第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、企業活動において全構成員が共有すべき基本的・普遍的な価値観を表すものとして、基本理念と行動基準を定めております。

<基本理念>

・「社会」、「生命」、「環境」に貢献する。

・株主、顧客・取引先、地域社会、従業員を大切にする。

・遵法精神を重んじ、透明な経営を行う。

<行動基準>

・社会から信頼される事業活動を行うため、社会規範、法令、会社の諸規定を遵守し、高い倫理観と良識を持って行動する。

・ものづくりに際しては、地球環境との調和を図り、常に安全確保に万全を期し、無事故・無災害に努める。

・相互協力、相互理解により人権を尊重し、風通しのよい働きやすい職場をつくる。

・企業活動の透明性を保つため、企業市民としてコミュニケーションを重視し、企業情報を適時、的確に開示する。

 

(2) 目標とする経営指標、経営環境及び対処すべき課題

当社グループは、このたび、長期ビジョン「Vision 2030」とそれに基づく新中期経営計画(2021~2023年度)「Vision 2030 StageⅠ」を策定いたしました。

 

長期ビジョン「Vision 2030」

 当社グループは、創立100周年を機に、10年先の2030年にありたい姿を描き、2030年に向けた長期ビジョン「Vision 2030」として「独創・加速・グローバル。化学の力で暮らしを変える。」を制定し、2021年3月に発行した「統合報告書2020」において公表しました。このたび、この「Vision 2030」の経営目標や取組方針などを具体的に策定しました。

イ 存在意義

当社の企業理念の下に、当社の存在意義(パーパス)を「化学技術でより良い生活環境の実現に貢献し続ける」と定義づけます。

ロ 経営目標(2030年)

・連結売上高 2,000億円超、 連結営業利益率 15%以上、 ROE 10%以上

・株主還元 安定的な株主還元の継続

ハ 基本的な取組方針

・当社グループが企業理念の下に、長年にわたり培ってきた3つの強みを価値創造のコアとして「Vision 2030」の達成に取り組んでいきます。

<3つの強み>
「社会、生命、環境にやさしい、安全・安心の“品質力”」
「多彩な人材が支える、最先端の“技術開発力”」
「高いコンプライアンス意識に基づく“経営推進力”」

・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、カーボンニュートラル、急速なデジタル化等、当社グループを取り巻く事業環境の不確実性が一段と増す中で、サステナブルな社会の実現に向けて貢献するとともに、その事業活動を通じて企業価値の向上を両立します。

・ESG・SDGs視点での経営への取り組みを継続的に推進し、経営基盤を更に強化し、この強固な経営基盤の上で、無機化学・有機化学の各事業方針に基づき「Vision 2030」達成に向け当社グループが一丸となって取り組みます。

 ニ 事業方針と重点施策

1) 無機化学事業

事業方針:「酸化チタンで培った技術をベースとした新たなる価値を創造し、環境ならびに情報化社会を支えてサステナブルな社会の実現に貢献する。」

重点施策:・酸化チタンの光学的特性を多様化させて、新たな価値創造を実現

・ICT普及や自動車EV化などの社会課題解決に機能性材料で貢献

・生産構造改革により環境負荷低減と生産効率化とを両立

2) 有機化学事業

事業方針:「顧客の価値向上に直結する独自製品を世界中に供給し、人々の食、健康、生命を支えてサステナブルな社会の実現に貢献する。」

重点施策:・バリューチェーンを意識した開発・商業化の推進

・自社技術の錬磨・進化による価値創造加速と成長路線復活
・主力製品の世界一低コスト製造と顧客への安定供給
 

新中期経営計画(2021~2023年度) 「Vision 2030 StageⅠ」

イ 基本方針

本中計は、長期ビジョン「Vision 2030」からバックキャストした3段階の最初の中期経営計画「Vision 2030 StageⅠ」として、特に、ESG・SDGs視点での経営の取り組み強化を推進することにより、サステナブルな企業価値創造を目指すことを基本方針とします。

ロ 2023年度経営目標など

・連結売上高 1,250億円超、 連結営業利益率 13%以上、 ROE 10%以上

・株主還元方針:安定的かつ連結業績を反映した配当の継続

 

