文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「信頼と誠実を大切にし、ものづくりを通じて新たな価値の創造と豊かな社会の実現に貢献する」という企業理念のもと、創業以来手がけた数多くの事業経験を財産としつつ、時代の流れとともに変化する事業環境へ、常に前向きでしなやかな対応を心掛け、先見性と進取の気質を持った活力ある企業体としての発展を目指しております。また、企業の社会的責任を認識し、株主をはじめとする全てのステークホルダーに喜んでいただける会社として成長していきたいと考えております。
(2)中期的な会社の経営戦略
当社グループは、上記の基本方針をベースにした製品戦略として、特に「電子産業分野」、「ファインケミカル分野」、「リサイクル分野」をターゲットとした商品展開を志向しております。
これらの三分野は、それぞれが重なり合って展開していることもありますが、「電子産業分野」の製品といたしましては、電子工業向け高純度燐酸、高純度無機素材をはじめとする製品群を扱っております。「ファインケミカル分野」の製品といたしましては、光学レンズ向けや、コンデンサー向けの機能材料を手がけており、また、放射性ヨウ素吸着剤にも注力しております。「リサイクル分野」は、電子工業向けエッチング液の回収・再生、機械事業のリサイクルプラザ向け再資源化機器、その他事業の石油精製用触媒の再生などを事業化しております。
また、当社グループは、2018年度を初年度とする中期経営計画2020(2018年度~2020年度)に基づき、「事業基盤の更なる安定と強化」を目指す事を基本方針として、収益力の向上、持続的成長に向けた新規事業の育成、財務体質の更なる強化といった経営課題に対して、次に掲げる事項を主に取り組んでおります。
①「既存事業の強化・領域拡大」
基盤事業となる既存商品の拡販、各事業部門の営業力の強化とユーザーニーズの早期把握、設備の維持保全の推進による安定供給力の向上により、収益力の向上をはかってまいります。
②「グローバル市場への対応強化」
販売・仕入ともにアジア市場への取組みを強化するとともに、海外からの原料調達及びデリバリーの安定確保の強化をはかってまいります。
③「新規事業の探索・育成」
製品開発と営業の連携強化により、成長が期待できる製品のユーザー拡大と高付加価値化に努め、成長事業の拡大と新製品の早期市場投入をはかってまいります。
④「財務体質の更なる強化」
設備投資に対する収益性・投下資金回収の慎重な検討や、コスト削減努力を継続するとともに、グループでの資金管理の効率化やキャッシュ・フローを意識した収益管理の強化をはかってまいります。
なお、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として、中期経営計画2020(2018年度~2020年度)における最終年度目標である連結営業利益33億円、連結自己資本比率50%を目指しております。
(3)経営環境
当社グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による世界経済への悪影響は甚大であり、経済の先行きは非常に強い不透明感に包まれております。
当社の足元の業績は、新型コロナウイルス感染拡大による悪化は顕在化しておりませんが、世界的な経済活動の停滞により、今後の売上減少など業績に悪影響が出てくる蓋然性は高いと考えております。このような状況の中、現時点において業績への影響を予想することは困難な状況であります。
このような経済状況のため、当社グループにおける新型コロナウイルス感染拡大の影響を考慮しない場合の事業別の業界や市場の動向は、化成品事業においては、原料高などコストアップが想定されるものの、高純度燐酸のアジア向け輸出など半導体・電子部品関連製品の売上が増加すると見込まれます。機械事業においては、下水道関連の掘進機は、受注・引き合い状況から、海外向け売上の増加が見込まれますが、破砕関連機械は、当期において高水準であったプラント販売が大きく減少するものと見込まれます。電子材料事業においては、ガリウムなど高純度無機素材の販売が一部回復基調となる見通しであることから、増収が見込まれます。
(4)優先的に対処すべき課題
当社グループといたしましては、次期(2020年度)に最終年度を迎える中期経営計画の柱である「事業基盤の更なる安定と強化」の実現に向け、各施策を着実に実行し、業績の向上・収益の確保をはかってまいります。
事業別には、次に掲げる事項に取り組んでまいります。
① 化成品事業
・燐系製品のマーケットシェアの安定化
・燐系製品の海外生産拠点との連携強化
・燐系二次製品の拡販
・コンデンサー向け原料の増産体制整備
② 機械事業
・中間貯蔵施設、除染関連工事への営業活動の積極展開
・海外販売網との関係強化による掘進機輸出の拡大と、建設機械の新規開拓
・バイオマス関連分野への微粉体関連機械の販売強化
・精密機械加工の半導体・有機EL分野への受注拡大
③ 電子材料事業
・放射性ヨウ素吸着剤の販売の実現
・化合物半導体向けガリウム、インジウムの販売単価是正による損益改善
・液晶向け塗布剤の新規顧客の開拓、拡販
④ その他の事業
・石油精製用触媒再生事業の安定操業と顧客情報の把握による再生需要に対する的確な対応
・不動産事業における資産の有効活用の推進
⑤ 研究開発分野
・5G需要を視野に入れた素材の開発
