文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、グループ理念「創業者精神に則り、自然と環境を守り、確かな価値の創造を通じて、豊かな社会の実現に貢献」のもと、企業の持続的発展と企業価値の向上を図り、株主、取引先、従業員、地域社会等からの信頼と期待に応えるとともに、法令その他の社会的規範を遵守し、公正で健全な企業活動を行い、社会の発展に貢献することを経営の基本方針としております。
また当社グループは、持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた取り組みを推進していくことを宣言しています。同宣言に基づき「自然環境との共生」「責任ある企業活動の推進」「社会との共通価値の創造」を念頭に重要課題を抽出し、持続可能な社会の実現への貢献と企業価値の向上にむけてグループ一丸となって取り組んでまいります。
(2) 経営環境
当社グループ全体を取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症(CОVID-19)の影響が引き続き世界的に懸念される中、わが国においてもサステナビリティ(持続可能性)や気候変動への対応が大きく進展することが予想される状況となっております。当社グループの各事業においても、そうした新たなリスク及び機会という不確実性に適時・適切に対処し、当社グループの持続的成長につなげていく必要があります。なお、事業別の経営環境については以下のとおりです。
アグリ事業は、農地面積の減少や少子高齢化による農業就業者の減少に歯止めがかからない中、わが国の農業を持続的に発展させていくため、「農業生産基盤強化プログラム」に基づき、スマート農業の現場実装や土づくりの全国展開が推進されるなど、重要な転換期を迎えています。
化学品事業の水処理薬剤は、人口減少、工場の稼働率低下などに伴う市場の縮小による価格競争の激化、人手不足に伴う物流運賃の上昇などにより、厳しい状況が続くものと予想されます。その一方で、気候変動などによる原水の水質悪化、環境負荷低減の観点から超高塩基度ポリ塩化アルミニウムの利用が注目されてきております。化学品事業の機能性材料は、セラミック繊維向け高塩基性塩化アルミニウム、スマートフォンなどに使用される高純度酸化タンタル、徐放製剤用生分解性ポリマーなどの増販を見越して、生産能力増強などの設備投資を実施してまいりましたが、スマートフォン需要の低迷など各製品の事業環境の変化による減速懸念もあり、先行きは依然不透明であります。
不動産事業は、長期にわたり安定的に収益を確保してまいりましたが、電子商取引が台頭するなか、ショッピングセンターの収益性を維持するため、適時・適切にリニューアルなどを実施する必要があります。
建材事業は、石こうボード出荷量と関連性の高い新設住宅着工戸数の漸減が予想されています。
石油事業は、低燃費車の普及、気候変動への対応強化に伴う化石燃料からの燃料転換等により、需要の減退が予想されています。
運輸事業は、景気の先行きが不透明な中、荷動きの動向にも不確実性があります。
(3) 経営戦略等
当社グループでは平成30年1月から推進してきた「中期経営計画2020」が終了しましたが、化学品セグメントの機能性材料において、世界的なスマートフォン需要の回復の遅れによる高純度酸化タンタルの販売減と、ユーザーとの共同開発による生分解性ポリマーやナノ材料において販売計画に遅れが生じたことや、自動車関連セラミック繊維向け高塩基性塩化アルミニウムなどが新型コロナウイルス感染症(CОVID-19)の影響に伴う需要減少の影響を受け、売上高目標364億円に対して301億75百万円、経常利益目標30億円に対して21億66百万円、ROE目標7.0%以上に対して5.9%と、いずれも目標を大幅に下回る結果となりました。
これらの結果を踏まえ、当社グループは、令和3年1月から3カ年を対象とする「中期経営計画2023」をスタートさせました。①成長事業への積極的投資、②既存事業の収益力向上、③経営基盤の強靭化、④コンプライアンス経営の推進、を基本方針とし、最終年度の経営目標は、連結売上高320億円、連結経常利益25億円、ROE6.0%以上としております。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 成長事業への積極的投資
企業が持続的に成長するためには、新たな事業を含め成長が期待される事業への積極的な投資が不可欠です。当社が平成30年に完全人工栽培に成功した「バカマツタケ」は、生産・販売体制を早期に確立させ、事業化に向けて取り組んでまいります。また、メディカル材料、コラーゲン材料、各種酸化物ナノ材料などの開発商品についても、顧客ニーズを的確に捉えつつ、産官学連携などを通じて新規用途への展開を図り、「SDGs宣言」のテーマでもある、「社会との共通価値の創造」による事業の拡大に取り組んでまいります。
② 既存事業の収益力向上
当社グループの既存事業のうち、アグリ事業(肥料)と化学品事業(水処理薬剤)は、市場の縮小や価格競争など厳しい競争環境の中にあります。生産性向上、コスト削減及び提案型営業による販売力の強化などにより、一層の収益力向上に努めてまいります。一方で、肥料や水処理薬剤は、「SDGs宣言」のテーマでもある、「自然環境との共生」や「社会との共通価値の創造」の推進に貢献し得る商品であると考えております。なかでも、超高塩基度ポリ塩化アルミニウム「PAC700A」は、環境負荷の低減に貢献できるSDGs対応商品として積極的に提案し拡販に努めてまいります。また、長年培った技術力を活かし、海外事業にも取り組んでまいります。その他既存事業につきましても収益力の向上に努めてまいります。
③ 経営基盤の強靭化
