第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営環境、経営方針及び経営戦略等

今後の世界経済は、世界の先進諸国の景気が不透明な中、当社が主に展開するASEAN各国の中でも特に「遅れてきた諸国」であるCLMVI(カンボジア王国、ラオス人民民主共和国、ミャンマー連邦共和国、ベトナム社会主義共和国、インドネシア共和国)の経済は好調です。一方、先進諸国並びに中華人民共和国の経済情勢は、ASEAN各国の経済を下振れさせる要因となりえます。

このような情勢において、当社グループを取り巻く様々な環境に対して、当社のとるべき基本戦略は以下の3点となります。

①事業展開のスピードを重視し、且つ資産の長大化を防ぎます。

②全アジアに展開するとともに、新規事業分野を開拓し続けます。また短期的な収益の刈り取りではなく、中長期的な事業の成長を重視して、十分に適切な投資的開拓費用を投下いたします。

③上記の動きに対して、当社が各事業を戦略的に統合して安全性、成長性を強化することでより成果を高めてまいります。

当社の役割は、グループ内での人材育成、高度な人材の獲得、情報収集機能の強化、海外進出の統合運用といった成長を促進する施策を実行するとともに、すでに進んでおります事業を超えた効率化による収益構造の強化を進めることで各事業に寄与することであります。当社グループの全般としては、東南アジアに展開するDigital Finance事業が長足の進歩を遂げる一方、創業以来の事業であるコンテンツ事業は小回りの効く経営単位に再編を果たすことで経営を一新し、収益力を上昇させてまいります。

 

(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当社グループが対処すべき課題とその対処方針としては、「東南アジアにおける事業の推進とグローバル化への対応」をあげております。

当社グループは、タイ王国タイ証券取引所に上場しDigital Finance事業を営むGroup Lease PCL.を連結子会社とし、東南アジアを中心にDigital Finance事業を推進しております。現在進出しているのはタイ王国から、カンボジア王国、ラオス人民民主共和国、インドネシア共和国、ミャンマー連邦共和国、スリランカ民主社会主義共和国となっております。

また、日本国内で行っていたコンテンツ事業についても、タイ王国、ベトナム社会主義共和国、インドネシア共和国、モンゴル国においてトレーディングカードゲームイベントやイラストレーターコンテストを開催し、ミャンマー連邦共和国においてはビルマ語で手塚治虫作品の電子書籍化を行うなど、東南アジアでの事業展開を進めております。今後はトレーディングカードゲームのベトナム社会主義共和国及びインドネシア共和国での販売を予定しており、東南アジアでのコンテンツ事業の推進を加速させてまいります。

東南アジア地域は持続的に経済成長が見込まれ、当社グループはこの地域に強いノウハウや人材、組織を保有しており、今後も積極的に東南アジア市場での事業展開を推進してまいります。 

このような東南アジア地域に密着したノウハウを有する人材を今後も発掘・採用することは、当社グループの今後の事業展開において重要な課題であり、現在の人的ネットワークを縦横無尽に駆使してさらに事業展開を加速させてまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対処に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本有価証券報告書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

 

①海外展開におけるリスク

当社グループは、タイ王国、シンガポール共和国、カンボジア王国、ラオス人民民主共和国、インドネシア共和国、ミャンマー連邦共和国に海外子会社があり、東南アジアを中心に事業を展開しております。海外売上高比率は9割を超え、利益の大半を海外子会社に依存しております。このため、為替レートの変動により円換算後の連結財務諸表に影響を与えるほか、海外拠点国の政治活動の激変、テロ、社会的混乱等のカントリーリスクが、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

②Digital Finance事業のリスクについて

当社グループのDigital Finance事業におきましては、タイ王国、カンボジア王国、ラオス人民民主共和国、インドネシア共和国、ミャンマー連邦共和国においてオートバイローン、資産担保金融、農業重機ローン、太陽光パネルローン等の引受やマイクロファイナンスを展開しております。当該融資については、新規契約時の取引審査を厳格に行うとともに、その後の与信管理にも万全を期しております。しかしながら、貸付期間は長期にわたることから、景気変動やその他の事由により延滞・貸倒れ等不測の事態を蒙ることもあります。

