第2 【事業の状況】

 

消費税等に係る会計処理は、税抜方式によっているため、この項に記載の売上高、生産実績、販売実績等の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益・個人雇用・所得環境等の改善により緩やかな回復傾向が続きました。一方で、中国を始めとするアジア新興国の景気の下振れにより、我が国の景気が下押しされるリスクや、英国のEU離脱問題等による金融資本市場の変動への影響が残っております。消費総合指数については、前年同期比-0.02%と、企業の判断姿勢、消費者マインドは未だ足踏みがみられる結果となりました。

当社グループは、広告業界及び印刷業界の両分野にまたがり、小売企業に対する販売促進支援を行っております。広告業界では、景気回復基調とともに平成27年度の広告業売上高は前年比2.69%増加(出典: 経済産業省調べ 特定サービス産業動態統計-広告業 より)となり、なかでもインターネット分野の広告需要が成長し、業界全体の押し上げに寄与しました。また、ポスター、カタログ、POP、ノベルティ等を取り扱う、SP(セールスプロモーション)・PR・催事企画分野も徐々に拡大を続けており、今後はインターネット分野との融合型への期待も見込まれております。一方、新聞・雑誌・折込等の広告分野については、Webマーケティングの拡大に押され苦戦しており、印刷業界にも影響を与えている状況であります。

このような環境のもと、当社グループは平成27年12月に北海道の魅力をPRすべく自社で制作・発行する「北海道応援マガジンJP01」が、日本タウン誌・フリーペーパー大賞にて全国276誌の中から大賞を受賞いたしました。これにより当社独自の地域の魅力を発掘する取材力を活かした、季刊誌発刊・「まちおこし」事業の受注は全国へと広がりをみせました。

また、当社子会社である株式会社味香り戦略研究所では『鹿児島ハイボール』に続き、レトルト商品『小麦粉不使用にもこだわったカレー』の発売を開始いたしました。その他、広告戦略や商品開発力を他社製品開発に提供する等、当社の企画力を活かしたオンリーワン融合形サービスの展開に取り組んでまいりました。

年賀状印刷におきましては、大口顧客からの受注が堅調に推移したことで、名入れ年賀状が178万件(前年同期比13万件増)、パック年賀状が594万パック(前年同期比14万パック増)と、いずれも増加いたしました。その他、前期に取得した伊勢原第一工場へ業務を集約するため、伊勢原第二工場を閉鎖するのに関連し、一時的に経費が発生し製造原価が増加したこと、営業外債権に対する貸倒引当金の計上及び固定資産に係る減損損失を計上したこと等が利益を圧迫いたしました。

その結果、当連結会計年度の売上高は16,376百万円(前年同期比693百万円増)と増収となりました。

利益につきましては、営業利益は86百万円(前年同期比9百万円増)、経常利益は113百万円(前年同期比27百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は91百万円(前年同期比50百万円増)と、増益となりましたが、期首の計画には達しませんでした。

なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

また、当連結会計年度より、当社グループは単一セグメントに変更したため、セグメント別の記載を省略しております。詳細は、「第5.経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご覧ください。

 

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて101百万円増加し、1,373百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は386百万円(前連結会計年度は641百万円の獲得)となりました。これは主に、たな卸資産の増加が400百万円あったことにより資金が減少した一方で、減価償却費の発生が530百万円、仕入債務の増加が170百万円あったこと等により資金が増加したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は572百万円(前連結会計年度は1,169百万円の使用)となりました。これは主に、有形・無形固定資産の取得による支出が616百万円あったこと等により資金が減少したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は286百万円(前連結会計年度は596百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が1,099百万円、配当金の支払額が60百万円あったことにより資金が減少した一方で、長期借入れによる収入が900百万円、社債の発行による収入が594百万円あったこと等により資金が増加したことによるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績は以下のとおりであります。なお、当社グループは情報コミュニケーション事業の単一セグメントであるため、地域別に記載しております。

 

地域別

生産高(千円)

前年同期比(%)

北海道エリア

7,299,835

103.5

東北エリア

749,330

129.3

東京エリア

6,868,904

102.3

西日本エリア

1,456,094

109.4

合計

16,374,163

104.4

 