2020年度

実績

2023年度

計画

増減率

 売上高

1,017

億円

1,250 

億円

 

 営業利益

51

億円

166

億円

2.2

 経常利益

59

億円

158

億円

1.7

 親会社株主に帰属する当期純利益

33

億円

124

億円

2.7

 営業利益率

13

 

 ROE

10

%以上

 

 

(注)2022年3月期の期首より「収益認識基準に関する会計基準」等を適用し、当該基準等に基づいた予想となっております。このため、2020年度実績値に対する売上高の増減率は記載しておりません。

 

ハ 重点施策

全社及び各事業レベルの取り組むべき重点施策は次の通りで、毎年事業計画を見直し、最終年度の業績目標の達成に向け取り組みます。

 

全社

□ ESG・SDGs視点でのサステナブルな経営の取り組みの強化
□ マテリアリティの特定と各マテリアリティに関連する取り組みの強化
□ DXの推進と業務効率化による働き方改革
□ コンプライアンス経営の継続・強化
□ リスクマネジメントの強化
□ トップラインの拡大
□ 新事業・新製品創出力の強化
□ 「Vision 2030」に向けた社内の構造・意識改革への継続的な取り組み
□ 資本コスト経営の徹底~キャッシュ・コンバージョン・サイクル全体の改善など~

 

無機化学事業

□ 高機能・高付加価値品の販売比率向上
□ 電子部品材料と導電性材料の拡販戦略の実行
□ 更なる成長ドライバとなる新製品の開発加速
□ 主原料鉱石の有利調達の実現
□ 廃棄物低減や製造及び業務プロセス改善による四日市工場のコスト削減の推進
□ 製造拠点の最適化に向けたマスタープランの始動
□ 温暖化ガス削減に向けたロードマップ作成

 

有機化学事業

□ 主力農薬原体の世界一低コスト製造と安定供給により当社世界市場占有率の拡大
□ 次期主力農薬の製造コスト低減と需要拡大
□ バイオラショナル分野の開発・商品化とIPM深化
□ 農薬の販社複数起用など戦略的・革新的な営業施策の実行
□ 世界各国での農薬登録の取得・維持
□ 他社M&Aや提携推進による事業規模拡大
□ 化学合成技術の錬磨と伝承の基盤強化
□ 動物用医薬品のグローバル展開

   *IPM(Integrated Pest Management 総合的病害虫・雑草管理)

 

2 【事業等のリスク】

 

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項は、以下の通りであります。但し、以下は当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在し、将来的に投資家の判断に影響を及ぼす可能性もあります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績などに与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。当社グループは、リスク管理の基本方針とその管理体制を「リスク管理規程」において定め、代表取締役社長を委員長とする企業リスク管理委員会を組織し、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理とリスクの未然防止を図っております。

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年6月28日)現在において判断したものであります。

 

(1)販売活動に関するリスク

① 無機化学事業の業績は、主たる製品用途である建築・自動車・家電・通信などの需要動向に大きく左右されることから、世界経済が低迷し、特に主要市場である日本やアジア地域での需要が縮小した場合、販売数量が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 海外競合メーカーが再編による事業拡大を目指し、また、中国メーカーが生産能力を増強している中、販売環境は厳しさを増してきております。このような状況の中、競合他社がシェア確保に向けた価格戦略をとった場合、市況が悪化する可能性があります。当社グループでは、高付加価値銘柄の販売に注力する他、需要家へのきめ細かな技術サービスなどにより、汎用品の販売競争とは一線を画すポートフォリオの転換を進めておりますが、想定を超えて競争環境が激化した場合、販売数量の減少や販売価格の低下などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 有機化学事業の主力農薬は、グローバルに事業を展開しておりますが、各地域での天候や病害虫の発生状況などにより、その販売数量が変動します。異常気象による農産物の収穫量の減少や病害虫の発生減などにより農薬の需要が減少した場合、販売数量が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 農薬業界では、世界的な大型再編を通じて大手競合メーカーによる市場の寡占化が進む他、世界的にジェネリック農薬の普及が進み、価格競争が激しくなるなど、農薬市場の競争環境は厳しさを増してきております。当社グループでは、新規剤や混合剤の開発、対象作物の適用拡大を進めるほか、海外での現地法人設立や現地農薬会社への出資など、自主推進販売拠点の構築を進めておりますが、想定を超えて競争環境が激化した場合、販売数量の減少や販売価格の低下などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 

