(1)業績
当事業年度における我が国経済は、一昨年来の緩やかな景気回復の流れが続きました。米国新大統領がTPP交渉や地球温暖化対策のパリ協定から一方的に離脱する宣言を、公約通り実施したものの、中国の動向や、北朝鮮の度重なるミサイル発射事件の発生を受けて、米国の国際協調の姿勢は維持され、その中で米国経済は緩やかな拡大を続けました。また、難民問題を抱える欧州でも、懸念された保護主義への政策転換には至らず、中国の経済も安定推移し、アジア新興国の経済成長も継続した一年でした。
フォーム印刷業界におきましては、企業のIT化が一段と進展する中でビジネス・スタイルのペーパーレスにも拍車がかかり、ビジネスフォームの減少スピードも更に速まってきました。マイナンバー制度については、公的部門で本格運用が始りましたが、新たな印刷物の需要には結びついておりません。
このような情勢のもと、当社は営業部門におきましては、景気回復に伴う販売促進関係業務や、人手不足に伴うアウトソーシングの動きを、ビジネスチャンスと捉えて活動し、利益の確保を図りつつ、関連業務の受託に注力して売上増強に努め、さらには営業体制の強化を図りました。
製造部門におきましては、印刷機器、メーリングサービス関連機器の増強のほか、一層の省力化・人員配置の効率化に努めました。
また、セキュリティ委員会を通じて、サイバー攻撃対策などの情報セキュリティ対策を強化すると共に、内部統制、ISO、個人情報保護の諸活動を通じて各製造工程の質的な見直しを図り、社員教育を繰り返し行いました。
以上のとおり、営業・製造・管理各部門においてそれぞれの体質強化策を推進してまいりました結果、売上高7,101百万円(前期比1.5%増)、経常利益207百万円(前期比6.6%減)、特別損失として減損損失310百万円を計上したことにより、当期純損失49百万円(前年同期は当期純利益157百万円)となり、前事業年度に比べ増収・減益となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ149百万円増加し、975百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は509百万円(前年同期比55百万円の増加)となりました。これは主として税引前当期純損失30百万円、減価償却費357百万円、減損損失310百万円、売上債権の増加額161百万円、仕入債務の増加額195百万円及び法人税等の支払額84百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は61百万円(前年同期比21百万円の増加)となりました。これは主として有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出187百万円、投資有価証券の取得による支出312百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入334百万円及び有形固定資産の売却による収入110百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は299百万円(前年同期比44百万円の増加)となりました。これは主として配当金の支払104百万円及びリース債務の返済による支出194百万円によるものであります。
(1)生産実績
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製品区分 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
ビジネスフォーム |
2,811,386 |
99.8 |
|
一般帳票類 |
1,495,755 |
99.7 |
|
データプリント及び関連加工 |
2,506,627 |
104.7 |
|
合計 |
6,813,769 |
101.1 |
(注)1 当社は単一セグメントであるため、製品区分別に記載しております。
2 金額は販売価格で表示しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
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製品区分 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
サプライ商品 |
236,429 |
96.4 |
(注)1 当社は単一セグメントであるため、製品区分別に記載しております。
2 金額は実際仕入額で表示しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注実績
|
製品区分 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
ビジネスフォーム |
2,813,416 |
99.5 |
162,120 |
112.4 |
|
一般帳票類 |
1,503,741 |
99.9 |
18,694 |
174.6 |
|
データプリント及び関連加工 |
2,499,127 |
103.6 |
26,735 |
78.1 |
|
合計 |
6,816,284 |
101.0 |
207,549 |
109.7 |
(注)1 当社は単一セグメントであるため、製品区分別に記載しております。
2 金額は販売価格で表示しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)販売実績
|
製品区分 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
ビジネスフォーム |
2,795,526 |
99.4 |
|
一般帳票類 |
1,495,755 |