気候変動や、新型感染症、大規模自然災害の発生など、事業環境にまつわるリスク、不確実性が高まるなかで、より強靭な経営基盤の確立が求められています。そのような環境下にあっても、ステークホルダーの負託にお応えするため、リスクマネジメントの観点をより重視し、事業継続計画(BCP)の継続的改善、労働安全衛生マネジメントシステムの構築・運用、労働環境の改善や生産性向上に関わる設備の更新・保全、製品の品質・信頼性向上に関する取り組みを進めてまいります。また、それらを強力に推し進めるため、人材育成、ダイバーシティの取り組みなどにも注力してまいります。
④ コンプライアンス経営の推進
コンプライアンスは、企業における不祥事の防止だけでなく、企業の持続的な成長を実現し、社会に必要とされる企業グループであり続けるために不可欠な経営上の重要課題です。当社グループでは、全ての役職員が法令・規程・社会規範などに沿って、常に高い倫理感とともに良識ある行動をとることができるよう、コンプライアンス教育及びコーポレート・ガバナンス体制の強化などを通じて、コンプライアンス経営を推進してまいります。上記「③経営基盤の強靭化」に加え、これらを併せて実施することにより、「SDGs宣言」のテーマでもある、「責任ある企業活動の推進」を実現してまいります。
当社グループにおけるリスク管理の体制と枠組みは、「危機管理方針」に基づいており、危機管理委員会において、当社グループに関する経営リスクの抽出・評価を行い、重大リスクの未然防止策や危機発生時の対応策等を策定するなど、グループ各社が連携してリスク管理やリスク対応力の向上に努めています。そして、経営会議及び取締役会において、事業及び投資に係るリスクの総合的かつ多面的な検討のほか、重点的に管理すべきリスクの評価・管理などをそれぞれ行っております。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下「経営成績等」という。)に重要な影響を与える可能性があると当社グループが認識しているリスクのうち、投資者の判断に重要な影響を与える可能性があると考えられる主な事項は、以下のとおりです。ただし、これらのリスクは必ずしもそれぞれ独立して存在するものではなく、ある事象の発生に伴って、ほかの様々なリスクが増大する可能性があります。また、記載したリスク以外にも投資者の判断に重要な影響を与える事項が発生する可能性があります。
なお、以下の(1)から(5)までの各区分に記載のリスクの順序は、当該リスクが現実化した場合の影響度やその蓋然性をそれぞれ5段階評価(下図参照)の上、経営会議及び取締役会において総合的に評価した結果に応じた順序としております。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
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影響度評価 |
蓋然性評価 |
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5 |
高い |
高い |
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4 |
やや高い |
やや高い |
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3 |
中 |
中 |
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2 |
やや低い |
やや低い |
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1 |
低い |
低い |
(1) 経営環境に関するリスク
① 事業環境の変動(影響度評価:4、蓋然性評価:4)
当社グループを取り巻く事業環境において、国内外の経済情勢や業界再編等の変動が、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。
特に、化学品事業のうち機能性材料の製品群は、中間原材料であり、最終製品の市況の変化により、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、各担当部門において、業界、市況及びユーザーの動向を可能な限り確認し、速やかに必要な情報を関係部門と共有することなどにより、それぞれの対応に遅れが出ないよう注力しております。
また、不動産事業では、キーテナント等の大規模テナントの退店等があった場合、連鎖的にその他テナントの退店も見込まれることから、賃料収入が大幅に減少することにより、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、リニューアルやリノベーションを行うことで常に商業施設としての価値の維持・強化に努めております。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行に伴い、販売数量などに経済活動の停滞に伴う影響がみられる機能性材料に関しては、情報収集の頻度・確度を高めることにより、現有シェアを堅持するとともに、コロナ禍からの回復期における需要の高まりにも対応できるよう、関係部門との有機的な連携を高めて対応することが重要と考えております。
② エネルギーコスト(影響度評価:3、蓋然性評価:5)
