第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、企業経営に関する書籍・雑誌の出版を通して社会活動に参画し、その発展に貢献することを基本理念としております。昭和23年の創業以来、この理念に根ざした真摯な姿勢は高く評価され、出版物は広く世に受け入れられてきました。今後も経営、経済、法律、会計、税務、情報など広範にわたる企業実務のすべてを取り扱う専門出版社としての社会的役割を十分に認識しながら、読者からの信頼を拠り所にして企業価値を一層高めてまいります。
 社会が必要とする知識や技術は常に変化し一様ではありません。とくに出版情報に対するニーズは極めて個性的であり、その1つひとつに対して的確に応答することが出版の使命であります。当社グループが経営活動の基本方針として「市場への適正対応」を掲げる所以であります。
 この基本方針を確固たるものとするため、当社は平成28年1月1日をもって持株会社体制に移行し、企画、編集部門及び制作、販売部門はそれぞれの事業に特化し、読者が求める多様なニーズに応えるための体制を整えました。

 

(2) 目標とする経営指標

 当社グループは、安定した経営基盤を維持・構築し、もって良質な出版を継続し、かつ、安定した株主還元を行うことを目標としております。そのため、1株当たり純資産価額を重視し、その増大を絶えず意識して経営をしております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 出版産業全体の業況は低迷が続く一方で出版点数は増加しており、各出版物1点当たりの売上部数は減少を続け、個々のライフサイクルも短期化しております。しかし、社会の変化の速度が増しており、読者のニーズも多様化しているため、このような傾向は当分の間継続すると認識しなければなりません。一方、高度に成長した経済社会においては、専門化を1つの方途として追求する人達がおります。この層に属する人達は全体的には少ないのですが、読者としては大変熱心な人達で、知識に対する需要はかなり高いものがあります。
 このため当社グループでは、法律・会計制度等の変更や企業活動の変化に対応して、読者のニーズにいち早く応えるような書籍・雑誌の出版に努めるとともに、寿命の長い良質でスタンダードな書籍の出版を追求してまいります。また一方では、良質で専門性の高い書籍の出版を目指します。販売の側面からは、書店からの返品の早期化に対応し、一層適正な配本に努めてまいります。

 

(4) 経営環境及び対処すべき課題等

 わが国の出版市場は、長期的な縮小傾向に歯止めがかかっておらず、また当社グループが属する社会科学分野の出版領域についても、近年大きな制度改正がないことや人口減少・高齢化、購買意欲の低下など、引き続き厳しい環境が続くものと考えております。
 一方で、「企業の経営問題とその対処」、「時代によって移り変わる企業経営の実務」を主要な出版テーマとする当社グループにとって、変化が絶え間なく起こる昨今の経済環境は、求められる社会的使命をますます果たす好機とも捉えております。
 以上を踏まえ、このような環境下において、当社グループが持続的な成長を実現し、企業価値の最大化を図るために、以下の課題に取り組みます。
 第一に、人材の確保・育成です。無から有を生み出す出版業で何より大切なものは、人材に尽きます。常に新たな視点、感性をもって企画開発をしていくために、人材の確保・育成に力を注ぎます。
 第二に、本づくりのための基本の徹底です。ものが売れない時代の企画立案、マーケティング、販売の基本は、読者ニーズを的確に捉え、必要とする読者へ確実にお届けすることが何より重要となります。そのための情報収集のあり方、販売活動の見直しなど、きめ細かな日々の活動を見直してまいります。

 

 第三に、既刊本の販売強化です。これまでの出版業界では、新刊本の販売に多くの力を注いでおりました。そのため、一部の売れ行き良好書を除いて書店店頭に並ぶ期間が短く、読者の目に届かぬまま返品されることも少なからずありました。当社の主力商品である専門書群の場合、長く陳列されることでそれを必要とする読者の手に届くことが多いことから、既刊本の販売にこれまで以上の促進活動を展開してまいります。
 第四に、資産の効率化です。出版業界の返品問題を正面から捉え、返品の改装・再出荷、小ロット増刷に既刊本の販売強化を加え、在庫の回転率をさらに高め、棚卸資産を縮減しながら売上を伸ばすビジネスモデルの構築に挑戦いたします。
 以上、当社グループがこれまで培ってきたブランドとノウハウを活かし、これらの試みをさらに積極的に行い、「所有する価値ある専門書づくり」、「社会の変化に敏感に対応した本づくり」を1冊1冊丁寧に行いながら今後も対応してまいります。

