文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、法律を遵守し健全で透明な企業経営を行うことを基本に、「化学」を通じ優れた製品を提供することにより社会の発展に貢献するとともに、株主、取引先、社員及び地域社会等のステークホルダーからの期待と信頼に応え、また、環境に配慮した事業活動を行うことを経営理念としております。
この理念のもと、当社は独自の特色ある技術を活用することにより高付加価値製品の開発を進め、グローバルな視野で化学を中心に事業を展開する技術指向型の企業グループを目指しております。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「中期経営計画(2018年3月期~2020年3月期)」において掲げる目標は、営業利益率6.5%以上(商社事業を除く営業利益率8.0%以上)、経常利益2020年3月期 130億円、ROE 7.0%以上、投資金額3年間 500億円(成長投資100億円、維持更新投資200億円、M&A等200億円)としております。
(3) 経営環境
引き続き政府の各種政策等による景気の回復が期待されるものの、不安定な国際情勢や、米国新政権の政策による影響等、海外経済の不確実性により先行き不透明な状況が続くものと予想されます。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループにつきましては、化学品事業において、工業薬品の価格改定など収益改善に取り組むとともに、二次電池材料の販売開始や、セルロース誘導体事業・機能性高分子事業における拡販を見込んでおります。その一方、農業化学品事業においては、新規殺菌剤「ピシロック」類の普及・拡販や、事業譲受契約を締結したゾエティス・ジャパン株式会社のプラントヘルス事業による寄与を見込むものの、海外市場における既存製品の競争激化や、新規農薬の開発に伴う研究開発費が引き続き高い水準で推移することが見込まれます。
また、原燃料価格の上昇による影響を見込んでおります。
かかる経営環境の中、当社グループといたしましては、引き続き「中期経営計画(2018年3月期~2020年3月期)」の主題である「事業収益力の向上」と「新規事業の創出」を推進し、さらなる企業価値の向上に向けた諸施策を全力で実行に移してまいります。
「中期経営計画(2018年3月期~2020年3月期)」の詳細につきましては、平成29年5月19日付当社プレスリリース「新中期経営計画(2017年度~2019年度)の策定に関するお知らせ」をご参照ください。
(当社ウェブサイト http://www.nippon-soda.co.jp/)
(5) 会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
①基本方針の内容
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の経営理念や当社企業価値の様々な源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させる者でなければならないと考えております。
一方、金融商品取引所に上場する株式会社としての当社株主の在り方は、当社株式の市場における自由な取引を通じて決まるものであり、当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされた場合にこれに応じるべきか否かの判断も、最終的には株主の皆様の全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大規模買付行為や買付提案の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対して明白な侵害をもたらすおそれのあるもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、対象会社の株主や取締役会が買付行為や買付提案の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提示するために合理的に必要十分な時間や情報を提供することのないもの、買付条件等が対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に照らして著しく不十分または不適当であるもの、対象会社の企業価値の維持・増大に必要不可欠なステークホルダーとの関係を破壊する意図のあるもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社は、上記の例を含め当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある大規模な買付等を行う者は、例外的に当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切と考えております。
②財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み
