第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当社グループは当連結会計年度においては、増収減益となりました。売上高は100億46百万円(前年同期比8.1%増)、営業利益は32億33百万円(同1.7%減)、経常損失は24億46百万円(前年同期は30億96百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は40億4百万円(前年同期は5億83百万円の純利益)となりました。

これらは、主にタイ王国、カンボジア王国、ラオス人民民主共和国、インドネシア共和国並びにミャンマー連邦共和国でのDigital Finance事業の拡大によって事業が拡大し売上高の増加に寄与する一方、一時的な特殊要因として持分法適用関連会社であるCommercial Credit and Finance PLCののれん相当額を保守的に再評価したことにより経常損失となり、Digital Finance事業に関するキプロス及びシンガポールの借主への貸付金の回収可能性を保守的に見積もり貸倒引当金を計上したことにより当期純損失となりました。しかし、当該引当金は現金収支を伴わない費用の計上であり、今後貸付金及び未収入金の回収が行われることで、その回収額と同額が引当金の減少となり、利益に計上されるものです。

これらの一時的な特殊要因がありますが、Digital Finance事業としては順調に拡大をしており、新たに進出したインドネシア共和国並びにミャンマー連邦共和国においても急速に事業拡大を進めております。

当社といたしましては、今後とも短期的な景気判断や収益について適切に対処しながらもそれらに囚われることなく、中長期視点で経済成長する地域に適切に投資し、当社グループの成長を目指しております。

以上のように、当社グループの掲げる中期経営計画「アクセルプラン2015「加速・ギア2」」に定めた方針に基づき、事業展開を加速しております。

なお、上記金額に消費税等は含まれておりません。

 

(2) セグメントの業績

①  Digital Finance事業

当事業の当連結会計年度における業績は、増収増益となりました。当事業における、これまでの積極的なM&Aや事業拡大が成長に結びついたものであります。

当連結会計年度においてはタイ王国では事業が拡大する一方、カンボジア王国において厳しい環境が継続する他方、2016年に開始したインドネシア共和国、2017年に開始したミャンマー連邦共和国における事業は極めて順調に拡大することによる投資的費用が増加いたしました。また各国において新たなビジネスモデルや商品を投入しており、先行投資的費用が増加しているために利益が圧迫されたものです。当社グループ4つ目の上場企業であるスリランカ民主社会主義共和国の持分法適用関連会社Commercial Credit and Finance PLCも好調を維持しております。なお、当該会社はセグメント売上高及びセグメント利益には含まれておりません。

これらの結果、当連結会計年度における業績は、売上高は95億73百万円(前年同期比9.2%増)、セグメント利益は36億50百万円(同4.4%増)となりました。

 

②  コンテンツ事業

コンテンツ事業は、減収減益となりました。これは当連結会計年度において、日本事業の強化、並びにアジア事業の開始など中長期的な成長に向けての投資的活動を強化したこと等によるものです。

当事業は、主にトレーディングカードゲーム制作やエンターテインメント関連の書籍及び電子書籍の制作、音楽並びに関連商品の製作を行っており、様々なコンテンツを商品・イベント化する企画・編集・制作に独自性を持ち展開しております。既にお知らせしておりますようにビルマ語で全世界において手塚治虫作品の電子書籍化を開始しており、これまでの投資的活動が成果を結びつつあります。

当連結会計年度は売上高については、エンターテインメント関連書籍の受注が下回ったことから減少しました。また、アジア進出や新規事業立ち上げに投資的費用を投下したことから、費用増により減益となりました。

この結果、当連結会計年度における業績は、売上高4億73百万円(前年同期比10.1%減)、セグメント損失は17百万円(前年同期は68百万円の利益)となりました。

 

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べて36億65百万円減少(前年同期比22.0%減)し、当連結会計年度末の残高は130億34百万円となりました。