 

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成30年9月30日)現在において、当社グループが判断したものであります。

 

2 【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成30年9月30日)現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 再販制度について

 当社グループの制作、販売する書籍、雑誌の著作物は、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「独占禁止法」という)」第23条の規定により、再販売価格維持契約制度(以下「再販制度」という)が認められております。
 独占禁止法は、再販制度を不公正な取引方法の1つであるとして原則禁止しておりますが、著作物については再販制度が認められております。
 公正取引委員会の「著作物再販制度の取扱い」(平成13年3月28日公表)によると、「競争政策の観点からは同制度を廃止し…」としながらも、「同制度の廃止について国民的合意が形成されるに至っていない」として、当面この再販制度が維持されることとなっております。この再販制度が廃止された場合、業界全体への影響も含め、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 委託販売制度について

 著作物再販制度のもとに、出版業界には委託販売制度があります。取次会社及び書店に委託販売した書籍、雑誌等の出版物について、一定期間内に限り、返品を受け入れることを条件とするこの販売制度を当社グループも採用しております。
 当社グループは、近時、「返品減少」を重点政策の1つに掲げ、適量送本を徹底し、大きな成果を得てきました。
 また、返品による損失に備えるため、会計上、出版物に係る期末の売掛債権を基礎として、過去の返品実績率を勘案した所要額を返品調整引当金として計上しております。そのため、返品率の増加は当社グループの経営成績に影響を及ぼします。

 

(3) 個人情報保護について

 個人情報の保護に関しては万全を期しておりますが、予期せぬ事態により流出する可能性があります。このような事態が生じた場合、当社グループのブランド価値の低下を招くとともに、多額の費用が発生する可能性があります。

 

(4) 係争・訴訟について

 当連結会計年度において当社グループの業績に重要な影響を及ぼす係争・訴訟は提起されておりません。しかし、業績に影響を及ぼす訴訟や社会的影響の大きな訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5) 大規模自然災害等の発生について

 当社グループの事業所、倉庫施設の周辺地域において大地震や台風等の災害あるいは予期せぬ事故等が発生し、事業所、倉庫施設等に損害が生じ、当社グループの販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 また、近年、全国各地で発生する記録的な猛暑、豪雨、台風や地震などの自然災害により被災地域の書店・販売店やインフラ等に被害が及んだ場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(業績等の概要)

 当社グループの事業は、出版事業及び出版付帯事業の単一のセグメントであるため、事業別に記載しております。

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和政策などを背景に、企業業績の向上や雇用情勢の改善が進み、全体として緩やかな景気回復基調で推移いたしました。一方、実質賃金の伸び悩みや保険料等の負担増加などにより、個人消費には力強さを欠いた状況が続いております。また、米国の保護主義的な通商政策による世界的な貿易摩擦と世界経済の下振れリスクが懸念され、景気の先行きについては不透明な状況が続いております。
 当社グループの事業領域であります出版業界は、依然として市場規模の縮小が続いており、各地で観測された記録的な猛暑、豪雨、台風や地震などの自然災害の影響も重なり、改善・回復の兆しが見えない状況です。出版科学研究所によりますと、出版物の推定販売金額は、当連結会計年度も書籍、雑誌ともに前年を下回り、合計で前期比マイナス7.5%となりました。
 このような状況の中、当社グループは、前期に引き続き新しい顧客層の開拓に挑戦し、顧客ニーズを満たすコンテンツ開発、返品減少対策を主要なテーマに活動を行いました。
 以上により、当連結会計年度の業績は、売上高3,167,811千円(前年同期比1.4%減)、営業利益105,591千円(前年同期比19.5%減)、経常利益115,233千円(前年同期比19.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益71,875千円(前年同期比4.0%減)となりました。
 事業別の概況は次のとおりです。

(出版事業)

