(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、中国・新興国経済の停滞、米国の政権交代や、東アジアにおける政情不安の増大などの問題を抱えながらも、米国経済の回復や、国内における雇用環境の改善と設備投資の持ち直しなどから、景気は緩やかな回復基調が続いております。
このような環境のなかで、当社グループは、中期経営計画の2年目を迎え、引き続き「安定した収益力」と「財務健全化の達成」の両立を目指すことを基本方針として、既存事業の強化・領域拡大、グローバル化への対応強化、新規事業への注力、財務体質の強化に努め、業績の向上と収益の確保に取り組んで参りました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、232億83百万円と前期比5.3%の減収となりました。営業利益は、16億22百万円と前期比3.6%の減益となり、経常利益は、13億42百万円と前期比9.4%の増益となりましたが、これに、損害賠償引当金繰入額他の特別損失1億90百万円と、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」を適用したこと等により、法人税等調整額として7億46百万円の利益計上をしたことから、親会社株主に帰属する当期純利益は、17億26百万円と前期比160.4%の増益となりました。
当社グループのセグメント別の概況は、次のとおりであります。
①化成品事業
燐酸などの燐系製品につきましては、食品や繊維工業向けなどの一般品についての出荷数量は減少となりましたが、二次塩類は堅調に推移し増収となりました。電子工業向け高純度品については、国内外の半導体関連ユーザーの操業が年間を通して好調に推移し、大幅な増収となりました。
水処理用などの凝集剤は、上下水道向けの低迷が続いていることと、民間向けに関しても顧客の事業撤退などにより、減収となりました。
コンデンサー向け原料は、期後半にはフル操業となりましたが期初の低迷が響き減収となりました。消臭剤は、繊維向けに大幅な増収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、165億4百万円(前年同期比1.4%増)、セグメント利益は、14億51百万円(前年同期比49.0%増)となりました。
②機械事業
破砕関連機械につきましては、スクリーンを主とした本体販売は引き続き堅調に増加し、プラント販売も大幅に増加しましたが、部品販売、鋳鋼品が減収となりほぼ前年並みの結果となりました。
下水道関連の掘進機の本体販売は、アジア向け輸出が、期初の円高の影響に加え大型物件が少なかったことから減収となりました。レンタル物件は、期末にかけての国内関連工事の低迷が響き減収となりました。その他、特殊スクリーンは、前年比では減収となりましたが比較的堅調に推移し、精密機械加工は、減収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、42億73百万円(前年同期比9.2%減)、セグメント利益は、1億94百万円(前年同期比55.4%減)となりました。
③電子材料事業
化合物半導体向け高純度無機素材につきましては、主力の高純度ガリウムは期央以降に金属市場の低迷に底打ち感が出てきたものの、顧客の在庫調整により売上数量の減少と販売単価の下落に伴い大幅な減収となりました。一方、高純度赤燐、高純度酸化ホウ素及びインジウムに関しましては光通信市場の拡大を背景に増収となりました。また、液晶ステッパー用ホウ酸も順調に販売量が増加しております。なお前期に大きな売上のあった放射性ヨウ素吸着剤は大幅な減収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、12億97百万円(前年同期比46.7%減)、セグメント利益は、1億8百万円(前年同期比58.9%減)となりました。
④その他の事業
石油精製用触媒の再生事業は、前期に引き続きフル操業の状況が続き売上は、微増となりました。不動産の賃貸は、ほぼ前年並みで推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は、12億7百万円(前年同期比2.0%増)、セグメント利益は、7億24百万円(前年同期比1.2%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ10億5百万円増加し、36億58百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は18億3百万円(前期比11億33百万円減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益11億99百万円(前期比4億3百万円増加)、減価償却費9億2百万円(前期比7百万円減少)、たな卸資産が4億29百万円増加(前期は8億71百万円減少)したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は9億24百万円(前期比7億63百万円減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出9億44百万円(前期比2億16百万円減少)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は1億35百万円(前期は34億54百万円の使用)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出21億64百万円(前期比95百万円増加)及び長期借入れによる収入20億円(前期と同額)、短期借入金の増加額3億11百万円(前期は32億39百万円の減少)によるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
