当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
①市況に関する説明
ロシアによるウクライナ侵攻やインフレ加速などによる資源価格・物価の世界的高騰をうけ、国内でも物価が急激に上昇しています。教育業界では用紙価格、物流費等が値上がりし、介護業界では建設費や水道光熱費、食材費等が高騰するなど、広範な影響をもたらしています。
国内では急速に少子化が進行し、2022年度の出生数は統計開始以来、初めて80万人を割り込む見通しとなりました。将来的な市場規模縮小の可能性を見据え、教育業界では2つの潮流に投資資金が集中しています。
1つは、学校・家庭・塾の垣根を超えて学習者にアクセスする教育DXの流れです。学校では、GIGAスクール構想で配布された端末内のコンテンツ改良が進み、子どもたちの学習意欲を高めています。学校外では塾などの民間事業者が、オンラインコースやデジタル教材の開発に注力しています。その結果、学校教育と民間教育の補完関係の形が変化を迎えております。
もう1つは、生涯に亘る1人あたりの教育需要の拡大です。近年、教育意識が高い家庭では、幼児期など早期から民間教育サービスを受けるケースが増えており、子ども1人当たりの教育費用も増加しています。社会人向けのリスキリング・リカレント教育の需要も加速的に高まっており、新たな成長領域として教育市場の拡大に寄与しています。
介護業界では、高齢者人口の増加に伴う需要拡大が続いており、施設系サービスでは入居ニーズが底堅く推移しています。足許ではコロナ第8波拡大や、原材料価格の上昇、光熱費高騰などが一段と進行し、賃料・利用料の値上げをする事業者も増加しています。また、新規施設開設においても建設費の高止まりを受け、開設計画を延期・中止するケースも見受けられます。こうした背景を踏まえ、各行政では「電力・ガス・食料品等価格高騰重点施策地方交付金」などを通じた、事業者支援策の導入が進んでいます。
サービスの担い手である介護従事者については、業界全体で依然として不足しています。関係省庁や組織でも業務負担軽減に関する議論が活発化し、介護テクノロジーの活用や制度変更を推進する動きが見受けられます。
②経営成績に関する説明
上述のような市況において、当第1四半期連結累計期間の連結業績は、売上高38,208百万円(前年同期比3.6%増)、営業利益605百万円(前年同期より719百万円減)、経常利益575百万円(前年同期より559百万円減)、親会社株主に帰属する四半期純利益232百万円(前年同期より470百万円減)となりました。
教育分野では地図ガイド本や看護師向けeラーニングの好調が続いているものの、全体ではコロナ禍や急激な物価高の影響を払拭しきれず、教室・塾事業、出版コンテンツ事業はいずれも減収減益となりました。前期にオミクロン株拡大影響を特に大きく受けた園・学校事業は減収増益となり、ようやく挽回の緒に就きつつあります。
医療福祉分野は増収減益となりました。高齢者住宅事業は過去最高水準の入居率となり好調を維持しているものの、コロナ第8波の拡大により防疫コストが増加し、増収減益となりました。認知症グループホーム事業は、好調な入居に加え新規事業の寄与もあり、増収増益となりました。子育て支援事業では、学童などの新規施設を積極的に開設し増収を達成しました。新規事業投資に伴い、営業利益は前期並みとなりましたが着実な成長が続いています。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
〔教育分野〕
売上高:17,720百万円(前年同期比2.3%減)営業利益:304百万円(前年同期より487百万円減)
(単位:百万円)
(教室・塾事業)
教室事業では、オミクロン株感染拡大によって、昨年の春期および夏期会員募集が不調に終わった影響が継続しています。到達度別指導で公教育を補完する学研教室に加え、幼児教室においても会員数は未だ回復の途上にあります。利益面では、用紙代の上昇に伴い教材原価や研修費用が増加し、利益を押し下げました。こうした状況を受け、当第1四半期は減収減益となりました。
塾事業では総体的な傾向として、中学受験志向の小学生や、上位難関校への進学を志望する中高生の状況は堅調な一方、「学校で困らないように」というような動機で通塾していた、いわゆる小学生非受験層の通塾開始時期の遅れ等が影響し、全体では減収減益となりました。幅広い顧客ニーズへのアプローチを強化し、より広い商圏のお客様にご利用いただけるよう、デジタルサービス拡充や講師力強化に取り組んでおります。
(出版コンテンツ事業)
出版事業では「地球の歩き方」新シリーズが好調です。実用性とユニークさを兼ね備えた企画力に、旅行需要回復の好機が重なり、多数のヒット作が店頭を席捲しています。しかしながら他ジャンルでは児童書、学習参考書、辞典を中心に書店店頭での販売実績が低調に推移したのに加え、返品率の上昇により全体では増収減益となりました。
医学・看護事業は増収増益となりました。看護師向けeラーニングの契約病院数が2,396病院(前年同期比300病院増)となり収益を押し上げています。医学・看護出版では、ネット書店での販売や電子書籍の売上が伸張しています。