当社グループが生産・販売にあたって購入する石油・ガスの価格は、中東情勢や世界経済の変動の影響を受け、急激な価格変動を起こすことがあります。これらの価格が急激に上昇することによりエネルギーコストが高騰した場合、製品価格への転嫁が遅れることなどにより、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。また中長期的には、気候変動問題解決のため環境規制の強化策として、炭素税等が導入された場合、エネルギーコストの上昇につながる可能性があります。当該リスクへの対応策として、エネルギー管理の徹底・強化及びエネルギーのベストミックスに関する取り組みなどを行っておりますが、状況によっては当社グループの生産・販売活動への影響を十分に回避できない可能性があります。なお、当社グループは、脱炭素社会・カーボンニュートラルの実現に貢献するため、ロードマップを策定し、脱炭素エネルギーの調達や省エネルギー施策などへの投資・資源配分を通じて気候変動問題への対応に努めてまいります。
③ 為替レートの変動(影響度評価:3、蓋然性評価:4)
当社グループが購入する主要原料の多くが輸入品であるため、為替レートの変動の影響を受ける場合があります。当該リスクへの対応策として、為替レートの動向・見通しを確認しつつ、購入の時期、数量を見極め、適宜調整するなどしておりますが、これにより当該リスクを完全に回避できる保証はなく、為替レートが大きく円安に振れ、それが継続した場合、コスト上昇分を吸収しきれないことや競争激化などで価格転嫁できないことにより、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。
④ 原材料の確保(影響度評価:3、蓋然性評価:3)
当社グループが購入する原料、資材、燃料等は、海外の需給バランスの影響を受けるものが多くあります。戦争、暴動、テロ、自然災害、伝染病、環境規制、ストライキ等により供給が中断、制限された場合は、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、国内外の複数の取引先からの購入を行い、当社工場、国内の外部倉庫等に一定量の在庫を維持しておりますが、原料により保管能力、輸送対応力に違いがあり、供給の中断等の状況によっては、当社グループの生産・販売活動への影響を回避できない可能性があります。
⑤ 風評等(影響度評価:1、蓋然性評価:1)
当社グループの商品・サービス等に関連した、悪意のある風評・風説(以下「風評等」という。)や、不正確または不十分な情報に基づくネガティブな報道等に起因する風評等が、それが事実であるか否かにかかわらず、当該商品・サービス等に対する信頼を毀損し、それが当社グループ全体に対する社会的信用にも影響を与えるような場合には、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、風評被害への対応マニュアル等を定めておりますほか、平時から関係部門が風評等に関する情報の把握に努めております。
(2) 経営戦略に関するリスク
① 技術革新(影響度評価:5、蓋然性評価:4)
当社グループの製品のうち、機能性材料の主要販売先は、技術革新の激しい業界であり、新規技術が開発されることにより、市場構造が急速に変化する場合があります。それに伴って、当社製品の競争力が著しく低下し、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。また、水処理薬剤など、上記以外の業界向け製品についても、競争力の高い代替製品の出現が、同様の影響を与える可能性があります。これらのリスクへの対応策として、将来の技術革新の方向性を注視し、次世代の技術に必要とされる機能性材料の開発などを進めてまいります。
② 研究開発(影響度評価:4、蓋然性評価:3)
当社グループは、「研究開発は企業価値向上の原動力」と位置づけ、新製品・新技術の研究開発に注力しております。しかしながら、当社グループの研究開発は、新規事業の創出のための研究を含んでいるため、研究開発期間が長期間にわたる場合があり、また、研究開発活動の結果が目標と大きく乖離するような場合には、競争力が低下し、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、研究マネジメントの徹底により、研究開発の案件ごとに進捗状況や見通しを厳しく管理し、必要に応じて当該研究開発案件の継続可否、方向修正等の判断を行うこととしております。
(3) 事業運営に関するリスク
① 自然災害及び感染症(影響度評価:5、蓋然性評価:5)
当社グループでは、自然災害及び感染症に関するリスクへの対応策として、自然災害や新型インフルエンザ等の感染症への対策等を定めておりますが、事業継続計画(BCP)の想定を超える大規模な地震や大雨、高潮等の自然災害や新型インフルエンザ等の未知の感染症による製造の中断、物流ルートの寸断などにより、製品の供給が長期間にわたって滞った場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。
なお、当連結会計年度において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行に伴い、機能性材料や燃料油の販売数量、ショッピングセンターの賃料収入などに、経済活動の停滞に伴う影響がみられます。今後の感染症及び経済活動の状況によっては、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。
② 事故等による操業停止(影響度評価:5、蓋然性評価:2)
当社グループは、組織的な労働安全衛生体制及び保安防災管理体制の構築・運用ならびに設備の保全・保守等の対応策により、労働災害及び生産設備等の事故防止に取り組んでおります。しかしながら、重篤な労働災害や重大な火災・爆発・漏洩事故等の不測の事態が発生することを完全に防止することはできません。それらのリスクが顕在化し、当社グループのいずれかの設備における一時的または長期にわたる操業の停止があった場合、製品によっては代替生産が難しいものもあるため、供給に支障をきたす可能性があり、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。
