文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(経営の基本方針)
当社及び当社の関係会社(以下、総称して「当社グループ」といいます。)は、“ものづくりで築くより良い未来”「セントラル硝子グループは、ものづくりを通じて、真に豊かな社会の実現に貢献します。」を基本理念とし、その実現に向けて進むべき方向性を具体的に定めた基本方針と合わせて、企業理念として掲げております。
当社グループが創業当時から企業活動の中心に据えております「ものづくり」は、誠実を基本姿勢とした、研究開発、製造、販売等の企業活動全般を意味しており、今後の更なる飛躍に向けても、すべての基礎になるものと考えております。
各事業活動においては、ガラス、化成品事業をコアビジネスとして、その事業基盤の強化を図るとともに、当社が保有する独創的な技術を通じて、高機能、高付加価値製品分野の拡充を図ります。また、環境対応・省エネルギー化の推進や、グローバルな事業展開による収益力の向上に注力し、安定した財務体質のもと企業価値を増大させることを常に目指し続けてまいります。
これらの方針のもと、経営全般にわたり効率化を高め企業体質の変革を図るとともに、研究開発力の強化と成長事業への経営資源の重点的な投入を行い、グループ企業力の強化に努めてまいります。また、レスポンシブル・ケアの方針に基づき、製品の開発から廃棄に至る全ライフサイクルにおける「環境・安全・健康」を確保することにより、社会的責任を果たしてまいります。
当社グループは、2022年度から2024年度までの3年間を対象とした中期計画を新たに策定いたしました。
同計画の概要は以下の通りです。
①中期計画(2022~2024年)
<基本方針>
1.事業基盤の強化と独創的な技術を通じて新たな成長へ
(1)成長基調への回帰
・伸ばすべき事業へ経営資源を集中、収益事業モデルの確立と成長市場への事業展開を加速
・化成品事業は、これまでの投資成果を回収、更なる将来への投資の継続
・ガラス事業は構造改革を仕上げ、収益事業へ再生
・その他の事業は収益力を更に高め、フリーキャッシュフローを最大化
(2)将来の成長を担保する研究開発の強化を継続
(3)全従業員が品質意識を高め、ステークホルダーへ安心と信頼を提供
2.健全な財務基盤の維持
(1)株主還元、投資、財務規律のバランスが取れたキャッシュフローの配分
3.地球環境への貢献
(1)温室効果ガス排出量削減
(2)環境負荷低減に貢献する製品、技術の提供
②中期計画(最終年度)の経営目標と実績について
|
|
2024年度 目標値 |
2021年度 実績値 |
|
営業利益 |
140億円 |
73億円 |
|
営業利益率 |
8% |
4% |
|
ROE |
8% |
△27% |
|
株主総還元性向 |
30%以上 |
― |
|
株主資本配当率(DOE) |
2.4% |
2.1% |
(経営環境及び対処すべき課題)
今後の見通しにつきましては、引き続き新型コロナウイルス感染症による景気への影響が懸念される中、為替や重油の変動、米国と中国の政治並びに景気動向、ウクライナ情勢を始め世界的な地政学的リスクが世界経済に与える影響など懸念材料が依然として残っており、当社グループを取り巻く環境は今後も予断を許さない状況が続くものと思われます。
当社グループといたしましては、生産販売体制の強化と原価低減の推進など経営全般にわたる効率化を継続して進めるとともに、国内ガラス事業を吸収分割により会社分割、効率化を推進し、研究開発及び技術開発を強化して成長分野へ経営資源を重点的に投入することにより、グループ企業力の強化に努めてまいります。
また、当社は2022年4月1日付「ガラス事業の構造改善について」でお知らせしましたとおり、欧米の自動車ガラス事業を譲渡し、今後のガラス事業は国内の事業改善に集中することにいたしました。
国内ガラス事業におきましては、需要に見合った生産、販売体制の構築による固定費の削減を進めており、高騰する原燃材料の価格転嫁も含めて収益改善施策を実行しております。
しかしながら、当社の国内ガラス事業を自立した利益事業とすることを目指すためには、建築ガラス及び自動車ガラスの各事業部門を一体とし、当該事業部門に係る資本を分割し、収益改善に特化した体制に抜本的に変更する必要があると判断しました。
両部門の一体運営によって発現する相乗効果により、本事業の安定した収益基盤を構築し、当社グループの経営目標の達成を推進することを目的としております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、以下の記載事項は当社グループの事業上のリスクすべてを網羅しているものではありません。
(1)経済動向及び販売市況の動向