化成品事業(百万円) |
12,892 |
102.5 |
|
機械事業(百万円) |
2,802 |
86.3 |
|
電子材料事業(百万円) |
1,637 |
90.3 |
|
その他の事業(百万円) |
324 |
105.4 |
|
合計(百万円) |
17,657 |
98.4 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)製品仕入実績
当連結会計年度の製品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
化成品事業(百万円) |
3,142 |
100.4 |
|
機械事業(百万円) |
1,063 |
118.2 |
|
電子材料事業(百万円) |
28 |
66.0 |
|
その他の事業(百万円) |
- |
- |
|
合計(百万円) |
4,234 |
104.0 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注状況
重要な受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。
(4)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
化成品事業(百万円) |
16,504 |
101.4 |
|
機械事業(百万円) |
4,273 |
90.8 |
|
電子材料事業(百万円) |
1,297 |
53.3 |
|
その他の事業(百万円) |
1,207 |
102.0 |
|
合計(百万円) |
23,283 |
94.7 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.総販売実績に比し、10%以上に該当する販売先はありません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「信頼と誠実を大切にし、ものづくりを通じて新たな価値の創造と豊かな社会の実現に貢献する」という企業理念のもと、創業以来手がけた数多くの事業経験を財産としつつ、時代の流れとともに変化する事業環境へ、常に前向きでしなやかな対応を心掛け、先見性と進取の気質を持った活力ある企業体としての発展を目指しております。また、企業の社会的責任を認識し、株主をはじめとする全てのステークホルダーに喜んでいただける会社として成長していきたいと考えております。
(2)中期的な会社の経営戦略
当社グループは、上記の基本方針をベースにした製品戦略として、特に「電子産業分野」、「ファインケミカル分野」、「リサイクル分野」をターゲットとした商品展開を志向しております。
これらの三分野は、それぞれが重なり合って展開していることもありますが、「電子産業分野」の製品といたしましては、電子工業向け高純度燐酸、高純度無機素材をはじめとする製品群を扱っております。「ファインケミカル分野」の製品といたしましては、光学レンズ向けや、コンデンサー向けの機能材料を手がけており、また、放射性ヨウ素吸着剤にも注力しております。「リサイクル分野」は、電子工業向けエッチング液の回収・再生、機械事業のリサイクルプラザ向け再資源化機器、その他事業の石油精製用触媒の再生などを事業化しております。
また、当社グループは、事業基盤と財務体質の強化を図るため、平成28年3月期を初年度とする3ヵ年の新中期経営計画を策定し、「安定した収益力」と「財務健全化の達成」の両立を目指す事を基本方針として、次に掲げる事項に努め、業績の向上と収益の確保に取り組んでおります。
①「既存事業の強化・領域拡大」
基盤事業となる既存商品の拡販、各事業部門の営業力の強化とコスト削減、製品ごとの事業採算性の管理強化により、安定収益の確保と最大化をはかってまいります。
②「グローバル化への対応強化」
販売・仕入ともに海外マーケットへの取組みを強化するとともに、海外からの原料の安定確保により、収益力の向上をはかってまいります。
③「新規事業への注力」
成長が期待できる既存商品のユーザー拡大と高付加価値化に努めるとともに、製品開発と営業との連携強化により、成長事業の拡大と新製品の早期市場投入をはかってまいります。
④「財務体質の強化」
設備投資に対する収益性・投下資金回収の慎重な検討や、経費支出の抑制を継続することにより、キャッシュ・フローの改善と財務体質の強化をはかってまいります。
(3)経営環境