 会計分野では、任意適用企業が増加傾向にあるIFRSに関して、わが国唯一の公式翻訳書『IFRS基準2018』、同『[特別追補版]IFRS第17号「保険契約」』をはじめとして『IFRS「新収益認識」の実務』『図解&徹底分析 IFRS「新収益認識」』『IFRS「リース」プラクティス・ガイド』など、関連実務書の開発を行ってきました。さらに、わが国においては、すべての企業に関連する大型の会計基準である収益認識基準が公表されたことから、『収益認識の会計実務』『何が変わる? 収益認識の実務』『図解でスッキリ収益認識の会計入門』をタイムリーに刊行し好評を得ました。また、良質な研究書として『基礎学問としての会計学』『非営利組織会計の実証分析』『財務ディスクロージャーと会計士監査の進化』、スタンダードな大学のテキストとして『ケース管理会計』『テキスト会計学講義』なども刊行いたしました。月刊誌「企業会計」は、新たな視点から会計問題を取り上げ、読者の知識欲を満たす企画づくりを行っております。また、旬刊誌「旬刊経理情報」は、経理・税務・金融・証券・法務に関するニュースと解説を掲載しておりますが、幅広い分野の中でも読者ニーズを的確に捉えた企画を貪欲に追求・提供しております。
 経営・経済分野では、近時の話題にタイムリーに対応した『組織を動かす働き方改革』『日本企業の採用革新』『経営のためのデータマネジメント入門』『人事のためのデータサイエンス』『コーポレートベンチャーキャピタルの実務』『健康の経済学』『新しい上下水道事業』などが好調でした。また、これからの大学教育に相応しいテキストとして好評を博している「ベーシック+(プラス)」シリーズは、『リスクマネジメント』など新たに2冊を刊行し、全18点のラインアップとなりました。全国の各大学におけるテキスト採用も広がり、順調に版を重ねております。さらに、『文系のためのデータ分析入門』『未来を拓くキャリア・デザイン講座』など、データサイエンスやAI、機械学習、FinTechといった新しい領域に取り組むとともに、アクティブラーニングなどの新しい学習スタイルに対応した教材の開発なども積極的に行っております。

 

