第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績の状況

 当中間会計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境に改善の動きが見られる等、景気は緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、中国経済の先行き懸念等による海外景気の下振れや円安の進行、資源価格及び原材料価格高騰等の影響により、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

 このような状況の中で、当社は「感動プロデュース企業へ」という経営ビジョンのもと「文化と笑顔の需要創造」をミッションに掲げ、紙・電子出版による書籍、コミック、雑誌の発行、「野いちご」等の小説サイトの運営、女性向けWEBサイト「オズモール」での情報発信や施設予約サービスの提供、イベント開催等とそれらを掛け合わせたPR・販促ソリューションの提供を軸として事業を運営してまいりました。

 このような営業活動の結果、当中間会計期間の売上高は42億80百万円(前年同期比7.6%増)、営業利益は11億76百万円(前年同期比8.7%増)、経常利益は12億58百万円(前年同期比8.7%増)、中間純利益は9億62百万円(前年同期比7.1%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

<書籍コンテンツ事業>

 書籍コンテンツ事業では、自社で運営する小説サイト「野いちご」「ベリーズカフェ」「ノベマ!」を起点に、独自のマーケティングにより恋愛小説から異世界ファンタジー、ライト文芸まで幅広いジャンルの作品を書籍・コミックとして発刊しております。

 当中間会計期間は、書籍・コミックの発刊点数の増加、マーケティングの徹底による読者ニーズに沿った商品展開、映像化等のIP展開やSNS等を活用した販促施策に注力してまいりました。書籍・コミックの売上高は、昨年度の映画化作品による増収効果の反動があったものの、ライト文芸レーベル「スターツ出版文庫」、異世界ファンタジーレーベル「グラストコミックス」、大人向け少女コミックレーベル「noicomi」が順調に売り上げを伸ばしたこと等により増加いたしました。個別のコンテンツでは、昨年12月に映画が公開された小説「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」、1月に第3弾が発刊された「すべての恋が終わるとしても」、1月及び5月に紙コミックが発刊された「鬼の花嫁」等が業績に寄与いたしました。

 このような営業活動の結果、書籍コンテンツ事業の売上高は27億30百万円(前年同期比9.0%増)、営業利益は12億18百万円(前年同期比2.6%増)となりました。

<メディアソリューション事業>

 メディアソリューション事業では、オリジナルのマーケティング・モデルを創造するという戦略のもと、当社独自の基準で厳選したレストラン、ビューティサロン、宿泊施設等の施設予約サービスを提供する「オズのプレミアム予約」と、「オズモール」「オズマガジン」「メトロミニッツ」等の東京地域密着の自社メディアとSNS、リアルイベント等を組合わせたPR・販促ソリューションを展開してまいりました。

 「オズのプレミアム予約」では、利用者満足度の高い施設の開拓と予約プランの開発、名阪エリアの予約可能施設の拡大、SEO等のユーザー集客施策の強化、クーポン施策等のユーザー満足度の向上に注力してまいりました。また、大人数の宴会等の予約をコンシェルジュがサポートする宴会・貸切予約サービスを本格スタートするなど新たな取組みも実施しております。当中間会計期間の売上高は、レストラン予約の売上が好調に推移したことにより前年同期と比較して増加いたしました。

 PR・販促ソリューションでは、「オズマガジン」等の東京地域密着メディアのブランドを活用した商業施設向けの集客支援、自治体向けのお出かけ支援、ヘルスケアマーケットへの販促支援サービスの提供等に注力してまいりました。当中間会計期間は「オズマガジン」の隔月刊化等に伴う雑誌発行点数の減少により前年同期と比較して販売売上が減少した一方で、商業施設向けの集客支援等の受注が堅調に推移したことにより、前年同期と比較して売上高は横ばいとなりました。また、雑誌発行点数の減少等により売上原価が減少いたしました。

 このような営業活動の結果、メディアソリューション事業の売上高は15億50百万円(前年同期比5.2%増)、営業利益は32百万円(前年同期は営業損失40百万円)となりました。

 

②財政状態の状況

(資産)

 当中間会計期間末の総資産は、前事業年度末と比べて6億34百万円増加し、112億22百万円となりました。

 流動資産は、現金及び預金が7億82百万円増加した一方で、売掛金及び契約資産が2億67百万円減少したこと等により、前事業年度末に比べて5億3百万円増加し、99億2百万円となりました。

 固定資産は、前事業年度末と比べて1億31百万円増加し、13億19百万円となりました。

(負債)

 当中間会計期間末の負債は、前事業年度末と比べて1億86百万円減少し、22億30百万円となりました。

流動負債は、未払法人税等が95百万円、未払消費税が63百万円、買掛金が55百万円減少したこと等により、前事業年度末と比べて2億31百万円減少し、20億46百万円となりました。

 固定負債は、前事業年度末と比べて45百万円増加し、1億84百万円となりました。

(純資産)

 当中間会計期間末の純資産は、利益剰余金が中間純利益の計上により9億62百万円増加した一方で、配当金の支払により2億30百万円減少したこと等により、前事業年度末に比べて8億20百万円増加し、89億91百万円となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当中間会計期間における現金および現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ7億82百万円増加し、56億26百万円となりました。

 当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額4億30百万円、仕入債務の減少55百万円、棚卸資産の増加26百万円等による資金の使用の一方で、税引前中間純利益13億47百万円、売上債権の減少2億67百万円等の資金の獲得により、9億51百万円の資金を獲得(前年同期は9億4百万円の資金を獲得)いたしました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、「オズモール」のシステム開発等の無形固定資産の取得等による資金の使用による一方で、投資有価証券の売却に伴う収入89百万円の資金の獲得により、60百万円の資金を獲得(前年同期は26百万円の資金を使用)いたしました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により、2億29百万円の資金を使用(前年同期は1億15百万円の資金を使用)いたしました。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(6)経営成績に重要な影響を与える要因について

 当中間会計期間において、重要な変更はありません。

 

(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析

①キャッシュ・フローについて

 当中間会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末残高48億44百万円に対して7億82百万円増加し、56億26百万円となりました。なお、当中間会計期間におけるキャッシュ・フローの概況は「(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

②資金需要

 当社の事業活動における資金需要は、運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。運転資金需要のうち主なものは、雑誌、書籍等の製品の製造費や販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要としては、オズモールや小説サイトを運営するためのシステム開発やインフラ強化等によるものであります。

③財務政策

 当社は現在、運転資金につきましては、全て自己資金により充当しております。また、設備資金につきましても全て自己資金の範囲内で計画をしております。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。