延滞については事態発生時に速やかに対応し、債権保全・回収に全力を挙げております。又、貸倒れが発生した場合には原則として貸付契約の解除手続を行い、担保物件の売却を図る等回収の極大化に努めております。

貸倒引当金については、貸付先の状況及び担保資産の価値等を見積もり、個別に回収可能性を検討するほか、貸倒実績率等を考慮して計上しておりますが、予期できない貸倒れが発生した場合には貸倒引当金を積み増しせざるを得ないこともあり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

又、上記進出している各国の政治情勢が、今後の政権交代等により不安定となるリスクや、経済情勢が悪化した場合、為替変動等、さらには法規制が変更となることにより、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

③持分法適用関連会社のリスクについて

当社グループでは、Engine Holdings Asia PTE.LTD.におきまして株式の取得・保有を通じて持分法適用関連会社の管理を行っており、将来の事業領域拡大を視野に入れた活動をしております。平成23年3月にはタイ王国の高級リゾート「Zeavola Resort」を保有するP.P.Coral Resort Co.,Ltd.及びEngine Property Management Asia Co.,Ltd.の株式を取得し、持分法適用関連会社としております。現時点ではリゾートの稼働率も高く推移し、順調なキャッシュ・フローが得られておりますが、主に欧州の富裕層を顧客としていることから欧州の金融不安等景気悪化の影響や、天候不順により宿泊者数が減少する等、稼働率が低下した場合には業績に悪影響を与える可能性があります。

 

④システムリスクについて

当社グループの各事業におきましては、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに一部依存しております。自然災害や事故などによって、通信ネットワークが切断された場合に営業・販売活動が困難な状況になります。又、アクセス増等一時的な過負荷によってサーバが動作不能に陥ったり、購入者、参加者もしくはその他のシステム利用者のハードウェアまたはソフトウェアの欠陥等により、正常な売買等が行われなかったり、システムが停止する可能性があります。さらには、コンピュータウィルス、外部からの不正な手段によるコンピュータ内への侵入等の犯罪や役職員の過誤等によって、ホームページが書き換えられたり、重要なデータを消去または不正に入手されたりする可能性もあります。これらの障害が発生した場合には、当社グループの各事業に直接的損害が生じるほか、当社グループ自体の信頼を低下させる上、事業にも重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑤個人情報の取扱について

当社グループのDigital Finance事業におきましては各種ローンの申込時に、又一部のコンテンツ事業におきましては、ECサイト利用時に、住所・氏名・電話番号・クレジット番号等のユーザ個人を特定できる情報を取得できる環境にあります。これら情報の管理において当社グループは、プライバシー及び個人情報の保護について最大限の注意を払い、各サービスにおける個人情報のセキュリティについても留意しております。

しかしながら、これらの情報の外部流出や悪用等の可能性が皆無とはいえず、これを理由に法的紛争に巻き込まれた場合等は、当社グループの信用が低下する可能性があると同時に業績にも影響が生じる可能性があります。

 

⑥新株予約権による株式の希薄化について

当社グループでは、役員、従業員等を対象として、業績向上に対する意欲・士気向上、及び優秀な人材の確保のため、ストック・オプション制度を採用しております。 

これらのストック・オプションの行使が行われた場合、発行済み株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。この株式価値の希薄化により株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦親会社からの独立性について 

親会社の昭和ホールディングス株式会社の平成30年9月30日現在の議決権比率は、63.22%となっております。又、当社は取締役会の構成員6名の内、同社グループから取締役4名の派遣を受け入れており、同社グループの支配力が高い状況にあります。

会社法上、各取締役はそれぞれ会社に対し、善管注意義務、忠実義務を負っており、又、親会社からも当社が上場企業として独立性を確保することについて尊重する旨の意向を確認していることから、親会社からは上場企業として適切な独立性を保っていると認識しております。しかしながら、親会社の経営判断によっては将来的に当社の経営に影響する可能性があります。

 

