文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「信頼と誠実を大切にし、ものづくりを通じて新たな価値の創造と豊かな社会の実現に貢献する」という企業理念のもと、創業以来手がけた数多くの事業経験を財産としつつ、時代の流れとともに変化する事業環境へ、常に前向きでしなやかな対応を心掛け、先見性と進取の気質を持った活力ある企業体としての発展を目指しております。また、企業の社会的責任を認識し、株主をはじめとする全てのステークホルダーに喜んでいただける会社として成長していきたいと考えております。
(2)中期的な会社の経営戦略
当社グループは、上記の基本方針をベースにした製品戦略として、特に「電子産業分野」、「ファインケミカル分野」、「リサイクル分野」をターゲットとした商品展開を志向しております。
これらの三分野は、それぞれが重なり合って展開していることもありますが、「電子産業分野」の製品といたしましては、電子工業向け高純度燐酸、高純度無機素材をはじめとする製品群を扱っております。「ファインケミカル分野」の製品といたしましては、光学レンズ向けや、コンデンサー向けの機能材料を手がけており、また、放射性ヨウ素吸着剤にも注力しております。「リサイクル分野」は、電子工業向けエッチング液の回収・再生、機械事業のリサイクルプラザ向け再資源化機器、その他事業の石油精製用触媒の再生などを事業化しております。
また、当社グループは、2021年度を初年度とする中期経営計画2023(2021年度~2023年度)に基づき、「次世代への変化に対応した事業戦略の推進と将来に向けた事業基盤の更なる強化」を基本方針として、収益力の向上、持続的成長に向けた新事業の育成、DXなどの経営課題に対して、次に掲げる事項を主に取り組んでおります。
①「既存事業の強化・領域拡大」
5G・IoT・AI分野需要の着実な取り込みや既存事業の中長期ビジョンを踏まえた方針の明確化と実行、設備投資の着実な実行と投資回収、設備の維持保全の推進による安定供給などにより、既存事業の強化・領域拡大とともに収益力の向上をはかってまいります。
②「グローバル市場への対応強化」
サプライチェーンの分散化への機敏な対応や原料調達及びデリバリーの安定確保の強化を行うとともに、ポストコロナ社会における海外営業のスタイルの見直しを行い、グローバル市場への対応強化をはかってまいります。
③「新規事業の探索・育成」
製品開発と営業の連携強化により、成長が期待できる製品のユーザー拡大と高付加価値化に努め、成長事業の拡大と新製品の早期市場投入をはかってまいります。
④「財務体質の更なる強化」
設備投資に対する収益性・投下資金回収の慎重な検討や、コスト削減努力を継続するとともに、グループでの資金管理の効率化やキャッシュ・フローを意識した収益管理の強化をはかってまいります。
なお、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として、中期経営計画2023(2021年度~2023年度)における最終年度目標である連結営業利益33億円、連結自己資本比率55%を目指しております。
(3)経営環境
当社グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症対策として世界各国でワクチン接種等が進み、経済との両立が図られつつあります。しかしながら、世界的なインフレ懸念や資源価格の高騰に加え、ウクライナ情勢等の地政学的リスクもあり、依然として先行きに強い不透明感があります。
このような経済状況の中、化成品事業においては、半導体向け高純度燐酸は国内外共に高水準の売上が続く見込みであることに加え、台湾子会社での増産投資による販売増が見込まれることや、原料価格の高騰に対する製品販売価格の是正が期初より寄与することから売上が増加すると見込まれます。機械事業においては、下水道関連の掘進機は、新型コロナウイルス感染に伴う渡航制限の影響もあり海外向けの販売は引き続き低迷するものと見込まれます。一方、破砕関連機械は、プラント工事の売上が増加すると見込まれます。電子材料事業においては、ガリウムなど高純度無機素材の需要が引き続き堅調に推移すると見込まれます。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループといたしましては、引き続き中期経営計画2023に掲げる「次世代への変化に対応した事業戦略の推進と将来に向けた事業基盤の更なる強化」を基本方針として、収益力の向上、持続的成長に向けた新事業の育成、DXなどの経営課題に取り組んでまいります。
事業別には、次に掲げる事項に取り組んでまいります。
① 化成品事業
・燐系製品のマーケットシェアの安定化
・燐系製品の海外生産拠点との連携強化
・コンデンサー向け原料の増産体制整備と省力化
・原料調達と製品供給体制の安定化
② 機械事業
・中間貯蔵施設、除染関連事業の入替需要及びプラント設備の受注継続
・海外販売網との関係強化による掘進機輸出の拡大と、建設機械の新規開拓
・バイオマス関連分野への微粉体関連機械の販売強化
・精密機械加工における半導体・有機EL分野からの受注拡大
③ 電子材料事業
・放射性ヨウ素吸着剤の国内及び海外への継続的販売の実現
・高純度無機素材の市場拡大を踏まえた増産体制の整備
・既存製品の新規関連需要の開拓とシェア拡大
④ その他の事業
