第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間における、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
  なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当第1四半期連結累計期間における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当第1四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。また、当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した当社グループの財政状態または経営成績に重要な影響を及ぼす会計上の見積り、判断および仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(1) 経営成績

当社グループの当第1四半期連結累計期間における売上収益は、前年同四半期連結累計期間(以下「前年同四半期」という。)に比べ1,352億円増加し、7,741億円となりました。損益面では、コア営業利益は641億円、営業利益は663億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は700億円となり、それぞれ前年同四半期を上回りました。

 

  (売上収益)

売上収益は、健康・農業関連事業における南米での農薬販売の増加に加え、エッセンシャルケミカルズやエネルギー・機能材料において市況が上昇しました。また、医薬品においてライセンス契約による一時金収入を計上しました。さらに、各セグメントにおいて円安による在外子会社の邦貨換算により増収となりました。この結果、売上収益は、前年同四半期の6,390億円に比べ1,352億円増加し、7,741億円となりました。

 

 (コア営業利益/営業利益)

コア営業利益は、健康・農業関連事業において、南米での農薬の販売増加や、円安により輸出手取りが増加したことに加え、医薬品において、ライセンス契約による一時金の計上がありました。一方で、エッセンシャルケミカルズにおいて原料価格上昇に伴い交易条件の悪化や出荷減少がありました。この結果、コア営業利益は、前年同四半期の617億円に比べ24億円増加し、641億円となりました。

コア営業利益の算出にあたり営業利益から控除した、非経常的な要因により発生した損益は、固定資産売却益の計上等により、前年同四半期の33億円の損失に比べ55億円改善し、22億円の利益となりました。

以上の結果、営業利益は、前年同四半期の583億円に比べ79億円増加し、663億円となりました。

 

 (金融収益及び金融費用/税引前四半期利益)

金融収益及び金融費用は、当第1四半期連結会計期間末にかけて為替相場が急速に円安に進行したことにより多額の為替差益を計上し、474億円の利益となりました。前年同四半期の17億円の損失に比べ490億円の大幅な改善となりました。この結果、税引前四半期利益は、前年同四半期の567億円に比べ570億円増加し、1,137億円となりました。

 

 

 (法人所得税費用/親会社の所有者に帰属する四半期利益及び非支配持分に帰属する四半期利益)

法人所得税費用は285億円となり、税引前四半期利益に対する税効果適用後の法人所得税費用の負担率は、25.1%となりました。この結果、四半期利益は、851億円となりました。

非支配持分に帰属する四半期利益は、主として住友ファーマ株式会社等の連結子会社の非支配持分に帰属する四半期利益からなり、前年同四半期の32億円に比べ119億円増加し、151億円となりました。

以上の結果、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同四半期の357億円に比べ343億円増加し、700億円となりました。

 

当第1四半期連結累計期間のセグメント別の業績の概況は、次のとおりであります。

なお、セグメント利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益を除いて算出したコア営業利益で表示しており、持分法による投資損益を含みます。

 

エッセンシャルケミカルズ

  合成樹脂やメタアクリル、各種工業薬品等は原料価格の上昇により販売価格が上昇しました。また、円安による在外子会社の邦貨換算差の影響もありました。一方で、自動車用途を中心に需要が落ち込んだため出荷が減少しました。この結果、売上収益は前年同四半期に比べ、390億円増加し2,386億円となりました。コア営業利益は、持分法適用会社であるラービグ リファイニング アンド ペトロケミカル カンパニーの業績が改善した一方で、原料価格の上昇に伴う交易条件の悪化や出荷減少の影響により、前年同四半期に比べ138億円減少し100億円となりました。

 

(エネルギー・機能材料)

アルミニウムや正極材料は市況の上昇に伴い、販売価格が上昇しました。また、リチウムイオン二次電池用セパレータは出荷が堅調に推移しました。さらに、円安による影響もありました。この結果、売上収益は前年同四半期に比べ、120億円増加し864億円となりました。コア営業利益は、円安に伴う輸出手取りの増加等の一方、原料価格の上昇に伴う交易条件の悪化により、前年同四半期とほぼ横ばいの66億円となりました。

 

(情報電子化学)

