当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループが事業を展開する教育分野では、オミクロン株の感染が幼児・児童へと急速に拡大し、教育の現場に甚大な影響をもたらしております。このような状況を受け、対面サービスの需要は一時的に打撃を受けましたが、教育デジタル化の需要は引き続き高まっております。
学習塾業界においても、オミクロン株の影響で学びの多様化が更に進んでおり、対面かオンラインを選択できる仕組みが支持されています。また、AIを活用した学習計画や教材の提供により、一人ひとりに対応した個別最適化学習も拡大しています。
出版業界においては、雑誌は低調な市況が続いています。一方、児童書や資格書が好調で、紙書籍の販売額が15年ぶりに増加に転じたことや、電子出版の大幅伸長などにより、出版市場全体としては3年連続で拡大しております。他方、原材料高騰や環境対策費の増加により印刷用紙の価格は上昇しており、長年の業界課題である返品率や物流コストの削減に向けて、業界を超えた流通改革も進みつつあります。また、IP(知的財産)を出版のみならず、映画・アニメ・ゲームなど多様な媒体で、かつ世界中に広げるグローバルメディアミックスの取り組みも拡がっています。
学校教育業界においては、教育ICT環境等の整備実現を目指したGIGAスクール構想が前倒しされています。小中学生1人1台の学習端末の配布が完了し、デジタル教材の導入も進みつつありますが、情報セキュリティやネットワーク対策、教員のICTスキル不足が課題となっています。
社会人教育業界においては、リカレント教育やeラーニング市場が拡大しています。
次に医療福祉分野においては、介護および保育現場を支える人材の処遇改善に向けて、報酬改定や企業による入職促進、離職率の低下に向けた動きが進められています。
介護業界においては、団塊の世代が後期高齢者となる2025年問題や認知症高齢者人口の急増にともない、介護のニーズが更に高まる中で、厚生労働省では可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築を推進しています。ICT活用による業務負担の軽減、認知症や生活習慣病などの予防・早期発見が重要な課題となっています。
保育業界においては、共働き世帯の増加により保育サービスの需要が高まっています。「新子育て安心プラン」や「幼児教育・保育の無償化」など国をあげての子育て支援施策によって保育園児の受け入れ数が増加し、待機児童数は減少しています。オミクロン株による感染拡大で一部利用控えはあるものの、大都市部は利用ニーズが引き続き高い状況です。また、依然として学童保育施設は不足しており、様々な業界からの新規参入が相次いでおります。
介護・保育現場では入居者、園児・保護者、職員の安全確保や衛生用品の整備等、新型コロナウイルス感染症予防策の徹底がより求められています。
上述のような市況において、当第2四半期連結会計期間は、教育現場におけるオミクロン株感染拡大の影響を大きく受けたものの、医療福祉分野における高齢者住宅事業と認知症グループホーム事業の新規開設が順調に進捗。グループ合計では前年同期比で増収となりました。一方、前期が中学教科書の使用開始年度に当たり、大きな収益を計上した反動減や教育・医療福祉両分野における新規事業への先行投資、さらには想定外のオミクロン株拡大が重なり営業利益では減益となりました。なお、親会社株主に帰属する四半期純利益は増益を確保しております。
3ヵ年計画「Gakken2023」においては、以下の具体的施策を進めています。
(教育分野)
・リアルとオンラインをバランスさせた教室、塾の付加価値向上、未開拓エリア攻略
・学習参考書に加え、児童書でのトップシェア奪取
・出版コンテンツを活用した学びのデジタル展開
・医学看護書の電子化、看護師向けeラーニングの拡大加速
・幼保こども園に向けた物販(絵本、新学期用品、机等の備品など)の強化とICTによる園業務のサービス向上
・グループ内コンテンツを活用した学校向け新サービス創出、営業体制の再編成
・社会人教育、企業研修領域のデジタルサービス展開
・不採算事業の見直し
(医療福祉分野)
・サービス付き高齢者向け住宅(以下「サ高住」)と認知症グループホームの新規開設スピードの加速
・子育て支援における保育品質の向上と、首都圏を中心とした成長事業(学童・児童発達支援)の新規開設加速
・職員の採用と教育体制の強化による早期離職の低減、従業員満足度と人材定着率の向上
・IoEやAI、ロボットの連携等による品質、生産性の向上
(グループ戦略)
・アジアを起点としたグローバル事業の展開
・認知症予防の新規事業創出
当第2四半期連結累計期間の連結業績は、売上高79,632百万円(前年同期比2.0%増)、営業利益4,325百万円(前年同期より645百万円減)、経常利益4,388百万円(前年同期より437百万円減)、親会社株主に帰属する四半期純利益2,546百万円(前年同期より201百万円増)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高は869百万円減少し、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益への影響はありません。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
〔教育分野〕
売上高:41,438百万円(前年同期比3.7%減)営業利益:3,517百万円(前年同期より325百万円減)
(単位:百万円)
(教室・塾事業)
教室事業は、オミクロン株の流行が子供に拡大し、その影響を受けました。一方で、デジタルサービス等の付加による顧客単価上昇に励んだことや、前期7月に「めばえ教室」を事業譲受したことから増収となりました。営業利益は、各種経費削減等により増益となりました。
塾事業でも同様に、オミクロン株の流行により、休校などの措置が取られたこともあり、対面の塾では生徒の新規獲得などに影響が出ました。その反面、対面+オンラインのハイブリッド型授業の普及によって顧客単価が上昇し、複数の塾会社で増収増益を達成しました。また、今期初めに不採算校収斂等による合理化を進めたこともあり、全体としては減収増益となりました。
(出版コンテンツ事業)