(2)生産・原料調達に関するリスク

① 無機化学事業の主要原料であるチタン鉱石は、すべて海外からの調達に依存しております。また、サプライヤー側では、大手メーカーによる市場の寡占化が進んでいる中、操業事故や政情不安などが発生した場合、チタン鉱石の供給量が減少する可能性があります。当社グループでは、既存サプライヤーとの取引関係の維持強化や新規供給候補先の探索など調達ソースの複数化に努めておりますが、万一、サプライヤー側で事故などが発生して供給が滞った場合、製品の安定的な製造、販売に支障をきたし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 無機化学事業は装置産業であり、多額の設備投資や設備修繕費を必要としております。大型の設備投資の実施に当たっては、将来の需要予測や採算性を慎重に検討し決定しておりますが、市場動向などが変化した場合、新規設備の稼働率が十分上がらないことなどにより、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 有機化学事業の主力農薬の原料調達や製造委託については、安価で品質の高い取引先を求めて取り組んできた結果、特定国に集中する傾向にあります。当社グループでは、原料調達先や製造委託先の複数化を進めておりますが、相手先国での法規制の強化や取引先での操業事故などにより調達に制約を受けた場合、調達コストの上昇、生産の遅延や休止などを引き起こし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 原材料価格の上昇は、当社グループの製造コストの上昇につながります。これらのコストを自助努力で吸収できず、また、製品の販売価格にも十分転嫁できなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 

(3)研究開発活動に関するリスク

① 農薬の新製品の開発には、多額の開発費用と長い期間を必要としております。当社グループでは、開発の意思決定後も、計画の進捗状況を定期的に検証し、必要に応じて計画を見直すなどしながら開発を進めておりますが、開発期間中の市場変化や技術革新などにより予定していた時期に新製品の上市ができず延期、又は上市を断念せざるを得なくなった場合、当社グループの将来の成長と収益に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)災害、事故、感染症等に関するリスク

① 当社グループは、災害などに備えて事業継続計画を策定し、各拠点で防災対策を実施しておりますが、主要な製造拠点である四日市工場が南海トラフ地震の被災想定地域に存在しているため、大規模な地震が発生し、津波・液状化などによる重大な被害を受けた場合、操業が中断し、生産や出荷が困難となるなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

② 当社グループは、計画的な設備の更新と修繕などにより設備の予防保全に努めておりますが、大規模な設備トラブル、事故、火災などが発生した場合、操業が中断し、生産や出荷が困難となるなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 当社グループは、新型インフルエンザなどの感染症に備えて、予防対策の徹底、感染症蔓延時の行動計画などを策定しておりますが、世界的に感染症の流行が拡大した場合、事業活動が制限され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
特に、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、サプライチェーンの一部に混乱がみられることから、流通在庫の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、新型コロナウイルス感染症に対する当社グループ内のリスク管理としては、グループ常設の新型インフルエンザ対策本部が中心となり、グループ各社を含む各部門対策チームで取り組みを進めています。具体的な対策としては、テレワーク、時差出勤、サテライトオフィスなどの多様な勤務形態の活用、社内会議のオンライン化やオフィスの飛沫感染対策の実施を進めております。

 

(5)為替に関するリスク

① 当社グループの海外売上高比率は約50%で、米ドルやユーロなど円以外の取引通貨も多くあります。これら通貨に対する円高の進行は、売上高や営業利益の減少などにより業績に影響を与えます。当社グループでは、為替予約により為替相場の変動からの影響を最小限に抑える努力を行っておりますが、急激に円高が進行した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 

(6)情報の流出に関するリスク

① 当社グループは、保有する技術・営業などの事業に関する機密情報や個人情報などの外部流出を防止するため、社内規程の整備とその運用の徹底を通じて万全を期しております。しかしながら、不正アクセスやサイバー攻撃などの不測の事態によりこれらの情報が漏洩した場合、社会的信用の失墜などにより、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
 