当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動におけるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は、29億72百万円(前年同期は28億77百万円の使用)となりました。その主な内訳は、営業貸付金の減少額15億2百万円、税金等調整前当期期純損失の計上94億99百万円、貸倒引当金繰入額69億49百万円、持分法による投資損失53億94百万円、利息の支払額9億79百万円、法人税等の支払額7億55百万円等であります。

 

(投資活動におけるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、113億81百万円(前年同期は1億97百万円の使用)となりました。その主な内訳は、投資有価証券の取得による支出21億59百万円、関係会社株式の取得による支出77億96百万円、連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の減少9億11百万円等であります。

 

(財務活動におけるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は、23億76百万円(前年同期は180億60百万円の獲得)となりました。その主な内訳は、長期借入れによる収入29億63百万円、長期借入金の返済による支出53億84百万円、転換社債の発行による収入76億97百万円、社債の償還による支出16億56百万円等であります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成28年10月1日

至  平成29年9月30日)

前年同期比(%)

Digital Finance事業(千円)

コンテンツ事業(千円)

482,957

114.0

 報告セグメント計(千円)

482,957

114.0

その他(千円)

合計(千円)

482,957

114.0

 

(注) 1  金額は製造原価によっております。

2  Digital Finance事業については、生産実績がないため記載を省略しております。

3  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

Digital Finance事業

コンテンツ事業

426,483

86.5

19,145

56.3

 報告セグメント計

426,483

86.5

19,145

56.3

その他

合計

426,483

86.5

19,145

56.3

 

(注) 1  金額は販売金額によっております。

2  Digital Finance事業については、(4) Digital Finance事業の取扱高及び期末残高をご参照ください。

3  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成28年10月1日

至  平成29年9月30日)

前年同期比(%)

Digital Finance事業(千円)

9,573,508

109.2

コンテンツ事業(千円)

473,099

89.9

 報告セグメント計(千円)

10,046,607

108.1

その他(千円)

50

23.8

合計(千円)

10,046,658

108.1

 

(注) 1  セグメント間の取引については相殺消去しております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4) Digital Finance事業の取扱高及び期末残高

当連結会計年度のDigital Finance事業の取扱高及び期末残高を示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

取扱高(千円)

前年同期比(%)

期末残高(千円)

前年同期比(%)

Digital Finance事業

19,815,082千円

126.5

31,013,878

111.3

 

(注)   取扱高は、当連結会計年度におけるDigital Finance事業の契約金額であり、期末残高は契約に伴う営業貸付金の期末残高であります。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループが対処すべき課題とその対処方針は次のとおりであります。 

・東南アジアにおける事業の推進とグローバル化への対応

当社グループは、タイ王国タイ証券取引所に上場しDigital Finance事業を営むGroup Lease PCL.を連結子会社とし、東南アジアを中心にDigital Finance事業を推進しております。現在進出しているのはタイ王国から、カンボジア王国、ラオス人民民主共和国、インドネシア共和国、ミャンマー連邦共和国、スリランカ民主社会主義共和国となっております。

また、日本国内で行っていたコンテンツ事業についても、タイ王国、ベトナム社会主義共和国、インドネシア共和国、モンゴル国においてトレーディングカードゲームイベントやイラストレーターコンテストを開催し、ミャンマー連邦共和国においてはビルマ語で手塚治虫作品の電子書籍化を行うなど、東南アジアでの事業展開を進めております。

東南アジア地域は持続的に経済成長が見込まれ、当社グループはこの地域に強いノウハウや人材、組織を保有しており、今後も積極的に東南アジア市場での事業展開を推進してまいります。 

このような東南アジア地域に密着したノウハウを有する人材を今後も発掘・採用することは、当社グループの今後の事業展開において重要な課題であり、現在の人的ネットワークを縦横無尽に駆使してさらに事業展開を加速させてまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対処に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本有価証券報告書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

 