 税務分野では、ここ数年、毎年のように行われた改正を経て、総仕上げとなる新事業承継税制の創設を踏まえた『必要なものだけ事業承継』『これだけ!組織再編&事業承継税制』『事業承継成功のシナリオ』などがタイムリーに刊行でき好評でした。また、昨年より分冊化した『法人税重要計算ハンドブック〈平成30年度版〉』の姉妹書として『法人税ハンドブック〈平成30年度版〉』を刊行し、新たなハンドブックの形を考えております。一方、『税務頭(ぜいむあたま)を鍛える本』と『課税要件から考える 税務当局と見解の相違が生じた場合の実務対応』は、ともに税を熟知した弁護士が、税務調査や訴訟で税務当局といかに向き合うかを論じた書籍で、好調に売上を伸ばしております。さらに、税務関連書籍では長く敬遠されてきた感の強い大型書ですが、今年度は『国際課税ルールの新しい理論と実務』と『検証 企業課税論』の2冊を刊行できたことは瞠目に値するでしょう。月刊誌「税務弘報」は、税務に関する専門誌ですが、可能な限りオリジナリティの高い記事掲載を心がけ、テーマに応じてインタビューや座談会など旬な記事構成に努めております。
 法律分野では、最新のテーマを多様な執筆陣が解説した『ブロックチェーンをめぐる実務・政策と法』、働き方改革の実務と法改正に対応した『平成30年改正対応 働き方改革実現の労務管理』『詳解 働き方改革法の実務対応』『これからはじめる在宅勤務制度』を他社に先駆けて刊行し部数を伸ばしました。また、訴訟実務をテーマごとにまとめた「企業訴訟実務問題シリーズ」は、『過重労働・ハラスメント訴訟』『特許侵害訴訟』の2冊を加え、全12点となりました。さらに、若手の法務担当者や弁護士に向けて、実務経験豊富で信用の高い著者による『中小企業買収の法務』『業務委託契約書作成のポイント』が好評を博しました。月刊誌「ビジネス法務」は、ますます高まる企業法務のニーズを背景に、企業の法務部員や若手法律家向けに法令改正の速報や法務の知識を広く提供しております。
 企業実務分野では、経営環境が激変しつつある金融機関に向けた書籍として『金融機関のビジネス戦略』『金融機関のための予想信用損失会計』『9つのカテゴリーで読み解くグローバル金融規制』を、また実務担当者の現場の悩みを解決することに特に重点を置いた『管理会計の仕組みと実務がわかる本』『すぐに使える!税務の英文メール』などを刊行し読者の支持を得ました。
 資格試験分野では、各種資格試験受験者のための『司法書士試験 暗記の力技100』『30日でマスターできる中小企業診断士第2次試験解き方の手順』「大原で合格る日商簿記」シリーズ3冊、平成30年4月からの新試験に対応した『土日で合格る日商原価計算初級』を刊行いたしました。さらに、『フリーター、税理士になる!』『だから、会計業界はおもしろい!』もヒットしました。また、「先輩に聞いてみよう! 仕事図鑑シリーズ」は、新たに「弁護士」「不動産鑑定士」「広告業界」の3冊を刊行いたしました。月刊誌「会計人コース」は、税理士・会計士・簿記検定受験者を対象とする情報誌ですが、より読者に寄り添うよう受験生を誌面に取り上げるなど、読者参加型の記事づくりを多くしております。
 高水準の研究成果の書籍として、社会科学分野ではわが国の最高権威とされる日経・経済図書文化賞を『日本のエクイティ・ファイナンス』と『財務制限条項の実態・影響・役割』の2冊が同時受賞いたしました。また、『日本のエクイティ・ファイナンス』は証券経済学会最優秀賞も受賞しています。さらに、『会計情報と資本市場』が日本会計研究学会太田・黒澤賞、国際会計研究学会賞、日本経営分析学会賞を、『原価企画とトヨタのエンジニアたち』が日本管理会計学会賞を、『事例研究 アメーバ経営と管理会計』が日本原価計算研究学会賞を、『監査の品質』が日本監査研究学会岩田・渡邊賞を、『外資系製薬企業の進化史』が多国籍企業学会賞を受賞するなど、多くの書籍が表彰されました。
 生活実用分野では、前期に東京観光財団から編集と販売を受託した『江戸東京まち歩きブック』が歴史愛好家や観光業界等で極めて高い評価をいただき、増刷を重ねております。また、昨年制作し好評を博した愛犬家、愛猫家からの投稿を集めた日めくりカレンダー「犬めくり」「猫めくり」は3年目を迎え、人気商品として定着しております。リフィル版も好評で、売り切れ店舗が数多く見られました。今期はさらに「こねこめくり」をリリースし、ラインアップを拡充しております。さらに、これからの書籍販売チャネルであるコンビニエンスストアのプライベートブランド商品『図解 今すぐ役立つ、頼りになる社会保障オールガイド』も3年目を迎えました。独自の企画と読みやすさが評価され、好調を維持しております。
 その結果、当社グループの出版事業では売上高3,066,105千円(前年同期比1.4%減)、営業利益122,194千円(前年同期比16.1%減)となりました。

 

(出版付帯事業)

 当社グループの専門雑誌を中心とする広告宣伝の請負代理が主である出版付帯事業は、広告媒体が多様化し紙媒体への広告が大幅に減少する中で、いくつかの新規顧客を開拓いたしました。
 その結果、売上高101,706千円(前年同期比1.0%増)、営業利益18,087千円(前年同期比29.6%減)となりました。

 

(2) 財政状態及び経営成績等の状況

 (資産)

 流動資産につきましては、現金及び預金の減少46,635千円、商品及び製品の減少26,926千円、受取手形及び売掛金の減少7,549千円などにより前連結会計年度末に比べ84,935千円減少して、4,079,024千円となりました。
 固定資産につきましては、投資有価証券の増加3,229千円、事業保険積立金の増加3,068千円などにより前連結会計年度末に比べ7,329千円増加して、1,050,869千円となりました。
 以上の結果、当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ77,606千円減少して、5,129,894千円となりました。

 (負債)

 流動負債につきましては、支払手形及び買掛金の減少116,939千円、未払法人税等の減少17,809千円などにより前連結会計年度末に比べ133,109千円減少して、806,168千円となりました。
 固定負債につきましては、退職給付に係る負債の増加20,229千円などにより前連結会計年度末に比べ23,229千円増加して、317,168千円となりました。
 以上の結果、当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ109,879千円減少して、1,123,337千円となりました。

 (純資産)