当社は、法律を遵守し健全で透明な企業経営を行うことを基本に、「化学」を通じ優れた製品を提供することにより社会の発展に貢献するとともに、株主、取引先、社員及び地域社会等のステークホルダーからの期待と信頼に応え、また、環境に配慮した事業活動を行うことを経営理念としております。この理念のもと、当社は独自の特色ある技術の活用により高付加価値製品の開発を進め、グローバルな視野で化学を中心に事業を展開する技術指向型の企業グループを目指しております。
この経営の方針を踏まえ、厳しい事業環境のもとでも安定的な利益を確保できる事業構造・体制を目指し、農業化学品、機能化学品等の分野において新規製品の開発を推進し企業化を図るとともに、生産効率のさらなる追求や利益管理の徹底により既存事業の競争力強化を進める一方、スリムで効率的な組織への改革や人的パワーの活性化を促進する等、経営基盤の強化を図っているほか、生産・財務・購買を中心にグループ各社と連携を深め、グループ全体として経営資源の効率化や利益の最大化に取組んでおります。さらに、環境保全への取組み、経営情報のディスクロージャー、法令倫理面の社内体制強化等も推し進め、社会からの信頼性向上を図ってまいります。
当社は、これらの取組みとともに株主の皆様をはじめ顧客、取引先、社員及び関係会社等のステークホルダーとの信頼関係をより強固なものにし、企業価値の中長期安定的な向上を目指して努力しております。
③基本方針に照らして不適切な者によって財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
中長期的な企業価値の向上を目指す当社の経営にあたっては、幅広いノウハウと豊富な経験、並びに顧客、取引先、社員及び関係会社等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への十分な理解が不可欠であります。特に、農業化学品や機能化学品において高付加価値製品の開発を推進するためには、中長期的観点から経営資源を継続的、重点的に投入する必要があり、また、この開発を支える「当社独自の特色ある技術」を今後とも確保し継承するには、国内外の取引先をはじめ社員及び関係会社等と安定的かつ強固な信頼関係を維持することが不可欠であります。これらの当社の事業特性に関する十分な理解がなくては、株主の皆様が将来実現することのできる株主価値を適正に判断することはできません。
突然大規模買付行為や買付提案がなされたときに、大規模買付者の提示する当社株式の取得対価が妥当かどうかを株主の皆様が短期間のうちに適切に判断するためには、大規模買付者及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供される必要があります。株主の皆様は、当社取締役会の意見を参考にしつつ、大規模買付者の提案を検討することが可能となり、最終的な応否を適切に決定する機会を与えられることとなります。
これらを考慮し、当社取締役会は、当社株式に対して大規模買付等が行われた場合に、株主の皆様が適切な判断をするために、必要な情報や時間を確保し、買付者等との交渉等が一定の合理的なルールに従って行われることが企業価値ひいては株主共同の利益に合致すると考え、大規模買付時における情報提供等に関する一定のルールを設定し、会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって大規模買付等がなされた場合の対応方針を含めた、「当社株式の大規模買付行為への対応策(買収防衛策)」を導入しております。
この、「当社株式の大規模買付行為への対応策(買収防衛策)」(以下「本プラン」という)の詳細につきましては、平成27年5月19日付当社プレスリリース「当社株式の大規模買付行為への対応策(買収防衛策)の継続について」をご参照ください。
(当社ウェブサイト http://www.nippon-soda.co.jp/)
④上記取組みの合理性等の確保について
本対応策は、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みであり、当社役員の地位維持を目的としたものではなく、且つ当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうものでもないと考えております。
また、本対応策は、当社株式に対する大規模買付行為がなされた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や時間を確保し、または株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもっております。
さらに、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合において、当該大規模買付行為が、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうおそれがあることを理由として対抗措置を発動する場合には、必ず株主総会において対抗措置発動の可否について決議をとることとしており、株主の皆様のご意思を反映し当社取締役会の恣意的な判断による対抗措置の発動を防止する仕組みが確保できております。