⑧タイ証券取引委員会(以下「タイSEC」という。)から公表された事項等について

タイSECは、平成29年10月16日付で、タイ法務省特別捜査局(以下「タイDSI」という。)に対しGroup Lease PCL.(以下「GL」という。)元最高経営責任者(CEO)であった此下益司氏が、偽計及び不正行為を行った可能性を指摘し、同氏に対して調査を進めるよう、タイDSIに対し申し立てをしたことを公表いたしました。

調査の対象となった取引は、GLの連結子会社であるGroup Lease Holdings PTE.LTD.(以下「GLH」という。)が貸主となり、キプロス及びシンガポールの借主に対する54百万USドルの融資取引(以下「GLH融資取引」という。)が、此下益司氏の指示により貸主グループ会社間で送金され、最終的にGLHへの分割弁済に充当されていること、また、そのGLH融資取引に係る年利14~25%利息収入が過大に計上されることで、GLの連結財務諸表は適正な開示を行っていないというものです。

当該事案は、タイDSIの調査の結果、刑事告訴に繋がる可能性が含まれており、これにより、此下益司氏は、GLの取締役並びに経営者の資格を喪失し、同日付けでそれらの地位を退任することとなりました。

また、タイSECは、平成29年10月19日付で、GLが財務諸表の訂正を行わない場合、及びGLの取締役が財務諸表の訂正を行わず、虚偽又は不適切な財務諸表の提出をする場合には、タイ証券取引法に違反することになるとの通知を行いました。

平成29年10月27日に、GL会計監査人のEY Office Limited(以下「EY」という。)から、GLの財務諸表に関して「無限定適正意見」から「意見不表明」に変更した修正監査報告書又は四半期レビュー報告書を受領しました。修正の対象となった財務諸表は過去に遡及し、

・2016年12月期の連結財務諸表(2017年2月28日発表)

・2017年12月期第1四半期財務諸表(2017年5月12日発表)

・2017年12月期第2四半期財務諸表(2017年8月15日発表)

と3回分となります。

(なお、上記3回分の報告書につきましては、平成29年12月25日に、GLH融資取引の会計処理を除外した限定付適正意見又は限定付結論に修正する報告書をGLは受領いたしました。)

また、GLは、平成29年11月14日に、GLH融資取引に関連した貸付債権に対し、全額損失引当金を計上したことなど含む第3四半期(2017年9月)の決算を公表しており、EYからタイSECの指摘事項及びGLH融資取引の会計処理等を限定事項とする限定付結論の四半期レビュー報告書を受領しております。

 

当社グループでは、これらの事象に対して、GLにおいて、問題となるGLH融資取引の特定を進めるためにタイSECに対し照会等を行うなど、該当期間の財務諸表並びにGLH融資取引に関して、調査及び見直しを進めてまいりました。

GLでは、GLH融資取引に対して、独立した監査法人による特別監査を実施しましたが、タイSEC指摘の根拠を特定することはできておりません。

また、GLH融資取引の実態、取引の適正性を調査するため、平成29年11月17日に、第三者委員会を設置することを決議し、第三者委員会の調査に全面的に協力してまいりました。

平成29年12月12日に、第三者委員会の中間報告書を受領しましたが、タイSECの指摘の根拠を特定するには至りませんでした。

また、平成30年7月31日に、GLではタイSECの決算訂正命令に対応して比較情報としての2016年12月末決算を含む2017年12月末決算を訂正しました。当該GLの過年度決算の訂正は、タイSECの決算訂正命令に対応したものですが、訂正原因となる誤謬が特定されていないこと等を考慮し、当社としましては、GLの訂正処理は当社の決算には反映させず、前連結会計年度の会計処理を踏襲しております。

当社グループといたしましては、引き続き、タイSECやタイDSIに対し、当社グループの正当性を主張しつつ、タイDSIの捜査に全面的に協力してまいります。

なお、捜査の動向次第では、当社グループの経営等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨JTRUST ASIA PTE.LTD.からの請求等について

当社連結子会社であるGLが発行した総額180百万USドル(当連結会計年度末204億円)の転換社債保有者であるJTRUST ASIA PTE. LTD. (以下、「JTA」という。)は、GLがタイSECから平成29年10月16日及び同月19日にGL元役員の不正行為や利息収入の過大計上、関連する決算の訂正などについて指摘を受けたことに起因し、錯誤を理由として、平成29年11月30日付けで、転換社債の投資契約解除と転換社債180百万USドルの即時一括弁済等を請求をしており、タイ王国及びシンガポール共和国においてGL並びにGLH等に対して各種の訴訟が提起されており、係争中となっております。