国内外の経済動向に予期しない著しい変化が生じた場合や、当社グループの製品を展開する関連業界の動向に伴い変動する販売市況が、当社グループの経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)競合他社との競争
当社グループは、多岐にわたる製品の開発・生産・販売を行っており、様々な企業と競合しています。当社グループは今後とも競争力の維持・強化に向けて研究開発及び技術開発の強化など様々な取り組みを進めてまいりますが、競争優位性が確保できない場合、当社グループの財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)特定分野への依存
当社グループは、一部製品の販売について特定の主要顧客に依存しており、このような製品については、当該顧客の投資・販売計画及び資材調達の方針等が当社グループの財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)海外事業活動
当社グループは、海外において、北米や欧州、アジア地域を中心として製品の輸出及び現地生産等の事業活動を行っていますが、予期しない法令又は規制の変更、政治及び社会情勢の変化、テロ、戦争、感染症、その他の要因による社会的混乱などにより予期し得ない事態が発生した場合、当社グループの経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)原材料の市況及び調達
当社グループの製品は重油等、市況変動の影響を受ける原材料や調達先が限られる特殊な原材料を使用しています。原材料の購入価格の低減、並びに原油デリバティブや主要原材料の備蓄を行うなど安定調達に向けた施策を推進していますが、市場価格の高騰並びに入手難による調達遅れが発生した場合、当社グループの財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)公的規制
当社グループが事業活動を行っている国及び地域では、投資に関する許認可や輸出入規制のほか、商取引、労働、特許、租税、為替等の各種関係法令の適用を受けています。これらの法令の予期しない変更や新たな適用により、当社グループの財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)環境規制
当社グループは、様々な環境関連法令の適用を受けています。当社グループはこれら法令に細心の注意を払い事業活動を行っていますが、過去・現在及び将来の事業活動において、環境に関する費用負担の増加や賠償責任が発生する可能性があり、当社グループの財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)製造物責任
当社グループでは、製造物について、欠陥をなくし、安全性を高め、欠陥によって生じる製造物責任を予防することを目的に規程を設け、品質の確保に取り組んでいますが、予期せぬ事情により品質問題が発生した場合、賠償金など発生する損失の全てを生産物賠償責任保険によって補填できない可能性があり、当社グループの財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)知的財産権に関する問題
当社グループでは、知的財産権の重要性を認識し、その保護に努めていますが、予期しない事情により当社グループと第三者との間で知的財産権に関する紛争が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)訴訟
当社グループでは法令遵守に努めておりますが、事業活動に関連して取引先や第三者から重要な訴訟を提起された場合、当社グループの財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)災害・事故
地震、台風等の自然災害や火災等の事故災害が発生した場合、当社グループの拠点の設備等の損壊や電力、ガス、水の供給困難により、一部または全部の操業が中断し生産及び出荷に影響が及ぶ可能性、並びに損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生する可能性があります。この結果、当社グループの財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこれらの影響を最小限にするため、自然災害や事故に対する対応策の検討や訓練を継続的に実施しております。
(12)為替の変動
当社グループは、世界の各地域にて事業活動を行っております。一般に現地通貨に対して円高は当社グループに悪影響を及ぼし、円安は好影響をもたらします。当社グループにおいては、為替相場の変動リスクを縮小あるいはヘッジするための対策を講じておりますが、為替相場の大幅な変動は、当社グループの財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(13)固定資産の価値下落