なお、本対応策における対抗措置を発動するか否かの判断に際しては、本対抗措置を適正に運用し、当社取締役会によって恣意的な判断がなされることを防止し、その判断の客観性及び合理性を担保するために、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される特別委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するよう、本対応策の透明な運用を担保するための手続きも確保されております。
(ご参考)買収防衛策の非継続について
本プランの有効期間は、平成30年6月28日開催の第149回定時株主総会終結の時までとなっております。当社は平成30年4月27日開催の取締役会において、本プランの非継続を決議いたしました。詳細につきましては、当社ホームページ平成30年4月27日付「当社株式の大規模買付行為への対応策(買収防衛策)の非継続について」をご参照ください。
(当社ウェブサイト http://www.nippon-soda.co.jp/)
当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす主要なリスクには以下のようなものがあります。
なお、これらは当連結会計年度末において当社グループが判断したものであり、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではありません。
1.市場に関するリスク
(1)当社グループの事業のなかには、市況変動の影響を受け、急激な価格変動を起こす製品があるため、市況が大きく下落した場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2)当社グループの農業化学品事業は、売上に季節性があり、かつ天候に左右されやすい傾向があるため、天候の変動等により出荷量が減少することで、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
2.為替レートの変動リスク
当社グループは、輸出取引に係る為替リスクについて一部為替予約等によりリスク低減を図っておりますが、急激な円高が当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、海外の連結子会社や持分法適用会社は連結財務諸表上の円換算額が為替相場に左右されるため、急激な円高が当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
3.金利変動リスク
当社グループでは、借入金に係る金利変動リスクについて一部金利スワップ等によりリスク低減を図っておりますが、将来金利が上昇した場合には支払利息が増加し、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
4.研究開発
当社グループでは、新製品の開発に多くの経営資源を投入しておりますが、特に農業化学品事業における研究開発では、その有効性や安全性の確認のため開発期間が長期にわたるため、研究テーマが実用化されなかった場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
5.原材料調達リスク
当社グループでは、原材料の安定的な調達に努めておりますが、必要な主要原材料が確保出来ない場合や、原材料価格が急激に上昇する場合は、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
6.退職給付債務に関するリスク
当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、年金資産の運用収益率や割引率などの数理計算上の前提に基づいて算出されているため、年金資産の運用環境の悪化や割引率の変更等により当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
7.製品の品質保証
当社グループは、化学品製造業として、品質等についてレスポンシブル・ケア活動(自主的なリスク低減活動)に取り組み、特に「ISO9001」による管理改善に努めております。また、新製品上市・品質改善時には、「ISO9001」に準じて事前に製造物責任(PL)のリスク評価を確実に実施することでPL問題の未然防止を図っております。しかし、すべての製品について欠陥がなくPL問題が発生しないという保証はないため、製造物責任賠償についてはPL保険に加入し、万一の事故に備えておりますが、予期せぬ重大な事故が起きたり、品質面での重大な欠陥が発生した場合には、当社の業績に重要な影響を与える可能性があります。
8.事故・災害
当社グループは、化学品製造業として製造に係るリスクを強く認識し、品質、環境保全、労働安全衛生、保安防災、物流安全、化学品・製品安全等についてレスポンシブル・ケア活動(自主的なリスク低減活動)に取り組み、生産設備や化学製品の保管貯蔵施設での事故の未然防止に努めております。しかしながら、不測の事故あるいは大規模な自然災害等の発生により、製造設備で人的・物的被害が生じた場合、あるいは工場周辺地域に被害が生じた場合、当社グループの社会的信用が低下し、事故災害への対策費用や生産活動停止による機会損失により、当社の業績に重要な影響を与える可能性があります。
