当連結会計年度(平成28年1月1日から平成28年12月31日まで)におけるわが国経済は、雇用環境の改善や堅調な企業収益などから、景気は緩やかに回復いたしました。一方、世界経済は、米国経済は引き続き好調に推移しましたが、中国をはじめとした新興国経済の低迷が長期化し、また欧米における政治リスクが高まるなど、先行きに対する不透明感が強まりました。
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、半導体や自動車部品などに使用される高機能、高付加価値製品の需要が着実に回復するとともに、原油をはじめとした資源価格がほぼ年間を通し安定的に推移しましたことから、汎用製品に対する値下げ圧力の強まりなどを背景に売上高は減少しましたものの、製造変動費の低減が利益拡大に寄与しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は1,353億8千2百万円(前年度比3.2%減収)、営業利益は161億4千7百万円(前年度比30.8%増益)、経常利益は169億3千5百万円(前年度比28.3%増益)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、遊休不動産や投資有価証券の売却益を計上したことなどから、138億1百万円(前年度比106.1%増益)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
なお、当連結会計年度より、当社の建築補修材および土木補修材の販売事業を連結子会社であるアロン化成株式会社に分割承継いたしました。このため、建築・土木製品に関するセグメント別の業績は、従来の「機能製品事業」から「樹脂加工製品事業」に変更しております。また、前年度比につきましては、変更後の区分方法により作成した前連結会計年度の数値と比較しております。
① 基礎化学品事業
苛性ソーダおよび無機塩化物は、需給バランスの軟化基調が継続し製品価格は弱含みで推移したことなどから減収となりました。無機高純度品は、主力の半導体向けの需要が年前半の不振から回復し増収となりました。硫酸および工業用ガスは、製品価格は低下しましたものの底堅い需要に支えられ前年並みの売上となりました。これらの結果、当セグメントの売上高は412億1千7百万円(前年度比2.9%減収)となりました。
営業利益は、製品価格の値下がりは減益要因となりましたが、無機高純度品の増販や原燃料価格が安定推移したことによる製造変動費の低減などから、48億6千9百万円(前年度比44.6%増益)となりました。
② アクリル製品事業
アクリル酸およびアクリル酸エステルは、販売数量は堅調でしたが原料価格低下に伴う製品価格の値下がりが大きく影響し減収となりました。アクリル系ポリマーは、高機能、高付加価値製品の販売が好調に推移し増収となりました。高分子凝集剤は、製品価格の値下がりなどから減収となりました。光硬化型樹脂は、全般的な需要不振により減収となりました。これらの結果、当セグメントの売上高は492億1千3百万円(前年度比5.4%減収)となりました。
営業利益は、アクリル系ポリマーの増販や原料価格低下による変動費減少に加え、シンガポール子会社などにおける固定費改善効果などから、52億7千6百万円(前年度比64.3%増益)となりました。
③ 機能製品事業
瞬間接着剤は、国内販売は堅調でしたが海外での販売が為替の影響を受けたことなどから減収となりました。機能性接着剤は、高機能情報端末向けの需要鈍化などから販売数量が低調に推移し減収となりました。無機機能材料とエレクトロニクス材料は、無機イオン捕捉剤「IXE®」や無機系消臭剤「ケスモン®」などの販売好調により増収となりました。これらの結果、当セグメントの売上高は153億4千6百万円(前年度比2.1%減収)となりました。
営業利益は、無機機能材料やエレクトロニクス材料は増益となりましたが、接着剤の減販や広告宣伝費の増加などによる固定費上昇の影響などから、37億3千9百万円(前年度比10.0%減益)となりました。
④ 樹脂加工製品事業
管工機材製品は、新設住宅着工戸数の増加など市場環境は改善基調にありますが原料価格の値下がりによる製品価格の低下などから減収となりました。建築・土木製品は、販売数量の増加により増収となりました。ライフサポート製品は、製品価格の改定などが寄与し若干の増収となりました。エラストマーコンパウンドは、医療や飲料分野向け製品の販売が好調に推移し増収となりました。これらの結果、当セグメントの売上高は264億4千7百万円(前年度比0.3%減収)となりました。
営業利益は、ライフサポート製品やエラストマーコンパウンドの増販や主要原料価格低下による製造変動費の減少などから、20億3千8百万円(前年度比39.5%増益)となりました。
⑤ その他の事業
