第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、年末にかけて新型コロナウイルス感染症の拡大が一時落ち着く中、足元において個人消費の一部に持ち直しの動きがみられ、企業業績は前年同期に比べ回復傾向にありました。一方、同感染症の変異株の感染拡大による国内外経済への影響は、依然として先行き不透明な状況となっております。

当社事業と関連性が強い国内証券市場におきましては、中国の不動産リスクの顕在化や、諸外国における新型コロナウイルス変異株の感染拡大等による株価の下落があったものの、国内企業の業績回復に伴い、日経平均株価は28,000円台(前年同期は23,000円台)を中心に推移いたしました。

このような経済状況のもと、当社グループにおいては、当第3四半期連結累計期間は、2021年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードを背景として、投資家への情報提供をさらに強化する動きが高まったことや、前年同期に比べて国内証券市場・J-REIT市場が回復したことや投資信託への資金流入が続いたこと等から、関連製品の受注が増加しました。この結果、当第3四半期連結累計期間の連結売上収益は、前年同期比1,036百万円増(同5.3%増)の20,737百万円となりました。

利益面では、外注費及び体制強化に伴う労務費・人件費が増加したものの、増収効果により営業利益は前年同期比245百万円増(同9.1%増)の2,952百万円となりました。また、税引前四半期利益は前年同期比149百万円増(同5.1%増)の3,055百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期比77百万円増(同3.8%増)の2,090百万円となりました。

 

当社グループの事業セグメントは、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおり、ディスクロージャー関連事業の単一セグメントでありますが、取扱製品を区分した売上収益の概況は、次のとおりであります。

①  上場会社ディスクロージャー関連

主力製品である株主総会招集通知については、従来からのカラー化・情報拡充に加え、個人株主数の増加により受注単価が上昇しました。また、業務効率化ニーズの高まりを受け、開示書類作成アウトソーシングサービスの増収が寄与したほか、国内証券市場の回復に伴い、IPO関連製品の受注も拡大いたしました。これらの結果、上場会社ディスクロージャー関連の売上収益は、前年同期比263百万円増(同3.0%増)の9,047百万円となりました。

②  上場会社IR関連等

改訂コーポレートガバナンス・コードへの対応を背景として、英文翻訳サービスの受注が増加するとともに、前年同期はコロナ禍により規模を縮小していた株主総会のビジュアル化サービスや、バーチャル株主総会支援サービスの受注が増加しました。これらの結果、上場会社IR関連等の売上収益は、前年同期比551百万円増(同10.6%増)の5,729百万円となりました。

③  金融商品ディスクロージャー関連

J-REIT市場の回復に伴うファイナンス・IPOの増加や、外国債券の発行が前年同期に比べて改善したことで、関連製品の受注が増加したことに加え、投資信託の各種販促ツールの受注拡大等から、金融商品ディスクロージャー関連の売上収益は、前年同期比235百万円増(同4.8%増)の5,157百万円となりました。

④  データベース関連

データベース関連では新規顧客の受注があったものの、既存顧客との契約更改に際し、一部解約や単価ダウンがありました。その結果、データベース関連の売上収益は、前年同期比13百万円減(同1.6%減)の804百万円となりました。

なお、グループシナジーを最大化すべく、当社のデータベース事業を簡易吸収分割により連結子会社である株式会社アイ・エヌ情報センターに承継(2021年5月)させ、データベース事業の再編を実施いたしました。

 

 

(製品区分別売上収益)

 

 

 

 

 

 

区分

前第3四半期連結累計期間

 (自 2020年4月1日

  至 2020年12月31日)

当第3四半期連結累計期間

 (自 2021年4月1日

  至 2021年12月31日)

増減

(△印減)

金額

(千円)

構成比

(%)

金額

(千円)

構成比

(%)

金額

(千円)

増減率

(%)

 上場会社ディスクロージャー関連

8,784,424

44.6

9,047,140

43.6

262,716

3.0

 上場会社IR関連等

5,178,537

26.3

5,729,140

27.6

550,603

10.6

 金融商品ディスクロージャー関連

4,922,187

25.0

5,157,305

24.9

235,117

4.8

 データベース関連

816,511

4.1

803,685

3.9

△12,826

△1.6

合計

19,701,660

100.0

20,737,270

100.0

1,035,610

5.3

(注)金額は販売価格によっております。

 

なお、当社グループは事業の性質上、業績に次のとおり季節的変動があります。

(第3四半期連結累計期間の季節性)

当社グループの売上収益の約3分の2を占める事業会社向け製品・サービスは、顧客の約65%が3月決算会社であるため、決算及び株主総会関連製品の受注が第1四半期連結会計期間(4-6月期)に集中します。このため、下表のとおり第1四半期連結会計期間の売上収益が約4割を占め、第3四半期連結会計期間(10-12月期)の売上収益は約2割にとどまります。

(参考)2021年3月期

 

 

 

 

 

第1四半期

(4-6月期)

第2四半期

(7-9月期)

第3四半期

(10-12月期)

第4四半期

(1-3月期)

年度計

 売上収益  (百万円)

9,435

4,955

5,312

5,295

24,997

 構成比       (%)

37.7

19.8

21.3

21.2

100.0

 

(利益の概況)