99.7 |
|
データプリント及び関連加工 |
2,506,627 |
104.7 |
|
サプライ商品 |
303,420 |
106.6 |
|
合計 |
7,101,329 |
101.5 |
(注)1 当社は単一セグメントであるため、製品区分別に記載しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前事業年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
当事業年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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㈱大和総研ビジネス・イノベーション |
810,301 |
11.6 |
802,978 |
11.3 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
〔顧客中心主義〕
創業以来コンピュータの進歩と共に歩んできました当社では、コンピュータ用帳票の企画、設計、製造、納入までの一貫生産を中心に、システム開発から高速漢字プリンタによるデータ出力、メーリングサービスに至るまでお客様の多種多様なニーズに最新の設備と技術を駆使し迅速、柔軟にかつ責任をもって対応してまいりました。私たちが掲げてまいりましたお客様本位の姿勢は、ときに営業展開に、また機械設備にと、情報化社会の高度化とともに進化してまいりました。これからもお客様に最適な製品、サービスを“光のごとく速やかに”ご提供し、お客様の良きパートナーとしてお役に立てるよう全社一丸となって努力してまいります。
〔収益力の安定強化〕
当社の強みである顧客ニーズへのきめ細かな対応と、顧客ニーズを先取する複合的な提案力を駆使し新規ユーザーの開拓と、既存ユーザーへの新たなニーズ発掘拡大に努め売上の増強を図り、また生産面においては常に原価率の低減と高品質な製品づくりを最大目標とし、効率性の向上を追求しつつ高収益体質の強固な企業基盤の構築により企業価値の持続的向上をめざしております。
〔社会との調和を重視〕
情報産業に携わる企業として、情報のセキュリティは不可欠であります。ことに当社が重点施策として取り組んでいるデータ出力業務については、個人情報の保護管理は極めて重要な問題と認識し万全の対処をしております。また世界的な広がりを見せている環境保全管理についても十分認識した生産活動が重要と考えます。
認定取得済のプライバシーマーク、認証取得済のISO9001、ISO14001等の改善に取り組んでいるのもそれらの一環であります。
私達は公正で透明性の高い経営により、社会と調和し、信頼される企業として努力を続けてまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略等
ビジネスフォーム印刷市場は、オフィス周りの電子媒体化、デジタル化の進展により電子帳票システム、電子商取引の拡大等が加速しており、ビジネスフォームの需要は逓減傾向が続いています。そうした潮流の中で、当社が従来より注力してまいりました、データ処理サービス及びその関連業務の本流化が進行しております。このようなビジネス環境や需要動向をふまえ、当社といたしましては、バリアブル印刷等を活かした新たなニーズの創出と提案営業力をさらに強化し、お客様のビジネスパートナーとしての役割を強固なものにしてまいりたいと考えております。企画から始まり発送に至るまで途切れることのない“製販社内一貫管理”体制を確立し、生産体制の拡充と整備を図ってまいります。
当社の中長期的な成長のために最新の設備導入によるさらなる生産性の向上、トータル的な効率アップに取組むことで企業価値、株主共同の利益の最大化を目指していきたいと考えております。
(3)目標とする経営指標
企業価値を増大させていくためには、利益を継続的に維持していくことが重要と考えております。そのため、自己資本当期純利益率(ROE)と売上高経常利益率(ROS)を重視しており、資本の効率的な運用と収益性の向上に努めております。
当面といたしましては、ROE10%以上、ROS13%以上を目標として取組んでおります。なお、当期のROSは2.9%となっております。(当期のROEについては、当期純損失であるため、記載しておりません。)
(4)経営環境及び対処すべき課題
わが国では、オリンピックを控えた首都圏での再開発案件を中心にインフラ建設等の需要がピークに達し、また、昨年来の株高による資産効果で個人消費の底堅い推移が見込まれることから、緩やかな景気回復が続くものと期待されます。とはいえ、人手不足の深刻化により、一部の業種では供給制約の懸念があります。
フォーム印刷業界におきましては、人手不足や業態改革を背景とするアウトソーシングのニーズがあり、また新元号の制定・施行に向けた準備活動が見込まれ、さらに来年10月には消費税の引き上げも予定されており、一時的な追い風になるものと期待されます。もとより環境やセキュリティ等を踏まえた総合的な品質を確保することも当然の前提であり、経営環境は引き続き難しいものと考えられます。
このような情勢の中で、当社は営業面におきましては、顧客ニーズの変化に迅速に対応する、総合的かつ具体的なソリューション提案を行い、ビジネスフォームと情報処理の技術を総合的に組み合わせて新しいサービスに結びつけるような活動を積極的に進めてまいります。特にBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)の分野で、顧客層の拡充と付加価値の高い新しいサービスの提供を図りたいと考えております。
