なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間(平成27年10月1日~平成28年3月31日)における我が国経済は、中国をはじめとする新興国や資源国経済に対する不透明感が拡大する中、企業業績の緩やかな改善傾向から設備投資は増加したものの、株安や実質所得の伸び悩みを背景に個人消費が弱含み、回復力の鈍い状況となりました。
このような環境の下、学習塾業界ではICTを活用したサービスや顧客層の拡大、海外市場への進出など市場開拓に向けた動きが活発化し、合併・買収や提携などによる業界再編が進んでおります。出版業界では書籍や雑誌市場が縮小する中、出版社と書店・図書館の連携が模索され、出版流通市場の活性化や出版文化の底上げの動きが進む一方、電子出版市場が年率20%を超す伸長率で拡大し、出版コンテンツから派生した新たなビジネスモデルの構築が図られております。介護業界では高齢者人口の増加や政府による支援策強化などにより市場の拡大が進む中、介護報酬の制度改定などによる環境変化や介護職の労働環境などの問題が顕在化しております。保育業界では女性の就業率が上昇し共働き世帯が増加する中、保育施設の整備や保育士不足など、待機児童解消が深刻な社会問題となっております。
以上のような状況の中、当期の当社グループ業績は、売上高52,721百万円(前年同期比5.7%増)、営業利益2,689百万円(前年同期より1,429百万円増)、経常利益2,727百万円(前年同期より1,414百万円増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,643百万円(前年同期より2,398百万円改善)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より報告セグメントの変更を行っており、当第2四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後のセグメント区分に基づいています。詳細は、第4「経理の状況」1「四半期連結財務諸表」(セグメント情報等)Ⅱ 当第2四半期連結累計期間の「2.報告セグメントの変更等に関する事項」をご覧ください。
①教室・塾事業
売上高:13,848百万円(前年同期比0.7%減) 営業利益:883百万円(前年同期より104百万円減)
・売上高は、学研教室事業では昨秋からの入会キャンペーン等が奏功し、当四半期末における会員数は前年同期末を上回りましたが、生徒数の小幅減少が期首から続いていた影響により、前年同期比で微減となりました。進学塾事業では生徒募集の強化や受講コースの拡充により、㈱創造学園・㈱早稲田スクールが増収となりましたが、集団指導コースを中心に生徒数減少の影響を受け微減となりました。
・損益面では、進学塾事業の減収および学研教室事業の宣伝費増加の影響を受け減益となりました。
②出版事業
売上高:17,352百万円(前年同期比8.6%増) 営業利益:1,351百万円(前年同期より1,633百万円改善)
・売上高では、企画の厳選などにより返品が減少したことに加え、児童書や小中学生向け学習参考書、辞典が好調だったこと、電子出版が堅調に推移したこと、前期第2四半期から連結子会社となった㈱文理の売上が加算されたことなどにより増収となりました。
・損益面では、不採算事業廃止に伴い損益が改善したことに加え、ムック・書籍では新刊企画の厳選および既刊本が好調だったことによる損益改善効果、学習参考書や電子出版の増収、組織再編などによるコスト削減効果により営業損益が大幅に改善しました。
③高齢者福祉・子育て支援事業
売上高:8,048百万円(前年同期比17.1%増) 営業損失:47百万円(前年同期より85百万円改善)
・売上高は、高齢者福祉事業では首都圏エリアが堅調に推移した他、直近1年間に6施設を開業したことにより増収となりました。また子育て支援事業においても昨年4月に保育園を10園開業したことなどにより増収となりました。
・損益面では、西日本エリアの高齢者向け住宅の一部で採算分岐点入居者数に達していないものの、首都圏エリアでの増収や原価低減、子育て支援事業での増収効果などにより改善しました。
④園・学校事業
売上高:9,649百万円(前年同期比0.6%増) 営業利益:683百万円(前年同期より6百万円増)
・売上高は、絵本・月刊誌・新学期用品・教科書指導書・模擬試験などが減少した一方、待機児童解消加速化プラン関連備品・遊具や設備納入の増加、未就学児や園児向け放課後教室における会員数増により増収となりました。
・損益面では、主に絵本・月刊誌・模擬試験の原価低減や販売経費圧縮により小幅増益となりました。
⑤その他
売上高:3,823百万円(前年同期比10.3%増) 営業損失:139百万円(前年同期より149百万円損失増)
・売上高は、文具・雑貨事業や教育ICT事業で増収となりました。
・損益面では、文具・雑貨事業の減益や教育ICT事業のコスト先行などにより損失に転じました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間の総資産は、前連結会計年度末に比べ6,410百万円増加し、85,614百万円となりました。主な増減は、受取手形及び売掛金の増加6,831百万円、有形固定資産の増加646百万円、現金及び預金の減少974百万円などによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ5,349百万円増加し、49,855百万円となりました。主な増減は、支払手形及び買掛金の増加3,122百万円、短期借入金の増加2,224百万円などによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ1,060百万円増加し、35,758百万円となりました。主な増減は、利益剰余金の増加1,180百万円、その他有価証券評価差額金の減少249百万円などによるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結累計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、15,462百万円と当第2四半期連結累計期間の期首に比べ949百万円の資金減少となりました。各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、971百万円の資金減少(前第2四半期連結累計期間は608百万円の資金減少)となりました。