新規製品の研究開発事業、輸送事業、商社事業などにより構成される当セグメントは、売上高は31億5千6百万円(前年度比0.5%増収)、営業利益は2億9百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が増加しましたものの、法人税等の支払額が増加しましたため、前連結会計年度に比べ収入が13億2千3百万円減少し、219億8千9百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金、有価証券による運用および有形固定資産の取得による支出が増加しましたため、前連結会計年度に比べ支出が130億8千1百万円増加し、176億7千3百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額が増加しましたものの、長期借入金の返済による支出が減少しましたため、前連結会計年度に比べ支出が9百万円減少し、39億3千9百万円の支出となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は542億3千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億5千4百万円の増加となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年度比(%) |
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基礎化学品事業 |
34,765 |
△2.2 |
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アクリル製品事業 |
42,774 |
△7.4 |
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機能製品事業 |
16,638 |
0.7 |
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樹脂加工製品事業 |
24,486 |
2.0 |
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合計 |
118,665 |
△2.9 |
(注) 1 その他の事業につきましては、主としてサービス業ですので記載しておりません。
2 金額は、販売価格により算出しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社および各社は受注生産はほとんど行わず、主として見込み生産であります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
構成比(%) |
前年度比(%) |
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基礎化学品事業 |
41,217 |
30.4 |
△2.9 |
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アクリル製品事業 |
49,213 |
36.4 |
△5.4 |
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機能製品事業 |
15,346 |
11.3 |
△2.1 |
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樹脂加工製品事業 |
26,447 |
19.5 |
△0.3 |
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その他の事業 |
3,156 |
2.4 |
0.5 |
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合計 |
135,382 |
100.0 |
△3.2 |
(注) 1 総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当連結会計年度より、当社の建築補修材および土木補修材の販売事業を連結子会社であるアロン化成株式会社へ分割承継したことに伴い、従来「機能製品事業」に属していた当該事業の製品を「樹脂加工製品事業」の製品に変更しております。前年度比については前連結会計年度の数値を変更後のセグメントに組替えた数値で比較しております。
当社グループは、平成37年の東亞合成グループビジョンを策定し、そのビジョンを実現するための第一歩として、平成29年から平成31年までの3年間を実行期間とする中期経営計画「成長への軌道2019」を、平成28年12月20日に発表いたしました。その概要は次のとおりです。
1)平成37年のグループビジョン
・技術と高付加価値製品で存在感のある化学企業グループ
・国内外で生産販売活動を展開している海外売上高比率25%以上の化学企業グループ
