第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクに、以下の追加すべき事項が生じています。なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

2019年12月以降中国を中心に発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が、その後世界的に感染拡大しております。今後の経過によっては、サプライチェーンへの影響等により、当社グループの事業活動および業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループの従業員に感染が拡大した場合、一時的に操業を停止するなど、当社グループの事業活動および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2020年1月1日から2020年9月30日まで)の世界経済は、欧米や一部新興国における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の勢いは衰えることなく、社会経済活動は停滞しました。わが国経済は、企業の業況判断や雇用情勢の弱さなど景気は依然として厳しい状況が続きましたが、第3四半期に入り持ち直しの動きが見られました。

当社グループを取り巻く事業環境につきましては、半導体や抗菌・抗ウイルス向けの需要は引き続き堅調でしたが、自動車をはじめとした多くの産業分野向けの需要については回復時期に時間差が生じており本格的な改善にまではいたりませんでした。また、原油やナフサなどの原料価格は、第1四半期後半から低水準で推移し、アクリルモノマーをはじめとした基幹化学製品の販売価格は弱含みとなりました。

この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は974億8千8百万円(前年同期比10.0%減収)、営業利益は85億1千9百万円(前年同期比23.2%減益)、経常利益は88億7千4百万円(前年同期比26.5%減益)、親会社株主に帰属する四半期純利益は55億2千3百万円(前年同期比33.2%減益)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

①基幹化学品事業

電解製品は、広範な産業分野において需要低迷が続き販売数量の回復が遅れたことなどから減収となりました。アクリルモノマー製品は、需要低迷による減販に加え原料価格安に連動した製品価格の低下が影響し減収となりました。工業用ガスは、需要回復の遅れなどから減収となりました。これらの結果、当セグメントの売上高は427億1千万円(前年同期比12.8%減収)となりました。

営業利益は、原燃料価格の低下による変動費の改善はありましたが販売数量の減少や販売単価の低下などから、31億7百万円(前年同期比27.1%減益)となりました。

②ポリマー・オリゴマー事業

アクリルポリマーは、自動車関連向け需要の回復遅れなどから販売数量が低迷し減収となりました。アクリルオリゴマーは、回復基調にあるものの販売数量が前年を下回り減収となりました。高分子凝集剤は、販売価格の低下や輸出の減少などから減収となりました。これらの結果、当セグメントの売上高は197億8千8百万円(前年同期比10.0%減収)となりました。

営業利益は、アクリルポリマーや高分子凝集剤の販売数量減少などが利益悪化要因となり、22億4千9百万円(前年同期比21.8%減益)となりました。

 

③接着材料事業

瞬間接着剤は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から国内外の市場において工業用途の販売が低調に推移したことなどから減収となりました。機能性接着剤は、自動車やエレクトロニクス関連製品向けの需要回復遅れや一部不採算製品の販売を縮小したことなどから減収となりました。これらの結果、当セグメントの売上高は73億2千9百万円(前年同期比12.6%減収)となりました。

営業利益は、瞬間接着剤および機能性接着剤の減販などから、5億3千7百万円(前年同期比55.1%減益)となりました。

④高機能無機材料事業

高純度無機化学品は、第5世代移動通信システム(5G)普及の遅れをテレワークの増加などに伴う半導体向けの需要増が補完し増収となりました。無機機能材料は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が続き抗菌・抗ウイルスの需要が増加したほか電子部品向けイオン捕捉材の販売も増加し増収となりました。これらの結果、当セグメントの売上高は66億1千万円(前年同期比8.6%増収)となりました。

営業利益は、旺盛な需要に対する積極的な設備投資を行ったことから償却費負担の増加などがありましたが無機機能材料、高純度無機化学品の増販が寄与し、19億4千7百万円(前年同期比13.5%増益)となりました。

⑤樹脂加工製品事業

管工機材製品とライフサポート製品は、新型コロナウイルス感染症の影響長期化により需要が減少したことなどから減収となりました。建材・土木製品は、受注物件が減少したことなどから減収となりました。エラストマーコンパウンドは、需要低迷や新規開発案件の遅延などから減収となりました。これらの結果、当セグメントの売上高は183億1千1百万円(前年同期比8.2%減収)となりました。