①海外展開におけるリスク

当社グループは、タイ王国、シンガポール共和国、カンボジア王国、ラオス人民民主共和国、インドネシア共和国、ミャンマー連邦共和国に海外子会社があり、東南アジアを中心に事業を展開しております。海外売上高比率は9割を超え、利益の大半を海外子会社に依存しております。このため、為替レートの変動により円換算後の連結財務諸表に影響を与えるほか、海外拠点国の政治活動の激変、テロ、社会的混乱等のカントリーリスクが、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

②Digital Finance事業のリスクについて

当社グループのDigital Finance事業におきましては、タイ王国、カンボジア王国、ラオス人民民主共和国、インドネシア共和国、ミャンマー連邦共和国においてオートバイローン、資産担保金融、農業重機ローン、太陽光パネルローン等の引受やマイクロファイナンスを展開しております。当該融資については、新規契約時の取引審査を厳格に行うとともに、その後の与信管理にも万全を期しております。しかしながら、貸付期間は長期にわたることから、景気変動やその他の事由により延滞・貸倒れ等不測の事態を蒙ることもあります。

延滞については事態発生時に速やかに対応し、債権保全・回収に全力を挙げております。又、貸倒れが発生した場合には原則として貸付契約の解除手続を行い、担保物件の売却を図る等回収の極大化に努めております。

貸倒引当金については、貸付先の状況及び担保資産の価値等を見積もり、個別に回収可能性を検討するほか、貸倒実績率等を考慮して計上しておりますが、予期できない貸倒れが発生した場合には貸倒引当金を積み増しせざるを得ないこともあり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

又、上記進出している各国の政治情勢が、今後の政権交代等により不安定となるリスクや、経済情勢が悪化した場合、為替変動等、さらには法規制が変更となることにより、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

③持分法適用関連会社のリスクについて

当社グループでは、Engine Holdings Asia PTE.LTD.におきまして株式の取得・保有を通じて持分法適用関連会社の管理を行っており、将来の事業領域拡大を視野に入れた活動をしております。平成23年3月にはタイ王国の高級リゾート「Zeavola Resort」を保有するP.P.Coral Resort Co.,Ltd.及びEngine Property Management Asia Co.,Ltd.の株式を取得し、持分法適用関連会社としております。現時点ではリゾートの稼働率も高く推移し、順調なキャッシュ・フローが得られておりますが、主に欧州の富裕層を顧客としていることから欧州の金融不安等景気悪化の影響や、天候不順により宿泊者数が減少する等、稼働率が低下した場合には業績に悪影響を与える可能性があります。

 

④システムリスクについて

当社グループの各事業におきましては、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに一部依存しております。自然災害や事故などによって、通信ネットワークが切断された場合に営業・販売活動が困難な状況になります。又、アクセス増等一時的な過負荷によってサーバが動作不能に陥ったり、購入者、参加者もしくはその他のシステム利用者のハードウェアまたはソフトウェアの欠陥等により、正常な売買等が行われなかったり、システムが停止する可能性があります。さらには、コンピュータウィルス、外部からの不正な手段によるコンピュータ内への侵入等の犯罪や役職員の過誤等によって、ホームページが書き換えられたり、重要なデータを消去または不正に入手されたりする可能性もあります。これらの障害が発生した場合には、当社グループの各事業に直接的損害が生じるほか、当社グループ自体の信頼を低下させる上、事業にも重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤個人情報の取扱について

当社グループのDigital Finance事業におきましては各種ローンの申込時に、又一部のコンテンツ事業におきましては、ECサイト利用時に、住所・氏名・電話番号・クレジット番号等のユーザ個人を特定できる情報を取得できる環境にあります。これら情報の管理において当社グループは、プライバシー及び個人情報の保護について最大限の注意を払い、各サービスにおける個人情報のセキュリティについても留意しております。

しかしながら、これらの情報の外部流出や悪用等の可能性が皆無とはいえず、これを理由に法的紛争に巻き込まれた場合等は、当社グループの信用が低下する可能性があると同時に業績にも影響が生じる可能性があります。

 