・石油精製用触媒再生事業の安定操業と顧客情報の把握による再生需要に対する的確な対応
・不動産事業における資産の有効活用の推進
研究開発分野では、今後大幅な増加が期待される5Gや自動運転技術需要を視野に入れた素材の開発への注力、放射性ヨウ素吸着剤関連の開発や既存商品の高機能化に取り組んでまいります。また、脱炭素化を志向したバイオマス関連向け機械装置の市場開拓や、当社製品のリサイクルに関連した商品開発にも重点を置き、地球資源の有効利用とCO2排出削減を推進する企業として存続していきたいと考えております。管理面では、引き続き自己資本の充実への注力や、グローバル化、デジタル化に対応した人材の育成やESGへの対応推進を行ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
(1)経済情勢の変動
当社グループは、化成品事業、機械事業、電子材料事業他の各分野にわたって事業を展開しており、当社グループの製品は直接的、間接的に各分野の需要変動や世界各地の市場における経済情勢の影響を受ける可能性があります。
このため、慎重に経済情勢を見極めて事業判断を行っておりますが、各市場の景気後退は当社グループの売上の減少につながり、業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(2)電子部品・デバイス市場の変動
当社グループは、化成品事業の半導体製造工程向けの高純度燐酸、電子材料事業の化合物半導体向け高純度無機素材など、電子部品・デバイス市場向け製品を販売しておりますが、電子部品・デバイス市場は環境の変化により、しばしば需要の急激な増減が起こる場合があります。このため、市場動向を見極めて取引先との情報交換を行いながら、慎重に投資のタイミングをはかり、過剰在庫を避けるなど事業判断を行っております。また、製品の高付加価値化や新製品の開発に努め新しい需要を取り込み、事業基盤の更なる安定と強化をはかっております。
しかしながら、需要の急激な減少が起こった場合、当社グループの売上の減少につながり、業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(3)原料価格の変動及び調達
化成品事業では燐系製品の主原料である黄燐を海外からの輸入により調達しておりますが、各国の各種制度の変更、電力事情、並びに世界的な需給などの価格の暴騰暴落要因が内在しております。また、その他の原料においても様々な要因により市況が急変し、価格が大幅に変動する可能性があります。このため、主要原料の調達ルートを分散し逼迫局面における安定確保をはかり、価格上昇が起こった場合の製品価格への転嫁をはかっております。
また、緩和局面においては原材料等の在庫評価に影響を与える可能性があり、過剰在庫を避けるよう努めております。しかしながら、いずれも完全なリスク回避となるものではなく、リスクが顕在化した場合、売上の減少や原価の上昇、また在庫評価減の発生などによって、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を与える可能性があります。
(4)資金調達
当社グループは、借入による資金調達を行っておりますが,金利等の市場環境の影響を強く受けるため、これらの環境の変化により、当社グループの資金調達のコストが増加し、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
また、当社グループは、金融機関から借入を行っておりますが、今後新たに同様の条件により借換え又は新規の借入を行えるという保証はなく、当社グループが金融機関から適時に当社グループが必要とする金額の借入を行うことが出来ない可能性があります。このため当社グループは幅広く複数の金融機関と取引を行い、緊密に情報交換を行っておりますが、もしリスクが顕在化した場合には、当社グループの資金調達に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(5)為替相場の影響
当社グループは、製品輸出及び原材料の輸入等で外貨建て取引を行っており、業績に為替相場の変動による影響を受ける可能性があります。このため、当社グループでは為替予約等による一定のリスクヘッジを行っておりますが、為替相場が大幅に変動する場合には、売上単価の下落、原価の上昇などによって、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
また、海外の連結子会社の経営成績は、連結財務諸表作成のために円換算されますが、為替相場の変動によって当社グループの株主資本に影響を与える可能性があります。
(6)製品品質
当社グループは、原材料・製品などの検査徹底に加え生産工程の管理により、製品の品質の確保に努めておりますが、原材料などの予期せぬ品質不良などにより当社グループが生産した製品に起因する損害が発生する可能性があります。このため、当社グループでは生産物賠償責任保険に加入しておりますが、すべてのリスクを回避できるものではなく、リスクが顕在化した場合、損害賠償の発生などによって、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(7)知的財産
当社グループは、特許の取得、調査など知的財産の確保に努めておりますが、他社等との間に知的財産を巡って紛争が生じる可能性や知的財産が模倣される可能性は避けられません。
