客様及び従業員の安全に十分注意して営業を再開しておりますが、同感染症の今後の動向によって、当社グループの売上高の減少、原材料不足、仕入価格高騰等のコスト増が発生する場合には、当社及び当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(19) 継続企業の前提に関する重要事象等

当社グループは当連結会計年度において、営業損失933百万円、経常損失1,000百万円、親会社株主に帰属する当期純損失1,329百万円を計上したことにより5期連続で経常損失を計上しております。

また、当連結会計年度末において2021年4月20日付にて取引金融機関との間で締結した、債権者間協定書のタームローン契約の財務制限条項及び株式投資契約における、C種優先株主による金銭を対価とする取得請求権の行使の制限にも抵触しており、これにより継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。

当社グループは、今後の事業再生に向けた強固な収益体質の確立と財務体質の抜本的な改善を目指すため、産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続(以下、「事業再生ADR手続」といいます。)のもとで、対象債権者たる取引金融機関と協議を進めながら、公平中立な立場にある事業再生実務家協会において選任された手続実施者より調査・指導・助言をいただき、事業再生計画案(以下、「本事業再生計画」といいます。)を策定し、2021年4月20日の事業再生ADR手続に基づく本事業再生計画の決議のための債権者会議(第3回債権者会議)において、対象債権者たるすべての取引金融機関の皆様からご同意を頂けたことで事業再生ADR手続が成立いたしました。

連結財務諸表提出会社である当社は、当該状況を解消すべく、本事業再生計画に基づき、再成長軌道に向けた事業の仕組みの抜本的見直し、コア事業の深化と進化による再成長を行うことで事業再生を着実に実施するとともに、以下の財務施策を実施いたしております。

なお、事業再生ADR手続の成立に伴い、取引金融機関7行との債権者間協定の中で財務制限条項が定められております。その財務制限条項の内容は、「第5経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項 連結貸借対照表関係 ※3.財務制限条項」に記載のとおりです。また、タームローン契約の財務制限条項及び株式投資契約における、C種優先株主による金銭を対価とする取得請求権の行使の制限にも抵触しておりましたが、主要取引先銀行と緊密な関係を維持し、建設的な協議を行った結果、提出日現在において継続的な支援をいただける旨の同意を得ております。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
 なお、当社グループは、「外食サービス事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、2022年3月に緊急事態宣言やまん延防止特別措置等の制限が全国的に解除され、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に歯止めがかかったものの、夏に第7波、冬に第8波が到来し、消費行動の回復は限定的なものとなりました。また、世界的な物流の混乱やロシアによるウクライナ侵攻等の影響を受けた物価やエネルギーコストの高騰が続き、消費行動の落ち込みや生産活動の停滞等、国内の経済は極めて厳しい状況でありました。

また、先行きにつきましても、2023年5月に新型コロナウイルス感染症は感染症法上の位置づけが5類に変更となり、行動制限のかからないアフターコロナへと向かっていきますが、先述の世界情勢や物価高・エネルギーコスト高については収束の見通しがたたず、景気の先行きは依然として不透明であり、今後も予断を許さない状況となっております。

外食業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大が消費者心理に大きく影響を与え、テレワークの浸透や外食控えといった、ライフスタイルの変化による新しいニーズへの対応が求められ、顧客獲得競争についてはますます激しさを増しております。

当社グループにおきましても、2022年3月から制限のない営業が可能となりましたが、新型コロナウイルス感染症の蔓延による消費行動の変化や物価高による家計への影響はエリアで差が大きく、特に当社グループの主力事業である地方郊外型の居酒屋事業では、売上高の確保が厳しい環境でありました。

このような状況を受けて、当社では、事業再生計画に基づき、ウィズコロナ・アフターコロナの経営環境に適応する業態として、引き続き食動機を強化したコラボレーション業態への転換を進めてまいりました。前期に転換した、「台湾まぜそば はなび」「名代宇奈とと」に加えて、当期は新たに「炭火焼干物定食しんぱち食堂」への転換を1店舗で実施しました。また、ターゲット層に合わせた業態や店内空間設計の実験として、「炭火やきとりオオギヤ」への転換を3店舗で実施したほか、「パステル」のリブランディングを見据えたリニューアルや、グループ内業態のコラボレーションとして「いちげん」の豊富なメニューラインナップに「魚や一丁」の刺身・寿司といった専門性を加えたメニューの展開等、新しい需要にマッチした施策による収益力の底上げ等を実行いたしました。

店舗数については、開店が1店舗(うちFC1店舗)、閉店が29店舗(うちFC7店舗)うち当期末の店舗数は、324店舗(うちFC31店舗)となりました。

また、上記店舗の閉店と減損会計の適用により、減損損失296百万円等の特別損失が発生しております。

以上の結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は14,553百万円(前年同期比41.9%増)、営業損失は933百万円(前連結会計年度は営業損失1,123百万円)、経常損失は1,000百万円(前連結会計年度は経常損失827百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,329百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益543百万円)となりました。

