第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「信頼と誠実を大切にし、ものづくりを通じて新たな価値の創造と豊かな社会の実現に貢献する」という企業理念のもと、創業以来手がけた数多くの事業経験を財産としつつ、時代の流れとともに変化する事業環境へ、常に前向きでしなやかな対応を心掛け、先見性と進取の気質を持った活力ある企業体としての発展を目指しております。また、企業の社会的責任を認識し、株主をはじめとする全てのステークホルダーに喜んでいただける会社として成長していきたいと考えております。

 

(2)中期的な会社の経営戦略

当社グループは、上記の基本方針をベースにした製品戦略として、特に「電子産業分野」、「ファインケミカル分野」、「リサイクル分野」をターゲットとした商品展開を志向しております。

これらの三分野は、それぞれが重なり合って展開していることもありますが、「電子産業分野」の製品といたしましては、電子工業向け高純度燐酸、高純度無機素材をはじめとする製品群を扱っております。「ファインケミカル分野」の製品といたしましては、光学レンズ向けや、コンデンサー向けの機能材料を手がけており、また、放射性ヨウ素吸着剤にも注力しております。「リサイクル分野」は、電子工業向けエッチング液の回収・再生、機械事業のリサイクルプラザ向け再資源化機器、その他事業の石油精製用触媒の再生などを事業化しております。

 

また、当社グループは、平成31年3月期を初年度とする3ヵ年の新中期経営計画を策定し、「事業基盤の更なる安定と強化」を目指す事を基本方針として、収益力の向上、持続的成長に向けた新規事業の育成、財務体質の更なる強化といった経営課題に対して、次に掲げる事項に努め、業績の向上と収益の確保に取り組んでおります。

①「既存事業の強化・領域拡大」

基盤事業となる既存商品の拡販、各事業部門の営業力の強化とユーザーニーズの早期把握、設備の維持保全の推進による安定供給力の向上により、収益力の向上をはかってまいります。

②「グローバル市場への対応強化」

販売・仕入ともにアジア市場への取組みを強化するとともに、海外からの原料調達及びデリバリーの安定確保の強化をはかってまいります。

③「新規事業の探索・育成

製品開発と営業の連携強化により、成長が期待できる製品のユーザー拡大と高付加価値化に努め、成長事業の拡大と新製品の早期市場投入をはかってまいります。

④「財務体質の更なる強化」

設備投資に対する収益性・投下資金回収の慎重な検討や、コスト削減努力を継続するとともに、グループでの資金管理の効率化やキャッシュ・フローを意識した収益管理の強化をはかってまいります。

 

(3)経営環境

当社グループを取り巻く経営環境は、世界経済は、米国、欧州ともに安定した景気回復が持続し、中国・新興国も引き続き緩やかな経済成長が続くと予測されています。このため、日本経済も、生産や輸出の持ち直し、雇用環境の改善から引き続き緩やかな景気回復が続くものと見込まれます。

しかしながら、半導体市況の動向、保護貿易主義の動き、中国経済構造改革の行方、金融市場の動向並びに地政学リスクの高まりなど、企業経営環境は先行き楽観できない状況を内包しています。

このような経済状況の中、事業別の業界や市場の動向は、化成品事業においては、半導体メーカーの増産計画に基づく半導体向け高純度燐酸他の販売増加が見込まれます。機械事業においては、下水道関連の掘進機の海外向けの販売の回復が見込まれます。電子材料事業においては、ガリウムなどの高純度無機素材の市況は底打ち感が出てきており、販売増加が見込まれます。

 

