第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業上のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において判断したものであります。

 なお、当社グループは、第1四半期連結会計期間の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。これにより、当連結累計期間と比較対象となる前連結累計期間の収益認識基準が異なるため、以下の経営成績に関する説明は、売上高について前年同期比増減を記載せず、前年同期実績を記載して説明しております。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 会計方針の変更」に記載しております。

 

(1)経営成績の分析

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による社会経済活動の制限により、厳しい状況で推移しました。ワクチン接種が進み、持ち直しの動きも見られましたが、新たな変異株による感染拡大が現実化するなど、先行きは依然として不透明な状況にあります。

 当社グループでは社員および家族の健康と安全に配慮しつつ、顧客への製品やサービスの提供に影響を及ぼすことがないよう、新型コロナウイルス感染予防と事業継続に取り組んでおります。

 

 当社グループが事業活動を展開する国内の印刷市場におきましては、デジタル化の進展による紙媒体の縮小、競争の激化、価格の低迷という構図が長期にわたり継続していることに加えまして、原材料価格の高騰も重なり、大変厳しい状況が続いております。また、新型コロナウイルス感染症の影響により、顧客における社内広報活動および販売促進活動の中止・延期による社内報、カタログ、チラシなどの商業印刷物が減少しております。

 顧客における社内広報活動および販売促進活動は回復傾向にありますが、広告宣伝媒体のデジタル化(紙離れ)は今後も進むことが予想されており、以前の水準に回復することは困難な状況です。

 

 このような状況において、当社はめざすビジネスモデルである「ワンストップソリューションの提供により、顧客の課題解決を実現するビジネスパートナー」の実現に向けて、コア事業における競争力の強化、新事業開発の強化、事業活動を支える経営基盤の強化という3つの改革を掲げ、事業構造改革を進めております。

 顧客第一の基本方針のもと健全な危機感を持ち、売上高の確保、コスト・経費の削減はもちろんのこと、顧客にとっての価値(顧客価値)を創造する、または増大させる課題解決(ソリューション)提案を強化しております。

そして、印刷物の提供により、顧客の広告宣伝活動を支援する従来型のビジネスモデルから領域を広げ、印刷物に限らない多種多様なソリューションを複合的且つ効果的に組み合わせたワンストップソリューションの提供により、顧客の課題解決を総合的に支援するビジネスパートナーへ、ビジネスモデルの転換に取り組んでおります。

 今後も当社ウェブサイトに掲げる「Design Your Business. お客さまに合わせた最適解を」を体現するワンストップソリューション提案を強化し、印刷業という業種の壁を破り、印刷会社のイメージをくつがえし、顧客の課題解決を通じて広く社会に貢献してまいります。

 

 以上の結果、当社グループの当第3四半期連結累計期間における売上高は221億36百万円(前年同期は221億94百万円)となりました。利益面では、営業利益4億78百万円(前年同期は21百万円の営業利益)、経常利益5億69百万円(前年同期比307.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益4億2百万円(前年同期は11億58百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。

 

 セグメント別の状況は、以下のとおりです。

 

(印刷)

 印刷事業では大変厳しい市場環境の下、品質管理と情報セキュリティ管理を徹底した上で、紙媒体需要を着実に取り込むとともに、全体最適での生産設備の見直しによる低コスト生産体制の実現、ビジネスモデルにマッチした社内体制の再構築などの事業構造改革を進めております。多様化している製品やサービスについて事業区分を再定義し、全社横断の事業強化プロジェクトの推進と連携により、ワンストップソリューション提案を強化しております。その具体的な取り組みとしましては、顧客における業務効率化とコスト削減を実現する受発注管理システムのプラットフォーム「TS-BASE」や動画制作など、デジタル関連の販売を強化しました。また、自社ウェブサイトによるデジタルマーケティングを駆使して、新規顧客開拓を積極的に行いました。

 しかしながら、厳しい市場環境であることに加えまして、売上高および利益が下半期(特に第4四半期)に集中するビジネスモデルであることも影響し、当第3四半期連結累計期間における業績回復は限定的となりました。

 

 半導体関連マスク事業では、世界的な半導体不足により車載向け製品などで出荷減少がありましたが、新型コロナウイルス感染症の影響は総じて限定的でありました。第5世代移動通信システム(5G)や企業でのテレワークの浸透、巣ごもり需要によるパソコンなどのデジタル情報端末や周辺機器の需要を取り込んだため、引き続き好調に推移しました。

 同事業におきましては、グループ全体最適とシナジーの最大化をめざしております。当社、㈱プロセス・ラボ・ミクロン、東京プロセスサービス㈱の3社における人材交流や情報共有による課題解決を図るほか、共同研究開発プロジェクトによる新製品開発などを組織的に進めております。

 海外事業も強化しておりますが、当社グループが進出しておりますベトナムやタイにおいては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続いており、営業活動の制限や顧客工場の稼働停止により、業績に若干の影響がございました。なお、前連結会計年度において非連結子会社でありました富来宝米可龍(蘇州)精密科技有限公司は重要性が増したため、第1四半期連結会計期間より連結範囲に加わっております。

 今後も国内のみならず、中国および東南アジア地域における新型コロナウイルス感染症の感染状況や影響を注視しつつ、速やかな事業拡大をめざしてまいります。

 

 上記の結果、印刷セグメントの売上高は154億60百万円(前年同期は144億66百万円)、営業利益は4億58百万円(前年同期比910.6%増)となりました。

 

(物販)

 物販事業では、印刷事業と同様に厳しい市場環境にありますが、印刷関連総合商社のリーディングカンパニーとして、日本全国に展開する拠点を活用し、顧客ニーズの発掘ときめ細かなフォローの徹底によるシェア向上のほか、異業種を含めた新規顧客の開拓、利益率の高い自社ブランド製品の販売強化、それを支える人材育成などによる総合力で他社との差別化を図り、売上高および利益の確保に努めております。

 しかしながら、顧客である印刷会社からの受注減少に加えまして、新型コロナウイルス感染症の影響により売上高が伸び悩みました。資材販売では回復傾向にありますが、設備投資需要の停滞により機械販売が低迷しました。利益面では、機械販売の利益率改善を図るほか、旅費交通費などの販売費を確保しつつ固定費削減を行い、利益確保に努めました。

 

 上記の結果、物販セグメントの売上高は70億72百万円(前年同期は82億46百万円)、営業利益は12百万円(前年同期は30百万円の営業損失)となりました。

 なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等の適用に伴い、代理人として関与した取引について売上高を純額とした影響で売上高が5億65百万円減少しております。

 

(2)財政状態の分析

 当第3四半期連結会計期間末の資産の部は、現金及び預金、商品及び製品、建物及び構築物などが増加いたしましたが、受取手形及び売掛金、土地、建設仮勘定などの減少により、前連結会計年度末に比べ7億60百万円減少し、288億45百万円となりました。

 負債の部は、電子記録債務、1年内返済予定の長期借入金、その他の流動負債などが増加いたしましたが、支払手形及び買掛金、短期借入金、長期借入金などの減少により、前連結会計年度末に比べ11億75百万円減少し、143億82百万円となりました。

 純資産の部は、前連結会計年度末に比べ4億15百万円増加し、144億63百万円となり、自己資本比率は49.7%となりました。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題についての重要な変更、または、新たに生じた優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、1億65百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等は行われておりません。