生産面では、一段の省力化投資により生産機能のレベルアップを図り、人員・設備の効率的再配置により、新しいサービスの提供力向上を目指すと共に、原価率のさらなる低減に努めてまいります。また、内部統制やISO活動・個人情報保護活動を通じて、社会的にも関心の高い法令遵守やセキュリティ・環境・女性活躍推進・働き方改革への取り組みといった企業の社会的責任を果たしてまいります。
投資者の判断に重要な影響を及ぼす主な事項は、以下のようなものがあります。なお下記におけるリスク項目は、全てのリスクを網羅したものではありません。また、本文中の将来に関する事項は当事業年度末現在において判断したものであります。
(1)景気動向による影響
当社は官公庁、証券、金融、生損保一般事業会社等幅広い業種にわたり多くの顧客との取引を行っております。国内景気の変動、消費動向やそれらに伴う顧客サイドのビジネス環境により、受注量の減少や受注単価の低下等業績に影響が生じる可能性があります。
(2)ビジネスフォーム市場変化の影響
コンピュータ用事務帳票類等の従来型のビジネスフォーム市場は、デジタル化・ネット化が進む中で、縮小傾向にあります。当社の売上高においてデータ出力関連売上高の比率が高まっているとはいえ、ビジネスフォームはまだ主要部分を占めており、その市場変化への対応を著しく損ねた場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)原材料の価格変動
当社主要製品の材料は印刷用紙であります。安定的な量の確保と可能な限りの低価格での仕入に努めております。しかしながら、石油価格や海外チップ・パルプ市場動向などにより製紙メーカー等の仕入価格が上昇し、製造コストの削減で補いきれない場合や、販売価格に転嫁できない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)情報のセキュリティ
個人情報の取扱いについては重要な経営課題の一つとして位置づけ、平成14年6月に個人情報保護方針を制定し、一般財団法人日本情報経済社会推進協会のプライバシーマーク使用の許諾(いわゆるプライバシーマーク)については、平成15年3月に認定を受け、平成27年3月に6度目の更新認定を受けております。
情報漏洩の可能性は皆無と信じておりますが、想定を超えた条件の中での事故が発生した場合、お客様から損害賠償請求等の事態がおこる可能性があります。
顧客情報の取扱いについては、今後とも設備及びシステム上での安全管理体制と人的管理措置を整備する等万全を期してまいります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
(1)財政状態
① 資産
当事業年度末の総資産は前事業年度末に比べて345百万円増加し、9,462百万円となりました。うち流動資産は2,649百万円(前年同期比378百万円の増加)、固定資産は6,812百万円(前年同期比32百万円の減少)となりました。流動資産の主な増加要因は、売上債権が161百万円、現金及び預金が149百万円増加したこと等によるものであります。また固定資産の主な減少要因は、投資有価証券が221百万円増加したものの、有形固定資産が269百万円減少したこと等によるものであります。
② 負債
当事業年度末の負債は前事業年度末に比べて332百万円増加し、2,526百万円となりました。うち流動負債は1,563百万円(前年同期比153百万円の増加)、固定負債は962百万円(前年同期比179百万円の増加)となりました。流動負債の主な増加要因は、未払法人税等が41百万円減少したものの、仕入債務が195百万円、リース債務が33百万円増加したこと等によるものであります。また固定負債の主な増加要因は、リース債務が75百万円、繰延税金負債が71百万円、役員退職慰労引当金が31百万円増加したこと等によるものであります。
③ 純資産
当事業年度末の純資産は前事業年度末に比べて13百万円増加し、6,936百万円となりました。うち株主資本は6,607百万円(前年同期比153百万円の減少)、評価・換算差額等は328百万円(前年同期比166百万円の増加)となりました。株主資本の主な減少要因は、利益剰余金が153百万円減少したことによるものであります。評価・換算差額等の主な増加要因は、その他有価証券評価差額金が166百万円増加したことによるものであります。
(2)経営成績
当事業年度の売上高は前事業年度に比べ108百万円増加の7,101百万円、売上原価は前事業年度に比べ16百万円増加の5,706百万円、販売費及び一般管理費は前事業年度に比べ111百万円増加の1,199百万円となりました。この結果、営業利益は前事業年度に比べて20百万円減少の196百万円となりました。
営業外損益は前事業年度に比べて5百万円増益の11百万円となりました。これは、受取利息・配当金や有価証券利息等による営業外収益が39百万円、支払利息等による営業外費用が28百万円計上されたことによるものであります。この結果、経常利益は前事業年度に比べて14百万円減少の207百万円となりました。
特別損益は前事業年度に比べて260百万円減益の△237百万円となりました。これは、固定資産売却益や投資有価証券売却益等による特別利益が74百万円、減損損失等による特別損失が312百万円計上されたことによるものであります。この結果、当期純損益は前事業年度に比べて207百万円減少し、当期純損失49百万円となりました。
(3)キャッシュ・フロー
当事業年度のキャッシュ・フローは、営業活動で得た資金509百万円を、投資活動に61百万円及び財務活動に299百万円使用しました。その結果、当事業年度の現金及び現金同等物の残高は、前事業年度に比べ149百万円増加し、975百万円となりました。
なお、詳細につきましては「第2[事業の状況]1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。