当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
また、重要事象等は存在しておりません。
なお、当第3四半期連結累計期間における新型コロナウイルス感染症拡大の影響は、「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりですが、今後の経過によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループが事業を展開する教育分野では、「考える力」を重視するアクティブラーニングが推進され、学習指導要領の改訂では、2020年4月から小学校でのプログラミング教育や英語教科等が導入されました。また、2021年1月から導入が予定されている大学入学共通テストでは、英語民間試験と国語と数学の記述式問題の導入が見送りとなりました。
また、近年、教育領域にテクノロジーの進化を活かしイノベーションを起こすという動き・トレンドを称した「EdTech(エドテック)」の市場規模が拡大しており、とりわけ今年に入り、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う全国一斉臨時休校やテレワークの実施を受け、オンライン教育・研修のニーズが一層強まっています。
さらに業界個別には、学習塾業界においては、少子化の進行で事業環境が厳しくなる中、異業種からの参入やサービス領域の拡大などによる顧客の囲い込みを目的とした再編が進んでいるほか、個別指導へのニーズが高まり、指導者不足やICT教材への対応が課題となっています。
出版業界においては、少子化進行やスマートフォン、タブレット型端末など様々な情報通信機器の浸透により、雑誌・書籍の市場が縮小し、出版社・取次・書店・印刷会社を巻き込んだ業界再編が進んでいます。業界各社は、自社の競争力の高い分野への絞り込みや、デジタル出版の強化を目指す方向にあります。
次に、医療福祉分野では、高齢者福祉事業においては、高齢化の進行に伴い介護業界への需要拡大が見込まれる一方で、介護報酬抑制の動きや介護職員の人材不足、労務費上昇などが課題となっています。
保育業界においては、共働き世帯の増加により都市部の需要が伸びる一方で、保育施設の整備、保育士不足等が課題となっています。これに対し政府は少子化対策に取り組み、「待機児童解消加速化プラン」「子育て安心プラン」に続き、「幼児教育・保育の無償化」が2019年10月からスタートしています。
このような環境の下、当社グループは2018年11月策定の2ヵ年計画「Gakken2020」のもとで以下のような事業施策を進めています。
(教育分野)
・学研教室の英語コースの受講促進
・新学習指導要領に対応した「明日の学力」診断の実施
・体験型英語学習施設「東京都英語村」の運営
・小中学校向けの道徳教科書の促進(2020年度:小学校)
・不採算事業の見直し
(医療福祉分野)
・学研版地域包括ケアの推進
・サ高住とグループホームのシナジー創出
以上のような状況の中、当第3四半期連結累計期間の連結業績は、売上高109,112百万円(前年同期比3.1%増)、営業利益5,036百万円(前年同期より1,318百万円増)、経常利益5,126百万円(前年同期より1,423百万円増)、親会社株主に帰属する四半期純利益2,736百万円(前年同期より1,283百万円増)となりました。
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う小学校・中学校・高等学校などの一斉臨時休校の影響で、教育サービス事業では集団授業の自粛に伴いプリントや映像による自宅学習などの対応をとりましたが、新学期の生徒募集活動の制約により会員数が伸び悩みました。一方、教育コンテンツ事業では、家庭学習の需要から児童書・学習参考書の販売が増加しました。医療福祉サービス事業では、衛生管理にも一層注力した結果、コロナ禍の影響は軽微に留まりました。
参考:第3四半期(2020年4月~6月)連結業績
(単位:百万円)
なお、第1四半期連結会計期間より報告セグメントの変更を行っており、同期間の比較・分析は、変更後のセグメント区分に基づいています。詳細は、『第4「経理の状況」1「四半期連結財務諸表」「注記事項」(セグメント情報等)「セグメント情報」Ⅱ 当第3四半期連結累計期間 2.報告セグメントの変更等に関する事項』をご参照ください。
(単位:百万円)
〔教育サービス事業〕
売上高:25,120百万円(前年同期比2.2%減)、営業利益:229百万円(前年同期より244百万円減)
(単位:百万円)
売上高は、全国一斉臨時休校の影響で休会者が増加したことや、新学期の募集活動ができなかったことで新入会者が減少したことなどにより、減収となりました。