出版は、児童書が好調に推移しているのに加え、前期1月にグループインした「地球の歩き方」の第1四半期分の売上が寄与。学習アセスメントの受託増もあり、全体として増収となりました。営業利益でも児童書の売上拡大や、前期に改訂した中学生向け学習参考書の原価率低減などが貢献し、全体として増収増益となりました。
医療看護は、看護師向けeラーニングの契約病院数が堅調に増加し、同事業は増収増益となりました。他方、医学書・看護書の販売減があり、全体としては減収減益となりました。
出版以外は、オンライン英会話が売上伸長した一方、オミクロン株の感染拡大に伴い、東京都英語村(体験型英語学習施設)の学校利用予約について下期以降への振替が増加したことや、中国ほか海外で製造しているトイ商品の納品遅延等による販売減があり、全体としては減収減益となりました。
(園・学校事業)
幼児教育は、オミクロン株の流行により保育園・幼稚園の休園が相次いだことから、備品類・衛生用品の受注が大きく鈍化しました。先生向け衣類の販売は引き続き好調を維持しましたが、保育ICT事業への開発投資もあり全体としては減収減益となりました。
学校教育は、使用開始年度に売上の大半を計上する教師用指導書収入がないことに加え、生徒数減に伴い教科書部数も減少しました。GIGAスクール関連事業への開発投資もあり、全体としては減収減益となりました。
※前期(2021年)は中学校教科書の使用開始年度に該当
社会教育は、企業向け研修事業が好調に推移しています。一方、採用支援事業でのイベント出展企業減少や、教員免許更新制度の廃止決定に伴う教員免許更新eラーニング事業の収斂により、全体としては減収減益となりました。
〔医療福祉分野〕
売上高:35,211百万円(前年同期比9.7%増)営業利益:1,192百万円(※前年同期より93百万円減)
医療福祉分野全体で、持株会社への経営管理料の負担が増加(前期+47百万円)しており、実質営業利益
は前年同期比46百万円減、△3.6%となります。
※前期は第2四半期において、不動産売却による利益を計上
(単位:百万円)
(高齢者住宅事業)
サ高住は、当第2四半期、新規に4事業所5棟(新設2棟、承継3棟)を開設。累計179事業所(FC含む)、9,037居室となりました。前期以降に出店した事業所が全体を牽引し、入居率が向上。コロナ禍再拡大の影響による通所介護の利用減や、水道光熱費の高騰によるコスト増を補い、増収増益となりました。
(認知症グループホーム事業)
グループホームにおいては、当第2四半期、新規に2棟を開設し、累計285棟となりました。オミクロン株の感染拡大下においても、入居率は堅調に推移し、全体は増収となりました。一方、昨今の物価高騰を受け水道光熱費などのコストが上昇する中、調剤薬局事業等の新規事業に伴う先行投資も加わり減益となりました。
※前期は第2四半期において、不動産売却による利益を計上
(子育て支援事業)
保育園の定員充足率は安定的に推移しています。引き続き運営コストの適正化、不採算園の定員変更や閉園等による収益改善を推し進めるとともに、学童の利用者増も寄与し、増収増益となりました。
〔その他〕
売上高:2,983百万円(前年同期比1.8%増)営業利益:532百万円(前年同期より28百万円増)
新興国向けのODAならびにビジネスコンサルティング事業は、新規受注が好調に推移。グループ全体のDX加速のため、当期に新たに設立した事業会社も順調に進捗し、全体として増収増益となりました。
従来その他に含めておりました当社の全社費用について、実態をより的確に把握するため、その他から除いて調整額として表示しております。
(単位:百万円)
※1 有利子負債=借入金+社債+リース債務
※2 自己資本比率=自己資本÷総資産
※3 DEレシオ=有利子負債÷自己資本
当第2四半期連結会計期間の総資産は、前連結会計年度末に比べ12,528百万円増加し、129,429百万円となりました。主な増減は、現金及び預金の増加1,725百万円、受取手形及び売掛金の増加7,160百万円、商品及び製品の増加1,158百万円、仕掛品の減少562百万円、有形固定資産の増加302百万円、投資有価証券の増加2,769百万円などによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ10,577百万円増加し、80,064百万円となりました。主な増減は、支払手形及び買掛金の増加2,232百万円、短期借入金の減少600百万円、長期借入金の増加5,196百万円などによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ1,950百万円増加し、49,364百万円となりました。主な増減は、利益剰余金の増加2,040百万円、自己株式の減少228百万円、その他有価証券評価差額金の減少253百万円などによるものです。
(単位:百万円)
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、20,658百万円と当第2四半期連結累計期間の期首に比べ1,738百万円の資金増加となりました。各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、676百万円の資金増加(前第2四半期連結累計期間は2,139百万円の資金増加)となりました。主な増減は、税金等調整前四半期純利益の計上4,423百万円、減価償却費の計上1,003百万円、売上債権の増加7,136百万円、仕入債務の増加2,232百万円、法人税等の支払額392百万円などによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、4,216百万円の資金減少(前第2四半期連結累計期間は15,184百万円の資金減少)となりました。主な増減は、有形及び無形固定資産の取得による支出1,356百万円、投資有価証券の取得による支出3,334百万円などによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、5,177百万円の資金増加(前第2四半期連結累計期間は16,674百万円の資金増加)となりました。主な増減は、短期借入金の純減少額600百万円、長期借入れによる収入8,958百万円、長期借入金の返済による支出2,770百万円などによるものです。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。