9.法的規制
当社グループは、事業を営む国内外の法令に従って事業活動を行っておりますが、環境問題に関する世界的な意識の高まりなどから、化学製品に対する規制はますます強化される傾向にあります。従って将来環境に関する規制が予想を超えて厳しくなり、新たに多額の投資が必要となった場合、当社の業績に重要な影響を与える可能性があります。
10.知的財産の侵害リスク
当社グループは、保有する知的財産権を厳正に管理しておりますが、特定の国においては完全に保護されず、第三者による侵害を完全には防止できない可能性があり、その場合当社の業績に重要な影響を与える可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外経済の不確実性が継続するなど先行き不透明な状況が続いたものの、雇用環境や企業収益の改善により緩やかな景気回復基調で推移しました。
このような状況のもと当社グループにおきましては、「中期経営計画(2018年3月期~2020年3月期)」を策定し、「事業収益力の向上」と「新規事業の創出」を主題として、企業価値の向上に取り組みました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下の通りとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ35億9千6百万円増加し、2,208億9千8百万円となりました。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ31億3千5百万円減少し、760億9千6百万円となりました。
また、純資産は前連結会計年度末に比べ67億3千2百万円増加し、1,448億1百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高1,412億3千万円(前年度比9.8%増)、営業利益63億9千万円(前年度比19.1%増)、経常利益92億4百万円(前年度比7.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益63億7千8百万円(前年度比27.4%減)となりました。
セグメントの経営成績は次の通りであります。
化学品事業は、売上高394億9千8百万円(前年度比6.3%増)、営業利益16億3千1百万円(前年度比4.8%増)となりました。
農業化学品事業は、売上高432億1千5百万円(前年度比7.8%増)、営業利益19億8千万円(前年度比9.9%増)となりました。
商社事業は、売上高349億4千万円(前年度比5.8%増)、営業利益6億6千4百万円(前年度比33.2%増)となりました。
運輸倉庫事業は、売上高40億6千万円(前年度比1.6%増)、営業利益4億3千7百万円(前年度比7.1%増)となりました。
建設事業は、売上高116億8千8百万円(前年度比46.9%増)、営業利益13億9千6百万円(前年度比140.1%増)となりました。
その他は、売上高78億2千6百万円(前年度比21.8%増)、営業利益4億6千7百万円(前年度比20.7%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は55億6千1百万円減少し、275億8千5百万円となりました。その主な内訳は、税金等調整前当期純利益86億1千1百万円(非キャッシュ項目である持分法による投資利益22億3千9百万円を含む)に加え、減価償却費65億3千2百万円、利息及び配当金の受取額26億8千万円などがあった一方、有形固定資産の取得による支出75億9千4百万円や、借入金の減少による支出76億3千1百万円があったことなどによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
化学品事業(百万円) |
43,509 |
102.9 |
|
農業化学品事業(百万円) |
24,381 |
97.6 |
|
報告セグメント計(百万円) |
67,891 |
101.0 |
|
その他(百万円) |
8,633 |
106.8 |
|
合計(百万円) |
76,524 |
101.6 |
(注)1.金額は平均売上実績単価により算出しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.製品・商品仕入実績
当連結会計年度の製品・商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
化学品事業(百万円) |
5,526 |
98.8 |
|
農業化学品事業(百万円) |
6,495 |
130.2 |
|
商社事業(百万円) |
18,926 |
104.9 |
|
報告セグメント計(百万円) |
30,947 |
108.1 |
|
その他(百万円) |
1,937 |
144.0 |
|
合計(百万円) |
32,885 |