⑥新株予約権による株式の希薄化について

当社グループでは、役員、従業員等を対象として、業績向上に対する意欲・士気向上、及び優秀な人材の確保のため、ストック・オプション制度を採用しております。 

これらのストック・オプションの行使が行われた場合、発行済み株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。この株式価値の希薄化により株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦親会社からの独立性について 

親会社の昭和ホールディングス株式会社の平成29年9月30日現在の議決権比率は、63.79%となっております。又、当社は取締役会の構成員12名の内、同社グループから取締役4名の派遣を受け入れており、同社グループの支配力が高い状況にあります。

会社法上、各取締役はそれぞれ会社に対し、善管注意義務、忠実義務を負っており、又、親会社からも当社が上場企業として独立性を確保することについて尊重する旨の意向を確認していることから、親会社からは上場企業として適切な独立性を保っていると認識しております。しかしながら、親会社の経営判断によっては将来的に当社の経営に影響する可能性があります。

 

 

⑧タイ証券取引委員会(以下「タイSEC」という。)から公表された事項等について

タイSECは、平成29年10月16日付で、タイ法務省特別捜査局(以下「タイDSI」という。)に対しGroup Lease PCL.(以下「GL」という。)元最高経営責任者(CEO)であった此下益司氏が、偽計及び不正行為を行った可能性を指摘し、同氏に対して調査を進めるよう、タイDSIに対し申し立てをしたことを公表いたしました。

調査の対象となった取引は、GLの連結子会社であるGroup Lease Holdings PTE.LTD.(以下「GLH」という。)が貸主となり、キプロス及びシンガポールの借主に対する54百万USドルの融資取引(以下「GLH融資取引」という。)が、此下益司氏の指示により貸主グループ会社間で送金され、最終的にGLHへの分割弁済に充当されていること、また、そのGLH融資取引に係る年利14~25%利息収入が過大に計上されることで、GLの連結財務諸表は適正な開示を行っていないというものです。

当該事案は、タイDSIの調査の結果、刑事告訴に繋がる可能性が含まれており、これにより、此下益司氏は、GLの取締役並びに経営者の資格を喪失し、同日付けでそれらの地位を退任することとなりました。

また、タイSECは、平成29年10月19日付で、GLが財務諸表の訂正を行わない場合、及びGLの取締役が財務諸表の訂正を行わず、虚偽又は不適切な財務諸表の提出をする場合には、タイ証券取引法に違反することになるとの通知を行いました。

平成29年10月27日に、GL会計監査人のEY Office Limited(以下「EY」という。)から、GLの財務諸表に関して「無限定適正意見」から「意見不表明」に変更した修正監査報告書又は四半期レビュー報告書を受領しました。修正の対象となった財務諸表は過去に遡及し、

・2016年12月期の連結財務諸表(2017年2月28日発表)

・2017年12月期第1四半期財務諸表(2017年5月12日発表)

・2017年12月期第2四半期財務諸表(2017年8月15日発表)

と3回分となります。

(なお、上記3回分の報告書につきましては、平成29年12月25日に、GLH融資取引の会計処理を除外した限定付適正意見又は限定付結論に修正する報告書をGLは受領いたしました。)

また、GLは、平成29年11月14日に、GLH融資取引に関連した貸付債権に対し、全額損失引当金を計上したことなど含む第3四半期(2017年9月)の決算を公表しており、EYからタイSECの指摘事項及びGLH融資取引の会計処理等を限定事項とする限定付結論の四半期レビュー報告書を受領しております。

当社グループでは、これらの事象に対して、GLにおいて、問題となるGLH融資取引の特定を進めるためにタイSECに対し照会等を行うなど、該当期間の財務諸表並びにGLH融資取引に関して、調査及び見直しを進めてまいりました。

GLでは、GLH融資取引について、特別監査を実施する独立的な第三者の監査法人を選任し、当該取引について意見を求めることともしておりますが、現時点で相応しい候補先を決定するまでに至っておりません。特別監査については、今年中に選定を行う予定で進めております。