(7)財務に関するリスク

① 当社グループは、将来の収益力に基づく課税所得の見積もりにより繰延税金資産の回収可能性を判断しております。主要な仮定の1つである予想売上高は、見積もりの不確実性が高く、売上高が変動することに伴い、課税所得の見積額が変動することにより、繰延税金資産の回収可能性の判断に重要な影響を与えるリスクがあります。事業環境の急激な変化などにより将来の予想売上高が減少した場合には、繰延税金資産を減額せざるを得ず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

② 当社グループは、金融機関からの借入などによる資金調達を行っておりますが、世界経済の動向や各国の金融政策などにより金融情勢が変化した場合、当社グループの資金調達に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが金融機関との間で締結している借入契約には、財務制限条項が付されているものがあります。万一、業績悪化などにより同条項に抵触した場合、当社グループの資金調達や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 当社グループは、事業用の資産や他社への出資による株式など様々な資産を保有しております。これら資産については、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローによって残存する資産価額を回収できるかを定期的に検証しておりますが、将来の事業環境の変化により残存価額の回収が見込めなくなった場合、その回収可能性を踏まえ減損損失を計上しなければならず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④ 当社が保有するブラジル非上場会社(Ouro Fino Química S.A.)の投資有価証券の帳簿価額は、取得価額決定の基礎となる事業計画に基づいており、当該事業計画の主要な仮定である成長率は不確実性を伴っております。成長率が低下し、超過収益力が毀損していると判断された場合は投資有価証券評価損を計上する可能性があります。
 

(8)品質に関するリスク

① 当社グループでは、製造・販売する製品の品質管理体制を整備しながら、顧客の要望に応えるべく品質水準の確保に努めております。また、品質トラブルが発生した場合に備えて、生産物賠償責任保険を付保するなどリスクの軽減に努めております。しかしながら、予期せぬ事象により大きな品質問題が発生し、損害賠償額が保険金額を上回った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 

(9)環境に関するリスク

① 当社グループでは、生産活動を行う上で発生する排ガス、排水、産業廃棄物などの処理に関して、関係法令を遵守し、適切に処理を行っておりますが、不測の事態などにより生産活動の制限や追加的な対策コストが発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 

(10)法的規制に関するリスク

① 国内外で化学物質に関連する法的規制が強化されて行く中、当社グループでは、これら規制を遵守すべく対応を進めておりますが、当社グループの予想を大きく上回る規制強化が行われた場合、生産・販売活動の制限や追加的な対策コストが発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 世界的に農薬に関する法規制が強化されて行く中、当社グループでは、これに適切に対応すべく取り組んでおりますが、登録要件などの見直しにより当社グループの製品がその要件などを満たさなくなった場合、再登録が認められず失効、又は開発中の新製品が予定していた時期に上市ができずに延期、もしくは上市を断念せざるを得なくなり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 当社グループは、将来の事業展開に有益である特許権や商標権(ブランド)などの知的財産権の取得・維持に努めております。併せて、他社の知的財産権の調査を行いつつ、これらに抵触して問題が発生することの無いように努めておりますが、当社の意図にかかわらず侵害などが発生した場合、販売差し止めや多額の損害賠償請求などを受ける可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 

(11)気候変動に関するリスク

① 当社四日市工場は石炭ボイラーを用いた蒸気供給、発電を行っております。将来、炭素税の賦課や温暖化ガス排出規制の強化が進んだ場合、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。対策として、当社グループでは温暖化ガス削減に向けたロードマップの作成に着手しております。

② 近年、世界的に発生が増加傾向にある台風、豪雨や干ばつ等の異常気象により、各地域の農薬の需要が減少した場合は、当社グループの農薬の販売数量が減少し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)その他経営全般に関するリスク