109.7 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
建設事業 |
15,762 |
184.4 |
9,729 |
172.7 |
(注)1.セグメント間の内部振替後の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
化学品事業(百万円) |
39,498 |
106.3 |
|
農業化学品事業(百万円) |
43,215 |
107.8 |
|
商社事業(百万円) |
34,940 |
105.8 |
|
運輸倉庫事業(百万円) |
4,060 |
101.6 |
|
建設事業(百万円) |
11,688 |
146.9 |
|
報告セグメント計(百万円) |
133,404 |
109.2 |
|
その他(百万円) |
7,826 |
121.8 |
|
合計(百万円) |
141,230 |
109.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
当社グループは、特に次の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.固定資産の減損処理
当社グループは、事業資産については主として工場別営業部門別に資産のグルーピングを行っております。減損の測定にまで至った場合に見積もる事となる回収可能価額は、将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引いて算定される使用価値により測定しております。
また、当社グループが保有する土地については、回収可能価額は正味売却価額により測定し、時価は賃貸資産については不動産鑑定評価により、遊休土地については固定資産税評価額により算定しております。
b.退職給付費用及び債務
当社グループ従業員の退職給付費用及び債務は、簡便法を採用している一部の連結子会社を除き、割引率・将来の昇給率・退職率・死亡率及び年金資産の収益率等の前提条件を決定の上、数理計算結果に基づき算定しております。退職給付債務等の前提条件のうち、割引率については長期国債の期末における利回りに基づき決定しております。
なお、実際の結果が前提条件と異なる場合や、将来前提条件が変更された場合には、その影響額は数理計算上の差異として累積され、従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数による定額法により処理する事としております。
c.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは繰延税金資産の計上について、将来の課税所得計画を慎重に見積り、回収可能性が高いと考えられる金額へ減額するために評価性引当額を計上しております。
繰延税金資産の全部または一部を将来回収できないと判断した場合は、当該判断を行った連結会計年度において繰延税金資産を取崩し費用として計上いたします。同様に、現時点で評価性引当額として繰延税金資産を計上していない部分について回収可能と判断した場合は繰延税金資産を計上し、当該判断を行った連結会計年度において利益を増加させる事となります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
(a)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、受取手形及び売掛金が59億1千3百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ35億9千6百万円増加し、2,208億9千8百万円となりました。
負債につきましては、支払手形及び買掛金が35億8千6百万円増加した一方、借入金が72億8千3百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ31億3千5百万円減少し、760億9千6百万円となりました。
また、純資産は前連結会計年度末に比べ67億3千2百万円増加し、1,448億1百万円となりました。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は64.2%となり、前連結会計年度末の62.3%から1.9ポイント増加いたしました。
(b)経営成績
当連結会計年度は、原燃料価格の上昇や研究開発費の増加などがあったものの、各事業における積極的な営業活動により、売上高は1,412億3千万円(前年度比9.8%増)、営業利益は63億9千万円(前年度比19.1%増)となりました。
経常利益は、当社持分法適用関連会社Novus International, Inc.の減益などにより、92億4百万円(前年度比7.1%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度において持分変動利益を計上したことなどにより63億7千8百万円(前年度比27.4%減)となりました。
(c)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に重要な影響を与える要因には、市場動向、為替動向、原燃料価格の動向等があります。