当社グループでは、既存事業に係る設備について、今後の事業の収益性や市況等の動向によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生し、当社グループの財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)感染症の拡大に係る従業員の感染リスクと事業継続リスク
感染症の影響が長期化した場合、個人消費の低迷、国内外のサプライチェーンの停滞などにより、当社グループの事業活動が停滞し、当社グループの経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
感染症の拡大により、当社グループの従業員が罹患した場合、工場の操業停止や営業活動の自粛など、当社グループの事業継続に影響を及ぼす可能性があります。
感染症が拡大した場合は、当社グループの従業員及びその家族の健康に配慮し、国内外の出張を制限するとともに、在宅勤務や時差出勤の推奨、オンライン会議の活用等の感染防止策に取り組み、事業への影響を最小限に抑えるよう努めます。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に含めて記載しております。
② 生産、受注及び販売の状況
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の状況については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 経営成績」におけるセグメントごとの経営成績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響はワクチン接種の普及に伴い、感染対策と経済社会活動の両立が進んだものの、急激な円安の進行や原燃材料価格の高騰など、依然として厳しい状況が継続しております。
世界経済は、先進国を中心に経済回復の動きが見られておりましたが、半導体をはじめとする部品の供給不足による生産活動の停滞に加え、ロシアによるウクライナ侵攻及びロシアに対する各国政府の経済制裁の影響により、原燃材料価格がより一層高騰するなど、先行きは非常に不透明な状況が続いております。
このような経済環境の下、当社グループは積極的な販売活動を展開いたしました結果、当期の売上高は206,184百万円と、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けておりました前期比8.1%の増加となりました。
損益面につきましては、経営全般にわたる業務の効率化・合理化施策を推進してまいりました結果、経常利益は前期比7,186百万円増加の11,936百万円となり、2022年4月1日に公表いたしました自動車ガラス事業の米国及び欧州子会社の株式譲渡契約締結により、関係会社株式譲渡損失引当金繰入額48,404百万円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は39,844百万円(前期は1,230百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
(ガラス事業)
|
百万円 |
売上高 |
営業損失(△) |
|
当 期 |
111,838 |
△2,515 |
|
前 期 |
112,398 |
△3,020 |
|
増減率 |
△0.5% |
- |
建築用ガラスにつきましては、10月に価格改定を実施しましたが、構造改善の取り組みとして不採算取引等を見直したことにより、損益の改善に寄与したものの、売上高は前期を下回りました。併せて、販売規模に合せて、生産・加工拠点の縮小、集約を進めております。
自動車用ガラスにつきましては、前期は新型コロナウイルス感染症の感染防止の為の各自動車メーカーの生産停止の影響、当期は半導体不足及び東南アジアでの新型コロナウイルス感染症の流行拡大による部品供給の混乱による各自動車メーカーの減産影響を受けました。国内については当期の減産影響が長期間に渡っていることにより売上高は前期を下回りました。海外については当期もコロナ前の水準には戻ってはいないものの、米国のアフターマーケット事業のパーツ品出荷増、欧州市場の回復により、売上高は前期を上回りました。
ガラス繊維につきましては、自動車分野において各自動車メーカーの減産影響は受けたものの、電材分野の出荷が好調に推移し、販売価格も上昇したことから、売上高は前期を上回りました。
以上、ガラス事業の売上高は111,838百万円(前期比0.5%減)となり、損益につきましては2,515百万円の営業損失(前期比504百万円の改善)となりました。
(化成品事業)
|
百万円 |
売上高 |
営業利益 |
|
当 期 |
94,345 |
