第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、全体としては期間を通して緩やかな回復基調で推移しました。昨年11月の米国大統領選挙までは円高・株安が続き、その後は一転して円安・株高が進みましたが、年明けからは徐々に円高傾向、株価は一進一退と、世界情勢や先行きの不透明感を反映して、変化の激しい1年となりました。雇用環境は改善し人手不足の状況ですが、賃金の伸びは限られ個人消費は横ばい圏を脱しきれず、設備投資も伸び悩みました。

 

 当社が主力としております国内の商業印刷につきましては、平成26年、27年と生産金額(経産省の生産動態統計)は増加しましたが、平成28年は3年ぶりに減少に転じました。紙媒体全体としては、電子媒体の普及により、特に出版印刷の減少幅が大きく減少傾向は長期に渡って続いており、また、商業印刷を含め、競争の激化により単価は低位で推移しており、期間を通して厳しい経営環境で推移しました。わが国の広告費を見てみますと、平成28年は前年比101.9%と、小幅ながらも5年連続でプラス成長となりましたが、インターネット広告が前年比113.0%と全体をけん引しており、広告費においても紙媒体は減少の一途をたどっている状況です。

 

 当社は、平成36年(2024年)3月期に創業100周年を迎えます。このたび当社におきましては、100周年およびさらにその先を見据えたグループ長期ビジョンとして、「顧客の圧倒的支持を得るワンストップソリューションを提供し、ロイヤルカスタマー比率を高め続ける」を制定いたしました。前述のような市場環境を受け、電子媒体での対応を含め、顧客のニーズに合った、そして顧客の複数の課題を解決する、非常に価値が高いと感じていただけるソリューションを提供し、顧客から一番に指名していただけるような会社になることを目指してまいります。

 

 当連結会計年度におきましては、長期ビジョンにもあります、顧客に対してより高い価値を提供できるビジネスモデルの開発、設備稼働率向上のための売上の確保、生産性の向上等を通じたコスト低減、経費節減等に努めてまいりました。

 

 こうした取り組みの結果、当社グループの当連結会計年度における売上高は347億51百万円(前年同期比3.9%減)となりました。利益面では、営業利益7億44百万円(前年同期比0.2%増)、経常利益7億71百万円(前年同期比2.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益5億37百万円(前年同期比28.8%増)となりました。

 

セグメント別の状況につきましては、以下のとおりです。

 

 (印刷セグメント:印刷事業)

 印刷事業では、紙媒体が縮小し価格の低下が続く状況の下、WEBや動画、システム、ロジスティクスなどを絡めたソリューション提案に注力するとともに、イベントの企画・運営や、キャンペーン事務局等のBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を含めた販促支援サービスを推進して、課題解決を通じた顧客満足度の向上に努めました。

 

 (印刷セグメント:半導体関連マスク事業)

 半導体関連マスク事業では、新規顧客開拓の強化を図ったほか、海外事業の強化を進めてまいりましたものの、主要顧客のビジネスモデル変更による売上減の影響を大きく受けました。また、昨年11月に、スクリーンマスクを主力とする東京プロセスサービス株式会社を子会社化いたしました。今後、株式会社プロセス・ラボ・ミクロンを合わせた3社によるシナジーを追求してまいります。

 

 上記の結果、印刷セグメントの売上高は228億16百万円(前年同期比2.3%増)、営業損益は426百万円の営業利益(前年同期比35.5%増)となりました。

 

 (物販セグメント)

 物販セグメントでは、平成28年3月期に追い風となった、生産性向上設備投資促進税制による、印刷会社の設備更新需要創出の反動を最小限に抑えるべく、高額な印刷機以外の機材販売および印刷資材販売の一層の強化に取り組むとともに、印刷関連事業の高付加価値化や市場創造につながる、あるいは、品質・環境性能向上をもたらす商品提案や新規獲得活動を進めるとともに、自社ブランド商品の拡販、展示会・セミナー開催等を通じた情報発信など、各種販売促進活動を展開してまいりました。

 こうした活動にも関わらず、物販セグメントの売上高は127億74百万円(前年同期比13.1%減)、営業利益は303百万円(前年同期比24.5%減)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ34百万円増加し、41億89百万円となりました。当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の減少7億27百万円に対し、税金等調整前当期純利益8億36百万円、減価償却費8億12百万円やたな卸資産の減少1億2百万円などがあったため13億22百万円の収入(前年同期は11億6百万円の収入)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、貸付による支出5億53百万円、固定資産の取得による支出4億4百万円などに対し、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入2億48百万円などがあったため、4億86百万円の支出(前年同期は2億95百万円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の減少(純減額)3億97百万円、リース債務の返済による支出2億71百万円などがあったため、7億98百万円の支出(前年同期は10億85百万円の支出)となりました。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