JTAが行っている訴訟の概要につきましては、以下のとおりです。

 

(GL)損害賠償請求訴訟

(GL)会社更生申立訴訟

(GLH)損害賠償請求訴訟

(GLH)暫定的資産凍結命令申立訴訟

1.訴訟提起日

平成30年1月9日

平成30年1月10日

平成29年12月26日

平成29年12月26日

2.訴訟の原因及び提起されるに至った経緯

J トラスト株式会社の子会社であるJTAは、 当社連結子会社GLの転換社債(合計2億1千万米ドル)を引き受ける投資契約を締結し、当該転換社債を保有しておりましたが、JTA はGLに対し 当該投資契約解除及び未転換の転換社債(1億8千万米ドル相当)の全額一括返済を要求しておりました。GLといたしましては、当該投資契約の解除要件に抵触した事実は何一つなく、転換社債の期限前償還に応じなければならない条件は何ら整っていなかったことから、これらの要求にはお断りをしつつも、円満解決に向け誠実に対応して参りました。しかしながら、交渉は妥結に至ることはなく、JTA は、GL及びGLH等が、投資家に対し1億8千万米ドル以上の投資を促す為に、同社グループの財務諸表を改ざんし、GLが健全な財政状況であると誤解させ、投資家等に損害を与えたということを理由として、GL及びGLHに対し損害賠償請求を求めるべく、これら一連の訴訟を提起したものです。

3.訴訟を提起した者の概要

(商号)

J Trust Asia Pte.Ltd.

(所在地)

シンガポール共和国

(代表者の役職・氏名)

代表取締役社長 藤澤信義

同左

同左

同左

4.訴訟内容

JTA は、タイ王国において、GL、GL 取締役 3名、並びに此下益司 氏に対し、JTA の投資額(最低2億1千万米ドル)の損害賠償を求め訴訟を提起しております。

JTA は、タイ王国において、GLの会社更生手続きの開始を求め訴訟を行っております。

JTA は、シンガポール共和国において、GLH、此下益司氏、並びに当社グループ会社ではないその他5社 に対し、JTAの投資額 (最低2億1千万米ドル)の損害賠償を求め訴訟を提起しております。

シンガポール共和国において、GLH、此下益司氏、並びに当社グループ会社ではないその他1社に対し、通常の事業業務で生じる以外の資産取引の禁止、及び、シンガポール国外への1億8千万米ドルまでの資産移転・処分を禁止するものです。

 

 

 

5.裁判の進展

係争中です。

平成30年3月19日付で会社更生申立訴訟が棄却されましたが、JTA は当該棄却に対する控訴申立てがされており係争中です。

係争中です。

平成30年2月23日シンガポール共和国高等裁判所は暫定的資産凍結命令を停止し解除する決定を下しており、その後、JTAは2回暫定的資産凍結命令に関する審判保留の申立てを行いましたが、却下されております。なお、JTAは、同時に、暫定的資産凍結命令の停止、解除を不服として、当該決定の棄却(暫定的資産凍結命令の復活)を求め控訴の申立てを行っておりましたが、平成30年6月1日に結審し暫定的資産凍結命令が発令されております。

 

上記の他、GLは、平成30年5月21日付けでJTA及びJTAの親会社であるJトラスト株式会社(以下、「Jトラスト」という。)から、かれらのこれまでの訴訟に対して、GLが法的要件を満たさない等と公表しているリリースが不正行為であると主張し名誉毀損による損害賠償を請求(結論として20,271,232.88タイバーツ(2018年5月22日のレート3.46円換算で約70百万円))する訴訟を提起されており、係争中です。

Jトラストアジアとの交渉等の結果次第では、当社グループの経営等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩継続企業の前提に関する重要な事象等

当連結会計年度において、上記⑧⑨の事象が発生しておりますが、これらについて、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

当該状況を解消又は改善するための対応策は「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)経営の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容③事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消又は改善するための対応策」に記載しております。