9,778 |
|
前 期 |
78,274 |
7,084 |
|
増減率 |
20.5% |
38.0% |
化学品につきましては、主力のハイドロフルオロオレフィン製品が、次世代溶剤の販売が好調に推移し、断熱用発泡剤も国内外で出荷量が増加したことから、売上高は前期を上回りました。
ファインケミカルにつきましては、堅調な半導体需要により、半導体用途の特殊ガス関連製品の出荷が増加したことに加え、電子材料用途以外での特殊ガス製品のスポット需要が発生しました。農薬関連製品、リチウムイオン電池用電解液製品の販売も好調に推移し、前期は新型コロナウイルスの影響を受けた医療品関連製品の販売も回復傾向となり、売上高は前期を上回りました。
肥料につきましては、新規需要獲得による数量増と価格値上げ改定により、売上高は前期を上回りました。
以上、化成品事業の売上高は94,345百万円(前期比20.5%増)となり、損益につきましては9,778百万円の営業利益(前期比2,694百万円の増加)となりました。
② 財政状態
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ、株価の下落などで投資有価証券が3,897百万円減少する一方、売上債権及び契約資産が1,530百万円、棚卸資産が6,078百万円、繰延税金資産が3,092百万円それぞれ増加したことなどにより、5,789百万円増加し290,696百万円となりました。
負債は借入金が7,456百万円、1年内償還予定の社債が10,400百万円それぞれ減少する一方、仕入債務が3,612百万円、コマーシャル・ペーパーの発行などによりその他流動負債が7,168百万円、関係会社株式譲渡損失引当金が48,404百万円増加したことなどにより、44,809百万円増加し160,632百万円となりました。
純資産は為替換算調整勘定が6,268百万円増加する一方、株価の下落によりその他有価証券評価差額金が3,134百万円、利益剰余金が42,740百万円それぞれ減少したことなどにより、39,020百万円減少し130,063百万円となりました。また、自己資本比率は14.7%減少し43.4%となりました。
③ キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ、825百万円増加し、26,906百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金収支は、税金等調整前当期純損失38,630百万円、減価償却費12,182百万円、関係会社株式譲渡損失引当金の増加48,404百万円、投資有価証券売却益2,618百万円、法人税等の支払額2,512百万円などにより、14,872百万円の収入(前期は17,918百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金収支は、有形固定資産の売却による収入2,821百万円、投資有価証券の売却による収入3,269百万円の一方で、有形固定資産の取得による支出8,305百万円などにより、1,839百万円の支出(前期は3,737百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金収支は、コマーシャル・ペーパーの発行による収入9,000百万円、借入金の返済による支出7,625百万円、社債の償還による支出10,400百万円、配当の支払による支出3,035百万円などにより、12,744百万円の支出(前期は13,121百万円の支出)となりました。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(イ)資本政策の基本的な方針について
当社は、中長期的な企業価値の向上を目指し、着実な構造改革により継続的な利益成長と株主還元を実現していくために中期経営計画(2022~2024年度)を策定しておりますが、その基盤にあります利益の配分及び資本効率等を総合的に勘案した資本政策の基本的な方針は以下のとおりとなります。
(a)資本政策
企業価値の最大化を目的として、投資と資金調達の最適化を重視した資本構成を目標とする。
<基本方針>
・調達 資金コストと継続性(リスク)のバランスを考慮し、適切な方法を組み合わせて、計画的に安定して調達を行う。
・運用(投資) 調達資金コストを上回る利益、投下資本以上のキャッシュ・フローを産みだす源泉に選別して資本を投入する。
・分配 産み出したキャッシュは、株主還元、投資、財務規律のバランスを考えた配分を基本にして適切に利益分配を行う。
(b)資本政策に関連する方針
(ⅰ)収益性・効率性について
|
指 標 |
目 標 |
|
ROE(自己資本利益率) |
8% |
資本効率性を意識し、資本コストを上回る収益性を達成すべくROE(自己資本利益率)を経営指標とし、その目標を8%といたします。
