文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、グループ理念「創業者精神に則り、自然と環境を守り、確かな価値の創造を通じて、豊かな社会の実現に貢献」のもと、企業の持続的発展と企業価値の向上を図り、株主、取引先、従業員、地域社会等からの信頼と期待に応えるとともに、法令その他の社会的規範を遵守し、公正で健全な企業活動を行い、社会の発展に貢献することを経営の基本方針としております。
(2) 経営環境
アグリ事業は、作付面積の減少と農業従事者の高齢化が年々進むとともに政府主導のもと農業改革が推し進められ、肥料価格の引き下げが本格化するなど大きな変革期に直面しております。化学品事業(水処理薬剤)は、人口減少や工場の海外移転に伴う市場の縮小による価格競争の激化、人手不足に伴う物流運賃の上昇などにより、厳しい状況が続くものと予想されます。また、化学品事業(機能性材料)では、セラミック繊維向け高塩基性塩化アルミニウム、スマートフォンなどに使用される高純度酸化タンタル、徐放製剤用生分解性ポリマーなどの増販を見越して、生産能力増強などの設備投資を実施してきましたが、スマートフォン需要の低迷など各製品の事業環境の変化による減速懸念もあり、先行きは不透明であります。
(3) 経営戦略等
当社グループでは、平成30年を初年度とする3カ年の「中期経営計画2020」の2年目が終了しました。最終年度の経営目標は、売上高364億円、経常利益30億円、ROE7.0%であります。一方、令和2年12月期の連結業績につきましては、売上高320億円(当期比2.0%減)、営業利益15億50百万円(当期比2.4%減)、経常利益19億円(当期比0.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益14億円(当期比2.8%増)と予想しております。世界的なスマートフォン需要の回復の遅れによる高純度金属酸化物の販売減が大きいほか、メディカル部門でユーザーとの共同開発による生分解性ポリマーやナノ材料の販売計画に遅れが生じたことなどが経営目標との乖離の主な要因であり、最終年度の経営目標の達成は難しい状況となっております。次期経営計画においては、事業環境の変動も十分に踏まえ、当社グループの持続的発展に資するものとなるよう策定してまいります。
(4) 事業上の対処すべき課題
① 成長事業の拡大
会社が発展するためには、新たな事業の育成・拡大が不可欠であります。経営資源を成長事業に優先的に投資し、次世代を担う事業の拡大を図ります。成長が期待されるメディカル材料は、品質及び生産性の向上に努め、販売量の拡大を目指します。また、ユーザーの要望に対応するため、高品質な製品の製造及び品質管理体制を確立するなど事業拡大のための施策を積極的に推進します。コラーゲン材料、各種酸化物ナノ材料などの開発商品についてはユーザーとの連携を強化することで拡販に努めるとともに、産官学連携などを通じて新規分野、市場への展開を図り事業の早期拡大を推進します。
平成30年10月4日に公表いたしました「バカマツタケの完全人工栽培」につきましては、プロジェクトチームにおいて事業化に向けた技術開発を進めております。
② 基盤事業の収益確保
基盤事業の収益を確保するためには、目まぐるしく変化する事業環境に対応しなければなりません。販売力強化、生産性向上及びコスト削減に努め、事業環境の変化に対応できる競争力のある事業体質への転換を図ることを最優先課題として取り組みます。また、蓄積した技術力を活かし、海外での事業展開にも取り組んでいきます。アグリ事業は、肥料の生産、販売、在庫の効率化を進めるとともに現場主義による情報収集の徹底でユーザーニーズを把握し、シェア拡大を図ります。化学品事業は、需要動向に対応した供給体制と製品コスト低減によって価格競争力を確保し、増販に努めます。建材事業は製造コスト削減と高い品質の維持に努めます。石油事業はグループシナジーを活かし、付加価値の高いサービスの提供で継続的な収益確保を図ります。不動産事業は効率的な販売促進活動を通じて集客力を高めることで顧客満足度の向上に努め、収益を確保します。運輸事業は取引先の動向を迅速に把握し、的確に対応することで事業拡大を図ります。
③ 経営基盤の強化
経営基盤を強化するためには、会社を取り巻くさまざまなリスクをマネジメントし、全役職員が働き甲斐をもって業務に取り組むことが求められます。事業継続のための設備の更新、保全計画をはじめ、品質保証体制や情報セキュリティなどの危機管理体制を拡充します。令和元年度は、さまざまな脅威への対応としてBCP(事業継続計画)を策定し、運用を開始いたしました。また、ダイバーシティ推進などにより多様な人材が活躍できる組織づくりを目指します。
④ コンプライアンスの徹底
企業が社会的責任を果たし、信頼され続けるためには、一人ひとりがコンプライアンスを意識し、業務の中で実践していく必要があります。コンプライアンスを経営の重要課題と位置づけ、コーポレート・ガバナンス体制のもと全役職員が適切な意思決定や行動を行うよう意識の浸透を徹底してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営成績及び財務状況等に重要な影響を与える可能性のある事項には以下のようなものがあります。
なお、記載内容のうち、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断した主要なものであります。
① 事業環境の変動