印刷

23,265,491

2.0

物販

合計

23,265,491

2.0

(注)1.生産実績は、販売価額により表示しております。

2.金額は、消費税等抜きの金額で表示しております。

 

(2)受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比

(%)

受注残高(千円)

前年同期比

(%)

印刷

22,940,091

2.0

2,328,814

5.6

物販

12,885,955

△12.8

390,108

40.0

合計

35,826,047

△3.9

2,718,922

9.5

(注) 金額は、消費税等抜きの金額で表示しております。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

印刷

22,816,105

2.3

物販

12,774,573

△13.1

消去

△839,003

0.3

合計

34,751,675

△3.9

(注)1.販売実績は、販売価額により表示しております。

2.金額は、消費税等抜きの金額で表示しております。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 (1) 会社経営の基本方針

 当社は「Hard+Soft+Heart」を経営理念に掲げ、顧客に満足いただける製品を生み出すためのハードウェア(Hard)と、それに付加されるサービスやアフターサポートなどのソフトウェア(Soft)に加え、すべての活動に心をこめてお客様に感動やよろこびをお届けしようというハート(Heart)が何より重要であると考え、それらを事業活動のよりどころとしております。

 

 (2) 目標とする経営指標

 当社グループは、長期ビジョンとして「顧客の圧倒的支持を得るワンストップソリューションを提供し、ロイヤルカスタマー比率を高め続ける」を掲げ、顧客にとっての価値を創出あるいは増大させることにより、顧客との長期的な信頼関係を築き、厳しい市場環境にあっても、売上・利益を確保できるグループになることを目標としております。併せて生産性や業務効率の向上による原価低減を推進することにより営業利益率を高め、自己資本利益率(ROE)を向上させることを目標としております。

 

 (3) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、前述致しましたように自己資本利益率(ROE)の向上を経営指標としておりますが、それを可能にするための中長期的な経営戦略は、1)顧客にとっての価値の最大化、2)その価値の低コストでの実現、そしてその両方の前提となる、3)社員が健康で高いモチベーションを持って、困難な課題にも取り組む状況を作り出すこと、の3点です。これらは当社が従事するすべての事業に共通するものであり、当社グループはこれらにフォーカスして経営を行ってまいります。

 

 (4) 会社の対処すべき課題

 印刷物(紙媒体)の需要が縮小を続け、価格も低位で推移する状況が長期化し、反転することが考えにくい市場環境において、前述の経営戦略を実行するための課題は、以下のとおりです。

 

① 顧客の置かれている状況とビジネスモデルを深く理解すること

 これが「顧客にとっての価値の最大化」のために最も大切であると考えております。当社は印刷業であり、幅広い業界に顧客を持っておりますため、大変大きな課題ですが、これを高い次元で実現することが最優先課題であり、顧客満足度向上のベースとなります。顧客との接触面積を増やし、顧客の立場で考えます。

 

② 価格競争力の向上

 顧客にとっての価値を創造出来ても、価格競争力がなければビジネスにつながりません。厳しい価格競争の中で売上と利益を確保するには、低コスト実現のため、生産性の向上や仕入価格の低減、経費節減、および業務効率の向上が必要ですが、そのために社員の持つ情報・知恵を総動員し、かつITを最大限活用して、価格競争力の向上に取り組んでまいります。

 

③ 半導体関連マスク事業の強化

 半導体関連マスク事業関連では、昨年11月に子会社化した東京プロセスサービス(株)と、(株)プロセス・ラボ・ミクロン、竹田印刷(株)の3社によるシナジーの創出が課題です。1)営業面では、グループが持つ販売網の相互活用と、総合マスクメーカーとしての売込、2)調達・製造面では、グループ全体最適の観点からの生産体制の見直し、製造・検査キャパシティの相互融通や、調達におけるスケールメリットの追求、競争力のより高い仕入先への切り替え、3)技術・開発面では、経験・ノウハウ量やアイデア・発想量の増加による技術開発能力のアップを図ります。

 

④ 拡印刷事業の強化

 ①とも関連しますが、単なる印刷物の提供に留まらない、顧客のニーズ(顕在・潜在)を把握した上で、顧客にソリューションを提供するビジネスモデルの強化が当社の事業拡大には必須です。そのために、デジタル対応能力の強化を今後も継続的に図ってまいりますし、3年前に愛知県小牧市に設立し、その後順調に拡大しております、物流を軸にした販促支援業務を行う小牧物流センターにも積極的に投資してまいります。

 

⑤ 人材育成

 経営戦略の3)で述べました、「社員が健康で高いモチベーションを持って、困難な課題にも取り組む状況を作り出す」ために必要な、大変重要な課題です。昨年度に開始した女性活躍のための諸活動の更なる推進はもちろんのこと、教育訓練制度の充実や人事制度の見直しを進め、全社員が生き生きと働ける環境づくりを進めます。