当期(2022年3月期)は目標には未達の状況となりますが、利益の増大と資産圧縮による効率化により、継続して改善を進めて参ります。
(ⅱ)財務の健全性について
|
指 標 |
目 標 |
|
自己資本比率 |
現状維持 |
資金調達は、資本・負債コストを考え、現状の金融環境(低金利)を活用して計画的に実施し、有利子負債による調達については、借入や社債発行による複数の選択肢をバランスよく組み合わせて実施して参ります。
そのためには、中長期的に事業や金融環境の変動などのリスクに耐えうる健全な財務規律により信用力を確保し、格付けを維持していくことが必要と考え、上記目標としております。
(ⅲ)利益還元の充実について
|
指 標 |
目 標 |
|
株主総還元性向 |
30%以上 |
|
DOE(自己資本配当率) |
2.4% |
利益配分にあたりましては、企業体質の強化をはかるため、研究開発や設備投資など将来の事業展開のための内部留保の充実を考慮しつつ、長期的視点に立って業績に見合った安定的な配当を行うことを基本方針としております。
株主への利益還元については、中期経営計画(2022~2024年度)の期間中においては、最終年度の経営目標としているROE8%をベースにしたDOEを2.4%、また株主総還元性向を30%以上という株主への利益還元の目標を設定し、基礎となる利益、純資産の変動による不足は自己株式の取得で調整することとしております。
なお、上記利益還元の目標指標は、中期経営計画策定毎にROEなどの指標設定と併せて見直すことといたします。
また、自己株式の取得は資本政策の方針に基づき判断し、市場環境を踏まえ上記利益還元を補完すべく機動的に実施して参ります。
(ロ)資金調達
当社グループの資金調達は、(イ)(b)(ⅱ)の方針に基づき、自己資金のほか、金融機関からの借入等による間接調達、資本市場からの直接調達により行っております。
間接調達については、金融機関からの借入について相対での借入枠を十分確保しており、かつ10,000百万円を借入限度額とするコミットメントラインを設定し、長期・短期のバランスを考慮して安定的に調達しております。また、直接調達については、社債の発行等により調達しております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は54,570百万円、現金及び現金同等物の残高は26,906百万円、よってネット有利子負債は27,663百万円となりました。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
⑥ 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しについては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
(1)合弁事業契約
|
契約会社名 |
相手方 |
契約締結日 |
契約内容 |
|
セントラル硝子(株)(当社) |
サンゴバン・セキュリット・フランスS.A.(フランス) |
2002年12月17日 |
自動車用ガラス等の共同販売会社としてセントラル・サンゴバン㈱を設立し運営する旨の契約。 なお、出資額は次のとおりである。 セントラル硝子㈱ :195,650千円 サンゴバン・セキュリット・フランスS.A.:105,350千円 |
|
セントラル・サンゴバン・インベストメント(株)※ (連結子会社) |
Société Financière d’Administration et de Gestion S.A.(フランス) Hankuk Glass Industries, Inc. (韓国) |
2011年11月30日
|
中国において、自動車用ガラスの製造会社として聖戈班中硝安全玻璃(青島)有限公司を設立し運営する旨の契約。なお、合弁の相手先2社は、共に仏サンゴバン社のグループ会社である。
|
|
セントラル硝子(株)(当社) |
Saint-Gobain Glass France S.A.(フランス) |
2014年8月1日 |
インドネシアにおいて、共同で自動車用ガラスの製造販売会社を設立し運営する旨の契約。 |
※セントラル・サンゴバン・インベストメント(株)は当社とフランスのサンゴバン社との合意により、聖戈班中硝安
全玻璃(青島)有限公司に出資する目的で合弁設立された会社であります。
(2)株式譲渡契約
|
契約会社名 |
相手方 |
契約締結日 |
契約内容 |
|
セントラル硝子(株)(当社) セントラルガラスアメリカ,Inc.(連結子会社) |
アトラスホールディングス LLC(米国) |
2022年3月31日 |