・事業拡大を担う優秀で意欲的な社員を豊富に擁する化学企業グループ
・安定した収益基盤を有する売上高2,000億円以上の化学企業グループ
2)戦略に対応した組織への改編
当社グループのビジネスユニットを、成長戦略の中核を担う事業と当社の根幹を支える基幹事業に分類し、これに対応した組織に改編。関係会社においても、事業方針に準じた戦略をそれぞれ展開する。
①事業の分類
・成長戦略の中核を担う事業
アクリルポリマー、オリゴマー、機能性接着剤、高純度無機化学品、無機機能材料、建材・土木、ライフサポート、エラストマー等
・基幹事業
電解製品、アクリルモノマー、工業用ガス、管工機材等
②事業部の再編(東亞合成)
・「ポリマー・オリゴマー」「接着材料」「高機能無機材料」の3事業部
海外拡充を含む成長戦略の中核を担う。
・「基幹化学品」事業部
基幹事業のコスト競争力強化と維持拡大を担う。
3) アクションプランの概要
①成長戦略展開
成長戦略の中核として、新製品開発、新事業開発、海外展開、M&Aを具体化する。新製品開発と新事業開発は、情報通信・モビリティ・エネルギーの各成長分野を重点として、市場ニーズを的確に把握しながら開発を推進する。
②基幹事業強化
当社グループの経営基盤を支える事業として、生産性の改善とコスト競争力の強化を図る。
4)中期経営計画「成長への軌道2019」連結数値目標
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平成31(2019)年目標 |
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売上高 |
1,550億円 |
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営業利益 |
180億円 |
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売上高営業利益率 |
11.6% |
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親会社株主に帰属する当期純利益 |
125億円 |
(注)平成31年目標の前提条件:ナフサ価格 32,000円/KL、為替 105円/USD
(会社の支配に関する基本方針)
(1) 基本方針の内容
当社は、当社の企業価値が、「化学事業を通じてより多くの人々とより多くの幸福を分かち合う」という企業理念に基づき、化学関連の事業を推進することにより、当社およびその子会社の株主・取引先・地域住民等のステークホルダーの皆様の利益・幸せを実現していくことにその淵源を有することに鑑み、特定の者またはグループによる当社の総議決権の20%以上に相当する議決権を有する株式の取得により、このような当社の企業価値または株主の皆様共同の利益が毀損されるおそれが存する場合には、かかる特定の者またはグループは当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であるとして、法令および定款によって許容される限度において、当社の企業価値または株主の皆様共同の利益の確保・向上のための相当な措置を講じることを、その基本方針といたします。
(2) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの一つとして、平成19年3月29日開催の当社第94回定時株主総会において、「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」の導入について株主の皆様のご承認をいただきました。
その後、平成22年3月30日開催の当社第97回定時株主総会、平成25年3月28日開催の当社第100回定時株主総会および平成28年3月30日開催の当社第103回定時株主総会において、それぞれ所要の変更を行った上で、買収防衛策の継続について株主の皆様のご承認をいただいております(以下、継続された現在の買収防衛策を「本プラン」といいます)。なお、当社は特別委員会を設置し、特別委員会委員として、北村康央、佐藤勝、安田昌彦の3氏を選任しております。
本プランの概要は、以下に記載のとおりですが、本プランの詳細につきましては、平成28年2月4日付の当社プレスリリース「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)の一部変更および継続に関するお知らせ」をご参照下さい。
(当社ホームページ…http://www.toagosei.co.jp/)
① 本プランの導入の目的
