第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和を背景に、企業収益や雇用情勢に改善が見られるなど、景気は緩やかな回復基調で推移いたしましたが、一方で中国をはじめとする新興国経済の減速や原油価格下落の影響等が懸念され、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

印刷業界におきましては、印刷需要の減少により販売競争はますます厳しさを増す中、受注単価の低下、原材料の高騰等により経営環境は一段と厳しい状況が続いております。

このような状況のもと当社グループは、当連結会計年度の利益計画を達成するための戦略として、「1.不採算事業所の改善、2.海外事業の安定と強化、3.新規事業・新業種への営業展開による売り上げ増、4.設備投資部門への全社一丸となった支援体制」を掲げ、業績回復に向けて取り組んでまいりました。

しかしながら、中国地域への販売不振等により、当連結会計年度の売上高は9,831百万円(前年同期比97.8%)と減収となりました。

損益面におきましては、減収およびタッチパネル製品等の歩留率の悪化による原価率の上昇や人件費等の上昇による販管費の増加により、営業損失は241百万円(前年同期は23百万円の営業利益)、為替差損等の計上により、経常損失は257百万円(前年同期は68百万円の経常利益)、固定資産の減損損失等特別損失の計上により、親会社株主に帰属する当期純損失は464百万円(前年同期は62百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。

 

当社グループのセグメント別の業績は次のとおりであります。

なお、第4四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しております。当連結会計年度の比較、分析は、変更後の区分に基づいております。

① 日本

日本国内の事業環境はますます厳しさを増す中、タッチパネル製品の幅広い営業展開を行い、また一般シール・ラベル等の安定的受注確保のため、既存分野への新規製品の拡販、新業種・新業界への営業展開を行ってまいりました。また、製造部門においては、関東地区シール部門の長野工場への集約、川越工場へのUV印刷機等の最新鋭設備を導入し、内製化を推進してまいりました。

その結果、売上高は6,096百万円(前年同期比101.9%)となりましたが、償却負担の増加等により、セグメント利益は40百万円(前年同期比15.9%)となりました。なお、日本に所属する連結子会社は、三光プリンティング株式会社であります。

② 中国

営業面においては日本国内の営業部門との連携を深め、既存得意先の受注活動強化と新規得意先開拓の推進を行い、また、製造面においては内製化の推進および歩留率の向上を図ってまいりましたが、利益の回復に至らず、売上高は3,274百万円(前年同期比96.2%)、セグメント損失は199百万円(前年同期は94百万円のセグメント損失)となりました。なお、中国に所属する連結子会社は、光華産業有限公司及び燦光電子(深圳)有限公司であります。

③ アセアン

マレーシアの受注環境は厳しい状況が続いておりますが、徹底したコスト削減、経費圧縮等を行い、また、日本等からは営業面・生産面における支援体制の強化を図り、業績回復に向けた活動を展開しております。

また、アセアン地域の事業拡大を図るため、平成27年5月にタイ王国(バンコク)に現地法人を設立いたしましたが、本格操業には至らず、アセアン地域の売上高は459百万円(前年同期比69.8%)、セグメント損失は94百万円(前年同期は128百万円のセグメント損失)となりました。なお、アセアンに所属する連結子会社は、サンコウサンギョウ(マレーシア)SDN.BHD.及びサンコウサンギョウ(バンコク)CO.,LTD.であります。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、有形固定資産の取得による支出等の資金の減少要因によって、2,615百万円(前年同期比648百万円減)となりました。

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は、仕入債務の減少額197百万円等の資金の減少要因はありましたが、売上債権の減少額243百万円、減価償却費274百万円等の資金の増加要因により、237百万円(前年同期は111百万円の資金の使用)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により使用した資金は、有形固定資産の取得による支出788百万円の資金の減少要因により、787百万円(前年同期比690百万円増)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により使用した資金は、主に親会社による配当金の支払額43百万円により、46百万円(前年同期比0百万円減)となりました。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

日本(千円)

7,534,039

98.5

中国(千円)

3,589,999

98.8

アセアン(千円)

451,174

65.5

合計(千円)

11,575,213

96.7

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注状況

 当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

日本

6,147,188

101.3

393,691

114.7

中国

3,190,920

95.3

126,979

60.2

アセアン

475,742

71.8

28,949

221.4

合計

9,813,850

97.4

549,620

96.9

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

日本(千円)

6,096,605

101.9

中国(千円)

3,274,733

96.2

アセアン(千円)

459,868

69.8

合計(千円)

9,831,207

97.8

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別販売実績については、総販売実績に対する販売割合が10%未満のため記載を省略しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

当社グループの取引は、国内大手電機メーカーグループとの取引が中心であります。

これら大手電機メーカーにおいては、熾烈な価格競争に勝ち抜くため一層のコスト削減を狙い、自社の生産拠点の海外移転や中国・台湾系の巨大EMS(生産受託会社)への生産委託を加速させ、さらに部材の現地調達化を進めております。この結果、当社の得意とする家電メーカーとのシール・ラベル取引は海外へ移転し、国内市場の縮小が続いており、当社グループを取り巻く事業環境は一段と厳しさを増しております。