損益面は、上記減収要因や学習指導要領改訂に伴う教材改訂費用の増加などにより、減益となりました。
新学期の募集活動ができなかったことで会員数が減少したことなどにより、減収減益となりました。
(教材出版事業)
家庭学習の需要から書店販売が増加したことなどにより、増収増益となりました。
売上高:21,081百万円(前年同期比1.6%減)、営業利益:1,799百万円(前年同期より913百万円増)
(単位:百万円)
売上高は、家庭学習の需要増から児童書・学習参考書の販売が増加したことなどにより、増収となりました。
損益面は、上記増収要因や不採算定期誌の損益改善などにより、増益となりました。
(医学看護事業)
医学書や看護書の販売減少がありましたが、看護師向けeラーニング事業の契約数増加などにより、前年同期並みとなりました。
売上高は、学習まんがの受託品減少や店舗休業による文具玩具の販売減少などにより、減収となりました。
損益面は、不採算分野の改善などにより、損失減となりました。
売上高:15,020百万円(前年同期比0.0%増)、営業利益:739百万円(前年同期より323百万円増)
(単位:百万円)
臨時休園の影響で備品類の受注減や園舎設計の減少、幼児教室の休室などにより、減収減益となりました。
売上高は、小学校教科書(保健・道徳)発行がありましたが、テストや小論文の延期・中止などにより、前年同期並みとなりました。
損益面は、小学校教科書発行の増収と原価率改善もあり、増益となりました。
(社会教育事業)
ODAコンサルティング事業のアイ・シー・ネット㈱の連結加入などにより、増収増益となりました。
売上高:45,094百万円(前年同期比9.9%増)、営業利益:2,042百万円(前年同期より277百万円増)
(単位:百万円)
(高齢者福祉事業)
サービス付き高齢者向け住宅は、直近1年間に13事業所を開業(累計144事業所)したことなどにより、増収となりました。
損益面では、上記増収要因や訪問介護報酬の増加により増益となりました。
グループホームは、入居率向上に伴う売上増などで給与改定や人員増に伴う人件費増や販管費増を吸収して安定的に推移しました。
保育園2施設(累計45施設)を開園し、学童保育施設6か所(累計26か所)の運営を受託したことや労務費・食材費等のコスト管理改善により増収増益となりました。
〔その他〕
売上高:2,794百万円(前年同期比4.5%増)、営業利益:229百万円(前年同期より65百万円増)
主に物流事業の売上増により増収となりました。
(単位:百万円)
※1 有利子負債=借入金+社債+リース債務
※2 自己資本比率=自己資本÷総資産
※3 DEレシオ=有利子負債÷自己資本
当第3四半期連結会計期間の総資産は、前連結会計年度末に比べ9,366百万円増加し、108,716百万円となりました。主な増減は、現金及び預金の増加5,799百万円、受取手形及び売掛金の増加3,094百万円、有形固定資産の増加1,094百万円、投資有価証券の減少2,206百万円などによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ9,365百万円増加し、68,736百万円となりました。主な増減は、支払手形及び買掛金の増加1,341百万円、短期借入金の増加2,950百万円、社債の増加6,000百万円、長期借入金の減少1,477百万円、退職給付に係る負債の減少906百万円などによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ1百万円増加し、39,980百万円となりました。主な増減は、資本剰余金の減少1,614百万円、利益剰余金の増加1,928百万円、その他有価証券評価差額金の減少161百万円、非支配株主持分の減少255百万円などによるものです。
当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
当社は、終戦直後の1946年、創業者の「戦後の復興は教育をおいてほかにない」との信念のもと設立されました。以来、「教育」を基軸とし、月刊学習誌『科学』『学習』を中心に多くの人々のご支持を得ながら、多岐にわたる出版事業を手がけ、幼児・小学生・中学生・高校生、そして一般社会人へと対象を広げ、さらには、雑誌・書籍の出版に限ることなく、各種の教材や教具、教室事業、映像製作、文化施設の企画・施工などにも幅広く取り組んでまいりました。近年では、少子高齢化社会・女性の社会進出への変化に対応するため、高齢者福祉事業や子育て支援事業への参入も果たすなど、単に短期的利潤の追求に留まらず企業の社会的責務をも重視しつつ事業展開を図ってまいりました。