(4)会社の対処すべき課題

当社グループといたしましては、新たに策定した「事業基盤の更なる安定と強化」を柱とする中期経営計画を達成すべく、業績の向上・収益の確保に取り組んでまいります。

事業別には、以下の対応を行ってまいります。

① 化成品事業

・燐系製品の需要拡大に対応した生産体制の構築

・燐系製品の市場変化に応じた価格設定と収益確保

・燐系製品の海外生産拠点との連携によるシェアの拡大

・消臭剤の開発・改良による拡販

② 機械事業

・中間貯蔵施設、除染関連工事への営業活動の積極展開

・海外販売網との関係強化による掘進機輸出の拡大と、建設機械の新規開拓

・バイオマス関連分野への微粉体関連機械の販売強化

・精密機械加工の半導体・有機EL分野への受注拡大

③ 電子材料事業

・放射性ヨウ素吸着剤の販売の実現

・化合物半導体向けガリウム、インジウムの販売単価是正による損益改善

・液晶向け塗布剤の新規顧客の開拓、拡販

④ その他事業

・石油精製用触媒再生事業の安定操業と顧客情報の把握による再生需要に対する的確な対応

・不動産事業における資産の有効活用の推進

⑤ 研究開発分野

・既存商品の付加価値の向上と、用途・使用領域の拡大

・リサイクル製品の拡充

 

2【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。

(1)経済情勢の変動

当社グループは化成品事業、機械事業、電子材料事業他の各分野にわたって事業を展開しており、当社グループの製品は直接的、間接的に各分野の需要変動や世界各地の市場における経済状況の影響を受ける可能性があります。各市場の景気後退などは当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。

(2)電子部品・デバイス市場の変動

当社グループは、化成品事業の半導体製造工程向けの高純度燐酸、電子材料事業の化合物半導体向け高純度無機素材など、電子部品・デバイス市場向け製品を販売しておりますが、電子部品・デバイス市場の環境の変化により、需要の急激な減少などが起こった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(3)原料価格の変動及び調達

化成品事業では燐系製品の主原料である黄燐を海外からの輸入により調達しておりますが、各国の各種制度の変更、電力事情、並びに世界的な需給などの価格の暴騰暴落要因が内在しております。また、その他の原料においても様々な要因により市況が急変し、価格が変動する可能性があります。今後原料に急激かつ大幅な変動が生じた場合、逼迫局面における原料の安定確保及び価格上昇分の製品価格への転嫁、並びに緩和局面における原材料等の在庫について、当事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)資金調達

当社グループは、借入による資金調達を行っておりますが,金利等の市場環境の影響を強く受けるため、これらの環境の変化により、当社グループの資金調達のコストが増加し、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。また、当社グループは、金融機関から借入を行っておりますが、今後新たに同様の条件により借換え又は新規の借入を行えるという保証はなく、当社グループが金融機関から適時に当社グループが必要とする金額の借入れを行うことが出来ない場合には、当社グループの資金調達に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(5)為替相場の影響

当社グループは、製品輸出及び原材料の輸入等で外貨建て取引を行っております。このため、為替相場の変動による影響を受ける可能性があります。また、海外の連結子会社の経営成績は、連結財務諸表作成のために円換算されますが、為替相場の変動によって当社グループの株主資本に影響を与える可能性があります。

(6)製品品質

当社グループは、製品の品質の確保に努めておりますが、予期せぬ事情により当社グループが生産した製品に起因する損害が発生した場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。

(7)知的財産

当社グループは知的財産の確保に努めておりますが、他社等との間に知的財産を巡って紛争が生じたり、知的財産が模倣される可能性があります。

また、当社グループは、第三者の知的財産を侵害しないよう十分な配慮のもとに製品開発を行なっておりますが、他社等より知的財産を侵害したとして紛争が生じる可能性があります。こうした事態は当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。

(8)海外事業展開

当社グループは台湾に生産拠点を構築するなど、海外への事業展開をはかっております。これらの海外市場への展開は、進出国における予期しない法律又は法規の変更、政治要因による社会的混乱等により当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。

(9)事故・災害

当社グループは、事故の防止対策には万全を期しておりますが、万一重大な事故が発生し、物的・人的被害や環境汚染等が生じた場合、生産への影響や社会的信頼の低下を招き、業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。

また、地震、台風等による大規模災害が発生した場合、生産拠点の被災による製品供給への影響、賃貸物件の被災による賃貸事業への影響、営業拠点の被災による営業活動への影響及び顧客の被災による販売への影響並びに設備等の修復に伴う一時的な費用の発生が、業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。

(10)環境問題

当社グループは、環境に関する様々な各種法律、規制に細心の注意を払いつつ事業を行っておりますが、過去分を含む事業活動に関し、過失の有無に関わらず環境に関する法的、社会的責任を負う可能性があります。また、将来環境に関する規制が強化された場合、新たな費用が発生する可能性があります。