化学品事業においては、原燃料価格上昇の影響が懸念されますが、新製品の円滑な販売開始や、セルロース誘導体事業・機能性高分子事業における拡販に取り組むとともに、工業薬品等の価格改定により、収益改善を図ります。
農業化学品事業においては、為替の影響や、海外市場における既存製品の競争激化及び新規農薬の開発に伴う研究開発費が引き続き高い水準で推移することが見込まれますが、新規殺菌剤「ピシロック」類の普及・拡販や、既存製品の販売数量拡大及び自社開発新規農薬の着実な開発推進・販売開始に取り組みます。
当社グループでは、引き続き「中期経営計画(2018年3月期~2020年3月期)」の主題である「事業収益力の向上」と「新規事業の創出」を推進し、さらなる企業価値の向上に向けて、強固な企業基盤の構築を進めてまいります。
なお、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす主要なリスクにつきましては、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載の通りであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
(a)資金需要
資金需要の主なものは、設備資金、運転資金、借入金の返済及び利息の支払い並びに配当金及び法人税等の支払いであります。
(b)資金の源泉
主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金により対応しております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、法律を遵守し健全で透明な企業経営を行うことを基本に、「化学」を通じ優れた製品を提供することにより社会の発展に貢献するとともに、株主、取引先、社員及び地域社会等のステークホルダーからの期待と信頼に応え、また、環境に配慮した事業活動を行うことを経営理念としております。
この理念のもと、当社は独自の特色ある技術を活用することにより高付加価値製品の開発を進め、グローバルな視野で化学を中心に事業を展開する技術指向型の企業グループを目指しております。
「中期経営計画(2018年3月期~2020年3月期)」において掲げる目標は、営業利益率6.5%以上(商社事業を除く営業利益率8.0%以上)、経常利益2020年3月期 130億円、ROE 7.0%以上としております。当連結会計年度においては営業利益率4.5%(商社事業を除く営業利益率5.4%)、経常利益92億4百万円、ROE4.6%であり、引き続き目標達成に向け取り組んでまいります。
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
[化学品事業]
原燃料価格の上昇の影響を受けたものの、市況の回復や需要の増加により、工業薬品および医薬品の販売が堅調に推移しました。また、連結子会社Alkaline SASにおける金属ナトリウムの販売が堅調に推移しました。
この結果、当会計年度の売上高は394億9千8百万円(前年度比6.3%増)、営業利益は16億3千1百万円(前年度比4.8%増)となりました。
工業薬品は、カセイソーダおよび青化ソーダが堅調に推移したことにより、増収となりました。
化成品は、感熱紙用顕色剤および硫黄誘導体が減少したものの、金属ナトリウムが堅調に推移したことなどにより、増収となりました。
機能材料は、前年並みとなりました。
エコケア製品は、水処理剤「日曹ハイクロン」の輸出向けが増加したものの、重金属固定剤「ハイジオン」の減少などにより、減収となりました。
医薬品・医薬中間体は、医薬品添加剤「NISSО HPC」の伸長により、増収となりました。
工業用殺菌剤は、木材用防虫剤などが堅調に推移したことにより、増収となりました。
[農業化学品事業]
新規農薬の開発に伴う研究開発費が高い水準で推移しているものの、当会計年度において新規殺菌剤「ピシロック」類の販売を開始し普及活動に努めるとともに、既存製品の積極的な販売活動を推進しました(海外販売比率58.5%)。
この結果、当会計年度の売上高は432億1千5百万円(前年度比7.8%増)、営業利益は19億8千万円(前年度比9.9%増)となりました。
殺菌剤は、「パンチョ」の輸出向けが減少したものの、「ピシロック」類の販売開始などにより、前年並みとなりました。
殺虫剤・殺ダニ剤は、殺虫剤「モスピラン」の輸出向けの伸長により、増収となりました。
除草剤は、「ナブ」・「ホーネスト」の輸出向けの減少により、減収となりました。
[商社事業]
各種無機・有機薬品が堅調に推移したことにより、当会計年度の売上高は349億4千万円(前年度比5.8%増)、営業利益は6億6千4百万円(前年度比33.2%増)となりました。
[運輸倉庫事業]
運送業および倉庫業が堅調に推移したことにより、当会計年度の売上高は40億6千万円(前年度比1.6%増)、営業利益は4億3千7百万円(前年度比7.1%増)となりました。
[建設事業]