 

子会社別の事業の状況は以下のとおりであります。なお、会社ごとの売上高は、連結取引相殺消去前の売上高であるため、連結損益計算書の売上高とは一致しておりません。

(a)㈱扇屋東日本、㈱扇屋西日本

焼き鳥居酒屋「備長扇屋」「やきとりの扇屋」では、焼き鳥の素材や調理方法等の変更による提供品質の向上や、ランチ営業やテイクアウト販売の強化を実施してまいりました。

また、エリアのターゲット層に合わせた「炭火やきとりオオギヤ」業態への転換や、食動機の「炭火焼干物定食しんぱち食堂」への転換を進めてまいりました。

㈱扇屋東日本と㈱扇屋西日本を合算した当連結会計年度の売上高は6,721百万円(前年同期比48.7%増)、当期において開店が1店舗(うちFC1店舗)、閉店24店舗(うちFC7店舗)となり、期末店舗数は204店舗(うちFC30店舗)となりました。

(b)㈱フードリーム

ショッピングセンターや商業施設内を中心に、「パステルイタリアーナ」「カプチーナ」「ステーキハウス松木」「鶴亀堂」など様々なブランドを展開する㈱フードリームでは、高付加価値商品の導入やサービス向上施策により収益率の改善を進め、また、「パステル」のリブランディング型リニューアルを実施いたしました。

㈱フードリームの当連結会計年度の売上高は4,822百万円(前年同期比19.0%増)、当期において店舗数の増減はなく、期末店舗数は75店舗であります。

(c)㈱一丁

首都圏のターミナル駅を中心に展開する刺身居酒屋「魚や一丁」は、都心部中心の大型店舗であるため、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けており、2021年3月期に大規模な店舗閉鎖を実行いたしました。また、将来的な再出店を見据えて次世代の都市型居酒屋の実験を開始しております。

㈱一丁の当連結会計年度の売上高は484百万円(前年同期比83.9%増)、当期において店舗数の増減はなく、期末店舗数は5店舗(うちFC1店舗)であります。

(d)㈱一源

埼玉を中心に展開する総合型居酒屋「いちげん」では、和・洋・中のバラエティー豊かなメニューが特徴的であり、ファミリーターゲットを強化するため、女性のお客様、家族連れのお客様にも楽しんでいただけるメニューやイベントなどを提案しております。また、「魚や一丁」の専門性を付加したコラボレーションメニューの展開を開始いたしました。

㈱一源の当連結会計年度の売上高は929百万円(前年同期比46.0%増)、当期において閉店3店舗となり、期末店舗数は11店舗となりました。

(e)㈱紅とん

都心のターミナル駅を中心に展開する炭火串焼き専門店「日本橋紅とん」では、「働くお父さんのエネルギー源」をコンセプトとして、専門店ならではの商品開発や串焼き技術を向上させ、コンセプトの浸透を図ってまいりました。また、昼の時間帯を有効活用する二毛作業態として「台湾まぜそば はなび」の展開を継続しております。

㈱紅とんの当連結会計年度の売上高は1,621百万円(前年同期比106.3%増)、当期において閉店2店舗となり、期末店舗数は29店舗となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比較し、276百万円増加の1,651百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は856百万円(前連結会計年度は649百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失が1,310百万円となり、そのうち現金の支出を伴わない減価償却費が594百万円及び減損損失が296百万円あった一方、助成金の受取額が1,424百万円あったこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により得られた資金は121百万円(前連結会計年度は324百万円の収入)となりました。これは主に、既存店のリニューアルに伴う有形固定資産の取得による支出が168百万円あった一方、有形固定資産の売却による収入が195百万円及び敷金・保証金の回収による収入が219百万円あったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は700百万円(前連結会計年度は1,124百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済が385百万円及び配当金の支払が188百万円あったこと等によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a. 仕入実績

当連結会計年度の仕入実績を事業会社別に示すと、次のとおりであります。

事業会社

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

㈱扇屋東日本

1,316

36.2

㈱扇屋西日本

875

26.2

㈱フードリーム

1,403

15.3

㈱一丁

207

105.5

㈱一源

315

50.3

㈱紅とん

448

79.8

合計

4,566

32.9

 

(注)  1. 上記の仕入高の金額は、仕入値引控除前の金額であります。

 2. 上記の仕入高の金額は、連結会社間取引消去前の仕入高であるため、連結損益計算書の仕入高とは一致しておりません。

 3. 外食サービス事業の単一セグメントであるため、事業会社別に記載しております。

 

b. 受注実績

当社グループは一般顧客に直接販売する飲食業を営んでいるため、受注状況は記載しておりません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度の販売実績を事業会社別に示すと、次のとおりであります。