 純資産につきましては、その他有価証券評価差額金の減少2,327千円があったものの、利益剰余金の増加34,569千円などにより前連結会計年度末に比べ32,273千円増加して、4,006,556千円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は35,396千円(前年同期比25,061千円増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益115,832千円、減価償却費21,975千円があったものの、仕入債務の減少116,939千円などがあったことによるものです。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は51,079千円(前年同期比23,645千円増)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入4,110千円があったものの、有形固定資産の取得による支出38,246千円、投資有価証券の取得による支出16,938千円などがあったことによるものです。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は37,112千円(前年同期比116千円減)となりました。これは主に、配当金の支払額37,112千円があったことによるものです。

 

 以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物(資金)の期末残高は2,078,104千円となり、前連結会計年度末に比べて52,769千円の減少となりました。

 

 

(生産、受注及び販売の実績)

    当社グループの事業は、出版事業及び出版付帯事業の単一セグメントであるため、事業別に記載しております。

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。

 

事   業

当連結会計年度

(自 平成29年10月1日

至 平成30年9月30日)

(千円)

前年同期比(%)

出版事業

3,008,468

94.6

出版付帯事業

101,706

101.0

合計

3,110,174

94.8

 

(注) 1 事業間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、販売価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

 

事   業

当連結会計年度

(自 平成29年10月1日

至 平成30年9月30日)

(千円)

前年同期比(%)

出版事業

3,066,105

98.6

出版付帯事業

101,706

101.0

合計

3,167,811

98.6

 

(注) 1 事業間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 総販売実績に対する割合が、100分の10以上の相手先別の販売実績及びその割合は、次のとおりであります。

前連結会計年度

日本出版販売㈱

888,175千円

27.6%

 

㈱トーハン

620,829千円

19.3%

当連結会計年度

日本出版販売㈱

866,703千円

27.4%

 

㈱トーハン

618,090千円

19.5%

 

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成30年9月30日)現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や取引状況等を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、その結果を資産・負債及び収益・費用の数値に反映しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度は、増刷の点数、部数が前連結会計年度を上回ったものの、書籍の出版点数が前連結会計年度を下回ったこと及び大型書店の撤退などによる返品が増加しました。これにより、経営成績は以下のとおりとなりました。

(売上高)

 売上高は3,167,811千円となり、前連結会計年度と比べ43,631千円減少しました。

(売上総利益)

 売上総利益は1,074,366千円となり、前連結会計年度と比べ13,212千円減少しました。売上高に対する売上総利益率は33.9%となり、前連結会計年度と比べ概ね同率となりました。

(販売費及び一般管理費)

 販売費及び一般管理費は968,774千円となり、前連結会計年度と比べ12,300千円増加しました。売上高に対する販売費及び一般管理費率は30.6%となり、前連結会計年度と比べ0.8ポイント上回りました。

(営業利益)

 営業利益は105,591千円となり、前連結会計年度と比べ25,512千円減少しました。売上高に対する営業利益率は3.3%となり、前連結会計年度と比べ0.7ポイント下回りました。

(営業外損益)

 営業外収益は13,152千円となり、前連結会計年度と比べ1,058千円減少しました。一方、営業外費用は3,510千円となり、前連結会計年度と比べ1,283千円増加しました。

(経常利益)

 経常利益は115,233千円となり、前連結会計年度と比べ27,854千円減少しました。売上高に対する経常利益率は3.6%となり、前連結会計年度と比べ0.8ポイント下回りました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 親会社株主に帰属する当期純利益は71,875千円となり、前連結会計年度と比べ2,959千円減少しました。

 

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、必要な運転資金を原則として自己資金で賄うこととしております。今後も所要資金は「営業活動によるキャッシュ・フロー」を源泉に自己資金調達を原則とする方針であります。多額の資金が必要となった場合は、必要資金の性格に応じて金融機関からの借入、資本市場からの直接調達も検討する方針でありますが、多額の資金需要にも自己資金にて十分に対応することが可能であると考えております。

 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

 そのため、当社グループは、外部環境の変化に留意しつつ、人材の確保・育成、リスク分散、社内の統制を維持・向上させることなどにより、経営成績に重要な影響を与える可能性のあるリスクを分散、回避し、リスクの発生を抑え、適切に対応していく所存であります。

 経営戦略の現状と見通しについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。