当社グループを取り巻く事業環境において、国内外の経済情勢や業界再編等の変動が、当社グループの業績に重要な影響を与える可能性があります。
② 為替レートの変動
当社グループが購入する肥料原料の大部分は輸入品であり、為替レートの変動が当社グループの業績に重要な影響を与える可能性があります。
③ 原材料の確保
当社グループが購入する原料、資材、燃料等は、海外の需給バランスの影響を受けるものが多くあります。これらの状況の変化によっては、当社グループの業績に重要な影響を与える可能性があります。
④ 自然災害の影響
当社グループでは、地震・水害等の自然災害が発生した場合、災害の規模によっては、顧客への製品提供が困難になることによる売上高の減少や設備等の修復に伴う一時的な費用が発生し、当社グループの業績に重要な影響を与える可能性があります。
⑤ 訴訟、規制当局による措置その他の法的手続き等
当社グループは、事業を遂行するうえで、訴訟、規制当局による措置その他の法的手続きに関するリスクを有しております。訴訟・規制当局による措置その他の法的手続きにより、当社グループに対して損害賠償請求や規制当局による金銭的な賦課を課され、または事業の遂行に関する規制が加えられる可能性があり、かかる訴訟、規制当局による措置その他の法的手続きは、当社グループの事業、業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、生産、輸出を中心に弱さが見られるものの、各種政策の効果もあって、雇用・所得環境の改善が続き、緩やかな回復傾向となりましたが、通商問題を巡る動向、海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響など、依然として先行き不透明な状況で推移しました。
このような環境のもと、当社グループは平成30年1月から推進している「中期経営計画2020」に基づいて、基盤事業の収益確保などに努めた結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、426億9百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億96百万円増加いたしました。
当連結会計年度末における負債合計は、162億62百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億88百万円減少いたしました。
当連結会計年度末における純資産合計は、263億46百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億85百万円増加いたしました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は326億69百万円(前期比1.3%減)、営業利益はたな卸資産評価の影響や原材料価格の高騰などによる売上原価率の上昇もあり15億87百万円(前期比21.1%減)、経常利益は前年に非連結とした子会社からの受取配当金が減少し19億11百万円(前期比23.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は13億61百万円(前期比21.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(アグリ)
肥料の販売価格は値上がりしたものの、販売数量が値上がりを見越した駆け込み需要の反動減や汎用肥料の低調な出荷などにより減少し、売上高は93億55百万円と前期に比べ2.6%の減少となりました。営業利益は7億26百万円と前期に比べ5.0%の減少となりました。
(化学品)
水処理薬剤は、販売数量が減少したものの、原材料価格の値上がりに伴う価格の是正に努めたことと超高塩基度ポリ塩化アルミニウムの増販などにより、売上高は73億43百万円と前期に比べ5.5%の増加となりました。
機能性材料は、スマートフォンなどに使用される高純度酸化タンタルの販売数量が大きく減少したことなどにより、売上高は44億64百万円と前期に比べ2.2%の減少となりました。
その他化学品の売上高は14億51百万円と前期に比べ1.6%の減少となりました。
それらの結果、売上高は132億59百万円と前期に比べ2.0%の増加となりましたが、機能性材料の販売不振や減価償却費の増加の影響で、営業利益は11億38百万円と前期に比べ13.4%の大幅な減少となりました。
(建材)
石こうボードの販売価格は下落したものの、販売数量が増加したことにより、売上高は32億11百万円と前期に比べ2.5%の増加となりましたが、原燃料価格の高騰などにより、営業利益は28百万円と前期に比べ74.9%の大幅な減少となりました。
(石油)
燃料油の販売数量が天候不順や省燃費車の普及に伴う需要減退などにより減少したことや、原油価格の下落による販売価格の値下がりにより、売上高は26億19百万円と前期に比べ11.0%の大幅な減少となりましたが、給油所の統廃合などによる固定費の減少により、営業利益は3百万円(前期は22百万円の営業損失)となりました。
(不動産)
ショッピングセンターの賃料収入は前期並みに推移し、売上高は16億31百万円と前期に比べ0.3%の減少となり、営業利益は補修工事費の増加などにより9億5百万円と前期に比べ4.2%の減少となりました。
(運輸)