なお、当社グループは主に一般顧客に直接販売する飲食業を営んでいるため、特定の主要な販売先はありません。

事業会社

売上高(百万円)

前年同期比(%)

㈱扇屋東日本

3,914

52.9

㈱扇屋西日本

2,807

43.3

㈱フードリーム

4,822

19.0

㈱一丁

484

83.9

㈱一源

929

46.0

㈱紅とん

1,621

106.3

合計

14,580

42.1

 

(注)  1. 上記の売上高の金額は、連結会社間取引消去前の売上高であるため、連結損益計算書の売上高とは一致し

          ておりません。

 2. 外食サービス事業の単一セグメントであるため、事業会社別に記載しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりです。

 

財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ2,079百万円減少し、7,300百万円となりました。

現金及び預金が276百万円増加した一方で、未収入金が1,360百万円及び有形固定資産が805百万円、敷金及び保証金が222百万円減少となったためです。

負債の部は、長期借入金の返済により385百万円減少したこと、店舗の閉鎖処理が進んだことにより、短期の資産除去債務が152百万円減少したこと等により、負債合計は前連結会計年度末に比べ561百万円減少の6,319百万円となりました。

純資産の部は、C種優先株式及びD種優先株式に対し配当を実施したことにより資本剰余金が188百万円減少したこと、会社法第452条の規定に基づき実施した欠損填補により資本剰余金が4,576百万円減少し、利益剰余金が同額増加したこと、また、親会社株主に帰属する当期純損失を1,329百万円計上したことで利益剰余金が減少したこと等により、純資産合計は前連結会計年度末に比べ1,517百万円減少の980百万円となりました。

この結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ13.2ポイント減少の13.4%となり、普通株式に係る1株当たり純資産額は△120円19銭となりました。

 

経営成績の分析

a. 売上高

当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度末に比べ4,295百万円増加し14,553百万円となりました。

これは主に、緊急事態宣言やまん延防止特別措置等の制限が全国的に解除され、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に歯止めがかかった為です。なお、既存店売上高の内訳は(前年同期比142.9%(客数125.2%、客単価114.2%))となりました。

b. 売上総利益

当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ2,934百万円増加し9,772百万円となりました。

これは主に、緊急事態宣言やまん延防止特別措置等の制限が2022年3月以降全国的に解除されたことによる、売上高の増加によるものであります。また、店舗において徹底した食材ロスコントロールや粗利益高の改善施策を行ったことにより、売上総利益率は前連結会計年度に比べ0.5ポイント改善し67.1%となりました。

c.販売費及び一般管理費

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ2,744百万円増加し10,705百万円となりました。

これは主に、前連結会計年度において新型コロナウイルス感染症による損失として特別損失に振り替えていた店舗の臨時休業期間中等に発生した固定費(人件費、地代家賃等)の振り替えが当連結会計年度においては発生していないことや、緊急事態宣言やまん延防止特別措置等の制限が2022年3月以降全面的に解除され、店舗の臨時休業が無くなったことによる諸経費の増加及び人件費コスト・物流コスト等の上昇により増加いたしました。

d.営業損失

当連結会計年度の営業損失は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に歯止めがかかった為、売上高は増加いたしましたが、人件費コスト、物流コスト等が増加したことによる固定費の回収が十分でなかったことから、当連結会計年度の営業損失は933百万円(前連結会計年度は、営業損失1,123百万円)となりました。

e.経常損失

当連結会計年度の営業外収益は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う雇用調整助成金の特例処理などがなくなったこと等により前連結会計年度に比べ395百万円減少し50百万円となりました。

当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度に比べ32百万円減少し117百万円となりました。

その結果、当連結会計年度の経常損失は1,000百万円(前連結会計年度は、経常損失827百万円)となりました。

f.税金等調整前当期純損失

当連結会計年度の特別利益は、各自治体の時短営業要請に対する協力金を、助成金収入として72百万円を計上したこと等により113百万円計上いたしました。

一方で特別損失は、契約期間の満了や契約の終了又は不採算であった直営店22店について閉鎖したことに加え、将来キャッシュ・フローによる設備投資額の回収が困難と見込まれた店舗等の固定資産について減損損失を296百万円計上したこと等により422百万円計上いたしました。