・既存商品の高機能化
・リサイクルに関連した商品開発
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
(1)経済情勢の変動
当社グループは、化成品事業、機械事業、電子材料事業他の各分野にわたって事業を展開しており、当社グループの製品は直接的、間接的に各分野の需要変動や世界各地の市場における経済情勢の影響を受ける可能性があります。
このため、慎重に経済情勢を見極めて事業判断を行っておりますが、各市場の景気後退は当社グループの売上の減少につながり、業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(2)電子部品・デバイス市場の変動
当社グループは、化成品事業の半導体製造工程向けの高純度燐酸、電子材料事業の化合物半導体向け高純度無機素材など、電子部品・デバイス市場向け製品を販売しておりますが、電子部品・デバイス市場は環境の変化により、しばしば需要の急激な増減が起こる場合があります。このため、市場動向を見極めて取引先との情報交換を行いながら、慎重に投資のタイミングをはかり、過剰在庫を避けるなど事業判断を行っております。また、製品の高付加価値化や新製品の開発に努め新しい需要を取り込み、事業基盤の更なる安定と強化をはかっております。
しかしながら、需要の急激な減少が起こった場合、当社グループの売上の減少につながり、業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(3)原料価格の変動及び調達
化成品事業では燐系製品の主原料である黄燐を海外からの輸入により調達しておりますが、各国の各種制度の変更、電力事情、並びに世界的な需給などの価格の暴騰暴落要因が内在しております。また、その他の原料においても様々な要因により市況が急変し、価格が大幅に変動する可能性があります。このため、主要原料の調達ルートを分散し逼迫局面における安定確保をはかり、価格上昇が起こった場合の製品価格への転嫁をはかっております。
また、緩和局面においては原材料等の在庫評価に影響を与える可能性があり、過剰在庫を避けるよう努めております。しかしながら、いずれも完全なリスク回避となるものではなく、リスクが顕在化した場合、売上の減少や原価の上昇、また在庫評価減の発生などによって、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を与える可能性があります。
(4)資金調達
当社グループは、借入による資金調達を行っておりますが,金利等の市場環境の影響を強く受けるため、これらの環境の変化により、当社グループの資金調達のコストが増加し、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
また、当社グループは、金融機関から借入を行っておりますが、今後新たに同様の条件により借換え又は新規の借入を行えるという保証はなく、当社グループが金融機関から適時に当社グループが必要とする金額の借入を行うことが出来ない可能性があります。このため当社グループは幅広く複数の金融機関と取引を行い、緊密に情報交換を行っておりますが、もしリスクが顕在化した場合には、当社グループの資金調達に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(5)為替相場の影響
当社グループは、製品輸出及び原材料の輸入等で外貨建て取引を行っており、業績に為替相場の変動による影響を受ける可能性があります。このため、当社グループでは為替予約等による一定のリスクヘッジを行っておりますが、為替相場が大幅に変動する場合には、売上単価の下落、原価の上昇などによって、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
また、海外の連結子会社の経営成績は、連結財務諸表作成のために円換算されますが、為替相場の変動によって当社グループの株主資本に影響を与える可能性があります。
(6)製品品質
当社グループは、原材料・製品などの検査徹底に加え生産工程の管理により、製品の品質の確保に努めておりますが、原材料などの予期せぬ品質不良などにより当社グループが生産した製品に起因する損害が発生する可能性があります。このため、当社グループでは生産物賠償責任保険に加入しておりますが、すべてのリスクを回避できるものではなく、リスクが顕在化した場合、損害賠償の発生などによって、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(7)知的財産
当社グループは、特許の取得、調査など知的財産の確保に努めておりますが、他社等との間に知的財産を巡って紛争が生じる可能性や知的財産が模倣される可能性は避けられません。
また、当社グループは、第三者の知的財産を侵害しないよう十分な配慮のもとに製品開発を行なっておりますが、他社等より知的財産を侵害したとして紛争が生じる可能性は避けられません。こうしたリスクが顕在化した場合は、売上の減少、訴訟費用の発生、損害賠償の発生などによって、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(8)海外事業展開