① 当社グループは、製品の販路開拓や新規分野への事業展開などを目的に国内外の企業、研究機関などとの間で様々な提携関係を構築しております。しかしながら、予期せぬ市場環境の変化、当事者間の利害の不一致、事業目標の相違などにより、現状の提携関係を維持できない、又は期待していた成果を十分に得られなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 当社グループでは、取引を行うに際して、相手先の業績、財務状態などを考慮して与信限度額を設定し、適切に債権管理を行っておりますが、取引先の予期せぬ信用不安などにより貸倒れなどが発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 当社グループは、グローバルに事業活動を展開しているため、日頃から各地域の社会情勢や政治情勢などの情報収集に努めておりますが、予期せぬテロや紛争などにより、当該地域の情勢が不安定化した場合、事業活動が制限され、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

④ 当社グループは、事業活動を進める上で必要な専門的な技量や経験を有する人材の確保に努めておりますが、少子・高齢化や労働市場の需給バランスの変化、人材流動化の進展などにより、必要とする人材の確保が計画通り進まなかった場合、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(経営成績等の状況の概要)

 

(1) 経営成績の状況

当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の蔓延・拡大による経済活動の制限に起因し、急速に悪化しました。その後は、いち早く中国経済が急速に回復し、また、欧米をはじめ主要地域では経済活動が段階的に再開したことにより、地域、業種によって差があるものの、景気回復の動きがみられました。国内経済も個人消費の落込みを中心に厳しい状況で推移しましたが、生産活動については当連結会計年度末に向けて回復の動きが強まりました。しかしながら、足元では度重なる感染拡大に加えて、半導体不足による自動車生産への影響など、先行き不透明な状況が継続しました。
 このような状況下、当社グループは2020年9月に創立100周年を迎え、2020年のあるべき姿として、「強くて、信頼されるケミカルカンパニーとしてブランド力のある会社」を目指して、既存事業の守りを固めつつ、成長に向けた攻めの取り組みを強化してまいりました。しかし、特に無機化学事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい事業環境が続きました。酸化チタン販売では、期前半の落ち込みが著しく、このため前連結会計年度を大きく下回りましたが、高機能・高付加価値製品は期後半の回復により前連結会計年度を上回りました。有機化学事業においては、農作物栽培への同影響が限定的に留まり、主力の農薬の販売は海外向けを中心に順調に推移しました。
 この結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高1,017億円(前期比7億円増)、営業利益51億円(前期比10億円減)、営業外では期末にかけ円安が進み為替差益を計上するなどで経常利益59億円(前期比5億円増)、親会社株主に帰属する当期純利益33億円(前期比10億円増)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

 

(無機化学事業)

酸化チタンは、新型コロナウイルス感染症の影響により自動車及び建築用途向けの販売が期前半に大幅に減少したあと、徐々に回復傾向に転じ、当連結会計年度末に向けてアジアの酸化チタン市況が持ち直すなど回復度合いが強まりましたが、期を通じての挽回には至らず売上高は379億円(前期比18億円減)となりました。
 機能性材料は、電子部品用材料が5G関連で堅調に推移し、期前半に落ち込んだ自動車関連も期後半には回復の動きがあり、加えて、抗菌・抗ウイルス分野で光触媒用酸化チタンの販売が伸長したことなどから、売上高は119億円(前期比1億円増)となりました。
 損益面では、酸化チタンの販売数量の減少とこれに伴う操業調整による固定費負担増に加えて、原料鉱石価格の高止まりなどにより、販売、原価の両面から収益を圧迫しました。
 この結果、無機化学事業の売上高は498億円(前期比16億円減)、営業利益は9億円(前期比27億円減)となりました。

 

(有機化学事業)

農薬の国内販売は、剤毎の増減はあるものの、主力殺線虫剤の落ち込みを他の剤でカバーするなどの施策により売上高が前連結会計年度を上回りました。
 海外販売は、米国において、穀物生産の活況でトウモロコシ用除草剤などの販売が好調で、前年の大洪水の影響により増加した流通在庫の消化も進みました。欧州では、競合剤の登録失効により殺線虫剤の販売が伸びるなど順調に推移しました。アジアでは、害虫の多発があり殺虫剤の販売が拡大しました。
 新型コロナウイルス感染症の影響は、米国の外食産業向けの生鮮野菜栽培の減少による園芸用殺虫剤及び殺菌剤の需要減少などがありましたが、限定的でした。
 農薬以外では、動物用医薬品の売上高が前連結会計年度を上回りました。
 この結果、有機化学事業の売上高は483億円(前期比21億円増)、営業利益は63億円(前期比19億円増)となりました。