(11)退職給付債務

当社グループの従業員退職給付費用及び債務は数理計算上合理的と認められる前提に基づいて計算されておりますが、この前提が経済的変動及びその他の要因によって変動した場合、退職給付費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。

(12)訴訟等

当社グループは事業を遂行するうえで、訴訟やその他の法的手続に関するリスクを有しております。訴訟、規制当局による措置その他の法的手段により、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(13)減損会計

当社グループは、事業用の不動産など様々な有形・無形の固定資産を所有しております。こうした資産は、時価の下落や、期待どおりのキャッシュ・フローを生み出さない状況になるなど、その収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなることにより、減損処理が必要となる場合があり、減損損失が発生した場合、当社グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(14)取引先の信用悪化

当社グループは、取引先の信用リスクについて細心の注意を払っておりますが、信用リスクの顕在化を完全に回避できるものではなく、取引先の信用状況が急速に悪化した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(15)繰延税金資産の取崩しに係るリスク

当社グループは、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っておりますが、将来の課税所得の予測・仮定が変更され、繰延税金資産の一部ないしは全部が回収できないと判断された場合、繰延税金資産は減額され、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を与える可能性があります。

 

なお、本項目に記載した予想、予見、見込み、見通し、方針等の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項については、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果とは大きく異なる可能性もあります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

業績等の概要

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、世界経済の持ち直しを背景に輸出が伸張するなど企業業績が好調に推移し、個人所得も上昇傾向にあるなど、景気は改善傾向が続いております。

このような環境のなかで、当社グループは中期経営計画の最終年度を迎え、引き続き「安定した収益力」と「財務健全化の達成」の両立を目指すことを基本方針として、既存事業の強化・領域拡大、グローバル化への対応強化、新規事業への注力、財務体質の強化に努め、業績の向上と収益の確保に取り組んでまいりました。

この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

(a)財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ50億円増加し、362億81百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ27億73百万円増加し、232億74百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ22億26百万円増加し、130億7百万円となりました。

 

(b)経営状態

当連結会計年度の売上高は、274億27百万円と前期比17.8%の増収となりました。営業利益は、28億42百万円と前期比75.2%の増益となり、経常利益は、27億18百万円と前期比102.5%の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期において「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」を適用したことによる法人税等調整額として7億46百万円の利益計上が含まれていたこともあり、前期比30.4%増の22億51百万円となりました。

当社グループのセグメント別の概況は、次のとおりであります。

 

化成品事業

燐酸などの燐系製品につきましては、一般品・二次塩類の出荷数量がほぼ横ばいで推移いたしましたが、原料価格については上昇基調が続いております。電子工業向け高純度品については、国内外の半導体関連ユーザーの操業が年間を通じて好調に推移し、大幅な増収となりました。

水処理用などの凝集剤は、上下水道向け・民間向けともに低迷が続いておりますが、価格面での底打ち感が出てきたこと及び一部製品の市況が急回復したことから増収となりました。

コンデンサー向け原料は、出荷数量が順調に拡大し増収となりました。消臭剤につきましては、減収となりました。

この結果、当セグメントの売上高は、194億59百万円(前年同期比18.6%増)、セグメント利益(営業利益)は、19億88百万円(前年同期比37.4%増)となりました。

 

機械事業

破砕関連機械につきましては、プラントの販売が震災復興関連や廃棄物処理向けに大きく伸張いたしましたが、本体販売は減収となりました。消耗部品、鋳鋼品につきましては、顧客の操業が堅調に推移し増収となりました。

下水道関連の掘進機の本体販売は、アジア向けを中心とする輸出が低迷したことから減収となりました。レンタル物件は若干の増収となりましたが、依然低調に推移しております。その他、精密機械加工は新規顧客の獲得により堅調に推移しました。

この結果、当セグメントの売上高は、51億4百万円(前年同期比19.4%増)、セグメント利益(営業利益)は、5億63百万円(前年同期比190.1%増)となりました。

 

電子材料事業

化合物半導体向け高純度無機素材につきましては、顧客における在庫調整終了とともに市況の底打ちによる販売数量の増加に伴い大幅な増収となりました。タッチパネル等に用いられる塗布剤につきましても顧客の増加により増収となりました。