当社グループは、政治的安定や法律を確認しながらアジアを中心に生産拠点を構築するなど、海外への事業展開をはかっております。しかしながら、これらの海外市場への展開は、時の経過とともに進出国における予期しない法律又は法規の変更、政治要因による社会的混乱等により、事業継続に支障が出る可能性があります。これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(9)事故・災害
当社グループは、事故の防止対策には万全を期しておりますが、予期せぬ事態により万一重大な事故が発生し、物的・人的被害や環境汚染等が生じた場合、生産への影響や社会的信頼の低下を招き、業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
また、地震、台風等による大規模災害が発生した場合、生産拠点の被災による製品供給への影響、賃貸物件の被災による賃貸事業への影響、営業拠点の被災による営業活動への影響及び顧客の被災による販売への影響並びに設備等の修復に伴う一時的な費用の発生が、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(10)環境問題
当社グループは、環境に関する様々な各種法律、規制に細心の注意を払いつつ事業を行っておりますが、過去分を含む事業活動に関し、過失の有無に関わらず環境に関する法的、社会的責任を負う可能性があります。また、将来環境に関する規制が強化された場合、新たな費用が発生し、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を与える可能性があります。
(11)退職給付債務
当社グループの従業員退職給付費用及び債務は数理計算上合理的と認められる前提に基づいて計算されておりますが、この前提が経済的変動及びその他の要因によって変動することがありますが、こうした場合、退職給付費用の増加及び債務の増加などによって、業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(12)訴訟等
当社グループは、事業を遂行するうえで、事前に専門家の意見を確認するなど慎重に法的リスクを回避しておりますが、訴訟やその他の法的手続に関するリスクを完全に排除するものではありません。訴訟、規制当局による措置その他の法的手段により、損害賠償金や課徴金が発生した場合、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を与える可能性があります。
(13)減損会計
当社グループは、事業用の不動産など様々な有形・無形の固定資産を所有しております。こうした設備投資には、収益性、投下資金回収の慎重な検討やコスト削減を行っておりますが、予期せぬ事業環境の変化や時の経過による時価の下落、期待どおりのキャッシュ・フローを生み出さない状況になるなど、その収益性の低下により帳簿価格の回収が見込めなくなることがあります。そうした場合には減損処理が必要となる場合があり、減損損失が発生した場合、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を与える可能性があります。
(14)取引先の信用悪化
当社グループは、取引先の信用リスクについて与信管理枠の設定など細心の注意を払っておりますが、信用リスクの顕在化を完全に回避できるものではなく、取引先の信用状況が急速に悪化した場合、貸倒損失などの発生により、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(15)繰延税金資産の取崩しに係るリスク
当社グループは、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っておりますが、様々なリスクの顕在化によって将来の課税所得の予測・仮定が変更され、繰延税金資産の一部ないしは全部が回収できないと判断された場合、繰延税金資産は減額され、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を与える可能性があります。
(16)新型コロナウイルス感染拡大に係るリスク
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は続いており、未だ終息の見通しは立っておりません。このような状況が続いた場合、世界的な需要の減少、サプライチェーンの混乱などから、当社グループの売上の減少や原料高につながり、業績及び財政状況に重要な影響を与える可能性があります。
また、当社グループ社員の罹患により、事業の停滞、停止が起こる可能性があります。このため、当社では、感染拡大期に衛生管理の徹底、時差出勤やテレワークの導入、WEB会議システムの活用、作業シフトの変更などによって、人と人との接触を避けながら事業継続を行っております。しかしながら、これらの対策によっても感染リスクを完全に避けるものではなく、リスクが顕在化した場合、業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