 

(その他の事業)

売上高は35億円(前期比1億円増)、営業利益は5億円(前期並み)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比75億円増加の1,800億円となりました。これは、現金及び預金が50億円、受取手形及び売掛金が21億円、たな卸資産が7億円、有形固定資産が8億円それぞれ増加したことなどによるものです。
 負債は、前連結会計年度末比47億円増加の1,005億円となりました。これは、長短借入金・社債が80億円増加しましたが、支払手形及び買掛金が29億円減少したことなどによるものです。
 純資産は、利益剰余金が25億円増加したことなどにより、前連結会計年度末比28億円増加の795億円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ50億円増加し、259億円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは47億円の収入(前期比14億円の収入増)となりました。これは、税金等調整前当期純利益39億円、減価償却費及びその他の償却費50億円、その他の流動資産の減少9億円、その他の流動負債の増加9億円などの資金増加要因がありましたが、売上債権・たな卸資産の増加27億円、仕入債務の減少31億円、法人税等の支払3億円などの資金減少要因があったことなどによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、61億円の支出(前期比7億円の支出減)となりました。これは、固定資産の取得などによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、63億円の収入(前期比58億円の収入増)となりました。これは、長短借入金・社債は80億円純増しましたが、リース債務及び割賦債務の返済8億円や配当金の支払7億円などがあったことによるものです。

 

当社グループは、事業の収益力を高めることで経営環境の変化に耐え得る強固な財務基盤の構築を目指しております。具体的には、安定した期間利益を計上し、着実に自己資本比率を高めるとともに、高いキャッシュ・フローの創出力を通じた有利子負債の削減を進めております。

当社グループの資金需要の主なものは、原料費、労務費、委託費など製品の製造にかかわる製造費用の他、販売費や農薬を中心とした研究開発費を含む一般管理費など事業活動に必要な運転資金に加えて、装置産業である酸化チタンを製造するための設備の新設や維持更新を中心とした設備資金であります。
 原料鉱石価格の高止まりや設備投資、研究開発による高い資金需要が引き続き想定されることから、今後の資金調達については、手元資金や営業活動によるキャッシュ・フローから創出するとともに、金融機関からより安定的で低コストの借入を実施していきます。さらに新型コロナウイルス感染症の影響を含む事業等のリスクの顕在化などによる突発的な資金需要に備え、主要金融機関とは既存の80億円のコミットメントラインに加え、緊急的な資金調達対策として100億円のコミットメントライン契約を締結し、手元流動性を確保しております。

 

 

当社の企業集団のキャッシュ・フロー指標を示すと、次のとおりであります。

 

 

2017年3月

2018年3月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

自己資本比率(%)

40.1

42.0

44.7

44.5

44.2

時価ベースの自己資本比率(%)

28.4

32.6

26.7

12.8

20.2

債務償還年数(年)

4.0

3.1

10.1

15.8

12.7

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

12.8

19.0

6.6

5.5

8.3

 

(注)1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値より算出しております。

2 有利子負債にはリース債務等を含んでおります。

3 各指標は以下の算式により計算しております。

※自己資本比率:自己資本/総資産

※時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

 (株式時価総額は期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。)

※債務償還年数:有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー

※インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。

なお、連結決算日における資産及び負債の連結貸借対照表上の金額及び連結会計年度における収益及び費用の連結損益計算書の金額の算定には、将来に関する判断、見積りを行う必要があり、当社グループは過去の実績や状況等を勘案し、合理的に判断しておりますが、今後の環境、条件等の変動により、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしては、以下に記載する会計上の見積りは当社グループにとって重要であると判断しております。

①投資の減損

当社グループは、取引関係維持のために販売先や金融機関の株式を保有しております。これらの株式には、価格変動性の高い公開会社の株式と株価の決定が困難な非公開会社の株式が含まれております。公開会社の株式への投資の場合、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には減損処理を行い、30~50%程度下落した場合には、回収可能性を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。また、非公開会社の株式への投資の場合、それらの会社の純資産額が取得原価に比べ50%以上下落した場合には減損処理を行い、30~50%程度下落した場合には、回収可能性を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。