その結果、当連結会計年度の税金等調整前当期損失は1,310百万円(前連結会計年度は、税金等調整前当期純利益581百万円)となりました。

g.親会社株主に帰属する当期純損失

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は、繰延税金負債が減少したことによる法人税等調整額の影響等で1,329百万円(前連結会計年度は、親会社株主に帰属する当期純利益543百万円)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
 また、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。
 当社グループの資金需要の主なものは、店舗設備投資、事業開発投資及びM&A・資本業務提携投資であります。これらの投資に要する資金は、増資資金、長期借入金及び自己資金により調達することを基本としております。
 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は3,226百万円となっており、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,651百万円となっております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

当社グループは、連結財務諸表作成にあたって、適切な会計方針を選択し、固有の見積りや判断が必要な事象については過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りと異なる場合があります。

また、当社グループは、営業が可能であっても、特に都心部でのオフィスワーカーの減少、宴会需要の減少等により、主力の居酒屋業態において大きな打撃を受け続けております。

このような状況下において、当連結会計年度末における固定資産の減損及び繰延税金資産の回収可能性の評価に際し、新型コロナウイルス感染症による影響が将来的に収束しても、生活様式の変更等により、一定程度の需要が落ち込むことを仮定におき、新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りを行っておりますが、不確実性の極めて高い環境下にあり、新型コロナウイルス感染症の収束時期等の見積りには不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループが採用した会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」をご参照ください。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1)シンジケートローン契約

当社は、2016年3月28日付にて、株式会社りそな銀行及び株式会社みずほ銀行をアレンジャーとするシンジケーション方式によるタームローン契約(以下、「原契約」といいます。)を締結しておりましたが、2021年4月16日付にて原契約の変更契約を締結しております。原契約の誓約事項については、各金融機関との銀行取引約定書又はそれに相当するものに定めるものを除き、事業再生ADR手続のもとで各金融機関の同意を得ております事業再生計画(以下、「本事業再生計画」といいます。)に定めるものに変更しております。

当社は、2021年4月20日付にて取引金融機関7行との間で債権者間協定書(以下、「本協定」といいます。)を締結しております。本協定は、本事業再生計画の遂行、金融支援の実施及び借入債務の返済に関する事項を定めるものであります。

本協定の概要は次のとおりです。

 

タームローン契約

対象事業者

株式会社ヴィア・ホールディングス、株式会社扇屋東日本、株式会社扇屋西日本、
株式会社フードリーム、株式会社一源、株式会社一丁、株式会社紅とん

協定債権者

取引金融機関7行

対象債務

2,679百万円(2023年3月31日における借入債務額)

協定期間

2021年4月20日から2026年6月末日までの期間

返済計画

2022年から2026年の毎年6月末日に、本事業再生計画にてキャッシュフロー返済として定める金額(各事業年度に係る決算短信の連結財務諸表に基づき算出されるフリー・キャッシュフローの50%相当額)を返済原資総額として返済する。算出される返済原資総額が250百万円に満たない場合には250百万円を、また500百万円を超える場合は500百万円を返済原資総額とする。なお、各協定債権者への返済額は、各協定債権者の残対象債務残高の占める割合(プロラタシェア)に応じて返済原資総額を按分し算出する。

 

 

財務制限条項

各年度末及び第2四半期末における連結純資産額がC種優先株式払込完了時点の連結純資産の80%以上に維持する。但し、2022年3月期及び2023年3月期の年度末及び第2四半期末並びに2023年9月末については、連結純資産額がC種優先株式払込時点の連結純資産の60%以上に維持する。

連結経常損益が2022年3月期以降において2期連続で損失とならないようにする。

2023年3月期以降、各年度の決算期における連結のレバレッジ・レシオ(有利子負債の合計額/(経常損益+減価償却費(のれん償却費含む)))の数値を8.0以内に維持する。

 

当連結会計年度末において上記の財務制限条項に抵触しておりましたが、主要取引銀行と緊密な関係を維持し、建設的な協議を行った結果、提出日現在において継続的な支援をいただける旨の同意を得ております。

 

(2)フランチャイズ店舗(FC店)とのフランチャイズ契約

当社グループは、フランチャイズ店舗(FC店)とのフランチャイズ契約を次のとおり締結しております。

① 契約の概要

当社グループ(フランチャイザー)とFC店(フランチャイジー)との間において、FC店は当社の経営に関する指導、助言を遵守することを条件に、当社グループ会社より経営上必要なノウハウや情報を与えられ、それに基づいて店舗を運営することを目的としております。

当フランチャイズ契約の締結におきましては、原則としてFCオーナーが自身において物件を準備して加盟をしていだだく方式であります。

② ロイヤリティ

当該契約店は当社グループに対し、毎月月間売上に対して一定の割合に相当する金額または、約定による固定金額を当社に支払うことになっております。

③ 契約期間及び更新

3年間または5年間または10年間としておりますが、当該契約店より契約期間満了の3ヶ月前までに書面にて更新拒絶の通知がない限り、2年間または3年間契約が更新されます。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。