このような状況のもと、当社グループは当面、新規分野であるタッチパネル関連製品を受注拡大の柱とし、この分野への経営資源の投入を図り、また需要に応じた生産体制の見直しにより、経営効率を重視した会社運営を目指してまいります。

国内市場におきましては、大手電機メーカー向けを中心にシール・ラベル需要は縮小が予測されますので、これに対応するため、昨年12月末に関東圏のシール部門3工場を千曲川工場(新名称、長野工場)に統合し、今後はより一層の効率化を図ってまいります。また、一方で国内外において、デジタルカメラ、カーナビゲーション向け等の部材を中心としたタッチパネル関連製品の需要は拡大することが予測され、案件毎により高度な知識・技能が必要となります。これに対応するためには、国内外の製造販売拠点のより一層の連携強化が必要であり、このため本年4月に海外営業部を新設し、国内外の事業所の連携を強化し、この分野の受注の拡大を目指してまいります。さらに、医療分野等の新規市場の開拓を通じ、収益の多様化を図ってまいる所存であります。

海外事業展開につきましては、中国及びアセアン地域の海外現地法人で厳しい状況が続いており、生産・営業体制の立て直しが急務となっております。これについて、今後もアセアン地域においては、セットメーカーの生産シフトは続いていくものと思われますので、タッチパネル製品及び海外移転したシール・ラベル製品においても取りこぼしのないよう、新設した海外営業部を中心にアセアン地域の中核拠点であるサンコウサンギョウ(マレーシア)SDN.BHD.及び昨年5月に設立したサンコウサンギョウ(バンコク)CO.,LTD.との連携を強化し、受注の拡大と生産の効率化により原価低減を図り、業績の早期回復を推進してまいります。また、中国地域においては、当社グループの中国の生産拠点である燦光電子(深圳)有限公司の生産能力・技術力のより一層の強化を図り、営業拠点である香港の光華産業有限公司と国内営業部門との連携を密にして積極的な営業活動を展開し、業績の回復を加速してまいる所存であります。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの業績は、今後起こりうる様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。当社グループはこれらリスク発生の可能性を認識した上で、発生の予防及び発生した場合の対応に努める方針であります。

 なお、当該リスク情報につきましては、当社グループの事業上のリスクの全てを網羅するものではありません。

(1)顧客企業の業績への依存

 当社グループの主たる事業は、電気機器業界の家電製品、IT機器及びデジタル機器などの製品の外構部品として、ラベル・パネル類を提供しております。これらの顧客企業からの受注は、その企業の業績や、製造ラインの海外シフトなど当社グループが管理できない要因により大きな影響を受けます。また、顧客の要求に応じるための値下げは、当社グループの利益率を低下させる可能性があります。

(2)材料費及び外注費の高騰

 材料価格や外注費単価が著しく上昇し、これを製品価格に反映することが困難な場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)為替レートの変動

 当社グループの海外子会社は、原材料の一部を日本より調達しております。円高又は外国通貨安局面におきましては、原材料円貨の外国通貨換算額が上昇いたしますので、海外子会社にとりまして仕入コストの増加になり、利益率、商品競争力の低下をもたらす可能性があります。

 また、海外子会社の売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は連結財務諸表作成時、円換算されますので換算時の為替レートにより円換算後の価値が変動し当社グループの財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4)海外事業

 当社グループは、マレーシアにおいてはサンコウサンギョウ(マレーシア)SDN.BHD.、タイ王国においてはサンコウサンギョウ(バンコク)CO.,LTD.並びに中国深圳市においては光華産業有限公司の子会社燦光電子(深圳)有限公司が操業を行っております。海外における政治、法規制の変化、労働環境の悪化など、予期せぬ事象により事業の遂行に問題が生じた場合、原材料、部品調達や生産の遅れなどの問題が発生する可能性があります。これらの事象は業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、貸倒引当金、賞与引当金等の各引当金の計上、固定資産の減損に係る会計基準における回収可能額の算定、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な方法により、見積り及び判断を行っております。ただし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

(2)財政状態の分析

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は6,588百万円(前年度末は7,563百万円)となり、975百万円減少いたしました。これは、主に現金及び預金が602百万円、受取手形及び売掛金が272百万円及びたな卸資産が279百万円減少したことによるものであります。

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は4,249百万円(前年度末は4,195百万円)となり、53百万円増加いたしました。これは、主に投資有価証券は148百万円減少いたしましたが、有形固定資産の増加215百万円によるものであります。

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は2,116百万円(前年度末は2,350百万円)となり、233百万円減少いたしました。これは、支払手形及び買掛金の減少235百万円等によるものであります。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は8,358百万円(前年度末は9,008百万円)となり、650百万円減少いたしました。これは、期末の投資有価証券等の評価・換算差額の減少によりその他の包括利益累計額が84百万円減少したほか、利益剰余金が507百万円減少したこと等によるものであります。なお、自己株式の期末残高は、1,185,791株、1,013百万円であります。

 

(3)経営成績の分析

 当連結会計年度における売上高は9,831百万円(前年同期比97.8%)、売上総利益は1,607百万円(前年同期比240百万円減)、販売費及び一般管理費は1,849百万円(前年同期比25百万円増)、営業損失は241百万円(前年同期は23百万円の営業利益)、経常損失は257百万円(前年同期は68百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は464百万円(前年同期は62百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。

(4)キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。