出版以外の事業は、全体では減収減益となりました。低調な市況が続くトイ事業は、円安による原価高騰などが重なり、収益を押し下げています。体験型英語学習施設 TOKYO GLOBAL GATEWAYでは、学校利用が回復傾向にあり増収を確保しましたが、新規施設開設費用の影響により減益となりました。オンライン英会話事業は個人向け、学校向けともに利用者が増加し増収増益となりました。
(園・学校事業)
幼児教育では、少子化を背景とした新設園の減少や、昨春の新学期商戦からの不振を払拭しきれず、大型遊具や備品の販売が低調に推移しています。こうした外部環境の変化に対応を進め、営業体制とコストコントロールを強化することにより、全体では減収増益となりました。
学校教育では、収益の核となる小中学校の教科書販売が、改訂の端境期にあたっていますが、副読本や模試等が堅調に推移し、全体では減収増益となりました。
社会教育では、人的資本への投資を迫られる上場企業を対象とした研修事業の拡大に取り組んでいます。急速な需要拡大に応えるべく、コンテンツ開発や営業体制などの基盤づくりを強化したため、当第1四半期は増収減益となりました。
〔医療福祉分野〕
売上高:19,004百万円(前年同期比10.6%増)営業利益:637百万円(前年同期より36百万円減)
※光熱費負担は792百万円(前年同期より247百万円増/既存店比較、サ高住と認知症GH合算)
(単位:百万円)
(高齢者住宅事業)
サービス付き高齢者向け住宅は当第1四半期、新規に4事業所を開設し、累計で194事業所(FC含む)、9,863居室となりました。高齢者市場の拡大をうけ、医療福祉分野のトップカンパニーを目指して積極的な新規開設を進めています。入居率は上昇傾向を維持しており、過去最高水準の94.5%(前年同期比3.4%ポイント増)となりました。学研グループの教育・医療福祉サービスを集結した「学研版地域包括ケアシステム」拠点の稼働も好調に推移し、増収となりました。光熱費等のコスト増も、お客様への協力金の導入と業務効率化により概ね吸収できております。しかしながらコロナ第8波拡大に伴う防疫費の急増があり、わずかに減益となりました。
(認知症グループホーム事業)
認知症グループホームは当第1四半期、新規に3棟を開設し累計で295棟、5,624居室となりました。通期では12~15棟の新規開設を計画しており、順調に進捗しています。入居率は97%程度で高位安定し、増収基調を維持しています。調剤薬局事業においても、利用顧客数は好調に推移し増収に寄与しました。利益面ではコロナ再拡大に伴う防疫費増や、光熱費・食材費等の高騰影響を受けながらも、価格改定とコストコントロールにより利益を確保し増収増益となりました。
(子育て支援事業)
子育て支援事業では、当第1四半期に学童2カ所、児童発達支援施設1カ所、未就学児から小学生を対象としたフリースクール「子育てステーション」1カ所を新たに開設し、各種施設の合算で累計75施設となりました。お客様のニーズに合わせて多様な施設を積極的に開発し、全体では増収となりました。また、保育園の定員充足率が92%台で安定的に推移していることから、新規事業投資を推し進めながらも前期並みの利益を確保しました。
〔その他〕
売上高:1,484百万円(前年同期比4.8%減)営業利益:154百万円(前年同期より120百万円減)
デジタル領域では、グループ全体のDX人材確保や、新商材開発等のDX投資を行う目的で前期に設立した㈱Gakken LEAPが順調に推移しています。グローバル事業では、ベトナムなど戦略地域におけるパートナーとの協業が着実に進捗しています。しかしながら新興国向けODAの新規案件獲得が前期好調の反動減となったことから、全体では減収減益となりました。
(単位:百万円)
※1 有利子負債=借入金+社債+リース債務
※2 自己資本比率=自己資本÷総資産
※3 DEレシオ=有利子負債÷自己資本
当第1四半期連結会計期間の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,599百万円増加し、125,281百万円となりました。主な増減は、現金及び預金の減少1,326百万円、受取手形及び売掛金の増加1,227百万円、商品及び製品の増加874百万円、有形固定資産の増加92百万円、投資有価証券の増加700百万円などによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ1,525百万円増加し、76,319百万円となりました。主な増減は、支払手形及び買掛金の増加1,410百万円、短期借入金の増加2,200百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加147百万円、賞与引当金の減少986百万円、未払法人税等の減少1,768百万円、長期借入金の減少672百万円などによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ73百万円増加し、48,962百万円となりました。主な増減は、利益剰余金の減少295百万円、その他有価証券評価差額金の増加295百万円などによるものです。
当第1四半期連結会計期間において、新たに締結した経営上の重要な契約等は次のとおりであります。
業務・資本提携契約