 

以上に記載している将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年12月28日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の状況の概要

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

当連結会計年度の売上高は、99億95百万円(前年同期比0.5%減)、営業利益は18億32百万円(同43.3%減)、経常利益は14億78百万円(前年同期は24億46百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は74百万円(前年同期は40億4百万円の純損失)となりました。

売上高は、タイ王国、ミャンマー連邦共和国ではリース、グループローン等売上高が拡大しました。一方、カンボジア王国、インドネシア共和国においてはビジネスモデルの転換、債権の質の向上を目指し、事業再編を進めていることもあり、売上高の一時的な減少がおこっております。

営業利益は、カンボジア王国、インドネシア共和国においてはビジネスモデル再編に伴い、さらにはタイ王国においても債権全体の質を高める目的で、積極的に会計上の不良債権の早期処理を進めているために、当連結会計年度の利益が圧迫されております。これらは今後の成長並びに利益向上のために必要な戦略的行動であると考えております。

経常利益は、前連結会計年度においては持分法適用関連会社であるCommercial Credit and Finance PLCののれん相当額を保守的に再評価し、持分法による投資損失が発生しましたが、当連結会計年度はのれん償却の必要がなくなったことから増益となったものです。

親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度においてはDigital Finance事業に関連するキプロス及びシンガポールの借主への貸付金の回収可能性を保守的に見積もり、特別損失に貸倒引当金を計上しましたが、当連結会計年度は特別損失の計上がなかったことから増益となったものです。

セグメント別の業績としましては、Digital Finance事業は減収減益、コンテンツ事業も減収減益となりました。

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べて18億41百万円増加し、497億46百万円となりました。内訳としましては、流動資産が17億43百万円増加、固定資産が97百万円増加しております。

また負債合計は、前連結会計年度末と比べて8億32百万円増加し、312億66百万円となりました。内訳としましては、流動負債が56億78百万円増加、固定負債は48億46百万円減少しております。

純資産は前連結会計年度末と比べて10億9百万円増加し、184億79百万円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べて3億64百万円減少(前年同期比2.8%減)し、当連結会計年度末の残高は126億69百万円となりました。

当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動におけるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は、9億61百万円(前年同期は29億72百万円の獲得)となりました。その主な内訳は、営業貸付金の増加額9億30百万円、税金等調整前当期期純利益の計上14億78百万円、持分法による投資利益4億58百万円、利息の支払額3億16百万円、法人税等の支払額4億71百万円等であります。

 

(投資活動におけるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、1億84百万円(前年同期は113億81百万円の使用)となりました。その主な内訳は、有形固定資産の取得による支出1億11百万円、無形固定資産の取得による支出2億10百万円、貸付けによる支出1億51百万円、貸付金の回収による収入95百万円、定期預金の払い戻しによる収入1億65百万円等であります。

 

 

(財務活動におけるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、9億21百万円(前年同期は23億76百万円の獲得)となりました。その主な内訳は、短期借入金の減少額4億6百万円、長期借入金の返済による支出7億70百万円、親会社からの借り入れによる収入1億98百万円、社債の発行による収入1億16百万円、社債の償還による支出38百万円等であります。

 

③生産、受注及び販売の実績

  a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成29年10月1日

至  平成30年9月30日)

前年同期比(%)

Digital Finance事業(千円)

 ―

コンテンツ事業(千円)

 459,214

 95.1

 報告セグメント計(千円)

 459,214

 95.1

その他(千円)

 ―

 ―

合計(千円)

 459,214

 95.1

 

(注) 1  金額は製造原価によっております。

2  Digital Finance事業については、生産実績がないため記載を省略しております。

3  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

  b.受注状況

当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

Digital Finance事業

 ―

 ―

 ―

 ―

コンテンツ事業

 419,407

 98.3

 20,314

 106.1

 報告セグメント計

 419,407

 98.3

 20,314

 106.1

その他

 ―

 ―

 ―

 ―

合計

 419,407

 98.3

 20,314

 106.1

 

(注) 1  金額は販売金額によっております。

2  Digital Finance事業については、(4) Digital Finance事業の取扱高及び期末残高をご参照ください。

3  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

  c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成29年10月1日

至  平成30年9月30日)