なお、レアメタル市況の回復により、当期において在庫評価の益要因が出たため大幅な増益となりました。

この結果、当セグメントの売上高は、16億41百万円(前年同期比17.5%増)、セグメント利益(営業利益)は、3億68百万円(前年同期比235.5%増)となりました。

 

その他の事業

石油精製用触媒の再生事業は、堅調な操業が続き増収となりました。不動産の賃貸はほぼ前年並みで推移いたしました。

この結果、当セグメントの売上高は、12億20百万円(前年同期比1.1%増)、セグメント利益(営業利益)は、7億84百万円(前年同期比8.3%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ15億29百万円増加し、51億88百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は25億38百万円(前期比7億35百万円増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益27億27百万円(前期比15億28百万円増加)、減価償却費10億24百万円(前期比1億22百万円増加)、売上債権が11億78百万円増加(前期比9億1百万円増加)したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は21億20百万円(前期比11億95百万円増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出21億40百万円(前期比11億95百万円増加)によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は10億74百万円(前期比9億39百万円増加)となりました。これは主に長期借入れによる収入45億12百万円(前期比25億12百万円増加)、長期借入金の返済による支出20億5百万円(前期比1億59百万円減少)及び短期借入金の減少額12億57百万円(前期は3億11百万円の増加)によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

(a)生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成29年4月1日

至  平成30年3月31日)

前年同期比(%)

化成品事業(百万円)

13,932

108.1

機械事業(百万円)

3,347

119.5

電子材料事業(百万円)

1,535

93.8

その他の事業(百万円)

387

119.2

合計(百万円)

19,203

108.8

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(b)製品仕入実績

当連結会計年度の製品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成29年4月1日

至  平成30年3月31日)

前年同期比(%)

化成品事業(百万円)

4,597

146.3

機械事業(百万円)

1,121

105.5

電子材料事業(百万円)

29

102.2

その他の事業(百万円)

合計(百万円)

5,748

135.7

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(c)受注実績

重要な受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。

 

 

(d)販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成29年4月1日

至  平成30年3月31日)

前年同期比(%)

化成品事業(百万円)

19,459

118.6

機械事業(百万円)

5,104

119.4

電子材料事業(百万円)

1,641

117.5

その他の事業(百万円)

1,220

101.1

合計(百万円)

27,427

117.8

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自  平成28年4月1日

至  平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自  平成29年4月1日

至  平成30年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

丸善薬品産業株式会社

1,996

8.6

3,312

12.1

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(a)財政状態の分析

流動資産

当連結会計年度末日現在の流動資産は177億24百万円で、前期末と比較して32億90百万円増加しました。現金及び預金の増加15億29百万円、受取手形及び売掛金の増加12億19百万円、たな卸資産の増加2億47百万円などが主な要因であります。

固定資産

当連結会計年度末日現在の固定資産は185億56百万円で、前期末と比較して17億9百万円増加しました。有形固定資産の増加16億53百万円が主な要因であります。

負債

当連結会計年度末日現在の負債は232億74百万円で、前期末と比較して27億73百万円増加しました。短期借入金及び長期借入金を合わせた増加13億43百万円、支払手形及び買掛金の増加8億24百万円などが主な要因であります。

純資産

当連結会計年度末日現在の純資産合計は130億7百万円で、前期末と比較して22億26百万円増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益22億51百万円の計上による増加などが主な要因であります。

この結果、自己資本比率は35.7%となり、前期末と比較して1.3ポイント改善しました。

 

資産合計・負債純資産合計

以上の結果、当連結会計年度末日現在の資産合計は362億81百万円となり、前期末と比較して50億円増加しました。

 

(b)経営成績の分析

売上高

売上高は274億27百万円となり、前期と比較して41億43百万円、17.8%の増加となりました。これは主に、化成品事業において燐系製品の販売が増加したこと、機械事業においてプラント工事に係る販売が増加したことなどによる影響であります。

売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は203億95百万円で、前期と比較して28億7百万円、16.0%の増加で、売上原価率は74.4%となり前期の75.5%から1.1ポイント改善しました。これは主に電子材料事業において、資源価格の回復による在庫評価の益要因が発生したことなどによるものであります。