そして、創業から70有余年、当社グループは、創業精神に裏打ちされたグループ理念(「私たち学研グループは、すべての人が心ゆたかに生きることを願い、今日の感動・満足・安心と明日への夢・希望を提供します」)を根底に置きながら事業を展開するとともに、多くの顧客・取引先・従業員そして株主の皆様等のステークホルダーとの間に築かれた関係の中で、各種事業の成長を遂げてまいりました。
現在の企業価値は、グループ各社におけるそのような日々の企業活動の結果として生み出されたものであり、様々なステークホルダーへの還元が実行されるに至ったものと認識しております。
このような当社グループの成長過程に鑑み、当社取締役会は、今後将来にわたり、当社グループの企業価値および株主共同の利益を確保し向上させるためには、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、ⅰ. 短期的な視野に偏ることなく、中長期的な視野から経営を行い、適法かつ適正な利益を追求する、ⅱ.企業の社会的責務を十分に尊重し、株主の皆様はもとより、顧客、取引先、地域社会、従業員などすべてのステークホルダーとの関係基盤が企業価値を生み出す源泉である、これらの点を十分に理解する者であることが必要不可欠であると考えております。
② 会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、上場会社である以上、何人が会社の財務および事業の方針の決定を支配することを企図した当社の株式の大規模買付行為を行っても、原則として、これを否定するものではありません。しかしながら、大規模買付行為の中には、その目的等から企業価値・株主共同の利益を損なう懸念のある場合もあります。
当社は、いわゆる事前警告型の買収防衛策として、2006年3月20日開催の当社取締役会において、大規模買付行為への対応方針およびそれに基づく事前の情報提供に関する一定のルール(大規模買付ルール)を導入し、これについて、同年6月29日開催の第60回定時株主総会において出席された株主の皆様の総議決権数の3分の2を超えるご賛同をいただきました。
その概略は、買付者からの十分な情報の収集・開示に努める体制を整備し、かつ第三者機関(特別委員会)の助言、意見または勧告を最大限に尊重することを前提に、当社の企業価値を防衛するため、しかるべき対抗措置をとることがある旨を事前に表明しておくというものでありました。
その後、数度の改正を経て、2010年12月22日開催の第65回定時株主総会においては、当社が定める会社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針に則り、持続的な成長が可能な企業体を目指すための大規模買付ルールを継続することとするほか、法的な安定性を高めるために、大規模買付ルールの改正やそのルールに基づく対抗措置の発動を、当社の取締役会や株主総会の決議により行うことができる旨などの根拠規定を定款に新設することにつき、株主の皆様のご賛同をいただきました。
さらに、2018年12月21日開催の第73回定時株主総会においては、大規模買付ルールを継続することにつき、株主の皆様のご賛同をいただき、現在に至っております。
当社取締役会は、以下の理由により、上記②の取組み(以下「本取組み」といいます。)は、上記①の基本方針に沿うものであり、当社の企業価値または株主共同の利益を損なうものではなく、取締役の地位の維持を目的とするものではないと判断いたします。
ⅰ. 本取組みは、経済産業省および法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」に定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)および企業価値研究会が2008年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を充足しております。
ⅱ. 本取組みの有効期間は2年であり、2年ごとに、定時株主総会において、株主の皆様のご信任を得ることとしております。
ⅲ. 本取組みは、独立性の高い社外者(特別委員会)の判断を重視し、その内容は情報開示することとしております。
教育コンテンツ事業において、GREAT LEARNINGS AND TECHNOLOGIES (GLATS) CEBU, INC. を連結子会社としたこと等により、当第3四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に比べ従業員数が592名増加しております。
(4) 主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、重要な設備の新設等の新たな計画の確定は次のとおりであります。
(注)上記の金額に消費税等は含まれておりません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。