 

⑥ 企業の社会的責任(CSR)への取組み

 当社グループは、社会から信頼されお客様から期待される企業を目指し、内部統制システムの構築、環境配慮活動の推進、コンプライアンスの徹底、情報セキュリティの強化、お客様満足度向上への取り組み、協力会社との関係強化、地域社会への貢献活動など、さまざまな取り組みを進めてまいりました。今後とも社会的責任を果たすことの重要性を認識し、CSR活動の一層の充実を図ってまいります。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクにつきましては、以下のようなものが挙げられます。なお、文中における将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末において当社グループが判断しているものです。

① 印刷関連市場の縮小

 当社グループの事業は印刷事業および印刷機械、印刷資材の物販など国内向け印刷関連市場が中心です。デジタル技術の進展やメディアの多様化が進む中で、印刷関連市場は縮小しており、今後も縮小傾向が続くと想定されます。当社グループは、半導体関連マスク事業や、物流を軸とした顧客の販促支援事業など拡印刷事業への展開を積極的に進めていますが、急激に印刷関連市場が縮小した場合には業績に影響を与える可能性があります。

 

② 事業の繁閑

 当社グループの事業は、上述の如く国内向け印刷関連市場が中心で、かつ商業印刷を主力としていることから、4月-3月の事業年度に合わせた仕事(4月、10月のタイミングで更新される印刷物や期末の予算消化案件)が多く、9月と3月(特に3月)に売上・利益が集中する傾向があります。それらの集中月に何らかのビジネス阻害要因が発生した場合は、業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

③ 受注単価の低下

 印刷業界は、保有設備の余剰と印刷物需要の減少を背景に、激しい受注競争が行われております。その影響を受け受注単価は下落しており、今後とも低い水準で推移していくことが見込まれます。

 

④ 原材料等の価格高騰

 印刷用紙、インク、フィルムなど当社グループが使用する原材料等は、為替レートや市況による価格変動、原油、電力など加工コストの影響を受けて変動します。原材料等の高騰に対しては、生産性の向上などのコスト低減や経費節減等で対応し、それらで対応しきれない場合は止む無く販売価格に転嫁せざるを得ない場合もありますが、こうした対応でカバーできない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 大口得意先の動向

 当社グループには、依存度の高い大口顧客がいくつかあります。継続的な取引関係は当社グループの強みである一方、それら大口顧客のビジネスモデルや取引方針の変更、海外移転、企業統合等により今後の取引高が大きく変動する可能性があります。

 

⑥ 新規事業に関わるリスク

 印刷物(紙媒体)の需要の縮小と、価格の低位での推移が今後も継続することが想定される中、半導体関連マスク事業や、物流を軸とした顧客の販促支援事業などの拡印刷事業を、M&Aを含め積極的に展開しています。しかし、市場環境の悪化や競争の想定以上の激化、M&Aの失敗などにより、印刷・物販事業に次いで柱となるべき事業が思うように育たない場合、会社業績が伸び悩む可能性があります。

 

⑦ 売掛債権の回収

 当社グループでは、与信管理と債権の回収管理には力点を置いておりますが、景況や産業構造の変化に伴い、取引先の倒産などによる貸倒れが生じるリスクは常にあるものと認識しております。その場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 災害の発生

 当社グループでは、生産拠点の分散化と、製造設備など主要設備へ防火・耐震対策等を実施するとともに、事業継続計画を策定するなどしています。しかし、大型の災害が発生した際には電力や物流の断絶など社会的インフラに重大な被害が及ぶ可能性があります。原材料メーカーや協力工場を含めた生産・流通体制が維持できない場合には、当社グループの活動に大きな影響を与える可能性があります。

 

⑨ 情報及び情報システムセキュリティ

 当社グループでは、多数の顧客情報及びその受注案件にかかる顧客の機密情報を有しています。その管理には万全を期していますが、予期せぬ事情により情報の流出、不正使用など情報セキュリティにかかるインシデントが発生する恐れがあります。また標的型攻撃メール等によるウイルス感染のリスクが高まっており、情報システムが一定期間機能不全に陥る事態も想定する必要があります。その対応のために多額の費用が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

業務委託契約

契約会社名

相手方の名称

契約

契約の内容

契約期間

東海プリントメディア株式会社

(連結子会社)

株式会社読売新聞東京本社

業務委託契約

新聞印刷等業務の受託

平成28年4月1日から1年間

(注)上記業務委託契約は、平成29年4月1日から1年間更新されております。

 

6【研究開発活動】

 当連結会計年度におけるセグメント別の研究開発活動は次のとおりです。同期間において、当社グループが支出した研究開発費は2億58百万円です。

 

(印刷)