前年同期比(%)

Digital Finance事業(千円)

 9,572,739

 100.0

コンテンツ事業(千円)

 422,852

 89.4

 報告セグメント計(千円)

 9,995,591

 99.5

その他(千円)

 ―

 ―

合計(千円)

 9,995,591

 99.5

 

(注) 1  セグメント間の取引については相殺消去しております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

  d.Digital Finance事業の取扱高及び期末残高

当連結会計年度のDigital Finance事業の取扱高及び期末残高を示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

取扱高(千円)

前年同期比(%)

期末残高(千円)

前年同期比(%)

Digital Finance事業

20,758,529千円

104.8

33,060,845

106.6

 

(注)   取扱高は、当連結会計年度におけるDigital Finance事業の契約金額であり、期末残高は契約に伴う営業貸付金の期末残高であります。

 

(2) 経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積もり

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成について必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。

詳細につきましては、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは当連結会計年度においては、減収減益となりました。売上高は99億95百万円(前年同期比0.5%減)、営業利益は18億32百万円(同43.3%減)、経常利益は14億78百万円(前年同期は24億46百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は74百万円(前年同期は40億4百万円の純損失)となりました。

当社といたしましては、今後とも短期的な景気判断や収益について適切に対処しながらもそれらに囚われることなく、中長期的視点で経済成長する地域に適切に投資し、当社の成長を目指しております。

なお、上記金額に消費税等は含まれておりません。

 

セグメントごとの経営成績に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

a.Digital Finance事業

当事業の当連結会計年度における業績は、減収減益となりました。内訳としましては、タイ王国、ミャンマー連邦共和国ではリース、グループローン等売上高が拡大しました。一方、カンボジア王国、インドネシア共和国においてはビジネスモデルの転換、債権の質の向上を目指し、事業再編を進めていることもあり、売上高の一時的な減少がおこっております。また、カンボジア王国、インドネシア共和国においてはビジネスモデル再編に伴い、さらにはタイ王国においても債権全体の質を高める目的で、積極的に会計上の不良債権の早期処理を進めているために、当連結会計年度の利益が圧迫されております。これらは今後の成長並びに利益向上のために必要な戦略的行動であると考えております。

また、より高収益な企業体質を目指し、中期経営計画を発表して、アジア各国で収益構造改革に着手しており、今後は①全グループにおいて売り上げ増大よりも債権の質とオペレーションの効率化を徹底し、②各国のマクロミクロの状況を加味して全グループのガバナンスを向上させ、③リソースの再配分と新規獲得を進めることで、A.短期的には利益率向上、B.中期的には来年以降の強い成長、C.長期的かつ最終的には、アジアのローカル市場に適切な資金を提供して、各国国民の生活向上や起業家精神の涵養を果たしてまいります。
この結果、当連結会計年度における現地通貨建ての業績は、売上高は28億7百万バーツ(前年同期比5.6%減)、営業利益は6億59百万バーツ(同42.5%減)となりました。

又、連結業績に関しては円安が影響を与え、円建ての業績では、売上高は95億72百万円(前年同期比0.0%減)、セグメント利益(営業利益)は22億5百万円(同39.6%減)となりました。

 

 

b.コンテンツ事業

コンテンツ事業は、減収減益となりました。これは第4四半期一四半期においては売上高の回復がみられるものの、第3四半期までの減収を補えなかったことによるものです。日本における出版等の事業環境は長期的下落傾向にあり、構造改革を進めております。特に来期早々に予定されているアジア事業の開始に向けた準備などの中長期的な成長に向けての投資的活動を活発に行なっていることにより、投資的経費が当連結会計年度中も継続的にされております。全体としては、日本国内の出版やホビーの企画制作に特化した事業構造から、これをコアコンピタンスとするコンテンツのアジア全域展開を担う総合企画制作販売事業への構造変革の途上にあります。

当事業は、主にトレーディングカードゲーム制作やエンターテインメント関連の書籍及び電子書籍の制作、音楽並びに関連商品の製作を行っており、様々なコンテンツを商品・イベント化する企画・編集・制作に独自性を持ち展開しております。