③ 情報セキュリティ(影響度評価:4、蓋然性評価:3)
当社グループの事業活動における情報システム・ネットワークへの依存度は年々高まっており、その対応策として、シンクライアント化、クラウドの利用等、セキュリティの高度化等により、システムやデータの保護に努めておりますが、自然災害等に伴う停電やコンピューターウイルスへの感染、ハッキング等により、ネットワーク障害、情報漏洩が発生する可能性があります。それらのリスクが顕在化した場合、事業活動に支障をきたし、当社グループに対する社会的信用に影響を与える場合があるほか、多額のコストが発生し、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。また、当社グループは、システムの運用やメンテナンス等の一部を第三者に委託しているため、システムの不具合等について、当社グループのみでは対処できない可能性があります。加えて、情報インフラの構築、運用、拡張に係るシステム投資や維持費用が、将来大幅に増加する可能性があります。
④ 製造物責任(影響度評価:4、蓋然性評価:2)
当社グループでは、製造する各種製品の販売にあたり、製造物責任に関するリスク検討を確実に実施することで、製造物責任に関する問題の未然防止を図っております。しかしながら、すべての製品について欠陥がなく、製造物責任に関する問題が発生しないという保証はありません。製造物責任に基づく損害賠償については、PL保険に加入し、万一の事態に備えておりますが、賠償額が保険の補償範囲を超える大規模な製造物責任につながるような製品の欠陥が発生した場合には、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、品質保証体制を整備し、品質方針に基づく品質管理を徹底しておりますほか、関係部門が平時から潜在的な訴訟リスクの把握に努めております。
⑤ 内部統制(影響度評価:2、蓋然性評価:1)
当社グループは、財務報告の信頼性を確保するための体制を整備・運用するとともに、継続的な改善により内部統制システムの強化に努めております。しかしながら、内部統制システムが有効なものであっても、役職員の悪意または重大な過失に基づく行動など、様々な要因により機能しなくなる可能性があります。
また当社グループは、業務の有効性と効率性を確保するための体制についても整備・運用するとともに、継続的な改善を図っております。しかしながら、内部統制システム構築時点では想定していなかった非定型な取引や事業・社会環境等の変化に、当社グループ内の組織・機能が適切に対応できず、構築された業務プロセスが十分に機能しない可能性があります。
これらの事象に適切に対処できない場合、将来的に法令違反等の問題が発生する可能性があり、それに伴い、当社グループの社会的信用の失墜により事業に重要な影響が生じる、または課徴金や罰金、損害賠償等の支払いが生じることにより、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。
以上のとおり、内部統制システムには本質的に内在する固有の限界があるため、その目的が完全に達成されることを保証するものではありませんが、そうしたリスクへの対応策として、コンプライアンス教育を含む不正防止策の強化・徹底及びその不断の見直しによる改善のほか、平時より業務プロセスの機能不全につながるような潜在的リスクの把握に努めております。
(4) 経理・財務に関するリスク
① たな卸資産(影響度評価:2、蓋然性評価:4)
当社グループのたな卸資産の評価方法は、総平均法による原価法(収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)であります。当社グループが保有するたな卸資産について、市場価格の下落等により多額の簿価切下げが発生し、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、各担当部門において販売計画、製品在庫、原料在庫及び原料購入の適正化等をそれぞれ実施しております。
② 有価証券の減損(影響度評価:2、蓋然性評価:3)
当社グループは、株式市場の変動の影響を受ける有価証券を保有しております。当社グループが保有する有価証券の市場価格の大幅な下落等により、減損損失が発生し、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、保有目的が純投資目的である株式については、株式市場の変動を踏まえ機動的に売却できる体制としているほか、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式については、定期的に保有の合理性を検証し、適宜縮減する方針としております。
③ 固定資産の減損(影響度評価:3、蓋然性評価:2)
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。将来、当社グループが保有する固定資産について、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により減損損失が発生し、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、定期的に減損テストを実施することにより、潜在的な減損リスクの把握に努めておりますほか、販売計画の適正化、減損が必要な事態となる前の売却等の見極めに努めております。また、必要に応じて不動産鑑定評価などを実施しております。