これは、税金等調整前四半期純利益の計上2,710百万円、減価償却費の計上686百万円、仕入債務の増加3,122百万円などの資金増加があるものの、売上債権の増加6,831百万円、たな卸資産の増加800百万円などの資金減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,497百万円の資金減少(前第2四半期連結累計期間は5,235百万円の資金減少)となりました。これは保険積立金の払戻による収入648百万円などの資金増加があるものの、有形及び無形固定資産の取得による支出1,311百万円、投資有価証券の取得による支出709百万円などの資金減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,527百万円の資金増加(前第2四半期連結累計期間は3,239百万円の資金増加)となりました。これは長期借入金の返済による支出802百万円、配当金の支払額462百万円などの資金減少があるものの、短期借入金の純増加額2,224百万円、長期借入れによる収入700百万円などの資金増加によるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
①会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容
当社は、終戦直後の昭和21年、創業者の「荒廃した日本を再建するには、次代を担う子どもたちの教育が最も大切である」との信念のもと設立されました。以来、「教育」を基軸とし、月刊学習誌『科学』『学習』を中心に多くの人々のご支持を得ながら、多岐にわたる出版事業を手がけ、幼児・小学生・中学生・高校生、そして一般社会人へと対象を広げ、さらには、雑誌・書籍の出版に限ることなく、各種の教材や教具、教室事業、映像製作、文化施設の企画・施工などにも幅広く取り組んでまいりました。近年では、少子高齢化社会・女性の社会進出への変化に対応するため、高齢者福祉事業や子育て支援事業への参入も果たすなど、単に短期的利潤の追求に留まらず企業の社会的責務をも重視しつつ事業展開を図ってまいりました。
そして、70有余年、当社グループは、創業精神に裏打ちされたグループ理念(「私たち学研グループは、すべての人が心ゆたかに生きることを願い、今日の感動・満足・安心と明日への夢・希望を提供します」)を根底に置きながら事業を展開するとともに、多くの顧客・取引先・従業員そして株主の皆様等のステークホルダーとの間に築かれた関係の中で、各種事業の成長を遂げてまいりました。
現在の企業価値は、グループ各社におけるそのような日々の企業活動の結果として生み出されたものであり、様々なステークホルダーへの還元が実行されるに至ったものと認識しております。
このような当社グループの成長過程に鑑み、当社取締役会は、今後将来にわたり、当社グループの企業価値および株主共同の利益を確保し向上させるためには、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、ⅰ.短期的な視野に偏ることなく、中長期的な視野から経営を行い、適法かつ適正な利益を追求する、ⅱ.企業の社会的責務を十分に尊重し、株主の皆様はもとより、顧客、取引先、地域社会、従業員などすべてのステークホルダーとの関係基盤が企業価値を生み出す源泉である、これらの点を十分に理解する者であることが必要不可欠であると考えております。
②会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、上場会社である以上、何人が会社の財務および事業の方針の決定を支配することを企図した当社の株式の大規模買付行為を行っても、原則として、これを否定するものではありません。しかしながら、大規模買付行為の中には、その目的等から企業価値・株主共同の利益を損なう懸念のある場合もあります。
当社は、いわゆる事前警告型の買収防衛策として、平成18年3月20日開催の当社取締役会において、大規模買付行為への対応方針およびそれに基づく事前の情報提供に関する一定のルール(大規模買付ルール)を導入し、これについて、同年6月29日開催の第60回定時株主総会において出席された株主の皆様の総議決権数の3分の2を超えるご賛同をいただきました。
その概略は、買付者からの十分な情報の収集・開示に努める体制を整備し、かつ第三者機関(特別委員会)の助言、意見または勧告を最大限に尊重することを前提に、当社の企業価値を防衛するため、しかるべき対抗措置をとることがある旨を事前に表明しておくというものでありました。
その後、数度の改正を経て、平成22年12月22日開催の第65回定時株主総会においては、当社が定める会社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針に則り、持続的な成長が可能な企業体を目指すための大規模買付ルールを継続することとするほか、法的な安定性を高めるために、定款に大規模買付ルールの改正やそのルールに基づく対抗措置の発動について、当社の取締役会や株主総会の決議により行うことができる旨などの根拠規定を新設することにつき、株主の皆様のご賛同をいただきました。
さらに、平成26年12月19日開催の第69回定時株主総会においては、大規模買付ルールを継続することにつき、株主の皆様のご賛同をいただき、現在に至っております。
③上記②の取組みについての取締役会の判断及びその判断にかかる理由
当社取締役会は、以下の理由により、上記②の取組み(以下「本取組み」といいます。)は、上記①の基本方針に沿うものであり、当社の企業価値または株主共同の利益を損なうものではなく、取締役の地位の維持を目的とするものではないと判断いたします。
ⅰ. 本取組みは、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」に定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)および企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を充足しております。
ⅱ. 本取組みの有効期間は2年であり、2年ごとに、定時株主総会において、株主の皆様のご信任を得ることとしております。
ⅲ. 本取組みは、独立性の高い社外者(特別委員会)の判断を重視し、その内容は情報開示することとしております。