当社グループを取り巻く経営環境は、世界経済は、米国の安定した景気回復が期待され、欧州、中国・新興国経済も緩やかに回復するものと思われます。日本経済は、輸出の持ち直しから企業収益は緩やかに回復し、雇用・所得環境の改善から個人消費は底堅く推移すると思われます。しかしながら、米国の政策、欧州の政治動向、中国の経済構造改革の行方並びに中東、東アジアの地政学リスクなど大きな不確実性が存在し、企業経営環境は先行き不透明な状況にあります。
このような経済状況の中、事業別の業界や市場の動向は、化成品事業においては、半導体メーカーの増産計画に基づく半導体向け高純度燐酸他の販売増加が見込まれます。機械事業においては、下水道関連の掘進機の海外向けの販売が堅調に推移するものと見込まれます。電子材料事業においては、依然として商品市況の回復が見えず、取引先の在庫調整が続いており、ガリウムなど高純度無機素材は厳しい状況を想定しておりますが、液晶向け塗布剤は大きな販売が見込まれます。
(4)会社の対処すべき課題
当社グループといたしましては、引き続き新中期経営計画を達成すべく、業績の向上・収益の確保に取り組んでまいります。
事業別には、以下の対応を行ってまいります。
① 化成品事業
・燐系製品の市場変化に応じた価格の設定による収益の確保
・燐系二次製品の国内外への更なる拡販
・凝集剤の生産コストの低減
・台湾子会社を含めた設備増強・更新の早期立ち上げによる収益の拡大
② 機械事業
・中間貯蔵施設など震災復興関連事業の確実な取り込み
・海外市場におけるパートナーとの関係強化による拡販
・ボイラーメーカーとの共同開発によるバイオマスシステムの拡販
・精密機械加工の新分野への展開
③ 電子材料事業
・化合物半導体向け材料の生産コストの削減と在庫圧縮による収益の回復
・放射性ヨウ素吸着剤の海外市場開拓と販売の実現
・液晶向け塗布剤の顧客ニーズへの対応による更なる拡販
④ その他事業
・石油精製用触媒再生事業の安定操業と顧客情報の把握による再生需要に対する的確な対応
・不動産事業における資産の有効活用の推進
⑤ 研究開発分野
・既存商品の付加価値の向上と、用途・使用領域の拡大
・リサイクル製品の拡充
当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。
(1)経済情勢の変動
当社グループは化成品事業、機械事業、電子材料事業他の各分野にわたって事業を展開しており、当社グループの製品は直接的、間接的に各分野の需要変動や世界各地の市場における経済状況の影響を受ける可能性があります。各市場の景気後退などは当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(2)電子部品・デバイス市場の変動
当社グループは、化成品事業の半導体製造工程向けの高純度燐酸、電子材料事業の化合物半導体向け高純度無機素材など、電子部品・デバイス市場向け製品を販売しておりますが、電子部品・デバイス市場の環境の変化により、需要の急激な減少などが起こった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3)原料価格の変動及び調達
化成品事業では燐系製品の主原料である黄燐を海外からの輸入により調達しておりますが、各国の各種制度の変更、電力事情、並びに世界的な需給などの価格の暴騰暴落要因が内在しております。また、その他の原料においても様々な要因により市況が急変し、価格が変動する可能性があります。今後原料に急激かつ大幅な変動が生じた場合、逼迫局面における原料の安定確保及び価格上昇分の製品価格への転嫁、並びに緩和局面における原材料等の在庫について、当事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)資金調達
当社グループは、借入による資金調達を行っておりますが,金利等の市場環境の影響を強く受けるため、これらの環境の変化により、当社グループの資金調達のコストが増加し、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。また、当社グループは、金融機関から借入を行っておりますが、今後新たに同様の条件により借換え又は新規の借入を行えるという保証はなく、当社グループが金融機関から適時に当社グループが必要とする金額の借入れを行うことが出来ない場合には、当社グループの資金調達に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(5)為替相場の影響
当社グループは、製品輸出及び原材料の輸入等で外貨建て取引を行っております。このため、為替相場の変動による影響を受ける可能性があります。また、海外の連結子会社の経営成績は、連結財務諸表作成のために円換算されますが、為替相場の変動によって当社グループの株主資本に影響を与える可能性があります。
(6)製品品質
当社グループは、製品の品質の確保に努めておりますが、予期せぬ事情により当社グループが生産した製品に起因する損害が発生した場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(7)知的財産
当社グループは知的財産の確保に努めておりますが、他社等との間に知的財産を巡って紛争が生じたり、知的財産が模倣される可能性があります。
