当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
①市況に関する説明
資源価格の世界的高騰をうけ、国内でも物価が急激に上昇しています。教育業界では用紙価格、物流費等が値上がりし、介護業界でも光熱費、食材費等が高騰するなど、多大な影響をもたらしています。
国内では急速に少子化が進行しています。2022年の出生数は79.9万人となり、統計開始以来、初めて80万人を割り込みました。大学では「全入時代」が本格到来し、定員割れが続く学校の募集停止や統廃合も報じられています。こうした状況を踏まえ、政府は子ども政策の指令塔となる「子ども家庭庁」を4月に発足しました。さらに「次元の異なる少子化対策」を打ち出すなど、子どもを取り巻く社会環境は、大きな転換点に差し掛かっています。
教育業界では、将来的な市場規模縮小の可能性を見据え、三つの潮流に投資資金が集中しています。
一つ目は、学校外学習支出の増加です。少子化が進むなか、受験の早期化や大学進学率の上昇傾向が続いています。
二つ目は、学校・家庭・塾の垣根を超えて学習者にアクセスする教育DXの流れです。学校ではGIGAスクール構想で配布された端末内のコンテンツ改良が進み、学校外では塾などの民間事業者が、オンラインコースやデジタル教材の開発に注力しています。
三つ目は、リカレント・リスキリング需要の拡大です。多くの業界でデジタル・ディスラプションが進む中、企業向け、個人向けの社会人教育の需要が加速度的に高まっており、新たな成長領域として教育市場の拡大に寄与しています。
介護業界では、コロナ第8波のピークアウト以降、感染者数の減少傾向が継続し、5月8日より感染症法上の位置づけが5類に移行するなど、一定の収束が見えつつあります。一方で光熱費をはじめ、食材や生活必需品の価格高騰は一層進行し、各事業者の経営環境に広範な影響を及ぼしています。政府ではこうした背景を踏まえ、1兆2,000億円の「電力・ガス・食料品等価格高騰重点施策地方交付金」の追加予算を措置するなど、物価高騰の影響を受けた生活者や事業者に対する支援策の追加を進めています。また、建設費の高止まりが続くことで投資環境が悪化し、サブリースによる介護施設の開設計画が延期・中止されるケースも散見されています。
2024年4月に実施される介護保険制度及び介護報酬改定については、各部会・分科会において前回改定の効果検証やサービスごとの論点等について協議が行われ、年度内の取りまとめに向け本格的な議論が進んでいます。
②経営成績に関する説明
上述のような市況において、当第2四半期連結累計期間の連結業績は、売上高81,174百万円(前年同期比1.9%増)、営業利益3,224百万円(前年同期より1,100百万円減/25.4%減)、経常利益3,266百万円(前年同期より1,121百万円、25.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,238百万円(前年同期より1,307百万円/51.4%減)となりました。
教育分野は、主に出版事業の販売不振、返品率の悪化、原価高が要因で減収減益となりました。「地球の歩き方」やeラーニング事業は好調が続いているものの、児童書、学習参考書、塾教材等が低調に推移し、教育分野全体の収益を押し下げました。医療福祉分野は新規施設の積極開設と好調な入居率・定員充足率が寄与し、前期の不動産売却による一過性売上からの反動減や、光熱費・食材費の高騰がありながらも、高齢者住宅事業、認知症グループホーム事業、子育て支援事業のいずれも増収増益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
〔教育分野〕
売上高:40,187百万円(前年同期比3.0%減)営業利益:2,555百万円(前年同期より961百万円、27.3%減)
(単位:百万円)
(教室・塾事業)
教室事業では、幼児教室やオンライン国語指導サービス「ことばパーク」の会員数が増加し、オンライン需要は拡大基調にあります。一方、小中学生部門はコストアップに伴う価格改定を見送ったこと、コロナ禍による昨春の新学期会員募集におけるつまずきが年度末まで影響したことで、当第2四半期累計では減収減益となりました。
塾事業では、家庭教師派遣や医学部受験に特化したハイレベル塾、海外塾(日本人子女向け)等、特色のある事業が好調に推移しています。しかし「非受験層」の通塾が伸び悩んだことなどで、全体では減収減益となりました。細分化したニーズへの対応強化とともに、遠隔地のお客様にもご利用いただけるよう、デジタルサービス拡充や指導力強化にも取り組んでいます。
(出版コンテンツ事業)
出版事業は「地球の歩き方」シリーズが引き続き好調を維持しています。実用性とユニークさを兼ね備えた企画力に、旅行需要回復の好機も重なり、多数のヒット作が店頭を賑わせています。一方で昨秋以降、児童書、学習参考書、塾教材を中心に販売実績が低調に推移しており、全体では当第2四半期累計で減収減益となりました。今春の新学期商戦では一定の回復が見られ、返品率は改善傾向となりましたが、用紙代高騰に伴う原価高の影響により厳しい業績となりました。
医学・看護事業は増収増益となりました。看護師向けeラーニングの契約病院数が2,407病院(前年同期比303病院増)となり収益を押し上げています。医学・看護出版では、ネット書店での販売や電子書籍の売上が伸張しています。
出版以外の事業では、オンライン英会話事業が好調です。利用者数の伸張に加え、価格改定も相まって売上を伸ばしました。体験型英語学習施設 TOKYO GLOBAL GATEWAYでは、学校利用が回復傾向にあり増収を確保しましたが、新規施設の開設費用や新プログラムの開発費用の影響により減益となりました。トイ事業は原価高と円安影響が重なり減収減益となったものの、全体では増収増益となりました。
(園・学校事業)
幼児教育は、減収減益となりました。新設園の減少に伴い、大型遊具や備品の販売が減少しました。一方で、中核商材の一つである園向け月刊誌「つながるえほん」は前期比105%で推移しています。コロナ禍で様々な制約を受けてきた園向け営業活動を本格的に再開し、新年度以降も増売施策を進めています。