④ 繰延税金資産(影響度評価:2、蓋然性評価:2)
当社グループは、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っております。将来の課税所得の予測・仮定を変更した場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。また、税制改正に伴い、税率変更等が実施された場合は、繰延税金資産の計算の見直しが必要となり、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、関係部門が平時から監査法人と十分にコミュニケーションをとり、潜在的な税務リスクの把握に努めております。
(5) 法務・知財に関するリスク
① 訴訟等(影響度評価3、蓋然性評価2)
当社グループは、国内及び海外における事業活動の中で、訴訟、係争、その他の法的手続きの対象となる可能性があり、将来重要な訴訟等が提起された場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、コンプライアンス研修を定期的に実施するほか、関係部門が平時から潜在的な訴訟リスクの把握に努め、必要に応じて外部専門家と連携するなどしております。
② 知的財産(影響度評価:3、蓋然性評価:1)
当社グループは、独自の技術やノウハウを蓄積し、競争力の強化を図ってまいりましたが、かかる技術やノウハウは、厳正な管理を行っているものの、予期しない事態により外部へ流出する可能性があります。加えて、特定の地域では、知的財産権の保護が極めて困難であるため、第三者が当社グループの知的財産を不正に使用して類似商品を製造することを効果的に防止できない可能性があります。また将来、知的財産に係る紛争が生じ、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、関係部門が平時から潜在的な知財紛争リスクの把握に努め、必要に応じて外部専門家と連携するなどしております。また、役職員の退職にあたって、かかる技術やノウハウが社外に流出することを防ぐため、秘密保持契約を締結するなどしております。
③ 法規制等(影響度評価:2、蓋然性評価:1)
当社グループに関連する法令等に関しては、大幅な変更や規制の強化等が行われる可能性があります。特に海外においては、予期することができない改変が行われる可能性があります。かかる法令の改変が、当社グループの事業活動に支障をきたした場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。また、諸法令に基づき当社グループが受けている許認可等について、現時点においては、それら法規制等に基づく許認可等が取消しとなるような事由は発生しておりませんが、将来、何らかの理由により取消事由等に該当し、事業活動の制限や新たなコストが発生した場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。
それらのリスクへの対応策として、関係部門がかかる法令の改変に関する最新の情報を収集し、また許認可等の状況を定期的に確認することにより、必要に応じて迅速に対応できる体制としております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(CОVID-19)の影響により急激に減速し、感染拡大の防止策を講じるなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあって持ち直しの動きがみられたものの、感染拡大の懸念があり、先行きは不透明な状況で推移しました。
このような環境の中、当社グループにおいては新型コロナウイルス感染症(CОVID-19)の影響を最小化すべく、対策本部を立ち上げ、基本的な感染防止策に加え、就業体制の柔軟化などの様々な対策を講じて、事業活動の継続に取り組みました。また、当社グループは平成30年1月から推進している「中期経営計画2020」に基づいて、基盤事業の収益確保などに努めた結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、429億39百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億30百万円増加いたしました。
当連結会計年度末における負債合計は、158億60百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億2百万円減少いたしました。
当連結会計年度末における純資産合計は、270億79百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億32百万円増加いたしました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は301億75百万円(前期比7.6%減)、営業利益は在庫評価の影響や販売費及び一般管理費の減少などにより17億59百万円(前期比10.9%増)、経常利益は21億66百万円(前期比13.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は15億59百万円(前期比14.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(アグリ)
肥料の販売数量が新型コロナウイルス感染症(CОVID-19)の影響に伴う需要の減退や前期末に前倒し出荷した反動などにより減少したことに加え、販売価格が値下がりし、売上高は89億22百万円と前期に比べ4.6%の減少となりましたが、在庫評価の影響などによる売上原価の減少や、販売費及び一般管理費が減少したことなどもあり、営業利益は7億60百万円と前期に比べ4.8%の増加となりました。