(注) 金額は、販売価格によっております。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度の受注実績は以下のとおりであります。なお、当社グループは情報コミュニケーション事業の単一セグメントであるため、地域別に記載しております。

 

地域別

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

北海道エリア

7,331,902

104.8

175,111

122.4

東北エリア

784,224

134.8

66,142

211.7

東京エリア

6,748,599

100.7

145,514

54.7

西日本エリア

1,436,233

108.2

57,854

74.4

合計

16,300,960

104.5

444,623

85.9

 

 

 

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績は以下のとおりであります。なお、当社グループは情報コミュニケーション事業の単一セグメントであるため、地域別及びサービス別に記載しております。

 

地域別

内訳

販売高(千円)

前年同期比(%)

北海道エリア

商業印刷

4,205,657

104.3

年賀状印刷

3,044,052

102.4

その他

50,649

103.3

合計

7,300,360

103.5

東北エリア

商業印刷

749,330

129.3

年賀状印刷

その他

合計

749,330

129.3

東京エリア

商業印刷

4,098,814

94.4

年賀状印刷

2,531,229

114.3

その他

241,142

144.8

合計

6,871,187

102.2

西日本エリア

商業印刷

1,456,094

109.4

年賀状印刷

その他

合計

1,456,094

109.4

合計

16,376,971

104.4

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。

相手先

前連結会計年度
(自  平成26年8月1日
    至  平成27年7月31日)

当連結会計年度
(自  平成27年8月1日
    至  平成28年7月31日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

株式会社JP三越マーチャンダイジング

2,486,143

15.9

2,714,329

16.6

株式会社マイプリント

1,764,192

11.2

1,818,017

11.1

 

 

3 【対処すべき課題】

当社グループを取り巻く広告・印刷業界の経営環境は厳しさを増していることから、今後一層の業績拡大と企業体質の強化を図るため、下記の3点を重点課題として取り組んでまいります。 

(1) 新たな収益事業の創出

印刷関連の受注競争は激化していることから、利益構造の改革を図るべく、新たな収益獲得の柱を創出してまいります。そのために、当社グループの連携を強化し、当社子会社である株式会社味香り戦略研究所の味覚分析技術をはじめ、それぞれの保有する自社資源を活用した当社独自の新商材・コンテンツの開発を行うことで、既存顧客企業・地方自治体との繋がりをより堅固にしてまいります。

(2) 製造環境の整備・強化

当社の主力サービスであります年賀状印刷は多数の個人情報を取り扱うため、お客様に安心していただけるよう個人情報の管理をより強化してまいります。また製造工程の見直し、設備投資による自動化を図り製造コストの削減を行ってまいります。

(3) 財務体質の強化

経営環境の変化、材料費等の高騰によるコスト増加並びに事業戦略に応じた投資に対応するために、徹底したコスト管理による利益率の向上、内部留保の増加による自己資本比率の向上に取り組んでまいります。 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスク及び変動要因は以下に記載するとおりですが、当社グループは、これらのリスクの存在を十分に認識した上で、当該リスクの発生に伴う影響を極力回避するための努力を継続してまいります。

 文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年10月27日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 特定顧客業界への依存

当社グループでは大手流通・小売企業、及び日本郵政グループへの売上依存度が高いことから、これらの企業の業績が悪化し、受注が減少した場合には、業績等に影響を与える可能性があります。

(2) 材料価格の変動

当社グループでは、印刷用紙・インク等の材料を複数の企業から調達し、安定した材料の確保と最適な価格の維持に努めております。しかし、為替相場の変動や原油価格の高騰、製紙市場の需給バランスの崩れ等により材料価格が著しく高騰した場合には、業績等に影響を与える可能性があります。

(3) 取引先の信用リスク

当社グループでは通常の営業債権及び貸付債権の与信管理を徹底しておりますが、与信先企業の業績が予想以上に悪化した場合には、貸倒による損失が発生する可能性があります。