また、当社グループは、第三者の知的財産を侵害しないよう十分な配慮のもとに製品開発を行なっておりますが、他社等より知的財産を侵害したとして紛争が生じる可能性があります。こうした事態は当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(8)海外事業展開
当社グループは台湾に生産拠点を構築するなど、海外への事業展開をはかっております。これらの海外市場への展開は、進出国における予期しない法律又は法規の変更、政治要因による社会的混乱等により当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(9)事故・災害
当社グループは、事故の防止対策には万全を期しておりますが、万一重大な事故が発生し、物的・人的被害や環境汚染等が生じた場合、生産への影響や社会的信頼の低下を招き、業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
また、地震、台風等による大規模災害が発生した場合、生産拠点の被災による製品供給への影響、賃貸物件の被災による賃貸事業への影響、営業拠点の被災による営業活動への影響及び顧客の被災による販売への影響並びに設備等の修復に伴う一時的な費用の発生が、業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(10)環境問題
当社グループは、環境に関する様々な各種法律、規制に細心の注意を払いつつ事業を行っておりますが、過去分を含む事業活動に関し、過失の有無に関わらず環境に関する法的、社会的責任を負う可能性があります。また、将来環境に関する規制が強化された場合、新たな費用が発生する可能性があります。
(11)退職給付債務
当社グループの従業員退職給付費用及び債務は数理計算上合理的と認められる前提に基づいて計算されておりますが、この前提が経済的変動及びその他の要因によって変動した場合、退職給付費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。
(12)訴訟等
当社グループは事業を遂行するうえで、訴訟やその他の法的手続に関するリスクを有しております。訴訟、規制当局による措置その他の法的手段により、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(13)減損会計
当社グループは、事業用の不動産など様々な有形・無形の固定資産を所有しております。こうした資産は、時価の下落や、期待どおりのキャッシュ・フローを生み出さない状況になるなど、その収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなることにより、減損処理が必要となる場合があり、減損損失が発生した場合、当社グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(14)取引先の信用悪化
当社グループは、取引先の信用リスクについて細心の注意を払っておりますが、信用リスクの顕在化を完全に回避できるものではなく、取引先の信用状況が急速に悪化した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(15)繰延税金資産の取崩しに係るリスク
当社グループは、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っておりますが、将来の課税所得の予測・仮定が変更され、繰延税金資産の一部ないしは全部が回収できないと判断された場合、繰延税金資産は減額され、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を与える可能性があります。
なお、本項目に記載した予想、予見、見込み、見通し、方針等の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項については、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果とは大きく異なる可能性もあります。
該当事項はありません。
当社グループは主として化成品(燐酸及び燐系二次塩類、水処理用凝集剤、電子工業用高機能高純度薬剤、消臭・抗菌剤)、機械(掘進機、破砕関連機械、都市ごみ・産業廃棄物処理機械)及び電子材料(高純度無機素材、IC・液晶用塗布材、放射性ヨウ素吸着剤)の事業を行っております。
研究開発対象分野としては、当社事業の多角性からエレクトロニクス分野、環境・リサイクル分野、高純度・高機能性材料分野にまたがっております。複数の異分野の技術を持ち、異業種の組合せから多様な情報が得られるという、当社グループの特色を生かした研究開発を展開しております。
研究開発の組織体制は、各事業部の開発テーマを尊重し意思決定の迅速化を図るため、各事業部の開発担当部門に集約されております。研究開発の相乗効果を上げるために、連結子会社も含めて、各事業部の研究内容や進捗状況を共有化することにより連携を保ちながら、効率的な研究開発活動を行っております。なお、研究開発体制では基礎・応用研究よりも、商品開発により重点を置いております。
当連結会計年度においても、従来の方針を継続して、機械の高機能化、既存製品の高付加価値化、並びに半導体製造向け新規材料の開発等に注力した研究開発活動を行ってまいりました。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は3億48百万円であります。