本プランは、大規模買付者に対して事前に大規模買付行為に関する必要な情報の提供および考慮・交渉のための期間を確保することを求めることによって、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が適切に判断されること、取締役会が、当該大規模買付行為に対する賛否の意見または代替案を株主の皆様に対して提示すること、あるいは、株主の皆様のために大規模買付者と交渉を行うこと等を可能とし、もって基本方針に照らして不適切な者(具体的には、本プランに違反をした大規模買付者および濫用的買収者ならびにこれらの者と一定の関係にある者等)によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止し、企業価値ないし株主共同の利益を確保・向上することを目的として導入されたものです。
② 本プランに基づく対抗措置の発動に係る手続
(イ) 対象となる大規模買付行為
次の(ⅰ)から(ⅲ)までのいずれかに該当する行為(ただし、取締役会があらかじめ承認をした行為を除きます)またはその可能性のある行為がなされ、またはなされようとする場合に、本プランに基づく対抗措置が発動される場合があります。
(ⅰ) 当社が発行者である株券等に関する当社の特定の株主の株券等保有割合が20%以上となる当該株券等の買付けその他の取得
(ⅱ) 当社が発行者である株券等に関する当社の特定の株主の株券等所有割合とその特別関係者の株券等所有割合との合計が20%以上となる当該株券等の買付けその他の取得
(ⅲ) 上記(ⅰ)または(ⅱ)に掲げる各行為がなされたか否かにかかわらず、当社の特定株主グループが、当社の他の株主(複数である場合を含みます。以下、本(ⅲ)において同じとします)との間で、当該他の株主が当該特定株主グループに属する株主の共同保有者に該当するに至るような合意その他の行為、または当該特定株主グループと当該他の株主との間にその一方が他方を実質的に支配しもしくはそれらの者が共同ないし協調して行動する関係を樹立する行為(ただし、当社が発行者である株券等につき当該特定グループに属するすべての株主と当該他の株主との株券等保有割合の合計が20%以上となるような場合に限ります)
(ロ) 大規模買付者に対する情報提供の要求
大規模買付者には、大規模買付行為の開始に先立ち、意向表明書および大規模買付情報を提供していただきます。
(ハ) 大規模買付者との交渉等
取締役会は、対価を現金(円貨)のみとする公開買付けによる当社のすべての株券等の買付けが行われる場合には、60日間、それ以外の場合には、90日間の期間を、取締役会評価期間として設定し、当社の企業価値および株主の皆様共同の利益の確保・向上の観点から評価、検討、意見形成、代替案立案および大規模買付者との交渉を行うものとします。なお、当該取締役会評価期間は、必要な範囲内で最大30日間延長することができるものとします。
(ニ) 特別委員会の勧告および取締役会の決議
特別委員会は、大規模買付者が大規模買付ルールにつきその重要な点において違反した場合で、取締役会がその是正を書面により当該大規模買付者に対して要求した後10営業日以内に当該違反が是正されない場合には、原則として、取締役会に対して、大規模買付行為に対する対抗措置の発動を勧告します。
他方、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合、特別委員会は、原則として、取締役会に対して、大規模買付行為に対する対抗措置の不発動を勧告しますが、大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、当該大規模買付者がいわゆるグリーンメイラーである場合等一定の事情を有していると認められる者である場合には、取締役会に対して、対抗措置の発動を勧告します。
取締役会は、特別委員会の勧告を最大限尊重したうえで、対抗措置の発動または不発動その他必要な決議を行うものとします。
(ホ) 株主意思確認総会の開催
上記(ニ)にかかわらず、下記のいずれかの事由に該当し、かつ、取締役会が、株主総会の開催に要する時間等を勘案した上で、取締役の善管注意義務に照らし株主の皆様の意思を確認することが適切と判断する場合には、株主総会(以下「株主意思確認総会」といいます)において対抗措置の発動に関する株主の皆様の意思を確認することができるものとします。
(ⅰ) 特別委員会が対抗措置の発動に関して、あらかじめ株主総会の承認を得るべき旨の留保を付した場合
(ⅱ) 取締役会が、当該大規模買付行為が、当社の企業価値または株主の皆様共同の利益を著しく損なうおそれがあると判断した場合
株主意思確認総会において、対抗措置の発動または不発動について決議された場合、取締役会は、当該株主意思確認総会の決議に従って対抗措置の発動または不発動の決議を行うものとします。
③ 本プランの特徴
(イ) 基本方針の制定
本プランは、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する「基本方針」を制定したうえで、導入されたものです。
(ロ) 特別委員会の設置