販売費及び一般管理費は41億89百万円で、前期と比較して1億16百万円、2.9%の増加となりました。また売上高に占める比率は15.3%となり、前期と比較して2.2ポイント改善しました。

この結果、営業利益は28億42百万円となり、前期と比較して12億19百万円の増益となりました。また営業利益率は10.4%となり、前期と比較して3.4ポイント改善しました。

営業外損益

営業外損益は1億23百万円の損失で、前期と比較して1億56百万円の損失の減少となりました。これは主に、当連結会計年度より持分法適用会社が1社増加したことで、持分法による投資利益が増加したことなどによるものであります。

この結果、経常利益は27億18百万円となり、前期と比較して13億75百万円の増益となりました。

特別損益

特別損益は9百万円の利益(前期は1億43百万円の損失)となりました。これは主に、当期において投資有価証券売却益及び固定資産売却益が発生したことによります。

この結果、税金等調整前当期純利益は27億27百万円となり、前期と比較して15億28百万円の増益となりました。

これに、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額及び非支配株主に帰属する当期純利益の合計を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は22億51百万円となり、前期と比較して5億25百万円の損益が改善しました。

 

(c)キャッシュフローの分析

キャッシュ・フローの状況の分析については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(d)資本の財源及び資金の流動性

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金、リース債務及び従業員預り金を含む有利子負債の残高は126億98百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は51億88百万円となっております。

 

(e) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況

当社グループは、第8次中期経営計画(平成27年4月~平成30年3月)において、連結営業利益15億円、ネットD/Eレシオ0.7倍以下、安定的な配当体制の確立を目指してまいりました。

第8次中期経営計画の最終年度である当連結会計年度の連結営業利益は28億円(計画比13億円増加)、ネットD/Eレシオは0.54倍(計画比0.16ポイント改善)、1株当たり配当金40円の実施となり、全ての目標を達成しました。平成31年3月期を初年度とする3ヵ年の新中期経営計画では、最終年度で連結営業利益33億円、連結自己資本比率50%及び業績に応じた配当の継続を目標として、業績の向上と収益の確保に取り組んでまいります。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当社グループは主として化成品(燐酸及び燐系二次塩類、水処理用凝集剤、電子工業用高機能高純度薬剤、消臭・抗菌剤)、機械(掘進機、破砕関連機械、都市ごみ・産業廃棄物処理機械)及び電子材料(高純度無機素材、IC・液晶用塗布材、放射性ヨウ素吸着剤)の事業を行っております。

研究開発対象分野としては、当社事業の多角性からエレクトロニクス分野、環境・リサイクル分野、高純度・高機能性材料分野にまたがっております。複数の異分野の技術を持ち、異業種の組合せから多様な情報が得られるという、当社グループの特色を生かした研究開発を展開しております。

研究開発の組織体制は、各事業部の開発テーマを尊重し意思決定の迅速化を図るため、各事業部の開発担当部門に集約されております。研究開発の相乗効果を上げるために、連結子会社も含めて、各事業部の研究内容や進捗状況を共有化することにより連携を保ちながら、効率的な研究開発活動を行っております。なお、研究開発体制では基礎・応用研究よりも、商品開発により重点を置いております。

当連結会計年度においても、従来の方針を継続して、機械の高機能化、既存製品の高付加価値化、並びに半導体製造向け新規材料の開発等に注力した研究開発活動を行ってまいりました。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は3億52百万円であります。

また当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の概要は、次のとおりであります。

 

(1)化成品事業

・半導体デバイス並びに液晶向けエッチング薬剤の開発

・新規消臭剤及び消臭剤応用技術の開発

・エレクトロニクス向け高純度金属塩類の開発

(2)機械事業

・汚染土壌処理関連装置の開発

・バイオマスによる燃料供給・熱利用システムの開発

・新規用途向け特殊粉砕機の研究開発

(3)電子材料事業

・次世代半導体デバイス及び液晶ディスプレイに使用される機能性材料の研究開発

・新規放射性ヨウ素吸着剤の研究開発と性能評価

・半導体及び電池向け素材の研究開発