なお、本項目に記載した予想、予見、見込み、見通し、方針等の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項については、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果とは大きく異なる可能性もあります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、前半は、緩やかな内需拡大を背景に堅調に推移したものの、米中貿易摩擦による中国経済の成長鈍化や、期央の消費税増税や台風災害などの影響により下振れ圧力が強まる状況の中、年明け以降には新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により、大幅な後退局面に向かう懸念が強まっております。
このような環境のなかで、当社グループは、中期経営計画の2年目を迎え、引き続き「事業基盤の更なる安定と強化」を目指すことを基本方針として、収益力の向上、持続的成長に向けた新規事業の育成、財務体質の更なる強化に努め、業績の向上と収益の確保に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(a)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ10億55百万円減少し、375億63百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ20億57百万円減少し、218億15百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ10億1百万円増加し、157億48百万円となりました。
(b)経営状態
当連結会計年度の売上高は、297億59百万円と前期比4.0%の減収となりました。営業利益は、18億71百万円と前期比27.3%の減益となり、経常利益は、17億26百万円と前期比34.1%の減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、13億77百万円と前期比39.4%の減益となりました。
当社グループのセグメント別の概況は、次のとおりであります。
化成品事業
燐酸などの燐系製品につきましては、電子工業用向け高純度品が国内外ともに需要の持ち直しが進み増収となりました。一方で、一般品及び購入品の販売は、ユーザーの需要低迷の影響から大幅な減収となりました。二次塩類等は、光学分野向け材料が大きく落ち込み大幅な減収となりました。
凝集剤関連製品につきましては、上水道向けが大きく伸張した一方で、エッチング用途向けが、期後半にかけて生産調整の影響から落ち込み減収となり、これらを併せた結果、若干の増収となりました。
コンデンサー向け原料は、期央にかけてユーザーの生産調整の影響から減収となり、消臭剤も、若干の減収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、210億89百万円(前期比4.7%減)、セグメント利益は、14億20百万円(前期比20.9%減)となりました。
機械事業
破砕関連機械につきましては、本体販売、消耗部品販売ともに堅調に推移し、プラント販売も、福島の中間貯蔵施設関連の大型物件や大雨災害関連の大型プラントが寄与し、大きく伸張しました。鋳鋼品の販売も増収となりました。
下水道関連の掘進機の本体販売は、期後半にかけて東南アジア向けの輸出に持ち直しの傾向が出てきたことから増収となりました。レンタル物件につきましても、主に雨水対策向け需要を取り込んだ結果増収となりました。
精密機械加工は、産業用装置向けが堅調に推移し増収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、61億31百万円(前期比12.7%増)、セグメント利益は、6億30百万円(前期比69.9%増)となりました。
電子材料事業
化合物半導体向け高純度無機素材は、携帯電話などの移動体通信向け需要の低迷から、ガリウムの出荷が低調で大幅な減収となりました。インジウム、赤燐、酸化ホウ素につきましても米中貿易摩擦の影響などから、最終製品の需要が低迷したことに加えて、在庫評価損もあり、大幅な減益となりました。
原子力発電所におけるシビアアクシデント対策向けの放射性ヨウ素吸着剤も、当期はサンプル出荷程度に留まったことから大幅な減収となりました。タッチパネル等に用いられる塗布剤につきましては、テレワーク関連需要で出荷数量が伸び大幅な増収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、13億64百万円(前期比38.9%減)、セグメント利益は、24百万円(前期比95.8%減)となりました。
その他の事業
石油精製用触媒の再生事業は、若干の減収となりましたが、高い稼働率を維持しております。不動産の賃貸は、ほぼ前年並みで推移いたしました。