荷動きが低調に推移し、売上高は25億92百万円と前期に比べ6.4%の減少となり、営業利益は販売費及び一般管理費の増加などにより2億35百万円と前期に比べ25.1%の大幅な減少となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは29億3百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは11億63百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは4億73百万円の支出となり、この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末残高に比べ12億66百万円増加し、49億73百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
法人税等の支払が5億98百万円ありましたが、税金等調整前当期純利益18億71百万円、減価償却費11億34百万円、たな卸資産の減少による資金の増加が3億75百万円あったことなどにより、29億3百万円の資金の増加(前連結会計年度20億80百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
固定資産の取得による支出が11億34百万円あったことなどにより、11億63百万円の資金の減少(前連結会計年度11億18百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払が3億45百万円あったことなどにより、4億73百万円の資金の減少(前連結会計年度5億1百万円の減少)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成31年1月1日 至 令和元年12月31日)
|
前年同期比(%) |
|
アグリ(百万円) |
9,216 |
96.2 |
|
化学品(百万円) |
13,063 |
100.3 |
|
建材(百万円) |
3,205 |
102.4 |
|
石油(百万円) |
2,575 |
88.7 |
|
不動産(百万円) |
42 |
102.9 |
|
運輸(百万円) |
141 |
46.5 |
|
合計(百万円) |
28,244 |
97.5 |
(注)1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.上記の金額には、外注製品受入高が含まれております。
b.受注実績
製品の大部分について、需要予測をもとに見込生産方式を採用しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成31年1月1日 至 令和元年12月31日)
|
前年同期比(%) |
|
アグリ(百万円) |
9,355 |
97.4 |
|
化学品(百万円) |
13,259 |
102.0 |
|
建材(百万円) |
3,211 |
102.5 |
|
石油(百万円) |
2,619 |
89.0 |
|
不動産(百万円) |
1,631 |
99.7 |
|
運輸(百万円) |
2,592 |
93.6 |
|
合計(百万円) |
32,669 |
98.7 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成30年1月1日 至 平成30年12月31日) |
当連結会計年度 (自 平成31年1月1日 至 令和元年12月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
吉野石膏株式会社 |
3,260 |
9.9 |
3,331 |
10.2 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間の収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行っております。ただし、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますので、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。この連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の総資産は、426億9百万円(前期比9億96百万円増)となりました。流動資産は、受取手形及び売掛金が3億99百万円、商品及び製品が4億75百万円それぞれ減少しましたが、現金及び預金が12億66百万円、電子記録債権が3億55百万円それぞれ増加したことなどにより、211億69百万円(前期比8億99百万円増)となりました。固定資産は、有形固定資産が4億52百万円減少しましたが、無形固定資産が2億1百万円、投資その他の資産が3億48百万円それぞれ増加したことにより、214億39百万円(前期比97百万円増)となりました。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債は、未払金が2億76百万円減少したことなどにより、162億62百万円(前期比1億88百万円減)となりました。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産は、利益剰余金が10億16百万円増加したことなどにより、263億46百万円(前期比11億85百万円増)となりました。
2) 経営成績
(売上高及び営業利益)