また当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の概要は、次のとおりであります。
(1)化成品事業
・エレクトロニクス向け高純度金属塩類の開発
・半導体デバイス並びに液晶向けエッチング薬剤の開発
・新消臭剤・抗菌剤の開発
(2)機械事業
・新規用途向け特殊粉砕機の研究開発
・バイオマスによる燃料供給・熱利用システムの開発
・汚染土壌処理関連装置の開発
(3)電子材料事業
・次世代半導体デバイス及び液晶ディスプレイに使用される機能性材料の研究開発
・新規放射性ヨウ素吸着剤の研究開発と性能評価
・半導体向け素材の研究開発
(1)財政状態の分析
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
① 流動資産
当連結会計年度末日現在の流動資産は144億33百万円で、前期末と比較して16億22百万円増加しました。現金及び預金の増加10億5百万円、たな卸資産の増加4億29百万円、受取手形及び売掛金の増加2億69百万円などが主な要因であります。
② 固定資産
当連結会計年度末日現在の固定資産は168億47百万円で、前期末と比較して12億5百万円増加しました。繰延税金資産の増加8億84百万円、有形固定資産の増加3億4百万円が主な要因であります。繰延税金資産の増加は、主に「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」を適用したことによるものであります。
③ 負債
当連結会計年度末日現在の負債は205億円で、前期末と比較して7億74百万円増加しました。流動負債その他(主に前受金)の増加3億66百万円、短期借入金及び長期借入金を合わせた増加1億58百万円、損害賠償引当金の増加1億55百万円などが主な要因であります。
④ 純資産
当連結会計年度末日現在の純資産合計は107億80百万円で、前期末と比較して20億53百万円増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益17億26百万円の計上による増加、退職給付に係る調整累計額の増加2億75百万円などが主な要因であります。
この結果、自己資本比率は34.4%となり、前期末と比較して3.8ポイント改善しました。
⑤ 資産合計・負債純資産合計
以上の結果、当連結会計年度末日現在の資産合計は312億81百万円となり、前期末と比較して28億28百万円増加しました。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
売上高は232億83百万円となり、前期と比較して13億14百万円、5.3%の減少となりました。これは主に、電子材料事業において放射性ヨウ素吸着剤の販売が当期ではなかったこと、機械事業部において下水道関連の掘進機の販売が減少したことなどによる影響であります。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は175億88百万円で、前期と比較して14億44百万円、7.6%の減少で、売上原価率は75.5%となり前期の77.4%から1.9ポイント改善しました。これは主に化成品事業において、資源価格の下落による原価率の改善などによるものであります。
販売費及び一般管理費は40億72百万円で、前期と比較して1億90百万円、4.9%の増加となりました。また売上高に占める比率は17.5%となり、前期と比較して1.7ポイント悪化しました。
この結果、営業利益は16億22百万円となり、前期と比較して60百万円の減益となりました。また営業利益率は7.0%となり、前期と比較して0.2ポイント改善しました。
③ 営業外損益
営業外損益は2億79百万円の損失で、前期と比較して1億76百万円の損失の減少となりました。これは主に、為替相場が円安基調となったことから為替差損の計上額が減少したこと、短期及び長期借入金に係る支払利息が減少したことなどによるものであります。
この結果、経常利益は13億42百万円となり、前期と比較して1億15百万円の増益となりました。
④ 特別損益
特別損益は1億43百万円の損失で、前期と比較して2億87百万円の損失の減少となりました。これは主に、前期において投資有価証券評価損が発生したことによります。
この結果、税金等調整前当期純利益は11億99百万円となり、前期と比較して4億3百万円の増益となりました。
これに、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額及び非支配株主に帰属する当期純利益の合計を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は17億26百万円となり、前期と比較して10億63百万円の損益が改善しました。
なお、各セグメント別の売上高及び営業利益の概況、並びにキャッシュ・フローの状況の分析については、第2〔事業の状況〕1〔業績等の概要〕(1)業績、(2)キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。