また、GLH融資取引の実態、取引の適正性を調査するため、平成29年11月17日に、第三者委員会を設置することを決議し、第三者委員会の調査に全面的に協力してまいりました。

平成29年12月12日に、第三者委員会の中間報告書を受領しましたが、タイSECの指摘の根拠を特定するには至りませんでした。

当社グループといたしましては、引き続き、タイSECやタイDSIに対し、当社グループの正当性を主張しつつ、タイDSIの捜査に全面的に協力してまいります。

なお、捜査の動向次第では、当社グループの経営等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑨JTRUST ASIA PTE.LTD.からの請求について

上記「⑧タイ証券取引委員会(以下「タイSEC」という。)から公表された事項等について」に起因し、GLは、GLの株主で大口債権者であるJTRUST ASIA PTE.LTD.(以下「Jトラストアジア」という。)から、平成29年11月30日付で、錯誤を理由として、契約解除と転換社債180百万USドルや投資等の即時一括弁済することなどを含む請求を受けました。

当社グループでは、法律専門家の意見等も踏まえ、GLがJトラストアジアとの契約に違反したことや、契約上も転換社債を即時返済する義務はないものと認識しており、当該請求は法的に無効と考えております。

当社グループは、Jトラスト株式会社並びにJトラストアジアと討議を重ね、Jトラストアジアとの円満な解決に向けた合意を形成してまいります。

なお、Jトラストアジアとの交渉等の結果次第では、当社グループの経営等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩継続企業の前提に関する重要な事象等

当連結会計年度において、当社グループは、重要な経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。また、上記⑧⑨の事象が発生しておりますが、これらについて、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

当該状況を解消又は改善するための対応策は「7財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(4)経営成績に重要な影響を与える要因について」に記載しております。

 

以上に記載している将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年12月28日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積もり

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成について必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。

詳細につきましては、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べて22億36百万円減少し、479億5百万円となりました。

流動資産は77億81百万円減少し、384億54百万円となりました。主な内訳は現金及び預金の減少35億円、営業貸付金の増加31億59百万円、キプロス及びシンガポールの借主に対する貸付金に保守的に貸倒引当金を計上したことによる貸倒引当金の増加78億24百万円等であります。

固定資産は55億44百万円増加し、94億51百万円となりました。主な内訳は有形固定資産の増加1億7百万円、無形固定資産の増加8億10百万円、投資その他の資産の増加46億26百万円であります。投資その他の資産の増加は、持分法適用関連会社といたしましたCommercial Credit and Finance PLCの関係会社株式増加等によるものであります。

流動負債は27億42百万円減少し、27億43百万円となりました。主な内訳は1年内償還予定社債の減少14億64百万円、1年内返済予定借入金の減少11億48百万円等であります。

固定負債は91億80百万円増加し、276億91百万円となりました。主な内訳は転換社債の増加94億39百万円であります。

純資産は86億74百万円減少し、174億70百万円となりました。主な内訳は親会社株主に帰属する四半期純損失の計上並びに配当金の支払いによる利益剰余金の減少40億4百万円、為替換算調整勘定の増加8億47百万円、非支配株主持分の減少56億92百万円等であります。

 

(3) 経営成績の分析

当連結会計年度の売上高は、100億46百万円(前年同期比8.1%増)、営業利益は32億33百万円(同1.7%減)、経常損失は24億46百万円(前年同期は30億96百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は40億4百万円(前年同期は5億83百万円の純利益)となりました。

売上高は、タイ王国、カンボジア王国、ラオス人民民主共和国、インドネシア共和国及びミャンマー連邦共和国でのDigital Finance事業の拡大によって増加に寄与いたしました。

営業利益は、Digital Finance事業を展開する各国において新たなビジネスモデルや商品を投入しており、先行投資的費用が増加しているために利益が圧迫されたものです。

経常利益は、持分法適用関連会社であるCommercial Credit and Finance PLCののれん相当額を保守的に再評価し、持分法による投資損失が発生したたことにより、減益となったものです。