当社は、本プランの必要性および相当性を確保するために特別委員会を設置し、取締役会が対抗措置を発動する場合には、その判断の公正を担保し、かつ、取締役会の恣意的な判断を排除するために、特別委員会の勧告を最大限尊重するものとしております。
(ハ) 株主総会における本プランの承認
本プランの法的安定性を高めるため、本プランにつきましては、当社第103回定時株主総会において本プランの導入に関する承認議案の付議を通じて、株主の皆様のご意思を確認させていただいております。
(ニ) 適時開示
取締役会は、本プラン上必要な事項について、適用ある法令等および金融商品取引所規則に従って、適時かつ適切な開示を行います。
(ホ) 本プランの有効期間
本プランの有効期間は、平成31年3月31日までとします。ただし、かかる有効期間の満了前であっても、取締役会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、本プランはその時点で廃止されるものとします。また、取締役会は、企業価値ないし株主の皆様共同の利益の確保・向上の観点から、必要に応じて本プランを見直し、または変更する場合があります。ただし、当社は、本プランの内容に重要な変更を行う場合には、株主の皆様の意思を適切に反映する機会を得るため、変更後のプランの導入に関する承認議案を株主総会に付議するものとし、変更後のプランは、その承認議案につき、株主の皆様のご承認が得られることを条件に効力を生じるものとします。
④ 株主および投資家の皆様への影響
(イ) 本プランの効力発生時に株主および投資家の皆様に与える影響
本プランの効力発生時には、新株予約権の発行自体は行われません。したがいまして、本プランが本プランの効力発生時に株主および投資家の皆様の権利および経済的利益に直接具体的な影響を与えることはありません。
(ロ) 新株予約権の発行時に株主および投資家の皆様へ与える影響
取締役会が対抗措置として新株予約権の無償割当ての決議をした場合、基準日における最終の株主名簿に記録された株主の皆様は、新株予約権の無償割当ての効力発生日に、当然に新株予約権者となります。そして、当社が新株予約権を取得する場合、株主の皆様は、行使価額相当の金銭を払い込むことなく、当社による新株予約権の取得の対価として、当社普通株式の交付を受けることになります。ただし、例外事由該当者につきましては、その有する新株予約権が取得の対象とならないことがあります。
(3) 上記の取組みに対する取締役会の判断およびその判断に係る理由
当社は、前記(2)①記載のとおり、本プランは企業価値ないし株主の皆様共同の利益の確保・向上という目的をもって導入されたものであり、基本方針に沿うものと考えております。特に本プランは、(a)当社第103回定時株主総会において本プランの導入について株主の皆様のご意思を確認させていただいており、一定の場合に、本プランに定める対抗措置の発動の是非について、株主意思確認総会において株主の皆様の意思を確認するものとしている点において株主の皆様のご意思を重視していること、(b)対抗措置の発動に際しては、必要に応じて、取締役会から独立した第三者的立場にある専門家の意見を取得できること、(c)独立性の高い特別委員会の設置を伴うものであり、対抗措置の発動に際しては必ず特別委員会の勧告を経る仕組みとなっているうえ、特別委員会はさらに独立した第三者的立場にある外部専門家の意見を取得できること、(d)対抗措置の発動または不発動その他必要な決議に関する判断の際によるべき基準が設けられていること等から、当社は、本プランは当社の企業価値ないし株主の皆様共同の利益を損なうものではなく、当社の取締役の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
有価証券報告書に記載した事業の概況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものが含まれております。
なお、以下記載の中には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日(平成29年3月30日)現在において判断したものであります。
(1) 競合他社との価格競争の影響について
当社グループが製造・販売する製品には、性質・性能面において他社製品との差別化が困難なものが多く、激化する価格競争の環境下においては、営業活動の強化および生産コストの低減に取り組んでいるものの、当社グループの製品と同等の製品をより低価格で販売可能な競合他社に対して、当社グループが優位性を維持することができなくなり、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼすおそれがあります。
(2) 原油・ナフサ価格の変動による影響について
当社グループが製造・販売する製品の主原料購入価格は、原油・ナフサ価格の変動に影響されるため、当該価格変動を反映した製品価格の是正および合理化が十分に実施できなかった場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼすおそれがあります。