当第3四半期連結累計期間の売上収益は、データベース関連を除く各製品区分において前年同期を上回り、1,036百万円増加しました。一方売上原価は、受注増に対応する外注費の増加やサービス体制の強化による労務費の増加を主因として、575百万円増加し、売上原価率は前年同期比0.2ポイント減の59.4%となりました。この結果、売上総利益は前年同期比461百万円増(同5.8%増)の8,412百万円となりました。また、販売費及び一般管理費は営業体制強化に伴う人件費増加等により、前年同期比188百万円増(同3.5%増)の5,486百万円となったものの、増収効果により販売費及び一般管理費率は前年同期比0.4ポイント減の26.5%となりました。これらの結果、営業利益は前年同期比245百万円増(同9.1%増)の2,952百万円となりました。

また、金融収益を65百万円、金融費用を5百万円、持分法による投資利益を43百万円それぞれ計上し、税引前四半期利益は前年同期比149百万円増(同5.1%増)の3,055百万円となりました。なお、前年同期の税引前四半期利益は、持分法適用関連会社であった株式会社ディスクロージャー・プロの株式を2020年7月に追加取得し、完全子会社化したことに伴う段階取得に係る差益を139百万円計上しております。その結果、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期比77百万円増(同3.8%増)の2,090百万円となりました。

 

(2)財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ752百万円減少し35,585百万円となりました。主な要因は、営業債権及びその他の債権の減少500百万円及び繰延税金資産の減少441百万円等であります。

当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,209百万円減少し11,676百万円となりました。主な要因は、営業債務及びその他の債務の減少595百万円及びその他の流動負債の減少391百万円等であります。

当第3四半期連結会計期間末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ456百万円増加し23,909百万円となりました。主な要因は、親会社の所有者に帰属する四半期利益2,090百万円の計上による増加と自己株式の取得1,215百万円による減少等であります。この結果、親会社所有者帰属持分比率は、67.1%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ104百万円減少し、12,741百万円となりました。

当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、得られた資金は3,581百万円(前年同期は3,557百万円の獲得)となりました。収入の主な内訳は、税引前四半期利益3,055百万円に対し、非資金損益項目等の調整を加減した営業取引による収入4,436百万円、利息及び配当金の受取額45百万円等であり、支出の主な内訳は、法人所得税の支払額896百万円等であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は1,093百万円(前年同期は1,212百万円の使用)となりました。支出の主な内訳は、無形資産の取得による支出838百万円、投資の取得による支出159百万円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、使用した資金は2,607百万円(前年同期は1,075百万円の使用)となりました。支出の主な内訳は、自己株式の取得による支出1,215百万円、配当金の支払額819百万円等であります。

 

(4)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

なお、前連結会計年度の有価証券報告書に記載の課題及び課題に対する当第3四半期連結累計期間中の主な進捗状況は以下のとおりであります。

(会社の対処すべき課題)

制度環境が大きく変化するなかで、事業領域の拡張、競争力・収益力・顧客満足の向上に努めてまいります。

①  株主総会プロセスの電子化等、開示制度の変化に対応した中核ビジネスの強化と拡張

・招集通知のカラー化、英文化、Web化等、中核商材周辺の付加価値サービスを拡大。

・外部連携も活用した「バーチャル株主総会」支援サービスを拡充。

②  制作・製造プロセスの電子化対応・生産性向上

・各工程の業務プロセスを見直し、帳票類を電子化するとともに、用紙代等のコスト抑制を推進。

③  上場会社・金融商品両分野におけるアフターコロナを展望したDX対応とサービス拡充

・上場企業向けの開示書類作成支援システム「PRONEXUS WORKS」及び投資信託書類作成支援システム「PRONEXUS FUND DOCUMENT SYSTEM」のバージョンアップ版のリリースを推進するとともに、他社が提供する連結会計システム・外部システムとの連携を強化し、お客様の業務効率化を推進。

④  システムサポート・BPOサービスの強化による実務支援領域の拡大

・BPOサービスの需要増に対応するサービス提供体制を強化。

⑤  新型コロナウイルス感染症の予防対策・労働環境の整備とBCP体制の強化

・感染防止対策及び感染者発生時の拡大防止対策を継続運用。

・社内業務のペーパーレス化によるテレワークを推進。

⑥  ESG・サステナビリティに関わるコンサルティング、開示・IR支援体制の強化

・上場会社・金融機関向けのESG関連商材の拡販とサービス提供体制強化を推進。

⑦  海外投資家の増大と資本市場のグローバル化に対応した英文開示体制の強化

・2021年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードを背景とした英文翻訳サービスの受注に対応するため、連結子会社である日本財務翻訳株式会社における制作体制強化・効率化を実施。

⑧  Web化の進展に対応した企画制作体制の強化

・当社及び関係会社におけるWebサイトの企画・制作・運用・品質管理・収益管理体制を強化。

⑨  データベース事業の集約によるサービス強化と市場拡大

・グループシナジーを最大化すべく、当社のデータベース事業を連結子会社である株式会社アイ・エヌ情報センターに承継させるとともに、新商品の企画・開発を推進。

・新たな取り組みとして、コンシューマー参加型クイズメディア「トイコタ」をリリース。

⑩  アジア市場における日系企業支援サービス体制の強化

・台湾・ベトナムにおける日系企業支援サービスの現地での事業推進体制を強化。

 

(6)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間において、該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。