(4) 資産保有リスク

当社グループでは、不動産・有価証券等の資産を保有しておりますが、時価の変動により、業績に影響を与えるとともに、自己資本比率の低下を招くおそれがあります。

(5) 情報システムと個人情報保護

画像データの送受信や顧客情報の管理、事業活動に付随する各種情報管理のため、情報システムが重要な役割を果たしております。平成17年6月にプライバシーマークを取得し、社員教育の徹底と、情報システムの管理及び個人情報保護に万全を尽くしておりますが、万一これらに事故が発生した場合には、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 自然災害

当社グループでは、災害による影響を最小限に留めるための対策をとっておりますが、災害による全ての影響を防止・軽減できる保証はありません。地震等の災害によりデータベースサーバや印刷工場等が重大な被害を受けた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 事業の季節的変動

当社グループでは、上半期は年賀状印刷の売上が計上されること、及び商業印刷の年末年始商戦の折込広告の大量受注があることから、上半期と下半期の売上高・利益に著しい相違があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社では当連結会計年度における研究開発活動として、味覚センサーを活用したデータ分析をすすめ、味の測定・解析・比較を中心とした研究活動を実施しており、これらは販売促進支援活動及び取引先に対する提供情報として活用しております。

その結果、当連結会計年度における研究開発費が1百万円となりました。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況  1.連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。この連結財務諸表作成にあたって、見積りが必要となる事項については合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。

 

(2) 財政状態の分析

① 資産

当連結会計年度末における流動資産は3,989百万円となり、前連結会計年度末に比べて581百万円増加しました。これは主に、商品及び製品が44百万円減少した一方で、現金及び預金が101百万円、受取手形及び売掛金が80百万円、原材料及び貯蔵品が441百万円増加したこと等によるものであります。

当連結会計年度末における固定資産は4,604百万円となり、前連結会計年度末に比べて101百万円減少しました。これは主に、機械装置及び運搬具が142百万円増加した一方で、投資有価証券が164百万円、建物及び構築物が53百万円減少したこと等によるものであります。

この結果、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて484百万円増加し、8,597百万円となりました。

② 負債

当連結会計年度末における流動負債は2,866百万円となり、前連結会計年度末に比べて204百万円増加しました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が78百万円減少した一方で、支払手形及び買掛金が170百万円、未払法人税等が38百万円増加したこと等によるものであります。

当連結会計年度末における固定負債は3,692百万円となり、前連結会計年度末に比べて358百万円増加しました。これは主に、長期借入金が121百万円、長期設備関係未払金が66百万円、繰延税金負債が64百万円減少した一方で、社債が600百万円増加したこと等によるものであります。

この結果、当連結会計年度末における総負債は、前連結会計年度末に比べて562百万円増加し、6,559百万円となりました。

③ 純資産

当連結会計年度末における純資産合計は2,038百万円となり、前連結会計年度末に比べて78百万円減少しました。これは主に、利益剰余金が31百万円増加した一方で、その他有価証券評価差額金が104百万円減少したこと等によるものであります。

 

(3) 経営成績の分析

  「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」に記載のとおりであります。

 

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

 「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(6) 経営環境の現状と戦略的見通し

広告・印刷業界を取り巻く環境は、印刷用紙等の材料費の価格変動、同業者間の受注競争の激化、企業の広告宣伝媒体の多様化、インターネット広告の拡大等、情報技術の進展とともに変化が取り巻く状況であります。

こうした環境の中、変化に迅速に対応し、業績向上に向けて、将来を見据えた戦略を推進し、安定した企業体質のもと、当社グループの優位性と競争力を高めることが重要な課題と認識しており、次の経営戦略を展開してまいります。

① 企画営業の推進

当社が、創業以来培ってまいりました販売促進支援業としてのノウハウと、多様な生産設備を活用し、新たな付加価値を提供してまいります。その中でも、地方再生の支援に力を入れ、従来の形に囚われない企画と提案で、お客様の満足度を最大にできるよう取り組んでまいります。

② 事業採算の向上とコスト削減による利益率の向上

材料費の上昇と受注単価の低下等により、利益率が低下傾向にあることから、事業毎の採算向上を図るとともに、高粗利商材の開発、徹底したコスト管理・内製化・業務の効率化により利益水準を高め、利益率向上を目指してまいります。

③ 人材育成

年々厳しさを増す環境の変化に対応し、新たな付加価値を創出できる人材を育成し、競争力の強化を図ってまいります。