当社の米国連結子会社であるカーレックスガラスアメリカ, LLC、及び欧州連結子会社であるカーレックスガラスルクセンブルク S.A.の全ての株式(持分)をアトラスホールディングス LLCが保有する投資ファンドが米国に設立した特別目的会社ACR II ガラスホールディングスInc.及び、オランダに設立した特別目的会社ACR II ガラスホールディング B.V.に譲渡する旨の契約。 |
当社グループ(当社及び連結子会社)は、社会環境の変化に伴う市場ニーズの多様化に対応した独自製品の開発を基本方針として、既存事業分野の拡充、強化と併せ、将来の新規事業の核となる製品開発を目指し、鋭意研究開発に取り組んでおります。
研究開発は、ガラス事業における硝子研究所と、化成品事業における化学研究所の二研究所体制により、各々の関連事業部門との相互密接な連携のもとに研究開発を推進し、研究開発テーマの見直しと重点テーマの絞り込み及び研究人員の再配置を進めることによりその効率化を図っております。
当連結会計年度の研究開発費は
ガラス事業においては、社会のニーズや変化にマッチした商品の開発を目指しており、暮らしの中の快適さや安全性の向上に役立つ新しい機能をもつ商品開発に取り組んでいます。自動車の分野では運転を支援するシステムに用いられるヘッドアップディスプレイ用フロントガラス、紫外線や熱線を通さない人にやさしいガラス、環境にやさしい鉛を含まないガラス用はんだなどの開発に取り組んでいます。建築の分野では使いやすさを追求した曇りにくい洗面化粧台用鏡や汚れにくい浴室鏡、省エネや快適さに役立つLow-Eガラスや高断熱複層ガラスなどの開発を手掛けてきました。
また、世の中のニーズをいち早く掴み、皆様が必要とする新しい商品の開発にチャレンジし続けるために、保有技術と機械学習などの新しい技術をバランス良く取り入れた商品設計・開発を進め、画期的で新しい商品の開発を推進していきます。カーボンニュートラルやサステナビリティを実現するための省エネルギーや脱炭素化に向けた開発を継続していきます。
当事業に係る研究開発費は
化成品事業においては、新規製品の開発を目的に、基幹コモディティ、新規ファイン、情報電子関連、及び新エネルギー関連の各分野で製造技術、精製技術、分析技術、応用技術等の基盤技術を展開し、研究開発を進めております。
基幹コモディティ分野のうち化学品関連製品では、2016年4月に上市したCELEFIN® 1233Zが、ODPゼロかつGWP<1を両立させた「環境に優しい」フッ素系溶剤として期待されており、金属部品洗浄のほか航空宇宙分野や医療機器分野などへの需要拡大に向けて生産の増強を進めております。当社は引き続き、社会ニーズに沿ったノンフロン化の実現に向けて、一層の技術開発と事業化計画を推進してまいります。
ファインケミカル関連では、成長分野に焦点を合わせた商品開発を当社独自のフッ素化学を基盤として推進しております。そのうち、半導体分野においては高機能、高純度製造技術及び分析技術を拡充、進展させ、広範囲な半導体プロセス用ガス化合物及びフォトレジスト樹脂材料を中心とした材料開発を精力的に進めております。半導体製造では、半導体の微細化にともない、ウェハ洗浄後の乾燥工程において、洗浄液の表面張力によって微細な回路パターンが倒壊するという問題が顕著になっております。そこで、洗浄・乾燥工程において倒壊フリーを目指した“パターンキーパーTM”を開発し更なる事業展開を進めております。また勃興する中国半導体市場の需要獲得に向けた施策も進めています。さらに2020年に世界有数の半導体生産拠点である台湾に「電子材料リサーチセンター台湾」を設立し、新材料開発および情報収集活動を行っております。
新エネルギー関連分野では、性能、寿命を向上させた新規電解液を開発し、高性能大容量リチウム二次電池向けとして顧客評価を積極的に進め、製品供給を行っております。2016年度から国内、韓国及び中国に続いて欧州拠点(チェコ)の整備も進めてまいりました。このように、今後予想されるグローバルでのxEVの市場急拡大への対応を進めております。さらに次世代二次電池用材料の開発を目指した研究にも精力的に取り組んでおります。ライフサイエンス分野では、2021年に神奈川県藤沢市の湘南アイパーク内に「湘南リサーチセンター」を開設し、新たな事業創出を目指した研究開発を開始しました。また、カーボンニュートラルな社会の実現に向けた省エネルギー分野の取り組みとしては、NEDO公募プロジェクト「グリーンイノベーション基金事業/次世代デジタルインフラの構築」において当社の「高品位8インチSiC単結晶・ウェハの製造技術開発」が採択され、2022年度からの稼働に向けて取り組みを開始しております。今後、各分野の研究開発とともに注力してまいります。
最後になりますが、研究開発力の強化を目的として化学研究所の第3研究棟(2018年4月)が稼働しており、材料開発の体制整備も進めています。さらに研究開発から量産化への更なるスピードアップを目的として化成品生産技術センター(2018年7月)が稼動しております。
当事業に係る研究開発費は