営業利益は、管工機材製品やライフサポート製品の減販やタイ子会社の固定費負担増加などから、6億4千2百万円(前年同期比30.2%減益)となりました。

⑥その他の事業

新規製品の研究開発事業、輸送事業、商社事業などにより構成される当セグメントは、売上高は27億3千8百万円(前年同期比4.8%減収)、営業利益は1千9百万円となりました。

 

財政状態につきましては、資産合計は、「受取手形及び売掛金」および「投資有価証券」が減少しましたため、前連結会計年度末に比べ97億7千3百万円、4.0%減少し、2,374億3千8百万円となりました。

負債合計は、「支払手形及び買掛金」および「未払法人税等」が減少しましたため、前連結会計年度末に比べ71億1千3百万円、14.6%減少し、415億1千8百万円となりました。

純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により「利益剰余金」が増加しましたものの、「その他有価証券評価差額金」の減少および「自己株式」が増加しましたため、前連結会計年度末に比べ26億5千9百万円、1.3%減少し、1,959億1千9百万円となり、自己資本比率は80.5%となりました。

 

(2) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3) 事業上および財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

なお、当社は、財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

①基本方針の内容

当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、中長期的観点からの安定経営、ステークホルダーとの信頼関係、蓄積した経営資源に関して十分な見識を有し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保、向上していくことのできる者であると考えます。

②基本方針の実現に資する取組みの内容

当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保、向上するための取組みとして次の施策を実施しております。

(a) 中期経営計画の実行

当社グループは2020年から2022年までの3年間を対象とする中期経営計画「Stage up for the Future」を実行しております。

本中期経営計画では、「高付加価値製品事業の拡大」「将来を支える『第4の柱』事業を含む新ビジネスユニットの創出」「基盤事業の強靭化」を基本方針として、持続的成長と中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。

(b) コーポレートガバナンスの強化

当社は、「素材と機能の可能性を追求し、化学の力で新しい幸せをあなたへ届けます。」との企業理念に基づき、企業の社会的責任を果たすべく、コーポレートガバナンスの充実を経営上の重要な課題の一つと位置付けております。当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を実現する実効的なコーポレートガバナンスを追求し、その充実に継続的に取り組んでおります。

③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

当社は、当社株式に対する大規模買付を行おうとする者に対しては、大規模買付の是非を株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、合わせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適宜適切な措置を講じます。

④上記の取組みに対する取締役会の判断およびその理由

上記②および③の取組みは当社の企業価値の向上を目的としたものであることから、上記①の基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の取締役の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は29億7千9百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

大分ケミカル株式会社との吸収合併契約

当社は、グループ内における経営資源のさらなる一体化を図り、事業運営管理を効率化するため、2020年9月28日開催の取締役会において、当社の完全子会社である大分ケミカル株式会社を吸収合併することを決議し、同日付で吸収合併契約を締結しました。

 

①合併方式

当社を吸収合併存続会社とする吸収合併方式で、大分ケミカル株式会社は解散いたします。なお、本合併は、会社法第796条第2項に基づく簡易合併および同法第784条第1項に基づく略式合併であるため、当社および大分ケミカル株式会社のいずれも株主総会の承認決議を経ずに行う予定です。

②合併の期日

2021年1月1日

③合併に際して行う株式の発行および割当

当社は、大分ケミカル株式会社の発行済株式のすべてを保有しているため、本合併による新株式の発行および合併の対価として割り当てられる金銭その他の財産はありません。

④引継資産・負債の状況

当社は、吸収合併の効力発生日をもって、吸収合併消滅会社である大分ケミカル株式会社からその資産、負債その他の権利義務を承継いたします。

⑤吸収合併存続会社となる会社の概要

商号 東亞合成株式会社

事業内容 各種化学工業製品の製造販売等

資本金 20,886百万円