また、当社グループは、第三者の知的財産を侵害しないよう十分な配慮のもとに製品開発を行なっておりますが、他社等より知的財産を侵害したとして紛争が生じる可能性は避けられません。こうしたリスクが顕在化した場合は、売上の減少、訴訟費用の発生、損害賠償の発生などによって、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(8)海外事業展開
当社グループは、政治的安定や法律を確認しながらアジアを中心に生産拠点を構築するなど、海外への事業展開をはかっております。しかしながら、これらの海外市場への展開は、時の経過とともに進出国における予期しない法律又は法規の変更、政治要因による社会的混乱等により、事業継続に支障が出る可能性があります。これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(9)事故・災害
当社グループは、事故の防止対策には万全を期しておりますが、予期せぬ事態により万一重大な事故が発生し、物的・人的被害や環境汚染等が生じた場合、生産への影響や社会的信頼の低下を招き、業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
また、地震、台風等による大規模災害が発生した場合、生産拠点の被災による製品供給への影響、賃貸物件の被災による賃貸事業への影響、営業拠点の被災による営業活動への影響及び顧客の被災による販売への影響並びに設備等の修復に伴う一時的な費用の発生が、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(10)環境問題
当社グループは、環境に関する様々な各種法律、規制に細心の注意を払いつつ事業を行っておりますが、過去分を含む事業活動に関し、過失の有無に関わらず環境に関する法的、社会的責任を負う可能性があります。また、将来環境に関する規制が強化された場合、新たな費用が発生し、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を与える可能性があります。
(11)退職給付債務
当社グループの従業員退職給付費用及び債務は数理計算上合理的と認められる前提に基づいて計算されておりますが、この前提が経済的変動及びその他の要因によって変動することがありますが、こうした場合、退職給付費用の増加及び債務の増加などによって、業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(12)訴訟等
当社グループは、事業を遂行するうえで、事前に専門家の意見を確認するなど慎重に法的リスクを回避しておりますが、訴訟やその他の法的手続に関するリスクを完全に排除するものではありません。訴訟、規制当局による措置その他の法的手段により、損害賠償金や課徴金が発生した場合、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を与える可能性があります。
(13)減損会計
当社グループは、事業用の不動産など様々な有形・無形の固定資産を所有しております。こうした設備投資には、収益性、投下資金回収の慎重な検討やコスト削減を行っておりますが、予期せぬ事業環境の変化や時の経過による時価の下落、期待どおりのキャッシュ・フローを生み出さない状況になるなど、その収益性の低下により帳簿価額の回収が見込めなくなることがあります。そうした場合には減損処理が必要となる場合があり、減損損失が発生した場合、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を与える可能性があります。
(14)取引先の信用悪化
当社グループは、取引先の信用リスクについて与信管理枠の設定など細心の注意を払っておりますが、信用リスクの顕在化を完全に回避できるものではなく、取引先の信用状況が急速に悪化した場合、貸倒損失などの発生により、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(15)繰延税金資産の取崩しに係るリスク
当社グループは、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っておりますが、様々なリスクの顕在化によって将来の課税所得の予測・仮定が変更され、繰延税金資産の一部ないしは全部が回収できないと判断された場合、繰延税金資産は減額され、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を与える可能性があります。
(16)新型コロナウイルス感染拡大に係るリスク
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は続いており、未だ終息の見通しは立っておりません。このような状況が続いた場合、世界的な需要の減少、サプライチェーンの混乱などから、当社グループの売上の減少や原料高につながり、業績及び財政状況に重要な影響を与える可能性があります。
また、当社グループ社員の罹患により、事業の停滞、停止が起こる可能性があります。このため、当社では、感染拡大期に衛生管理の徹底、時差出勤やテレワークの導入、WEB会議システムの活用、作業シフトの変更などによって、人と人との接触を避けながら事業継続を行っております。しかしながら、これらの対策によっても感染リスクを完全に避けるものではなく、リスクが顕在化した場合、業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