この結果、当セグメントの売上高は、11億72百万円(前期比2.0%減)、セグメント利益は、7億54百万円(前期比3.6%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5億96百万円減少し、47億37百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は29億63百万円(前期比1億93百万円増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益19億12百万円(前期比7億8百万円減少)、減価償却費14億41百万円(前期比1億18百万円増加)、法人税等の支払額3億82百万円(前期比1億27百万円減少)、売上債権が4億77百万円減少(前期は4億15百万円の増加)、たな卸資産が2億46百万円減少(前期は1億98百万円の増加)したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は14億7百万円(前期比21億14百万円減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出17億9百万円(前期比18億51百万円減少)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は21億51百万円(前期は9億61百万円の収入)となりました。これは主に長期借入れによる収入20億円(前期比5億円減少)、長期借入金の返済による支出24億15百万円(前期比4億39百万円増加)及び短期借入金の減少額13億89百万円(前期は7億69百万円の増加)によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
化成品事業(百万円) |
15,977 |
103.4 |
|
機械事業(百万円) |
3,513 |
105.9 |
|
電子材料事業(百万円) |
1,320 |
60.1 |
|
その他の事業(百万円) |
340 |
105.5 |
|
合計(百万円) |
21,151 |
99.4 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(b)製品仕入実績
当連結会計年度の製品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
化成品事業(百万円) |
4,350 |
79.4 |
|
機械事業(百万円) |
1,609 |
98.4 |
|
電子材料事業(百万円) |
21 |
93.8 |
|
その他の事業(百万円) |
- |
- |
|
合計(百万円) |
5,981 |
83.8 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(c)受注実績
重要な受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。
(d)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
化成品事業(百万円) |
21,089 |
95.3 |
|
機械事業(百万円) |
6,131 |
112.7 |
|
電子材料事業(百万円) |
1,364 |
61.1 |
|
その他の事業(百万円) |
1,172 |
98.0 |
|
合計(百万円) |
29,759 |
96.0 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
丸善薬品産業株式会社 |
4,370 |
14.1 |
3,831 |
12.9 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態の分析
流動資産
当連結会計年度末日現在の流動資産は166億72百万円で、前期末と比較して13億46百万円減少しました。現金及び預金の減少5億96百万円、受取手形及び売掛金の減少4億65百万円、たな卸資産の減少2億43百万円などが主な要因であります。
固定資産
当連結会計年度末日現在の固定資産は208億90百万円で、前期末と比較して2億91百万円増加しました。有形固定資産が4億75百万円増加した一方、繰延税金資産が1億77百万円減少したことなどが主な要因であります。
負債
当連結会計年度末日現在の負債は218億15百万円で、前期末と比較して20億57百万円減少しました。短期借入金の減少12億9百万円、長期借入金の減少が5億92百万円などが主な要因であります。
純資産
当連結会計年度末日現在の純資産合計は157億48百万円で、前期末と比較して10億1百万円増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益を13億77百万円計上した一方、剰余金の配当により3億17百万円減少したことなどが主な要因であります。
この結果、自己資本比率は41.8%となり、前期末と比較して3.7ポイント改善しました。
資産合計・負債純資産合計
以上の結果、当連結会計年度末日現在の資産合計は375億63百万円となり、前期末と比較して10億55百万円減少しました。
(b)経営成績の分析
売上高
売上高は297億59百万円となり、前期と比較して12億40百万円、4.0%の減少となりました。これは主に、化成品事業において電子工業用向け高純度品を除く燐系製品の販売が減少したこと、電子材料事業において放射性ヨウ素吸着剤の販売が減少したことなどによる影響であります。
なお、当連結会計年度において、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による業績への影響は顕在化しておりません。
売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は235億41百万円で、前期と比較して5億58百万円、2.3%の減少で、売上原価率は79.1%となり前期の77.7%から1.4ポイント悪化しました。これは主に電子材料事業において、高純度無機素材の在庫評価損を計上したことによる原価率の上昇などであります。
