当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスのワクチン接種が進展し、経済活動の制限が緩和されたことで、個人消費に持ち直しの動きがみられました。その結果、企業業績については、総じて改善傾向がみられました。
一方、ロシアのウクライナ侵攻に伴う資源価格の高騰に加え、欧米中央銀行の利上げによる円相場の急落、物価の上昇等、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
また、当社事業と関連性が強い国内証券市場においては、急速な円安進行を背景に、日経平均株価が27,000円台を中心に推移しました。前年同期の日経平均株価は29,000円台を中心に推移しており、当第1四半期連結累計期間は当該株価水準を下回る結果となりました。
このような経済状況のもと、4月に東京証券取引所の新市場区分がスタートしました。新市場区分のうちプライム市場では、昨年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードについて、より高いレベルの規準が適用されました。その結果、特にプライム市場の上場会社による株主・投資家への情報提供をさらに強化する動きが高まり、関連製品である株主総会招集通知や英文翻訳サービスが堅調に推移しました。一方で、欧米中央銀行の利上げや、それに伴う円相場の急落を背景に、J-REIT市場や外国債券が前年同期に比べて軟調であったこと等から、関連製品の受注が減少しました。これらの結果、当第1四半期連結累計期間の連結売上収益は、前年同期比536百万円増(同5.1%増)の10,976百万円となりました。
利益面では、主に受注増に対応するため労務費や外注費が増加したほか、開示書類作成支援システムのバージョンアップ費用や資源価格の高騰に伴う印刷用紙代の値上げ等により、営業利益は前年同期比47百万円減(同1.5%減)の2,996百万円となりました。また、税引前四半期利益は前年同期比46百万円減(同1.5%減)の3,019百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期比50百万円減(同2.4%減)の2,056百万円となりました。
当社グループの事業セグメントは、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおり、ディスクロージャー関連事業の単一セグメントでありますが、取扱製品を区分した売上収益の概況は、次のとおりであります。
① 上場会社ディスクロージャー関連
主力製品である株主総会招集通知については、改訂コーポレートガバナンス・コードへの対応がさらに拡大し、従来からのカラー化や情報拡充が進展しました。さらに、株主総会資料の電子提供措置に対応するため、多くの上場会社が定款変更を実施したことによるページ数増加や、個人株主数の増加により受注単価が上昇しました。また、働き方改革による業務効率化ニーズが根強く、開示書類作成アウトソーシングサービスの受注が増加しました。これらの結果、上場会社ディスクロージャー関連の売上収益は、前年同期比413百万円増(同7.3%増)の6,072百万円となりました。
② 上場会社IR関連等
4月に東京証券取引所の新市場区分がスタートし、英語での情報開示等を求めるプライム市場向けのコーポレートガバナンス・コードが適用されたことで、英文翻訳サービスが堅調に推移しました。また、非財務情報開示の充実及び株主との対話促進のため、Webサイトの受注や、株主総会のビジュアル化サービス・バーチャル株主総会支援サービスの受注が増加しました。これらの結果、上場会社IR関連等の売上収益は、前年同期比290百万円増(同10.4%増)の3,078百万円となりました。
③ 金融商品ディスクロージャー関連
欧米中央銀行の利上げや、それに伴う円相場の急落を背景に、J-REIT市場は海外投資家の買い手控え等により軟調だったほか、外国債券の発行が前年同期に比べて減少したことから、関連製品の受注が減少しました。また、国内投資信託市場は、一部ファンドの新規設定が減速し、主力製品である目論見書、運用報告書、金融機関向けの各種販促ツールが減収となりました。これらの結果、金融商品ディスクロージャー関連の売上収益は、前年同期比156百万円減(同9.0%減)の1,571百万円となりました。
④ データベース関連
データベース関連では新規顧客の受注獲得に努めたものの、既存顧客との契約更改に際し、一部解約や単価ダウンがありました。その結果、データベース関連の売上収益は前年同期比12百万円減(同4.3%減)の256百万円となりました。
なお、2021年5月に当社の企業情報データベース事業を経済統計・ファイナンスデータベースを有する連結子会社の株式会社アイ・エヌ情報センターに承継させ、相互のマーケットの開拓や新商品の開発等、グループシナジーを最大化する取り組みを行っております。
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(製品区分別売上収益) |
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区分 |
前第1四半期連結累計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年6月30日) |
当第1四半期連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年6月30日) |
増減 (△印減) |
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金額 (千円) |
構成比 (%) |
金額 (千円) |
構成比 (%) |
金額 (千円) |
増減率 (%) |
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上場会社ディスクロージャー関連 |
5,658,512 |
54.2 |
6,071,507 |
55.3 |
412,996 |
7.3 |
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上場会社IR関連等 |
2,787,869 |
26.7 |
3,077,936 |
28.1 |
290,067 |
10.4 |
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金融商品ディスクロージャー関連 |
1,726,981 |
16.5 |
1,571,222 |
14.3 |
△155,759 |
△9.0 |
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データベース関連 |
267,208 |
2.6 |
255,622 |
2.3 |
△11,586 |
△4.3 |
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合計 |
10,440,570 |
100.0 |
10,976,287 |
100.0 |
535,718 |
5.1 |
(注)金額は販売価格によっております。
なお、当社グループは事業の性質上、業績に次のとおり季節的変動があります。
(第1四半期連結累計期間の季節性)
当社グループの売上収益の約3分の2を占める事業会社向け製品・サービスは、顧客の約65%が3月決算会社であるため、決算及び株主総会関連製品の受注が集中する第1四半期連結会計期間(4-6月期)の売上収益が、下表のとおり最も多くなっております。
