第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用情勢や所得環境の改善が続き、緩やかな回復基調となりましたが、米中貿易摩擦の影響等による海外情勢の不確実性や、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済活動の停滞等により、先行きが不透明な状況となっております。

こうした状況のもと、当社グループのディスクロージャー関連事業に関係が深い国内株式市場においては、米中間の通商問題の動向などを要因に日経平均株価が20,000円台から21,000円台を推移しました。

このような事業環境において、当社グループは開示書類作成支援ツールX-Smart.シリーズ製品の高度化と導入社数増加および、金融商品取引法に基づく有価証券報告書などのEDINET提出書類の電子的雛型である「EDINETタクソノミ」設定範囲拡大への対応に注力してまいりました。さらに、コーポレートガバナンス・コード適用に伴い積極性を増すステークホルダーとの対話や非財務情報開示の充実化への需要に対する製品やサービスの提供、情報開示のグローバル化による翻訳ニーズの取り込みにも取り組んでまいりました。

その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は14,134百万円(前年同四半期比1,907百万円増、同15.6%増)となりました。利益面については、営業利益は1,580百万円(同725百万円増、同84.9%増)、経常利益は1,638百万円(同678百万円増、同70.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,016百万円(同394百万円増、同63.5%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

なお、当社グループでは、当第3四半期連結会計期間より、株式会社十印およびその子会社が行う「翻訳事業」について量的な重要性が増したため、従来の「ディスクロージャー関連事業」の単一セグメントから「ディスクロージャー関連事業」および「翻訳事業」の2区分に変更しております。

セグメントの業績数値は、セグメント間の内部売上高または振替高を含んで記載しております。また、以下の前年同四半期比較につきましては、前第3四半期連結累計期間において「翻訳事業」セグメントを構成する株式会社十印およびその子会社の貸借対照表のみ連結しており、また、セグメント業績における全社費用は当第3四半期会計期間に行われた会社分割による持株会社化後の一般管理費であり、セグメントごとの利益の算出が困難なことから「ディスクロージャー関連事業」の売上高のみ比較しております。

 

(ディスクロージャー関連事業)

  当セグメントにおきましては、有価証券報告書などのEDINET提出書類の電子的雛型である「EDINETタクソノミ」の設定範囲拡大による売上や、決算・開示に係る支援等のコンサルティングの売上が増加したことにより、売上高は12,883百万円(同655百万円増、同5.4%増)、セグメント利益は1,602百万円となりました。

 

(翻訳事業)

  当セグメントにおきましては、日米顧客向けを中心に翻訳関連の売上が好調に推移し、売上高は1,276百万円、セグメント利益は191百万円となりました。

 

なお、当社グループの売上高はお得意様の決算期が3月に集中していることに伴い季節的変動があり、第1四半期および第4四半期の売上高が他の四半期に比べて多くなる傾向があります。

 

また、当第3四半期連結会計期間における財政状態の概況は次のとおりであります。

・資産

流動資産は、前連結会計年度末に比べて1,864百万円(14.4%)減少し、11,045百万円となりました。これは、現金及び預金が652百万円増加し、受取手形及び売掛金が2,187百万円、仕掛品が348百万円それぞれ減少したことなどによります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて106百万円(1.1%)増加し、9,398百万円となりました。これは、無形固定資産が168百万円増加したことなどによります。

この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて1,758百万円(7.9%)減少し、20,443百万円となりました。

・負債

流動負債は、前連結会計年度末に比べて2,159百万円(40.9%)減少し、3,115百万円となりました。これは、買掛金が990百万円、未払費用が917百万円それぞれ減少したことなどによります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて73百万円(4.7%)減少し、1,493百万円となりました。これは、長期借入金が92百万円減少したことなどによります。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて2,232百万円(32.6%)減少し、4,609百万円となりました。

・純資産

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて474百万円(3.1%)増加し、15,834百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益1,016百万円の計上による増加と剰余金の配当581百万円による減少などによります。

 

(2) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループは2019年12月2日をもって、持株会社体制へ移行いたしました。当社グループを取り巻く事業環境も、ディスクロージャーおよびIRサービスの分野が大きな変革期を迎える中、当社グループは専門性を生かし、また、培ったデジタル技術を駆使して、新たな「e-Disclosure Solutions」およびその関連サービスをお客様に提供し、お客様の企業価値の向上とディスクロージャー制度の発展に貢献することを経営の指針としております。

このグループ成長戦略を実現するためには、お客様のニーズに応じた価値創造力を高め、グループ全体の企業価値を最大化する経営体制を構築する必要があると考え、持株会社体制へ移行することといたしました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。

 

なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。

①  基本方針の内容の概要

当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありませんが、当社の企業価値が毀損され、株主の皆様にとって不本意な形で不利益が生じる可能性があると判断されるような当社株式の大量取得行為や買付提案を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として適当でないと考えます。

したがって、当社は、当社株式に対する買付が行われた際に、株主の皆様が買付に応じるか否かを判断するためや取締役会が代替案を提案するために、必要な情報や時間を確保したり、買付者と交渉を行うことを可能とすること等、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する買付行為を抑止するための枠組みが必要であると考えております。

 

②  取組みの具体的な内容の概要

イ  会社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み

当社グループはこれまで進めてきた中期経営計画およびCSR経営を引き続き継続するとともに、攻めの経営を断行することにより持続的成長を実現させてまいります。

当社は、株式公開を目指した1988年頃から組織的な運営を行うため、諸規程の整備、運用、文書化の推進および内部監査を行い業務の改善に努めるとともに、利益計画を作成してまいりました。その精度を更に高めるため当社グループを取り巻く内部環境および外部環境の分析を基に、各ステーク・ホルダーにも配意した経営計画の必要性を感じ、中期経営計画を策定することといたしました。その後、社会・環境・経済のトリプル・ボトムラインを意識した目標を加え、継続的に中期経営計画を策定しております。