なお、本項目に記載した予想、予見、見込み、見通し、方針等の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項については、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果とは大きく異なる可能性もあります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナワクチン接種の進展による行動制限の緩和もあり、緩やかな回復基調で推移しました。一方、海外においては欧米経済を中心に景気回復の傾向が見られましたが、インフレ懸念やサプライチェーンの混乱に加えて、ロシアのウクライナ侵攻による地政学的リスクの高まりもあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような環境の中で、当社グループは、2022年3月期を初年度とする中期経営計画2023(2021年度~2023年度)を策定し、「次世代への変化に対応した事業戦略の推進と将来に向けた事業基盤の更なる強化」を基本方針として、収益力の向上、持続的成長に向けた新事業の育成、DXなどの経営課題の解決に努め、業績の向上と収益の確保に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(a)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ49億95百万円増加し、419億24百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ24億15百万円増加し、216億22百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ25億80百万円増加し、203億1百万円となりました。
(b)経営成績
当連結会計年度の売上高は、354億11百万円と前期比22.2%の増収となりました。営業利益は、34億75百万円と前期比30.7%の増益となり、経常利益は、35億62百万円と前期比34.4%の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、25億38百万円と前期比26.7%の増益となりました。
当社グループのセグメント別の概況は、次のとおりであります。
化成品事業
燐酸などの燐系製品につきましては、国内外の半導体向けの高純度品が伸長し、一般品や二次塩類等も堅調に推移しました。また、原料となる黄燐の高騰に対する製品販売価格の是正もあり増収となりました。
凝集剤関連製品につきましては、電子部品のエッチング用途向け関連製品や上水道向け製品が堅調に推移し、増収となりました。
その他製品につきましては、コンデンサー向け原料も含めて市況の上昇を受けて、増収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、275億85百万円(前年同期比26.8%増)、セグメント利益は、29億80百万円(前年同期比35.9%増)となりました。
機械事業
破砕関連機械につきましては、本体販売が堅調に推移したものの、プラントが減少したことから減収となりました。
下水道関連の掘進機につきましては、国内外の本体販売は増収となりましたが、レンタル物件は横ばい、掘進機全体としては増収となりました。
精密機械加工は、半導体業界向けが伸びて、増収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、47億66百万円(前年同期比8.1%増)、セグメント利益は、4億5百万円(前年同期比37.8%増)となりました。
電子材料事業
化合物半導体向け高純度無機素材につきましては、5G通信インフラ向け等の需要増加もあり、ガリウムが伸長し、赤燐、インジウムなどが堅調に推移し、増収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、19億97百万円(前年同期比17.1%増)、セグメント利益は、4億24百万円(前年同期比5.9%増)となりました。
なお、前年同期のセグメント利益には、在庫評価の益要因が含まれていました。
その他の事業
石油精製用触媒の再生事業は、減収となりました。不動産の賃貸はほぼ前年並みでした。
この結果、当セグメントの売上高は、10億63百万円(前年同期比4.4%減)、セグメント利益は、6億88百万円(前年同期比1.8%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億30百万円増加し、35億38百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は19億96百万円(前期比3億71百万円減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益35億19百万円(前期比8億56百万円増加)、減価償却費15億25百万円(前期比37百万円増加)、法人税等の支払額7億63百万円(前期比4億44百万円増加)、売上債権が17億円増加(前期比13億31百万円の増加)、棚卸資産が13億11百万円増加(前期比9億28百万円の増加)、仕入債務が7億53百万円増加(前期は3億22百万円の減少)したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は23億22百万円(前期比4億62百万円増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出24億30百万円(前期比6億87百万円増加)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は3億8百万円(前期は18億25百万円の使用)となりました。