(化学品)
水処理薬剤は、販売数量が超高塩基度ポリ塩化アルミニウムなどの好調な出荷により増加したことや、販売価格の是正に努めたことなどにより、売上高は76億59百万円と前期に比べ4.3%の増加となりました。
機能性材料は、生産調整が続くスマートフォン向け高純度酸化タンタルと新型コロナウイルス感染症(CОVID-19)により一時的に需要が低迷した自動車関連のセラミック繊維向け高塩基性塩化アルミニウムの販売数量が減少したことにより、売上高は34億84百万円と前期に比べ22.0%の大幅な減少となりました。
その他化学品の売上高は13億42百万円と前期に比べ7.5%の減少となりました。
それらの結果、売上高は124億86百万円と前期に比べ5.8%の減少となりましたが、在庫評価の影響などによる売上原価の減少や、販売費及び一般管理費が減少したことなどもあり、営業利益は14億54百万円と前期に比べ27.8%の増加となりました。
(建材)
石こうボードの販売数量が新設住宅着工戸数の減少により低調に推移したことや、販売価格が値下がりしたことにより、売上高は30億4百万円と前期に比べ6.4%の減少となりましたが、燃料価格の下落によるエネルギーコストの大幅な減少などにより、営業利益は48百万円と前期に比べ70.4%の増加となりました。
(石油)
燃料油の販売数量が新型コロナウイルス感染症(CОVID-19)の影響に伴う需要の減退により減少したことに加え、原油価格の大幅な下落により販売価格が値下がりし、売上高は18億6百万円と前期に比べ31.0%の大幅な減少となりましたが、販売費及び一般管理費の削減や仕入価格が下落している中、市況の安定化もあり、営業利益は48百万円(前期は3百万円の営業利益)となりました。
(不動産)
ショッピングセンターの賃料収入が、新型コロナウイルス感染症(CОVID-19)予防策として一時的に行ったテナントの臨時休業などの影響を受けて減少したことにより、売上高は15億45百万円と前期に比べ5.3%の減少となり、営業利益は8億61百万円と前期に比べ4.9%の減少となりました。
(運輸)
荷動きが低調に推移し、売上高は24億8百万円と前期に比べ7.1%の減少となり、加えて修繕費の増加などもあり、営業利益は75百万円と前期に比べ67.9%の大幅な減少となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは30億24百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは10億9百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは5億61百万円の支出となり、この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末残高に比べ14億52百万円増加し、64億26百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
仕入債務の減少による資金の減少が5億13百万円、法人税等の支払が4億36百万円ありましたが、税金等調整前当期純利益21億12百万円、減価償却費11億18百万円、売上債権の減少による資金の増加が4億77百万円、たな卸資産の減少による資金の増加が3億31百万円あったことなどにより、30億24百万円の資金の増加(前連結会計年度29億3百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
固定資産の取得による支出が11億42百万円あったことなどにより、10億9百万円の資金の減少(前連結会計年度11億63百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払が3億45百万円あったことなどにより、5億61百万円の資金の減少(前連結会計年度4億73百万円の減少)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 令和2年1月1日 至 令和2年12月31日)
|
前年同期比(%) |
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アグリ(百万円) |
9,037 |
98.1 |
|
化学品(百万円) |
12,470 |
95.5 |
|
建材(百万円) |
2,977 |
92.9 |
|
石油(百万円) |
1,769 |
68.7 |
|
不動産(百万円) |
37 |
87.9 |
|
運輸(百万円) |
272 |
192.4 |
|
合計(百万円) |
26,565 |
94.1 |
(注)1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.上記の金額には、外注製品受入高が含まれております。
b.受注実績
製品の大部分について、需要予測をもとに見込生産方式を採用しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 令和2年1月1日 至 令和2年12月31日)
|
前年同期比(%) |
|
アグリ(百万円) |
8,922 |
95.4 |
|
化学品(百万円) |
12,486 |
94.2 |
|
建材(百万円) |
3,004 |
93.6 |
|
石油(百万円) |
1,806 |
69.0 |
|
不動産(百万円) |
1,545 |
94.7 |
|
運輸(百万円) |
2,408 |
92.9 |
|
合計(百万円) |
30,175 |