親会社株主に帰属する当期純損失は、Digital Finance事業に関連するキプロス及びシンガポールの借主への貸付金の回収可能性を保守的に見積もり、特別損失に貸倒引当金を計上したことによるものです。

 

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当連結会計年度に計上した重要な経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失は、保守的な観点で資産評価を厳格に見直し、現金収支を伴わない損失計上を行ったことが主な原因であり、今後の事業の収益力に影響ないものと判断しております。今後も、引き続き、本業の収益力の改善に努めてまいります。

事業等のリスク「⑧タイ証券取引委員会(以下「タイSEC」という。)から公表された事項等について」に記載した事項に関しましては、当社グループといたしましては、引き続き、タイSECやタイDSIに対し、当社グループの正当性を主張しつつ、タイDSIの捜査に全面的に協力してまいります。

事業等のリスク「⑨JTRUST ASIA PTE.LTD.からの請求について」に記載した事項に関しましては、当社グループでは、法律専門家の意見等も踏まえ、GLがJトラストアジアとの契約に違反したことや、契約上も転換社債を即時返済する義務はないものと認識しており、当該請求は法的に無効と考えております。

当社グループは、Jトラスト株式会社並びにJトラストアジアと討議を重ね、Jトラストアジアとの円満な解決に向けた合意を形成してまいります。

 

 

(5) 経営戦略の現状と見通し

①Digital Finance事業における事業領域拡大 

中長期の当社グループの戦略としては、東南アジア地域を中心にしたDigital Finance事業の事業開拓を行います。Group Lease PCL.はオートバイリースを営むThanaban Co.,Ltd.を買収いたしました。アジア各国の経済成長とともに事業機会は増加しており、当社グループはDigital Finance事業に関して平成25年9月期においてカンボジア王国へ進出し、首都プノンペンを嚆矢にカンボジア王国全土への展開を進めております。また、平成27年9月期においてラオス人民民主共和国へ、平成28年9月期においてはインドネシア共和国へ、平成29年9月期においてはミャンマー連邦共和国へ進出するなど、ASEAN全域への事業展開を着実に進めております。

当社が商材としているオートバイ、農業機械、太陽光発電パネルは新興国において、フォーマルセクター、インフォーマルセクターを通じての基礎的なインフラとして定着しており、中間層の増加、草の根経済の発達の過程の中で確実に必要とされております。

又、当社グループにおいてGroup Lease PCL.の株式を直接保有し、当社の戦略子会社であるシンガポール法人、Engine Holdings Asia PTE.LTD.の活動を通じても、より有望な事業拡大機会を今後も発掘できるものと考えております。Group Lease PCL.をはじめとして当社は今後もグループの傘下におく事業を海外でも増加させるとともに、さらなる収益拡大に向けた事業強化を推進してまいります。 

②国内事業の収益維持拡大と間接部門の効率化 

コンテンツ事業についてはセグメント売上高が底を打ち、新たなカードゲームを新規の顧客層から受注する等、回復傾向がみられ、今後も継続的な収益拡大を目指して事業強化を推進してまいります。

現在当社は親会社である昭和ホールディングスグループ各社との間で役職員の相互派遣や人的交流を積極的に進めております。それらを背景に、現在当社は国内事業においては、同グループとの親和性の高い事業における協業や業務の集約等を通じて事業強化に取り組んでおります。又、双方の企業グループの経営資源の有効活用を通じた本部機能の充実と間接コストの削減を推進しております。 

 

 

(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

「1  業績等の概要  (3) キャッシュ・フロー」をご参照ください。

 

(7) 経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループは、上場後の不振期から脱し、平成20年9月期には黒字転換、その後も海外事業への事業領域の拡大を背景に大幅に業績の伸張を果たすこととなりました。当社は現在主な事業としているDigital Finance事業とコンテンツ事業を有しております。そのような背景のもと、現在は経営に関する基本方針として以下の方針を掲げております。