(3) 製造物責任による影響について
製品の品質維持には万全の体制で取り組んでいるものの、当社グループが製造・販売する製品の予期せぬ欠陥に起因して、顧客および第三者に対して損害を与えた場合、発生する損失すべてを製造物賠償責任保険によって補填できない可能性があり、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼすおそれがあります。
(4) 災害による影響について
当社グループの生産拠点は、主に東海地区に立地しており、東海地震等の震災が発生した場合、操業の停止をはじめとした多くの損害が予想され、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼすおそれがあります。
(5) 重要な訴訟等による影響について
当社グループの事業活動に関して、重要な訴訟等が提起された場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼすおそれがあります。
(6) 繰延税金資産の回収可能性による影響について
当社グループの繰延税金資産は、将来の課税所得の予測を基に回収可能性を判断し、計上した金額を基礎としております。将来の課税所得の予測と実績に乖離が生じた場合などは、当社グループの経営成績および財政状況に影響を及ぼすおそれがあります。
(7) 為替レート変動による影響について
当連結会計年度の当社グループにおける海外売上高の割合は16.0%となっております。また、海外に連結子会社8社、持分法適用関連会社1社を有しております。そのため、為替レートの変動は、当社グループの経営成績および財政状況に影響を及ぼすおそれがあります。
(8) 金利変動による影響について
当社グループは、事業運営に必要な資金調達を行っており、金利変動が当社グループの経営成績および財政状況に影響を及ぼすおそれがあります。
(9) 固定資産の減損会計適用による影響について
当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。この基準の適用に伴い、今後の土地等の時価や事業環境の大幅な変動によって、当社グループの経営成績および財政状況に影響を及ぼすおそれがあります。
当社グループは、以上のような事項発生の可能性を十分に認識し、当社および各社の経営成績および財政状態への影響を最小限に抑えるべく、適切な対応に努めてまいります。
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契約会社名 |
契約の相手方 |
契約の内容 |
許可年月日 |
契約期間 |
対価の支払 |
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東亞合成㈱ |
アメリカ S.C.ジョンソンポリマー社 ※
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SGO技術導入および共同技術開発 |
平成10年5月20日 |
調印日から10年および自動継続 |
(1) 契約時一定額の一時金 (2) 純販売金額によるロイヤリティ |
※ なお、現在の契約の相手方は、BASF社(ドイツ)となっております。
中長期的な観点に立った研究開発テーマの探索と基礎・応用研究推進、既存開発テーマの集中的取り組みによる早期効果発現、一人ひとりの自律的成長による研究開発力の強化を基本方針とし、人財の柔軟かつ効果的活用により、研究開発テーマの改廃や採用の迅速化を進めるとともに、全体最適を目指した各テーマの進捗管理および事業部との連携強化を図り、新製品上市までのスピードアップと効率的な開発を推進して参りました。また、関係会社と共同で研究開発を推進し、グループ全体の最適化に努めています。上記の施策に基づき、当社グループは「特色ある高機能製品を継続的に生み出すとともに、新製品・新事業を創出し、成長を続ける価値創造型高収益企業」を目指し、研究開発を行ってまいります。
当連結会計年度の当社グループ全体の研究開発費は、3,690百万円です。
以下、セグメント別に説明いたします。
(1) 基礎化学品事業
当社グループの基幹事業である電解事業につきましては、革新的プロセス技術開発の一貫として、大幅な電力消費削減が可能なガス拡散電極法電解技術の実機での実証化を進めています。また、重点事業の一つである無機高純度品事業の研究開発に取り組んでおり、高純度液化塩化水素、高純度アルカリ、高品位過塩化鉄液などを取り扱っております。
当セグメントに係る研究開発費は284百万円です。
(2) アクリル製品事業
光硬化型樹脂関連では、新規オリゴマーの開発、光硬化型樹脂「アロニックス」およびその配合品の開発など高付加価値製品の研究開発に取り組んでおります。また、種々の機能性アクリル系高分子を電子・電機、自動車、建材分野などへ応用展開するとともに、機能性複合材料の研究開発を行っています。