学校教育では、副読本や小論文模試等が堅調に推移しているものの、収益の核となる小中学校の教科書販売が改訂の端境期にあたっているため、教師用指導書の売上がなく全体では減収減益となりました。
社会教育では、人的資本への投資を進める上場企業向けの研修事業を展開しています。急速な需要増に応えるべく新規コンテンツ開発を進めているものの、体系的なラインナップの整備に至らず減収減益となりました。
〔医療福祉分野〕
売上高:38,083百万円(前年同期比8.2%増)営業利益:1,379百万円(前年同期より187百万円、15.7%増)
※光熱費負担は1,321百万円(前年同期より534百万円増/既存店比較、サ高住と認知症GH合算)
(単位:百万円)
(高齢者住宅事業)
サービス付き高齢者向け住宅は当第2四半期、新規に2事業所を開設し、累計で196事業所(FC含む)、9,980居室となりました。建設費の高騰など外部環境の影響はあるものの、引き続き積極的な新規開設を進めています。入居率は高水準を維持しており、積極的な新規開設をしている中でも過去最高水準の95.4%(前年同期比3.1%ポイント増)となりました。コロナ第8波のピークアウト以降、デイサービスの稼働も回復基調であり大幅な増収となりました。物価高騰による光熱費、食材費等の原価高に伴う収益圧迫要素はあるものの、光熱費増についてはお客様への協力金の導入及び助成金受給、その他不急経費削減等により吸収できています。他方で、一部の新型コロナ関連助成金の入金スケジュールがずれ込んだことや、感染拡大防止に精励する従業員への特別手当支給なども影響し、営業利益は前期並みとなりました。
(認知症グループホーム事業)
認知症グループホームは当第2四半期、新規に3棟を開設し累計で298棟、5,687居室となりました。M&Aによる事業所承継も積極的に進めており、通期で12~15棟の新規開設計画に対して上期6棟を開設し、順調に進捗しています。入居率はコロナ第8波の影響を受けつつも97%程度で高位安定し、増収基調を維持しています。光熱費・食材費等の高騰影響を受けながらも、価格改定とコストコントロールにより利益を確保し増収増益となりました。
(子育て支援事業)
子育て支援事業では、保育園の定員充足率が92.8%(前年同期比1.2%ポイント増)となり、園児獲得は順調に推移しています。また、学童事業も新規受託を含め好調に推移しております。不採算園対策も一巡し、原価高騰に対するコスト低減策も奏功するなど安定基調が続いていることから、増収増益となりました。
〔その他〕
売上高:2,903百万円(前年同期比2.7%減)営業利益:294百万円(前年同期より237百万円、44.7%減)
デジタル領域では、グループ全体のDX人材確保や、新商材開発等のDX投資を行う目的で前期に設立した㈱Gakken LEAPが順調に稼働し、新規プロダクトの販売を開始しています。グローバル事業では、ベトナムなど戦略地域におけるパートナーとの協業が着実に進行しています。一方で、前期に好調だった新興国向けODAの新規案件獲得が前期好調の反動減により、全体では減収減益となりました。
(単位:百万円)
※1 有利子負債=借入金+社債+リース債務
※2 自己資本比率=自己資本÷総資産
※3 DEレシオ=有利子負債÷自己資本
当第2四半期連結会計期間の総資産は、前連結会計年度末に比べ8,500百万円増加し、132,182百万円となりました。主な増減は、現金及び預金の増加2,895百万円、受取手形及び売掛金の増加5,273百万円、商品及び製品の増加410百万円、有形固定資産の減少183百万円、投資有価証券の増加1,223百万円などによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ6,788百万円増加し、81,582百万円となりました。主な増減は、支払手形及び買掛金の増加2,018百万円、短期借入金の増加2,100百万円、長期借入金の増加2,255百万円などによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ1,711百万円増加し、50,600百万円となりました。主な増減は、利益剰余金の増加710百万円、その他有価証券評価差額金の増加878百万円などによるものです。
(単位:百万円)
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、24,687百万円と当第2四半期連結累計期間の期首に比べ3,014百万円の資金増加となりました。各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、167百万円の資金減少(前第2四半期連結累計期間は676百万円の資金増加)となりました。主な増減は、税金等調整前四半期純利益の計上2,591百万円、減価償却費の計上1,061百万円、売上債権の増加4,724百万円、仕入債務の増加1,594百万円、法人税等の支払額1,997百万円などによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,112百万円の資金減少(前第2四半期連結累計期間は4,216百万円の資金減少)となりました。主な増減は、有形及び無形固定資産の取得による支出1,145百万円、投資有価証券の取得による支出431百万円などによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、4,439百万円の資金増加(前第2四半期連結累計期間は5,177百万円の資金増加)となりました。主な増減は、短期借入金の純増加額2,100百万円、長期借入れによる収入4,939百万円、長期借入金の返済による支出2,035百万円などによるものです。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。