①東南アジア市場での事業拡大

第一に当社はDigital Finance事業の事業方針として、中期的な事業拡大を目指して、事業領域の拡大と積極的な投資を行ってまいります。

平成21年7月にタイ王国証券取引所一部に上場しているGroup Lease PCL.を連結子会社化し、平成24年9月にはDigital Finance事業をカンボジア王国に進出し、平成26年9月期にはタイ王国にてオートバイリースを営むThanaban Co.,Ltd.を買収し、平成27年9月期にはDigital Finance事業をラオス人民民主共和国に進出し、平成28年9月期にはインドネシア共和国に進出する等、着実に東南アジアでのDigital Finance事業の拡大を進めてまいりました。今後はさらにこの現在のDigital Financeの営業地域をタイ王国、カンボジア王国、ラオス人民民主共和国、インドネシア共和国、その他の東南アジアで拡大するとともに、新たに開始した農機具リースや太陽光発電リースなどの新事業展開に加え、M&Aを通じての非連続的拡大にて開拓を推し進めます。

②国内事業の収益性向上

第二には、コンテンツ事業の事業方針として、中期的な事業拡大を目指して、社内の開拓者精神の醸成、創造的な社風への転換、海外進出を進めてまいります。

今後この事業を推し進めるキーは、コンテンツの可能性を発見・展開してお客様にお届けすることにあります。当社は優良なコンテンツホルダーのお取引様と信頼関係を築いており、そこでお預りした各種コンテンツの可能性を、ゲーム、書籍、イベント等へ大きく展開してまいります。

そのために、当社社員自身の創造性を喚起し、遊べる仕事、もっと自由な社風、アイデアのクロスする会話を解放してまいります。既にカードゲーム事業部を新事業部として利益を生み出す組織として育ててまいりましたが、さらに新たなVR動画関連の事業分野への取り組みをはじめております。

③全事業のリスクマネジメント

第三に将来の不確定要素に対し、分散投資を行うことで適切にリスクマネジメントを進めてまいります。

平成23年4月に投資育成事業の一環としてタイ王国にて高級リゾート「Zeavola Resort」を保有・運営する現地法人を持分法適用関連会社にし、またシンガポールにおいてスポーツ事業も傘下に収めております。現在の好調なDigital Finance事業だけではなく、他の優良事業を一定保有することでリスクマネジメントを行ってまいります。

④事業開拓のための基盤の維持強化

第四には上場企業としての事業基盤である経営管理機能を充実させることで傘下に多様な事業を開発・保有しうるホールディングス会社としての中核を今後も維持強化してまいります。特にコンテンツ並びにDigital Finance事業をアジア全域に展開するためのサポートを行うに足る本部機能を量的にではなく質的に向上させてまいります。

今後も当社グループは更なる飛躍を求めて改善を続け、自ら一層の変化を志向することで企業価値向上を果たしてまいります。

 

 

②  会社の利益配分に関する基本方針

当社グループは 、株主に対する適正な利益還元を重要課題の一つとして考えております。平成28年9月期の期末配当金につきましては、海外での事業拡大を中心とした資金需要に対応し内部留保を高めるため、無配とすることといたしました。今後につきましても各期の経営成績を踏まえつつ、企業体質と今後の事業展開のための内部留保の拡充を勘案した上で、株主への着実な利益還元を実行することを基本方針としております。

 

③  投資単位の引下げに関する考え方及び方針等

当社グループは投資単位の引下げについて、株式の流動性の向上及び株主数増加、個人投資家による資本参加の促進及び株式市場の活性化のために有効な手段であると認識しており、業績、株価の推移及び市場の状況を総合的に勘案し検討していく方針であります。

 

④  目標とする経営指標

現在当社は各事業において、①現時点を投資の時ととらえて「顧客数の拡大を図ること」、②次に顧客数の拡大を図るための事業地域、領域の開拓のための投資を行うこと、③それらを適切にサポートし最大化させるための本部機能を強化すること、を実行し、中長期的な純利益の拡大並びに純資産の伸張を目的として経営を進めてまいります。