当セグメントに係る研究開発費は1,121百万円です。
(3) 機能製品事業
接着剤関連商品としては瞬間接着剤アロンアルフアをはじめ、自動車・精密機器などの工業用や医療用に至るまでの幅広い分野で、各種機能性接着剤の研究開発を推進しております。また、建材関係では、コンクリ-トの劣化を防ぎ建物を強靱化、長寿命化できる外壁保護剤や工法の開発・改良に注力しており、環境問題や建物の資産価値向上に貢献しています。その他にも抗菌剤や消臭剤などの無機機能材料やシリコン系有機無機ハイブリッド材料の開発を行っております。
当セグメントに係る研究開発費は1,249百万円です。
(4) 樹脂加工製品事業
当社連結子会社のアロン化成株式会社では、提案型メーカーとしてものづくり力を強化し事業の変革を生み出す組織として「ものづくりセンター」を活用しています。樹脂加工技術を応用した管工機材の開発や介護・福祉など生活用品関連製品の開発に加え、当社「R&D総合センター」との連携の中で、エラストマーなどの新規合成樹脂の成形加工技術の開発にも取り組んでおります。
当セグメントに係る研究開発費は782百万円です。
(5) その他の事業
研究開発全般のレベルアップを目指し、基盤技術研究所では、分析・評価技術の向上、新規 材料の設計、物性・構造解析および新規物質の合成に取り組んでおります。先端科学研究所では、京都大学iPS細胞研究所との共同研究や慶應義塾大学と共同して「慶應義塾大学先導研究センターGSP(Genome Super Power)センター」を同研究所内に設置するなど、機能性ペプチドを用いたバイオインフォマティックス関連の研究に取り組んでおります。
当セグメントに係る研究開発費は251百万円です。
(1) 経営成績の分析
① 売上高
前連結会計年度に比べ44億6千6百万円、3.2%減収の1,353億8千2百万円となりました。売上高につきましては、1 [業績等の概要] (1) 業績のとおりであります。
② 営業利益
高機能、高付加価値製品の需要が着実に回復するとともに、原料価格の低下により、前連結会計年度に比べ37億9千9百万円、30.8%増益の161億4千7百万円となりました。
なお、売上高営業利益率は、前連結会計年度に比べ3.1ポイント増加の11.9%となりました。
③ 営業外損益
受取配当金が増加しましたものの、為替差損等が増加しましたため、前連結会計年度に比べ6千5百万円悪化し、7億8千7百万円の収益となりました。
④ 経常利益
営業利益の増益を受け、前連結会計年度に比べ37億3千3百万円、28.3%増益の169億3千5百万円となりました。
なお、売上高経常利益率は、前連結会計年度に比べ3.1ポイント増加の12.5%となりました。
⑤ 特別損益
遊休不動産や投資有価証券の売却益を計上したことなどにより、前連結会計年度に比べ50億9千9百万円増加し、37億6千1百万円の利益となりました。
⑥ 税金費用(法人税、住民税及び事業税・法人税等調整額)
税金費用は、前連結会計年度に比べ17億1百万円増加し、64億7千3百万円となりました。
法人税等の負担率(税金費用/税金等調整前当期純利益)は、前連結会計年度に比べ8.9ポイント減少の31.3%となりました。
⑦ 親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、前連結会計年度に比べ71億4百万円、106.1%増益の138億1百万円となりました。
なお、売上高当期純利益率は、前連結会計年度に比べ5.4ポイント増加の10.2%となりました。また、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度に比べ53.97円増加の104.83円となりました。1株当たり当期純利益については、前連結会計年度の期首に普通株式2株につき1株の割合をもって株式併合が行われたと仮定し、算定しております。
(2) 財政状態の分析
① 資産、負債および純資産の状況
資産合計は、手元流動性の上昇により「現金及び預金」および「有価証券」が増加しましたため、前連結会計年度末に比べ115億2百万円、5.5%増加し、2,195億2千万円となりました。
負債合計は、「未払法人税等」が増加しましたため、前連結会計年度末に比べ15億1千9百万円、3.4%増加し、465億1千7百万円となりました。
純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により「利益剰余金」が増加しましたため、前連結会計年度末に比べ99億8千2百万円、6.1%増加し、1,730億3百万円となり、自己資本比率は76.5%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、1 [業績等の概要] (2) キャッシュ・フローの状況のとおりです。