92.4 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成31年1月1日 至 令和元年12月31日) |
当連結会計年度 (自 令和2年1月1日 至 令和2年12月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
吉野石膏株式会社 |
3,331 |
10.2 |
3,130 |
10.4 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の総資産は、429億39百万円(前期比3億30百万円増)となりました。流動資産は、受取手形及び売掛金が4億92百万円、原材料及び貯蔵品が2億18百万円それぞれ減少しましたが、現金及び預金が14億52百万円増加したことなどにより、218億98百万円(前期比7億29百万円増)となりました。固定資産は、有形固定資産が2億26百万円増加しましたが、投資有価証券が8億69百万円減少したことなどにより、210億40百万円(前期比3億98百万円減)となりました。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債は、リース債務が4億74百万円増加しましたが、支払手形及び買掛金が5億13百万円減少したことなどにより、158億60百万円(前期比4億2百万円減)となりました。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産は、その他有価証券評価差額金が5億10百万円減少しましたが、利益剰余金が12億13百万円増加したことなどにより、270億79百万円(前期比7億32百万円増)となりました。
2) 経営成績
(売上高及び営業利益)
売上高は301億75百万円(前期比7.6%減)、営業利益は17億59百万円(前期比10.9%増)となりました。
(経常利益)
営業外収益は4億66百万円と前連結会計年度に比べ54百万円の増加、営業外費用は59百万円と前連結会計年度に比べ28百万円の減少となり、経常利益は21億66百万円(前期比13.4%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益は27百万円と前連結会計年度に比べ27百万円の増加、特別損失は82百万円と前連結会計年度に比べ42百万円の増加、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合わせた税金費用は5億49百万円と前連結会計年度に比べ42百万円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益は15億59百万円(前期比14.5%増)となりました。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を及ぼす可能性のある要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。これらのリスクの回避に努めるとともに発生した場合の対応に万全を期してまいります。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、企業の持続的発展と企業価値の向上を実現するためには、株主資本の有効活用が不可欠であると考え、売上高、経常利益に加えてRОEを重要な指標の一つとして位置づけております。
当社グループでは令和3年1月から3カ年を対象とする「中期経営計画2023」をスタートさせ、①成長事業への積極的投資、②既存事業の収益力向上、③経営基盤の強靭化、④コンプライアンス経営の推進、を基本方針とし、連結売上高320億円、連結経常利益25億円、ROE6.0%以上を最終年度の経営目標として定めております。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
当社グループは、営業活動によって得られた資金を、市場環境や資本効率等を総合的に勘案し、更新投資及び成長投資、手元資金、株主還元等に適切なバランスで配分し、また必要に応じて追加の資金を財務活動によって調達することをキャッシュ・フローの基本方針としております。なお、更新投資は生産設備の更新及び合理化に、成長投資は研究開発及びそれに伴う設備投資並びに人材獲得・育成等に、手元資金は運転資金、財務基盤の強化等に、株主還元は配当金の支払等に充当しております。
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
同期間における営業活動によるキャッシュ・フローは30億24百万円の収入であり、投資活動によるキャッシュ・フローは固定資産の取得等により10億9百万円の支出及び財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払等により5億61百万円の支出となったことから、当連結会計年度における連結ベースの資金は、前連結会計年度から14億52百万円増加し、64億26百万円となっております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資資金については長期借入金での調達をしております。また、多額の資金需要が発生した場合には、これらに加えエクイティファイナンス等による調達手段についても検討することとしております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間の収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行っております。ただし、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますので、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。この連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a.たな卸資産