 印刷事業においては、印刷機械を使って顧客のニーズに合った製品を作りますので、印刷技術そのものではなく、生産技術に関する研究開発が中心です。具体的には、カラーマネジメントシステムの構築、製造工程の改良、自動組版の確立、デジタル技術への対応などに取り組みました。半導体関連マスク事業では、歩留まり向上・原価低減に向けた工程改善、高性能なスクリーンマスク用乳剤の開発等に取り組みました。

 当連結会計年度の印刷セグメントにおける研究開発費は1億98百万円です。

 

(物販)

 デジタル化の普及に伴い構造改革が求められる印刷業界において、変化し続ける顧客ニーズに応える製品の研究開発を行い、提供することを基本方針としております。具体的には以下の領域で、研究開発を行いました。

①印刷の前工程で作成したデジタルデータを、印刷以外へ有効利用できる製品の開発

②品質向上に貢献する製品の開発

③生産性向上に貢献する製品の開発

 当連結会計年度の物販セグメントにおける研究開発費は60百万円です。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析、検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。その作成に当たっては、決算日における資産・負債及び当連結会計年度における収益・費用の報告金額、並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。

 これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5[経理の状況]の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

 当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度(以下「前年同期」)に比べ14億15百万円減少し、347億51百万円(前年同期比3.9%減)となりました。印刷セグメントの売上高は前年同期と比べ5億15百万円増加し228億円16百万円(前年同期比2.3%増)、物販セグメントでは前年同期比19億29百万円減少し127億74百万円(前年同期比13.1%減)となりました。

  売上原価は、前年同期に比べ14億7百万円減少し282億28百万円(前年同期比4.7%減)となり、売上原価率では前年同期の81.9%から81.2%とやや改善いたしました。販売費及び一般管理費は、前年同期に比べ9百万円減少し57億78百万円(前年同期比0.2%減)となりました。この結果、営業利益は、前年同期と比べ1百万円増加し7億44百万円(前年同期比0.2%増)となりました。

 営業外収益は、前年同期と比べ6百万円増加して1億25百万円(前年同期比5.2%増)となり、営業外費用は、前年同期と比べ30百万円増加し98百万円(前年同期比45.8%増)となりました。この結果、経常利益は、前年同期と比べ23百万円減少し7億71百万円(前年同期比2.9%減)となりました。

 特別利益は、前年同期と比べ22百万円増加し95百万円(前年同期比31.5%増)となり、特別損失は、前年同期と比べ57百万円減少し31百万円(前年同期比64.6%減)となりました。法人税、住民税及び事業税が前年同期と比べ47百万円減少し3億17百万円(前年同期比13.1%減)となりました。この結果親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期と比べ1億20百万円増加し5億37百万円(前年同期比28.8%増)となりました。

 

(3)次期の見通し

 デジタル化の大きな流れの中で、次期におきましても引き続き紙媒体の縮小は続き、厳しい競争環境が続くことが想定されます。そうした中、当社グループと致しましては、上述の長期ビジョンにありますように、「顧客にとっての価値を創造する、あるいは向上させる」ことにフォーカスし、強い支持を得られる付加価値の高いビジネスに移行し、顧客と長期的な信頼関係を築くことにより、収益力向上につなげていきたいと考えております。

 印刷事業において、顧客の強い支持を得られる付加価値の高いビジネスとして、ここ数年取り組んで来て具体的な成果が出つつある、顧客が開催するイベントについて、会場選定から、企画・運営、会場の設営まで一手に請負う事業等を、次期より全社的なプロジェクトとして立ち上げ取り組んでまいります。また、引き続きデジタル対応を強化していきます。

 半導体関連マスク事業については、昨年11月に子会社化した東京プロセスサービス(株)と、(株)プロセス・ラボ・ミクロン、竹田印刷(株)の3社によるシナジーの創出が課題です。具体的には、1)営業面ではグループが持つ販売網の相互活用と、総合マスクメーカーとしての売込が挙げられます。2)調達・製造面では、グループ全体最適の観点からの生産体制の見直し、製造・検査キャパシティの相互融通や、調達におけるスケールメリットの追求、競争力のより高い仕入先への切り替え等が、3)技術・開発においては、経験・ノウハウ量、アイデア・発想量の増加による技術開発能力の向上、などが挙げられます。

 

(4)財政状態の分析

①資産、負債及び純資産の状況

 当連結会計年度末の資産の部は、投資有価証券や土地の増加などにより、前連結会計年度末に比べ2億19百万円増加し、299億46百万円となりました。

 負債の部は、支払手形及び買掛金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ4億68百万円減少し、149億97百万円となりました。

 純資産の部は、利益剰余金の増加などにより前連結会計年度末に比べ6億88百万円増の、149億48百万円となり、自己資本比率は49.5%となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。