当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループが事業を展開する教育分野では、教育改革により高等学校において新学習指導要領が順次実施されます。新型コロナウイルス感染症の新規感染者数は、新たな変異株により感染者が急増傾向にあり、教育のデジタル化の需要は一層高まっています。
学習塾業界においては、対面授業の需要は依然として高いものの、コロナ禍における感染症防止対策を契機に、個別・集団指導のみならず、難関校向けでもオンラインサービスが増加しています。さらに、AIを活用した学習計画や教材の提供により、生徒一人ひとりに対応した個別最適化学習も拡大しています。
出版業界においては、雑誌は低調な市況が続いていますが、紙の出版物の巣ごもり需要や電子出版の大幅伸長などにより、市場は下げ止まりの様相を呈しています。返品率の高止まりや物流コスト上昇等の長年の課題に対して、業界を超えた流通改革も進みつつあります。また、IP(知的財産)を出版のみならず、映画・アニメ・ゲームなど多様な媒体で、かつ世界中に広げるグローバルメディアミックスの取り組みも拡がっています。
学校教育業界においては、教育ICT環境等の整備実現を目指したGIGAスクール構想が前倒しされています。児童生徒1人1台の学習端末の配布が完了し、デジタル教材の導入も進みつつありますが、一方、情報セキュリティ対策や教員のICT教育スキル不足が課題となっています。
社会人教育業界においては、リカレント教育やeラーニング市場は拡大しています。
次に医療福祉分野においては、政府や企業の方針により、介護および保育現場を支える人材についての処遇改善による、採用の増加や離職率の低下に向けた動きが進められています。
介護業界においては、団塊の世代が後期高齢者となる2025年問題や認知症高齢者人口の急増にともない、介護のニーズが更に高まる中で、厚生労働省では可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築を推進しています。IT活用による業務負担の軽減、認知症や生活習慣病などの予防・早期発見が重要な課題となっています。
保育業界においては、共働き世帯の増加により保育サービスの需要が高まっています。「新子育て安心プラン」や「幼児教育・保育の無償化」など国をあげての子育て支援施策によって保育園児の受け入れ数が増加し、新型コロナウイルス感染症拡大で利用控えもあり待機児童数は減少していますが、大都市部は利用ニーズが引き続き高い状況です。また、依然として学童保育施設は不足しており、様々な業界からの新規参入が相次いでおります。
介護・保育現場では入居者、園児・保護者、職員の安全確保や衛生用品の整備等、新型コロナウイルス感染症予防策の徹底がより求められています。
当社グループは2020年11月策定の3ヵ年計画「Gakken2023」のもとで「揺るぎない成長基盤の確立」をスローガンに定め、教育分野では「新たなまなびの創造と多様な学習機会の創出」、医療福祉分野では「トップカンパニーを目指し持続可能な街づくりに貢献」、グループ全体で「DX加速とグローバル展開」を経営方針に掲げています。
3ヵ年計画「Gakken2023」においては、以下の具体的施策を進めています。
(教育分野)
・リアルとオンラインをバランスさせた教室、塾の付加価値向上、未開拓エリア攻略
・学習参考書に加え、児童書でのトップシェア奪取
・出版コンテンツを活用した学びのデジタル展開
・医学看護書の電子化、看護師向けeラーニングの拡大加速
・幼保こども園に向けた物販(絵本、新学期用品、机等の備品など)の強化とICTによる園業務のサービス向上
・グループ内コンテンツを活用した学校向け新サービス創出、営業体制の再編成
・社会人教育、企業研修領域のデジタルサービス展開
・不採算事業の見直し
(医療福祉分野)
・サービス付き高齢者向け住宅(以下「サ高住」)と認知症グループホームの新規開設スピードの加速
・子育て支援における保育品質の向上と、首都圏を中心とした成長事業(学童・児童発達支援)の新規開設加速
・職員の採用と教育体制の強化による早期離職の低減、従業員満足度と人材定着率の向上
・IoEやAI、ロボットの連携等による品質、生産性の向上
(グループ戦略)
・アジアを起点としたグローバル事業の展開
・認知症予防の新規事業創出
当第1四半期連結累計期間の連結業績は、売上高36,888百万円(前年同期比3.1%増)、営業利益1,324百万円(前年同期より604百万円減)、経常利益1,134百万円(前年同期より624百万円減)、親会社株主に帰属する四半期純利益702百万円(前年同期より243百万円減)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高は102百万円減少し、営業利益、経常利益、親会社に帰属する四半期純利益への影響はありません。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
なお、当第1四半期連結会計期間は、グループ合計で計画通りに進捗しています。
教育分野は、園・学校事業の幼児教育で新型コロナウイルス対策予算の配分変更により備品や衛生用品の受注に影響が出ておりますが、教室・塾事業のデジタル化に伴う単価増や、出版コンテンツ事業の医学看護で看護師向けeラーニングの新規契約病院数が伸長したことにより、概ね計画通りとなっています。
医療福祉分野は、高齢者住宅事業と認知症グループホーム事業で入居率が堅調です。また子育て支援事業の保育園児数も増加しており、好調に推移しています。
〔教育分野〕
売上高:18,140百万円(前年同期比1.7%減)営業利益:792百万円(前年同期より589百万円減)
(単位:百万円)
(教室・塾事業)