売上収益は在外子会社において円安による邦貨換算差の影響がありました。また、半導体プロセス材料である高純度ケミカルやフォトレジストは需要の伸長に伴い出荷が増加しました。一方で、ディスプレイ関連材料は巣ごもり需要が一巡したことやインフレ懸念に伴う消費マインドの悪化等により出荷が減少しました。この結果、売上収益は前年同四半期に比べ、54億円増加し1,147億円となりました。コア営業利益は、円安に伴う輸出手取りの増加や半導体プロセス材料における出荷の増加等により、前年同四半期に比べ23億円増加し158億円となりました。

 

(健康・農業関連事業)

農薬は南米において販売が大幅に増加し、インド等においても出荷が堅調に推移しました。また、メチオニン(飼料添加物)は前年同四半期に比べ市況が上昇しました。さらに、円安による在外子会社の邦貨換算差の影響もありました。この結果、売上収益は前年同四半期に比べ、495億円増加し1,526億円となりました。コア営業利益は、原料価格上昇の一方、販売の増加や円安に伴う輸出手取りの増加等により、前年同四半期に比べ116億円増加し219億円となりました。

 

 

(医薬品)

北米ではラツーダ(非定型抗精神病薬)やオルゴビクス(進行性前立腺がん治療剤)、ジェムテサ(過活動膀胱治療剤)等の売上伸長に加え、オルゴビクスの欧州における販売ライセンス契約による一時金の計上等により、増収となりました。また、円安による在外子会社の邦貨換算差の影響もありました。一方、国内においては、薬価改定等の影響がありました。この結果、売上収益は前年同四半期に比べ、286億円増加し1,677億円となりました。コア営業利益は、邦貨換算差の影響等により販売費及び一般管理費や研究費が増加しましたが、売上収益の増加により、前年同四半期に比べ44億円増加し141億円となりました。

 

(その他)

上記5部門以外に、電力・蒸気の供給、化学産業設備の設計・工事監督、運送・倉庫業務、物性分析・環境分析業務等を行っております。これらの売上収益は前年同四半期に比べ、6億円増加し142億円となり、コア営業利益は、前年同四半期に比べ5億円増加し33億円となりました。

 

(2) 財政状態

当第1四半期連結会計期間末の資産合計は前連結会計年度末に比べ3,617億円増加し、4兆6,699億円となりました。現金及び現金同等物や棚卸資産が増加しました。

負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,005億円増加し、2兆8,067億円となりました。有利子負債は、前連結会計年度末に比べ670億円増加し、1兆4,174億円となりました。

資本合計(非支配持分を含む)は、親会社の所有者に帰属する四半期利益の計上等により、前連結会計年度末に比べ1,613億円増加し、1兆8,632億円となりました。

親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末に比べて0.5ポイント増加し、28.8%となりました。

 

(3) キャッシュ・フロー

当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、運転資金の減少等により前年同四半期に比べ379億円増加し、426億円の収入となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、貸付金の回収による収入や、投資の売却及び償還による収入等により前年同四半期に比べ873億円増加し、460億円の収入となりました。

この結果、フリー・キャッシュ・フローは、前年同四半期の366億円の支出に対して、当第1四半期連結累計期間は887億円の収入となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の増加等により、115億円の収入となりました。

以上の結果、当第1四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の四半期末残高は、前連結会計年度末に比べ1,332億円増加し、4,986億円となりました。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

 

(6) 研究開発活動

 当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は463億円であります。

また、当第1四半期連結累計期間における、当社グループの研究開発活動の状況の変更の内容は、次のとおりであります。

 

(健康・農業関連事業)

 2022年5月、世界最大の大豆生産国であるブラジルにおいて、当社が独自に開発した新規有効成分「インディフリン」を含む大豆用殺菌剤「エクスカリア マックス」を上市いたしました。「エクスカリア マックス」は、大豆の最重要病害であるさび病を含む複数の病害に対し優れた効力を示します。同剤は、当社の連結子会社であるスミトモ ケミカル ブラジル インダストリア キミカ S.A.を通じて販売を開始しております

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において締結した、経営上の重要な契約等は以下のとおりであります。

技術供与関係

契約会社名

契約相手先

国名

内容

対価

有効期間

住友ファーマ㈱ 

ジャズ ファーマシューティカルズ社

アイルランド

DSP-0187
に関する技術

一時金

ランニング・ロイヤルティ

2022年4月~
製品毎、国毎に、発売から10年間、特許満了日、またはレギュラトリー独占期間のいずれか長い方

マイオバント サイエンシズ リミテッド

アコード ヘルスケア社

英国

レルゴリクス
に関する技術

一時金

ランニング・ロイヤルティ

2022年5月~
相手方と合意した期間の満了まで