当社グループのたな卸資産の評価方法は、総平均法による原価法(収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)であります。当社グループが保有するたな卸資産について、市場価格の下落等により多額の簿価切下げが発生し、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。
b.固定資産の減損
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。将来、当社グループが保有する固定資産について、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により減損損失が発生し、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。
c.繰延税金資産
当社グループは、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っております。将来の課税所得の予測・仮定を変更した場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。また、税制改正に伴い、税率変更等が実施された場合は、繰延税金資産の計算の見直しが必要となり、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症(CОVID-19)の影響に関して、当社グループでは、翌連結会計年度中は一定期間継続するものと仮定して、当該連結会計年度の会計上の見積りを行った結果、新型コロナウイルス感染症(CОVID-19)による重要な影響はないと判断しております。
該当事項はありません。
当社グループは、「研究開発は企業価値向上の原動力」と位置づけ、新製品・新技術の研究開発に注力しております。特に、将来の成長が期待されている高機能性材料及びそれらの先端応用技術について、大学等の研究機関とも連携・共同して研究開発を進めております。
当社グループの研究開発要員は68名で、グループ総従業員数の約10%にあたります。研究開発要員のうち31名は製造技術支援要員で、既存製品に対するユーザーからの要求に対応して、品質向上やコストの低減などを進めております。
当連結会計年度における研究開発活動の主なものは、以下のとおりであります。
(1) アグリ
国立の研究機関であるNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のエネルギーコスト削減に関する研究活動に参画して得られた知見を基に、肥料工場における省エネルギー運転を検討実施し、その有効性を確認しました。
(2) 化学品
① 水処理薬剤
水処理薬剤分野では、超高塩基度ポリ塩化アルミニウムの増販計画に対応し、生産拠点の能力増強にかかる諸問題の解決を図りました。新製品の開発に関しては、浄水用膜ろ過システムの課題である、膜の目詰まりを低減できる新規水処理薬剤の開発に取り組み、試作を行いました。
② 機能性材料
メディカル材料分野では、製造コスト削減及び品質安定化を目指し、生分解性ポリマーの製法の改良検討を進めました。また、新たな医療領域への適用検討についても、ユーザーとの共同開発に進展が見られました。
ナノ材料では、リチウムイオン電池向けや、自動車排ガス触媒向けの金属酸化物ゾルの需要増に応じ、製造効率化を含めた供給体制を強化しました。
高純度酸化タンタル・酸化ニオブ、微粉末ケイ酸、塩基性アルミニウム等では、製造効率化の検討や新たな用途拡大に向けた商品開発を行いました。
(3) その他の研究開発活動
生活の質を高めるライフサイエンス領域の研究開発を進めております。
魚うろこ由来3重らせんコラーゲン材料に関しては、多方面での応用を目指した研究を進める中、実用レベルの強度を示すコラーゲン繊維を開発しました。生活用資材に関しては、資材供給先が販売している日用品について、その防カビ・消臭メカニズムの解明を進め、製品技術資料を充実させました。
バカマツタケに関しては、プロジェクトチームにおいて、事業化に向けた技術開発を進めております。昨年7月31日に公表したとおり、栽培成績は着実に向上しているものの、生産安定性や生産コストなどが当社の想定する水準に至らず、令和3年度中の商業販売の開始は遅れる見込みとなっております。栽培試験を拡大し、令和4年度の事業化を目指しております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、以下のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
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アグリ |
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|
化学品 |
|
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その他の研究開発費 |
155 |
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合計 |
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(注)上記には、製造技術支援にかかる費用は含まれておりません。