プラント建設工事の増加により、当会計年度の売上高は116億8千8百万円(前年度比46.9%増)、営業利益は13億9千6百万円(前年度比140.1%増)となりました。
[その他]
当会計年度の売上高は78億2千6百万円(前年度比21.8%増)、営業利益は4億6千7百万円(前年度比20.7%増)となりました。
(3) 次期の見通し
今後の見通しにつきましては、引き続き雇用環境の改善などによる緩やかな景気の回復が期待されるものの、不安定な国際情勢や為替の変動懸念など、海外経済の不確実性により先行き不透明な状況が続くものと予想されます。
当社グループにつきましては、化学品事業において、工業薬品の価格改定など収益改善に取り組むとともに、二次電池材料の販売開始や、セルロース誘導体事業・機能性高分子事業における拡販を見込んでおります。
その一方、農業化学品事業においては、新規殺菌剤「ピシロック」類の普及・拡販や、事業譲受契約を締結したゾエティス・ジャパン株式会社のプラントヘルス事業による寄与を見込むものの、海外市場における既存製品の競争激化や、新規農薬の開発に伴う研究開発費が引き続き高い水準で推移することが見込まれます。
また、原燃料価格の上昇による影響を見込んでおります。
かかる経営環境の中、当社グループといたしましては、引き続き「中期経営計画(2018年3月期~2020年3月期)」の主題である「事業収益力の向上」と「新規事業の創出」を推進し、さらなる企業価値の向上に向けた諸施策を全力で実行に移してまいります。
次期の業績予想につきましては、売上高1,440億円、営業利益50億円、経常利益77億円、親会社株主に帰属する当期純利益56億円を予想しております。
また、為替レートは1ドル=105円、1ユーロ=130円を想定しております。
(ゾエティス・ジャパン株式会社との事業譲受契約)
当社は、平成29年11月30日付で、ゾエティス・ジャパン株式会社(以下「ゾエティス社」という。)との間で、ゾエティス社のプラントヘルス事業の譲受に関し事業譲受契約を締結いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。
当社グループは、「特徴ある独自技術に基づく高付加価値製品の開発」を進めるために、「知の融合」「技の融合」「グローバル」をキーワードに、化学品事業として機能性材料と精密合成技術を活用した各種化学品、および農業化学品事業として新規農薬開発を目指した研究開発に取り組んでおります。また、予想される事業環境の変化に備え現有製品の更なる強化・拡大を図り、既存事業周辺、重点指向分野での新製品の開発を強力に推進すると共に、関連会社との技術連携を通したグループ会社全体の技術力強化、新しい技術分野への参入や自社保有技術の積極的活用による新規事業の創生を目指しております。
当連結会計年度における各セグメント別の研究開発の状況は次のとおりであります。
なお、研究開発費の総額は72億5千万円(連結売上高比5.1%)であり、グループ全体で338名(総従業員比12.6%)体制であります。
[化学品事業]
機能性材料分野では、精密重合技術による新規ポリマー材料、新規二次電池材料、有価資源回収用新規吸着材、有機EL材料等の分野で技術的特徴を活かした開発を推進しております。また、当社の特徴ある既存製品であるセルロース誘導体、ポリブタジエン製品、顕色剤、エコケア・光触媒及びバイオサイドなど環境化学関連製品、ポリシラン製品等についても競争力強化を行いながら、新規分野への積極進出を図っております。
精密合成分野では、ホスゲン、青酸、金属ソーダ等の当社特有の原料を利用した重要中間体の開発及び新規製造技術開発による新製品の創出を目指しております。
なお、[化学品事業]における研究開発費は13億7千3百万円であります。
[農業化学品事業]
「食の安心•安全」にますます関心がもたれるなか、低薬量で活性を示し低残留性の畑作・果樹園芸農薬を中心とした研究に取組んでおります。
新規自社開発農薬につきましては、べと病、ピシウム病に卓効を示す殺菌剤「ピカルブトラゾクス(NF-171)」が、平成29年1月の芝用登録認可に続き、平成29年7月に食用登録認可を受け、平成29年度中に無事上市を果たしました。また、海外開発も積極的に進めております。新規の作用性を有する殺ダニ剤「アシノナピル(NA-89)」につきましても順調に開発が進んでおり、平成29年2月に国内登録申請を完了し、平成31年の登録認可を目指しております。また、海外開発も決定いたしました。広範囲の病害に有効な殺菌剤「NF-180」の開発も順調に推移しております。芝用防藻剤「フマル酸(NR-29)」については、平成28年本申請を完了し、平成30年上市を予定しております。さらに、これらに続く有望化合物についてもフェーズアップに向け鋭意研究中です。
化学農薬以外では、生物農薬として、「アグロケア」、「マスタピース」の販売は順調であり、今後とも微生物の多様な能力を活かした生物農薬製品群の充実に力を入れてゆきます。
なお、[農業化学品事業]における研究開発費は58億5千4百万円であります。
[その他]
環境開発事業では、各種難処理産業廃棄物の資源リサイクルプロセスの改善研究に取り組んでおります。
なお、[その他]における研究開発費は2千2百万円であります。