教室は、学研教室でFC加盟教室の経営環境や、会員の学習環境の向上を目的に、プロモーションおよび教室のオンライン化、教材データベースの構築等デジタル化に着手しています。これらの収入増加に加え、前期7月に「めばえ教室」を事業譲受したことから、増収となりました。また、コロナ禍の影響で前期は抑制していた新規教室の募集活動を再開し、販促等が増加したため、減益となりました。
なお、新規教室数は極めて好調に推移、第1四半期としては過去10年間での最高実績で進行しており、新学期からの会員数の増加に伴う業績への貢献が期待されます。
塾は、対面+オンラインのハイブリッド型授業の普及による顧客単価の上昇や新校開設により、複数の塾会社で大幅な増収増益となっており、全体として順調に回復しております。不採算校の収斂や前期の第2四半期に不振2社を清算したこともあり、減収増益となりました。
コロナ禍の中、オンライン環境やAI教材の整備等で生徒数の回復・拡大に注力しています。
(出版コンテンツ事業)
出版は、児童書がヒット作に恵まれ好調に推移している一方、前期に好調だった学習参考書などの反動減により減収減益となりました。なお、収益認識会計基準の影響を除くと実質は増収となっています。学習参考書、児童書との新学期需要の高まる春商戦に向けて商品投入や既刊拡売を予定、売上拡大を展望しております。
医学看護は、看護師向けeラーニングの契約病院数が引き続き増加。医学書の販売減を補って増収増益となりました。
今後は医学書の電子化をさらに推進して売上伸長を目指すほか、看護師向けeラーニングではグローバル展開も進めていきます。
出版以外は、オンライン英語が伸長した一方、新型コロナウイルス感染症再拡大の影響で東京都英語村の学校予約が下期以降振替により減収となりましたが、文具・カードレターの不採算商品の整理は順調に進み、利益は前期並みを確保しました。
(園・学校事業)
幼児教育は、先生向け衣類の販売が好調であったものの、新型コロナウイルス対策予算の獲得により前期に大きく伸長した備品、衛生用品の受注鈍化により減収となりました。利益については、減収要因に加えて、保育ICT事業への開発投資もあり減益となりました。
先生向け衣類のさらなる伸長を図るとともに、基幹商品である園児用月刊誌の採択部数増、保育ICTサービスの納入園拡大を進めてまいります。
学校教育は、児童生徒数の減少に伴う教科書搬入数の減少により減収となりました。利益については、減収要因に加えて、GIGAスクール関連事業への新規投資もあり減益となりました。
GIGAスクール対応コンテンツの納入校拡大を図るとともに、高等学校向け基幹商品である小論文模試の採用校拡大、他社との協業による大学入試関連サービスの拡大に努めてまいります。
社会教育は、企業向け研修は好調だったものの、就職セミナーでは新型コロナウイルスの影響が続くことにより、企業の出展控えがあり減収減益となりました。
企業向け研修のさらなる伸長を図るとともに、就職セミナーでの出展企業数の回復に加え、関連サービスの拡充に努めてまいります。
〔医療福祉分野〕
売上高:17,189百万円(前年同期比8.5%増)営業利益:673百万円(前年同期より33百万円増※)
※医療福祉分野全体で、持株会社への経営管理料の負担が増加(前期+25百万円)しており、実質営業利益の増加
は58百万円、前年同期比9.2%増となります。
(単位:百万円)
(高齢者住宅事業)
サ高住は、新規6事業所(新設4棟、承継2棟)を開設したことにより累計175事業所(FC含む)、8,769居室となりました。前期出店した事業所の入居率が向上したほか、新設4棟についても堅調に推移したこと、訪問介護、通所介護等の介護保険サービスの増加も奏功し増収増益となりました。
(認知症グループホーム事業)
グループホームは、M&Aにより2棟の承継を行ったことで、累計283棟となりました。また、入居率は高位安定を続けております。
新規事業においては、調剤事業を開設しグループホームやサ高住ご利用者の服薬管理を開始、立ち上げの先行費用増により増収減益となりました。
(子育て支援事業)
保育園の定員充足率は向上しており、学童は規模拡大により収益増となりました。また、新規採用等の人材確保費用が増加傾向にあるものの、不採算園の業態転換による収益改善が進み増収増益となりました。
〔その他〕
売上高:1,558百万円(前年同期比6.1%増)営業利益:275百万円(前年同期より72百万円増)
新興国向けのODAならびにビジネスコンサルティング事業の伸長により、増収増益となりました。
従来その他に含めておりました当社の全社費用について、実態をより的確に把握するため、その他から除いて調整額として表示しております。
(単位:百万円)
※1 有利子負債=借入金+社債+リース債務
※2 自己資本比率=自己資本÷総資産
※3 DEレシオ=有利子負債÷自己資本
当第1四半期連結会計期間の総資産は、前連結会計年度末に比べ6,362百万円増加し、123,262百万円となりました。主な増減は、現金及び預金の増加3,021百万円、受取手形及び売掛金の増加1,107百万円、商品及び製品の増加1,134百万円、仕掛品の増加229百万円、有形固定資産の増加243百万円、投資有価証券の増加33百万円などによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ6,116百万円増加し、75,603百万円となりました。主な増減は、支払手形及び買掛金の増加1,201百万円、短期借入金の減少3,300百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加1,111百万円、賞与引当金の減少1,204百万円、長期借入金の増加6,494百万円などによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ245百万円増加し、47,659百万円となりました。主な増減は、利益剰余金の増加196百万円、その他有価証券評価差額金の増加12百万円などによるものです。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。