当連結会計年度は売上高については、特に日本国内において受注が伸び悩んだことから厳しい経営成績となっておりますが、新たなコンテンツの獲得やアジアにおける事業進出が具体的に進捗しております。このためアクセルプランⅢ「再発進」に基づいて、今後も戦略的に投資的費用を投下してまいります。アジア市場においては同事業を大きく伸張させていく可能性があると考えております。

これらの諸活動の結果、当連結会計年度における業績は、売上高4億22百万円(前年同期比10.6%減)、セグメント損失(営業損失)は△66百万円(前年同期は17百万円のセグメント損失)となりました。

 

財政状態に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べて18億41百万円増加し、497億46百万円となりました。

流動資産は17億43百万円増加し、401億98百万円となりました。主な内訳は現金及び預金の減少5億29百万円、営業貸付金の増加20億46百万円等であります。

固定資産は97百万円増加し、95億48百万円となりました。主な内訳は有形固定資産の減少48百万円、無形固定資産の増加1百万円、投資その他の資産の増加1億44百万円であります。

流動負債は56億78百万円増加し、84億21百万円となりました。主な内訳は短期借入金の減少4億円、1年内返済予定長期借入金の減少6億69百万円、1年内償還予定社債の増加51億66百万円等であります。

固定負債は48億46百万円減少し、228億45百万円となりました。主な内訳は社債の減少49億10百万円、転換社債の増加1億41百万円であります。

純資産は10億9百万円増加し、184億79百万円となりました。主な内訳は親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加74百万円、非支配株主持分の増加8億66百万円等であります。

 

キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べて3億64百万円減少(前年同期比2.8%減)し、当連結会計年度末の残高は126億69百万円となりました。

当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動におけるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は、9億61百万円(前年同期は29億72百万円の獲得)となりました。その主な内訳は、営業貸付金の増加額9億30百万円、税金等調整前当期期純利益の計上14億78百万円、持分法による投資利益4億58百万円、利息の支払額3億16百万円、法人税等の支払額4億71百万円等であります。

 

(投資活動におけるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、1億84百万円(前年同期は113億81百万円の使用)となりました。その主な内訳は、有形固定資産の取得による支出1億11百万円、無形固定資産の取得による支出2億10百万円、貸付けによる支出1億51百万円、貸付金の回収による収入95百万円、定期預金の払い戻しによる収入1億65百万円等であります。前連結会計年度にはM&Aによる関係会社株式の取得や投資有価証券による取得に伴う多額の投資がありましたが、当連結会計年度はM&A等の投資を戦略的に控えたため、結果として投資資金が抑えられました。

 

 

(財務活動におけるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、9億21百万円(前年同期は23億76百万円の獲得)となりました。その主な内訳は、短期借入金の減少額4億6百万円、長期借入金の返済による支出7億70百万円、親会社からの借り入れによる収入1億98百万円、社債の発行による収入1億16百万円、社債の償還による支出38百万円等であります。前連結会計年度には転換社債の発行による多額の資金調達を行いましたが、当連結会計年度はM&A等の投資を戦略的に控えたことにより資金調達需要も発生しなかったことから、結果として借り入れ等の返済が資金調達を超過しております。

 

③事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策

事業等のリスク「⑧タイ証券取引委員会(以下「タイSEC」という。)から公表された事項等について」に記載した事項に関しましては、当社グループといたしましては、引き続き、タイSECやタイDSIに対し、当社グループの正当性を主張しつつ、タイDSIの捜査に全面的に協力してまいります。

事業等のリスク「⑨JTRUST ASIA PTE.LTD.からの請求について」に記載した事項に関しましては、当社グループでは、法律顧問と相談し検討を進めており、当該転換社債の早期償還に関する権利及び投資契約の解消の権利については、JTAが早期償還の権利を行使できる条件は何等整っておらず、また当該投資契約の解除事由は生じておりませんので、JTAによる投資契約の解消、及び、転換社債の早期償還要求は行えないものと認識しております。

当社グループとしましては、当社グループの正当性を主張すべく粛々と法的対応を進めてまいる所存であり、JTAに対し必要かつ適切な法的措置をとってまいります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

 該当事項はありません。