これは主に長期借入れによる収入29億68百万円(前期比9億68百万円増加)、長期借入金の返済による支出28億59百万円(前期比2億57百万円増加)及び短期借入金の増加額5億92百万円(前期は8億72百万円の減少)によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
化成品事業(百万円) |
19,814 |
121.1 |
|
機械事業(百万円) |
3,289 |
104.5 |
|
電子材料事業(百万円) |
1,727 |
100.7 |
|
その他の事業(百万円) |
311 |
92.7 |
|
合計(百万円) |
25,142 |
116.6 |
(注)金額は販売価格によっております。
(b)製品仕入実績
当連結会計年度の製品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
化成品事業(百万円) |
6,900 |
151.1 |
|
機械事業(百万円) |
827 |
75.0 |
|
電子材料事業(百万円) |
26 |
135.8 |
|
その他の事業(百万円) |
- |
- |
|
合計(百万円) |
7,754 |
136.3 |
(c)受注実績
重要な受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。
(d)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
化成品事業(百万円) |
27,585 |
126.8 |
|
機械事業(百万円) |
4,766 |
108.1 |
|
電子材料事業(百万円) |
1,997 |
117.1 |
|
その他の事業(百万円) |
1,063 |
95.6 |
|
合計(百万円) |
35,411 |
122.2 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
丸善薬品産業株式会社 |
3,840 |
13.3 |
5,611 |
15.8 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態の分析
流動資産
当連結会計年度末日現在の流動資産は195億84百万円で、前期末と比較して35億60百万円増加しました。棚卸資産が14億36百万円増加、受取手形及び売掛金が18億37百万円増加したことなどが主な要因であります。
固定資産
当連結会計年度末日現在の固定資産は223億39百万円で、前期末と比較して14億35百万円増加しました。有形固定資産が12億26百万円増加、投資有価証券が2億14百万円増加したことなどが主な要因であります。
負債
当連結会計年度末日現在の負債は216億22百万円で、前期末と比較して24億15百万円増加しました。短期借入金が10億98百万円増加、支払手形及び買掛金が7億81百万円増加したことが主な要因であります。
純資産
当連結会計年度末日現在の純資産合計は203億1百万円で、前期末と比較して25億80百万円増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益を25億38百万円計上、為替換算調整勘定が4億19百万円増加した一方、剰余金の配当により3億56百万円減少したことなどが主な要因であります。
この結果、自己資本比率は48.2%となり、前期末と比較して0.4ポイント改善しました。
資産合計・負債純資産合計
以上の結果、当連結会計年度末日現在の資産合計は419億24百万円となり、前期末と比較して49億95百万円増加しました。
(b)経営成績の分析
売上高
売上高は354億11百万円となり、前期と比較して64億33百万円、22.2%の増加となりました。これは主に、化成品事業において燐系製品の原料となる黄燐の高騰に対する製品販売価格の是正などによる影響であります。
売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は273億62百万円で、前期と比較して53億13百万円、24.1%の増加で、売上原価率は77.3%となり前期の76.1%から1.2ポイント悪化しました。これは主に化成品事業における燐系製品の原料となる黄燐の仕入価格が高騰したことから、原価率が上昇したためであります。
販売費及び一般管理費は45億73百万円で、前期と比較して3億4百万円、7.1%の増加となりました。また売上高に占める比率は12.9%となり、前期と比較して1.8ポイント改善しました。
この結果、営業利益は34億75百万円となり、前期と比較して8億16百万円の増益となりました。また営業利益率は9.8%となり、前期と比較して0.6ポイント改善しました。
営業外損益