 

②繰延税金資産

当社グループは、回収可能性がないと判断される繰延税金資産に対して評価性引当額を設定し、適切な繰延税金資産を計上しております。評価性引当額の算定においては、将来の課税所得と実現性の高いタックスプランニングに基づいて検討を行っております。

なお、当連結会計年度における将来の課税所得については、新型コロナウイルス感染症の先行きが不透明ではありますが、引き続き経済活動が回復基調にあり、ワクチン接種も開始されたことから、業種による景況差はあるものの全般的に景気回復が続くという前提のもと見積りを行っております。

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

 

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年比(%)

無機化学事業

46,416

△17.4

有機化学事業

30,955

△5.4

合計

77,371

△13.0

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、販売価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当社グループは、主として見込み生産を行っております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年比(%)

無機化学事業

49,856

△3.2

有機化学事業

48,364

4.7

その他の事業

3,553

5.6

合計

101,774

0.7

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

なお、当連結会計年度において、長瀬産業株式会社に対する販売割合は、10%未満であるため、記載を省略しております。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

三井物産株式会社

9,794

9.7

10,264

10.1

長瀬産業株式会社

10,127

10.0

 

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

 

経営上の重要な契約等は、次のとおりであります。

営業上の重要な契約

 

契約締結先

契約発効日

摘要

(スイス)
SYNGENTA AG(シンジェンタ アクチエンゲゼルシャフト)

1997年12月17日

 (契約内容)当社が所有する一定の除草剤、殺菌剤及び殺虫剤(4剤)のアジア・パシフィック地域を除く世界市場における販売に関する権利の供与

 (有効期間)当該製品の登録が継続する期間

 (対価)一時金(クロージング時及び登録取得時)

 

 

5 【研究開発活動】

 

当社グループは「『社会』、『生命』、『環境』に貢献する。」という基本理念に基づき、無機化学、有機化学の各分野における新製品の開発や生産技術の向上に取り組むとともに、世界的な関心が高まる環境、エネルギー、バイオ、IT、食料等の各領域において、無機、有機の垣根にこだわることなく、新規事業の探索にも取り組んでおります。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、8,639百万円となりました。

 

セグメントごとの研究開発は、次のとおりであります。

 

(無機化学事業)

長年に亘る酸化チタン事業で蓄積されてきた技術をベースに、高機能・高付加価値品の開発に力を入れております。
 高付加価値品に関しては、独自の粒子合成技術を応用した板状チタンについて量産化の目途を付けました。同品は、“シルクのような質感”と“輝き”を両立させた意匠感を示すことが特徴で、新たな色彩ブランドを立ち上げて市場投入してまいります。艶消し材料については、既存品に対して耐候性や触感が良好であることに着目し、塗料分野やプラスチックス分野向けの技術データ採取に取組んでおります。また、黒色遮熱材料は、従来のマンガン系製品以上に漆黒度が高い物質を見出し、商品化検討を加速させております。
 機能性材料に関しては、電気自動車や第5世代通信(5G)用に需要が期待される次世代の積層セラミックコンデンサー(MLCC)用の高純度酸化チタンの開発に注力しております。同品の優れた分散性が顧客から評価されており、更なる改良を進めております。既に商品化している可視光応答型光触媒酸化チタンは、昨今のコロナ禍の影響を受けて引き合いが大幅に増えたことから、顧客の使い勝手が更に良くなるように、加工品タイプの改良に力を入れております。
 大学と共同研究を進めてきた銅ナノ粒子については、既存品では未達であった低温で成膜する粒子のスケールアップ合成法を確立し、実用化への目途を立てました。また、有機/無機の材料合成技術を活かして開発した酸化チタンの溶剤分散体は、“酸化チタンの特徴である高屈折率”と“微粒子化による透明性”を両立させており、顧客から次世代の光学材料として高い評価を受けております。
 

当事業における研究開発費は、1,539百万円となりました。

 

(有機化学事業)