その実行計画として当社およびグループ子会社は各年度予算を策定し、全社的な目標を設定のうえ、各部門でその具体策をまとめ、グループ企業理念、社訓とともに、これに則した経営を展開し、着実な成長を実現してまいりました。

一方で、当社は、機密性または秘匿性の高い顧客のディスクロージャーおよびIR関連書類の作成支援等を専門とするグループ子会社をもち、専門的な知識はもとより、情報管理体制、品質管理体制などが重視されます。そのため、主要子会社である宝印刷株式会社においては、ISMS認証、プライバシーマーク認証、森林認証、日本印刷産業連合会が認定するグリーンプリンティング認定、ならびに印刷部浮間工場においてISOの品質規格(ISO9001)、環境規格(ISO14001)を取得し、それぞれが要求するマネジメントシステムをCSR運営マニュアルとそれに付随する各種の規定を定め、一体化して運用しております。

ロ  基本方針に照らして不適切な者が支配を獲得することを防止するための取組み

当社は、2007年8月23日開催の当社第70回定時株主総会において、当社の企業価値および株主共同の利益を確保し、または向上させることを目的として、株主の皆様のご承認をいただき、当社株式の大量買付行為に関する対応策(買収防衛策)を導入いたしました。その後、過去4度にわたり継続しており、直近では、2019年7月9日開催の取締役会において当社株式の大量買付行為に関する対応策(買収防衛策)を継続することを決議し、2019年8月23日開催の当社第82回定時株主総会にて株主の皆様のご承認をいただきました。(以下、「本プラン」といいます。)

仮に当社株式に対する買付その他これに類似する行為またはその提案(以下総称して「買付」といいます。)が行われた場合、買付を行う者またはその提案者(以下総称して「買付者」といいます。)に対し、遵守すべき手続を明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報および時間ならびに買付者との交渉の機会の確保をしようとするものであります。当社は、基本方針に照らして、当社の企業価値および株主の皆様の共同の利益を明白に侵害するおそれのある買付者によって、当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値が毀損され、株主の皆様にとって不本意な形で不利益が生じることを未然に防止しようとするものであります。

③  取組みの具体的な内容に対する取締役会の判断およびその理由

イ  買収防衛策に関する指針の要件をすべて充足していること

本プランは、基本方針に沿い、関係諸法令、裁判例、株式会社東京証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る規則および「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」(2005年5月27日  経済産業省・法務省)の定める三原則(①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性確保の原則)、ならびに「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」(2008年6月30日  企業価値研究会)の定める指針の内容を充足するものです。

ロ  株主意思の重視

本プランは、取締役会において決議を行い、株主総会に付議し株主の皆様の承認をいただき、導入しております。

また、本プランの有効期間は約3年間に限定されていること、さらに、取締役の任期は1年とされていることから、取締役の選任議案を通じても、1年ごとに株主の皆様のご意思が反映されることになります。

 

ハ  独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示

本プランでは、取締役を監督する立場にある社外取締役、社外監査役または弁護士・大学教授等の社外有識者からなる特別委員会を設置し、取締役会は特別委員会の勧告に従い本プランの発動または不発動を決議するという手続を採用することにより、当社経営陣の恣意的判断を排し、当社の企業価値および株主共同の利益の維持・向上に資する公正な運営が行われる仕組みが確保されております。

また、特別委員会の判断の透明性を一層高めるため、買付者から提出された買付説明書の概要、買付者の買付内容に対する取締役会の意見、代替案の概要、その他特別委員会が適切と判断する事項を、原則として株主の皆様に対し速やかに情報開示を行うことといたしております。

ニ  本プラン発動のための合理的な客観的要件の設定

本プランは、あらかじめ定められた合理的な客観的要件が充足されなければ発動されないように設定されております。これにより、取締役会による恣意的な発動が防止される仕組みになっております。

ホ  第三者専門家の意見の取得

特別委員会は、当社の費用で、公認会計士、弁護士、コンサルタント、フィナンシャル・アドバイザー等の専門家など、独立した第三者の助言を得ることができるため、特別委員会による判断の公正さ、客観性は一層強く担保されるといえます。

ヘ  デッドハンド型・スローハンド型の買収防衛策ではないこと

本プランは、その有効期間の満了前であっても、取締役会の決議によって廃止することができるため、いわゆるデッドハンド型買収防衛策ではありません。

また、当社の取締役の任期は1年であり、期差任期制ではありませんので、いわゆるスローハンド型の買収防衛策でもありません。

当社株式の大量買付行為に関する対応策(買収防衛策)の詳細につきましては、当社ホームページ(https://www.takara-company.co.jp/ir/policy/defense-measures.html)に記載しておりますので、ご参照願います。

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

(5) 従業員数

① 連結会社の状況

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数の著しい増減はありません。

② 提出会社の状況

当第3四半期累計期間において、当社の従業員数は前事業年度末から616名減少し、36名となっております。これは2019年12月2日付で持株会社体制へ移行し、当社のグループ会社管理事業を除く一切の事業を宝印刷株式会社に承継したことにより減少したものであります。

 

(6) 生産、受注及び販売の実績

当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売実績の著しい変動はありません。

なお、当社グループの売上高はお得意様の決算期が3月に集中していることに伴い季節的変動があり、第1四半期および第4四半期の売上高が他の四半期に比べて多くなる傾向があります。

 

(7) 主要な設備

当第3四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結はありません。