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(参考)2022年3月期 |
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第1四半期 (4-6月期) |
第2四半期 (7-9月期) |
第3四半期 (10-12月期) |
第4四半期 (1-3月期) |
年度計 |
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売上収益 (百万円) |
10,441 |
4,958 |
5,339 |
5,405 |
26,142 |
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構成比 (%) |
39.9 |
19.0 |
20.4 |
20.7 |
100.0 |
(利益の概況)
当第1四半期連結累計期間の売上収益は、上場会社ディスクロージャー関連、上場会社IR関連等の製品区分において前年同期を上回り、536百万円の増加となりました。売上原価は、受注増に対応するため労務費や外注費が増加したほか、開示書類作成支援システムのバージョンアップ費用や資源価格の高騰に伴う印刷用紙代の値上げ等により、503百万円増加いたしました。これにより、売上原価率は前年同期比2.0ポイント増の54.7%となりました。この結果、売上総利益は前年同期比33百万円増(同0.7%増)の4,968百万円となりました。また、販売費及び一般管理費は、主に営業体制強化に伴う人件費増加により前年同期比77百万円増(同4.0%増)の1,984百万円となったものの、経費の抑制に努めたこと等により、販売費及び一般管理費率は前年同期比0.2ポイント減の18.1%となりました。これらの結果、営業利益は前年同期比47百万円減(同1.5%減)の2,996百万円となりました。
また、金融収益を26百万円、金融費用を1百万円、持分法による投資損失を2百万円それぞれ計上した結果、税引前四半期利益は前年同期比46百万円減(同1.5%減)の3,019百万円となりました。また、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期比50百万円減(同2.4%減)の2,056百万円となりました。
(2)財政状態の状況
当社グループの第1四半期連結会計期間末は、前述の季節的要因により、資産合計、負債合計、資本合計とも、前連結会計年度末に比べ例年大きく増加いたします。当第1四半期連結会計期間末も以下のとおり同様の傾向となっております。
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,224百万円増加し39,784百万円となりました。主な要因は、営業債権及びその他の債権の増加4,240百万円等であります。
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,894百万円増加し15,000百万円となりました。主な要因は、営業債務及びその他の債務の増加747百万円、契約負債の増加1,096百万円及びその他の流動負債の増加724百万円等であります。
当第1四半期連結会計期間末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ1,330百万円増加し24,784百万円となりました。主な要因は、親会社の所有者に帰属する四半期利益2,056百万円の計上による増加及び剰余金の配当485百万円による減少等であります。この結果、親会社所有者帰属持分比率は、62.2%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ34百万円増加し、12,241百万円となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は1,438百万円(前年同期は1,352百万円の獲得)となりました。収入の主な内訳は、税引前四半期利益3,019百万円に対し、非資金損益項目等の調整を加減した営業取引による収入1,835百万円、利息及び配当金の受取額44百万円等であり、支出の主な内訳は、法人所得税の支払額440百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は722百万円(前年同期は328百万円の使用)となりました。収入の主な内訳は、定期預金の払戻による収入72百万円等であり、支出の主な内訳は、無形資産の取得による支出314百万円、投資の取得による支出355百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は697百万円(前年同期は822百万円の使用)となりました。支出の主な内訳は、リース負債の返済による支出224百万円、配当金の支払額467百万円等であります。
(4)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、前連結会計年度の有価証券報告書に記載の課題及び課題に対する当第1四半期連結累計期間中の主な進捗状況は以下のとおりであります。
(会社の対処すべき課題)
事業環境が大きく変化するなかで、事業領域の拡張、競争力・収益力・顧客満足の向上に努めてまいります。
① 株主総会プロセスの電子化等、開示制度の変化に対応した中核ビジネスの強化と拡張
・招集通知のカラー化、英文化、Web化等、中核商材周辺の付加価値サービスを拡大。
・外部連携も活用した「バーチャル株主総会」支援サービスを拡充。
② 制作・製造プロセスの電子化対応・生産性向上
・各工程の業務プロセスを見直し、製造工程のデジタル化や帳票類を電子化するとともに、用紙代等のコスト抑制を推進。
③ 上場会社・金融商品両分野におけるアフターコロナを展望したDX対応とサービス拡充
・上場企業向けの開示書類作成支援システム「PRONEXUS WORKS」において、他社が提供する連結会計システムとの連携を強化し、お客様の業務効率化を推進。
④ システムサポート・BPOサービスの強化による実務支援領域の拡大
・BPOサービスの需要増に対応するため、協業先を含むサービス提供体制を強化。
⑤ 新型コロナウイルス感染症の予防対策・労働環境の整備とBCP体制の強化
・感染防止対策及び感染者発生時の拡大防止対策を継続運用。
・社内業務のペーパーレス化によるテレワークを推進。
⑥ ESG・サステナビリティに関わるコンサルティング、開示・IR支援体制の強化
・上場会社・金融機関向けのESG関連商材の拡販とサービス提供体制強化を推進。
⑦ 海外投資家の増大と資本市場のグローバル化に対応した英文開示体制の強化
・プライム市場向けのコーポレートガバナンス・コードの一つとして、英語での情報開示が4月より適用されたことを背景に、連結子会社である日本財務翻訳株式会社を中心とした英文翻訳サービス体制強化・効率化を推進。
⑧ Web化の進展に対応した企画制作体制の強化
・当社及び関係会社におけるWebサイトの企画・制作・運用・品質管理・収益管理体制を継続的に強化。
⑨ データベース事業の集約によるサービス強化と市場拡大
・2021年5月に当社のデータベース事業を承継させた連結子会社である株式会社アイ・エヌ情報センターにおいて、新商品の企画・開発等、グループシナジーを最大化する取り組みを推進。
⑩ アジア市場における日系企業支援サービス体制の強化
・台湾・ベトナムにおける事業推進体制を強化。
(6)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間において、該当事項はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。