売上高は326億69百万円(前期比1.3%減)、営業利益は15億87百万円(前期比21.1%減)となりました。
(経常利益)
営業外収益は4億11百万円と前連結会計年度に比べ1億53百万円の減少、営業外費用は87百万円と前連結会計年度に比べ20百万円の増加となり、経常利益は19億11百万円(前期比23.9%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益は発生がなく前連結会計年度に比べ24百万円の減少、特別損失は39百万円と前連結会計年度に比べ1億28百万円の減少、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合わせた税金費用は5億7百万円と前連結会計年度に比べ1億6百万円減少し、親会社株主に帰属する当期純利益は13億61百万円(前期比21.9%減)となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を及ぼす可能性のある要因については、「2事業等のリスク」に記載のとおりであります。これらのリスクの回避に努めるとともに発生した場合の対応に万全を期してまいります。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、企業の持続的発展と企業価値の向上を実現するためには、株主資本の有効活用が不可欠であると考え、売上高、経常利益に加えてRОEを重要な指標の一つとして位置づけております。平成30年を初年度とする3カ年の「中期経営計画2020」では、売上高364億円、経常利益30億円、RОE7.0%を最終年の目標値として定めております。2年目である当連結会計年度における売上高は326億円、経常利益は19億円、RОEは5.3%となりました。世界的なスマートフォン需要の回復の遅れによる高純度金属酸化物の販売減や建材事業における原燃料価格の高騰、運輸事業で荷動きが低調であったことなどが低下の要因となり、前年度に比較して目標値との乖離が大きくなっております。
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
当社グループは、「研究開発は企業価値向上の原動力」と位置づけ、新製品・新技術の研究開発に注力しております。特に、将来の成長が期待されている高機能性材料及びそれらの先端応用技術について、大学等の研究機関とも連携・共同して研究開発を進めております。
当社グループの研究開発要員は64名で、グループ総従業員数の約10%にあたります。研究開発要員のうち28名は製造技術支援要員で、現製品の改良業務に割り当て、既存製品に対するユーザーからの要求に対応して、品質向上やコストの低減などを進めております。
当連結会計年度における研究開発活動の主なものは、以下のとおりであります。
(1) アグリ
国立の研究機関であるNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のエネルギーコスト削減に関する研究活動に参画し、肥料製品の製造に係わる調査・検討を行いました。新製品の開発に関しては、環境負荷低減を目指す新たな緩効性肥料の開発を始めました。
(2) 化学品
① 水処理薬剤
水処理薬剤、各種排水処理技術に関する研究開発を引き続き推進しました。超高塩基度ポリ塩化アルミニウムに関しては、販売エリアの拡大を目指し、各地の浄水用原水に対する適用試験を行い、課題解決の提案を行いました。排水処理分野に関しては、凝集性能に優れ、スラッジの取扱物性も改良した新たな水処理薬剤を開発しました。
② 機能性材料
各種機能性材料に関する研究開発を引き続き推進しました。主な成果としては、メディカル材料では、新たな生分解性ポリマーを製品化しました。さらに令和2年度の上市を計画する新製品の開発も進みました。ナノ材料では、リチウムイオン電池や触媒用途に向けた金属酸化物ゾルの生産性向上や物性改善を行いました。また昨年に引き続き、各種ナノ材料を電池討論会に出展し、検討ユーザーの範囲拡大を図りました。微粉末ケイ酸では、需要増加への対応として能力増強を行い、高塩基性塩化アルミニウム、高純度酸化タンタル・酸化ニオブ等では、製造効率化の検討を行いました。
(3) その他の研究開発活動
生活の質を高めるライフサイエンス領域の研究開発を進めています。魚うろこ由来3重らせんコラーゲン材料では、大阪大学との共同研究によりiPS細胞を培養した可動コラーゲン心筋シートを試作し再生医療学会に出展いたしました。また、コラーゲン100%繊維の紡糸技術を確立し、多方面への用途開拓を開始しました。生活用資材に関しては、昨年から販売を開始した日用品用防カビ・消臭剤について、用途の拡大検討や抗菌メカニズムの解明を行い、資材供給先の拡販をサポートしました。一昨年世界で初めて完全人工栽培に成功したバカマツタケの事業化については、専用の試験栽培設備を導入し、規模を拡大して安定的な栽培技術の確立を目指して研究に注力しています。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、以下のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
|
アグリ |
|
|
化学品 |
|
|
その他の研究開発費 |
156 |
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合計 |
|
(注)上記には、製造技術支援にかかる費用は含まれておりません。