農薬については、自社開発原体を中心に新規製剤や新規混合剤の開発の他、農薬登録国や適用作物の拡大などに向けた研究開発に注力して取り組んでおります。
 近年開発した新規剤では、うどんこ病に卓効を持つ殺菌剤ピリオフェノンが各国で農薬登録を取得後、上市が進んでいる他、菌核・灰色かび病など広いスペクトラムを持つ殺菌剤イソフェタミドは、2015年のカナダ、米国での上市を皮切りに、2018年には日本、欧州で、さらに中南米、大洋州でも販売を開始しました。また、チョウ・蛾類を初め広いスペクトラムを持つ殺虫剤シクラニリプロールは、2017年に韓国、2018年には日本、米国、カナダでも販売を開始しました。現在は、アジア及び中南米を中心に開発を進めており、2021年にブラジル、メキシコ及びベトナムでの販売開始を予定しております。安全性に優れるトウモロコシ用除草剤トルピラレートは、2017年より、国内及び米国で単剤の販売を開始して以降、アルゼンチン、メキシコ、カナダ、韓国、フィリピンに販売地域を拡大しており、2021年から米国及び日本で混合剤の販売を開始する予定です。水稲用除草剤ランコトリオンは、国内で2019年に単剤登録が、2020年に混合剤登録が認可され、2021年より販売を開始します。
 さらに、国内の食の安全・安心指向の高まりや、抵抗性発達のために有効な既存化学農薬が不足しているなどの市場ニーズに対応するため、微生物殺菌剤、接触型忌避剤及び天敵昆虫等の製品群の開発にも注力しております。特に2種の天敵昆虫類については、農家の利便性に配慮した簡易型組立資材(バンカーシート)を付帯した製品を開発、農食事業26070Cで実用化技術を確立し、2016年からバンカーシートと組み合わせた3製品をJA全農の全国組織を通じて販売しています。また、2019年より食品添加物を有効成分とするコナジラミ忌避剤ベミデタッチを販売開始し、好評を得ております。当社では近未来の植物防疫の姿を見据え、これらと安全性の高い当社の化学農薬群を組み合わせて、独自のIPMプログラムを確立するとともに、従来の化学農薬コンセプト・分野とは異なる場面においても、当社全製品の普及拡大を目指しております。

当社の農薬事業は、自社での創生・開発をベースとしておりますが、環境変化の激しい昨今、他社開発剤の導入や他社との共同開発にも積極的に取り組んでおり、2010年以降海外企業から導入した水稲除草剤を国内で開発・上市したほか、2015年には海外企業が発明した新規の非選択性除草剤を全世界で共同開発する契約を締結し、第一優先国である米国、カナダ、ブラジル、オーストラリア、アルゼンチンで登録申請を済ませており、更に東南アジア、中南米等でも開発、登録作業を開始しております。なお、審査期間の短いスリランカでは登録を取得、2019年より販売を開始しております。
 農薬以外では、ヘルスケア事業(医薬・動物用医薬品関連)についても、特色ある商品開発を進めております。長年にわたる研究開発で培った技術とシーズ化合物を活かし、IKV-741(フザプラジブナトリウム)が、動物用医薬品の第一弾であるイヌ膵炎急性期用抗炎症剤として、2018年に共同開発先の日本全薬工業(株)から『ブレンダZ』のブランド名で発売され、さらに2021年3月より自社製品『ブレンダ』として発売されています。本薬剤は米国でも開発を進めており、2022年度の商業化を目指しております。さらに、皮膚系疾患や駆虫系の薬剤において、後続するパイプラインの整備を推進中です。
 当社の有機化学コア技術に基づくCF3ピリジン化合物(医薬用中間体)を、医薬原薬「セビメリン塩酸塩」に続く製造受託事業の柱と位置づけ、新たな受託生産につなげるべく、普及活動に取り組んでおります。
 2014年4月より推進してきた新規バイオ抗がん剤(医薬用HVJ-E)の開発は、2020年10月9日、開発撤退を公表しました。
 

当事業における研究開発費は、6,983百万円となりました。

 

なお、当連結会計年度におけるセグメントに帰属しない全社共通の研究開発費の金額は116百万円となりました。