販売費及び一般管理費は43億45百万円で、前期と比較して19百万円、0.5%の増加となりました。また売上高に占める比率は14.6%となり、前期と比較して0.6ポイント悪化しました。
この結果、営業利益は18億71百万円となり、前期と比較して7億2百万円の減益となりました。また営業利益率は6.3%となり、前期と比較して2ポイント悪化しました。
営業外損益
営業外損益は1億45百万円の損失(前期は44百万円の利益)となりました。これは主に、持分法による投資利益が減少したこと、及び前期では損害賠償引当金の戻入益が発生したことなどによるものであります。
この結果、経常利益は17億26百万円となり、前期と比較して8億92百万円の減益となりました。
特別損益
特別損益は1億86百万円の利益で、前期と比較して1億83百万円の利益の増加となりました。これは主に、前期に比べて固定資産売却益が増加したことなどによるものであります。
この結果、税金等調整前当期純利益は19億12百万円となり、前期と比較して7億8百万円の減益となりました。
これに、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額及び非支配株主に帰属する当期純利益の合計を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は13億77百万円となり、前期と比較して8億97百万円の損益が悪化しました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(a)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(b)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は116億98百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は47億37百万円となっております。
(c)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、中期経営計画2020(2018年度~2020年度)において、最終年度目標として連結営業利益33億円、連結自己資本比率50%、業績に応じた配当の継続を目指しております。
中期経営計画2020の2年目である当連結会計年度の連結営業利益は18億円、自己資本比率は41.8%(前期比3.7ポイント改善)となり、昨年度に引き続き1株当たり40円の配当を実施することを決定しました。最終年度となる2020年度につきましては、現時点では連結営業利益、自己資本比率ともに最終年度目標に対しては未達の予想ではありますが、少しでも目標に近づけるように、引き続き様々な施策に取り組んでまいります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。なお、これまでのところ緊急事態宣言後も新型コロナウイルス感染症の影響が顕在化していない状況を踏まえて、その影響は限定的であるという仮定に基づき、見積りを実施しております。しかしながら、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
該当事項はありません。
当社グループは主として化成品(燐酸及び燐系二次塩類、水処理用凝集剤、電子工業用高機能高純度薬剤、消臭・抗菌剤)、機械(掘進機、破砕関連機械、都市ごみ・産業廃棄物処理機械)及び電子材料(高純度無機素材、IC・液晶用塗布剤、放射性ヨウ素吸着剤)の事業を行っております。
研究開発対象分野としては、当社事業の多角性からエレクトロニクス分野、環境・リサイクル分野、高純度・高機能性材料分野にまたがっております。複数の異分野の技術を持ち、異業種の組合せから多様な情報が得られるという、当社グループの特色を生かした研究開発を展開しております。
研究開発の組織体制は、各事業部の開発テーマを尊重し意思決定の迅速化をはかるため、各事業部の開発担当部門に集約されております。研究開発の相乗効果を上げるために、連結子会社も含めて、各事業部の研究内容や進捗状況を共有化することにより連携を保ちながら、効率的な研究開発活動を行っております。なお、研究開発体制では基礎・応用研究よりも、商品開発により重点を置いております。
当連結会計年度においても、従来の方針を継続して、機械の高機能化、既存製品の高付加価値化、並びに半導体製造向け新規材料の開発等に注力した研究開発活動を行ってまいりました。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は
また当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の概要は、次のとおりであります。
(1)化成品事業
・半導体デバイス向けエッチング薬剤の開発
・新規消臭剤及び消臭剤応用技術の開発
・電子部品向け金属塩の開発
・光学レンズ向け高純度リン酸塩の開発
(2)機械事業
・汚染土壌処理関連装置の開発
・バイオマスによる燃料供給・熱利用システムの開発
・新規用途向け特殊粉砕機の研究開発
(3)電子材料事業
・次世代半導体デバイス及び液晶ディスプレイに使用される機能性材料の研究開発
・新規放射性ヨウ素吸着剤の研究開発と性能評価
・半導体及び電池向け素材の研究開発