営業外損益は86百万円の収益で、前期と比較して96百万円の利益の増加となりました。これは主に、持分法による投資利益が増加、支払利息が減少したことなどによるものであります。
この結果、経常利益は35億62百万円となり、前期と比較して9億12百万円の増益となりました。
特別損益
特別損益は42百万円の損失で、前期と比較して56百万円の利益の減少となりました。これは主に、前期と比較して減損損失が大きく発生したことなどによるものであります。
この結果、税金等調整前当期純利益は35億19百万円となり、前期と比較して8億56百万円の増益となりました。
これに、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額及び非支配株主に帰属する当期純利益の合計を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は25億38百万円となり、前期と比較して5億34百万円の損益が改善しました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(a)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(b)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は112億57百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は35億38百万円となっております。
(c)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、中期経営計画2023(2021年度~2023年度)において、最終年度目標として連結営業利益33億円、連結自己資本比率55%、業績に応じた配当の継続を目指しております。初年度である当連結会計年度の連結営業利益は34億75百万円と、最終年度目標を上回る実績となりました。自己資本比率は48.2%(前期末比0.4ポイント改善)となり、1株当たり配当金は70円と昨年に比べ25円の増配を決定しました。
中期経営計画2023の最終年度目標については、連結営業利益33億円を初年度で上回り、2年目以降も上回る水準で推移するものと考えられますが、世界的なインフレ懸念や資源価格の高騰に加え、ウクライナ情勢等の地政学リスクもあり、依然として先行きに不透明感があるため、計画数値を見直しておりませんが、状況に応じて、適宜検討をしてまいります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。なお、新型コロナウイルス感染症につきましては、これまでの状況を踏まえて、その影響は限定的であるという仮定に基づき、見積りを実施しております。しかしながら、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
当社グループは主として化成品(燐酸及び燐系二次塩類、水処理用凝集剤、電子工業用高機能高純度薬剤、消臭・抗菌剤)、機械(掘進機、破砕関連機械、都市ごみ・産業廃棄物処理機械)及び電子材料(高純度無機素材、IC・液晶用塗布剤、放射性ヨウ素吸着剤)の事業を行っております。
研究開発対象分野としては、当社事業の多角性からエレクトロニクス分野、環境・リサイクル分野、高純度・高機能性材料分野にまたがっております。複数の異分野の技術を持ち、異業種の組合せから多様な情報が得られるという、当社グループの特色を生かした研究開発を展開しております。
研究開発の組織体制は、各事業部の開発テーマを尊重し意思決定の迅速化をはかるため、各事業部の開発担当部門に集約されております。研究開発の相乗効果を上げるために、連結子会社も含めて、各事業部の研究内容や進捗状況を共有化することにより連携を保ちながら、効率的な研究開発活動を行っております。なお、研究開発体制では基礎・応用研究よりも、商品開発により重点を置いております。
当連結会計年度においても、従来の方針を継続して、機械の高機能化、既存製品の高付加価値化、並びに半導体製造及びイオン電池向け新規材料の開発に注力した研究開発活動を行ってまいりました。また、放射性ヨウ素吸着剤関連では、経済産業省「原子力産業基盤強化事業補助金」の間接補助事業者に採択され、「銀ゼオライトによる放射性物質除去システムの高度化」(2020年3月期より継続)に関する研究開発を実施いたしました。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は
また、当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の概要は、次のとおりであります。
(1)化成品事業
・半導体デバイス向けエッチング薬剤の開発
・新規消臭剤及び消臭剤応用技術の開発
・電子部品向け金属塩の開発
・光学レンズ向け高純度リン酸塩の開発
(2)機械事業
・汚染土壌処理関連装置の開発
・バイオマスによる燃料供給・熱利用システムの開発
・新規用途向け特殊粉砕機の研究開発
(3)電子材料事業
・次世代半導体デバイス及び液晶ディスプレイに使用される機能性材料の研究開発
・銀ゼオライトによる放射性物質除去システムの高度化(フィルターベントシステムの高度化、空気浄化システムの高度化、希ガス吸着のシステム化)
・半導体及びイオン電池向け素材の研究開発