第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。

(1)経営の基本方針

当社グループ企業理念「高い志を持ち 独創的なものづくりで 豊かな社会の実現に貢献します」のもと、グループビジョンである「スペシャリティケミカルで新たな価値を創造する会社」を目指し、機能化学品およびヘルスケア関連事業の拡大、バイオや環境をはじめとする新たな事業領域の展開を図り、高付加価値製品を中心とした強い事業構造の構築を進めている。

その実現に向け、当社グループは、これからも化学の可能性を追求し、常に新たな領域へ挑戦する活力と革新力を備えた企業グループとして、産業や社会の発展に役立つものづくりを推進していく。

 

(2)対処すべき課題、中期的な経営戦略

今後の経済見通しについては、国内は、雇用および所得環境の改善を背景に緩やかに回復していくことが見込まれるが、景気下押しリスクとして、米国の通商政策による貿易摩擦の激化や中国の景気悪化、英国のEU離脱問題、国内においては消費税増税などが実体経済に影響を及ぼすと考えられ、引き続き先行き不透明な状況が続くものと予想される。
 このような情勢のもと、当社グループは、第6次中期経営計画「BRIGHT-2020」の2年目を迎え、前年度からの取り組みをさらに加速させ、グループビジョンである「スペシャリティケミカルで新たな価値を創造する会社」の実現に向け戦略を推進する。
 
 「新成長エンジンの創出」では、電解からAC・EPチェーンに至る主力事業で長年培ってきた当社グループが持つ高度な技術、知見を活かした新製品開発を充実させるとともに、顧客評価の進んでいるEV・電池関連素材や電子材料は早期上市化を進める。前年度上市したノンフタレート型アリル樹脂「ラドパー」は市場への浸透をはかるとともに、採用が進んでいるアクリルゴムは日本、アジアを中心に販売数量を伸ばす。また、川下展開としてグループ会社を通じて当社の合成ゴムを使用したゴムコンパウンドの供給を本格化するとともに、引き続き、高薬理活性医薬品分野や液体クロマトグラフィー用カラム・装置事業をはじめとする新事業領域への展開を加速させる。
 「海外収益基盤の確立」では、海外事業本部が中心となり、海外シェアの高い機能化学品、医薬品関連事業等のグローバルニッチトップ製品において、グローバル戦略を加速させ、現地顧客向けのサービスの向上や製品別成長戦略をさらに推進する。また、将来の成長に向けた海外生産拠点の設立や事業提携等にも積極的に取り組む。
 「事業構造改革の完遂」では、製造部門において、IoT、AI技術の導入による全工場の生産性向上、R&Dの基盤技術を活用した増産および収率向上、機能化学品の主力製品の製造能力増強による事業規模の拡大により、さらなるコスト競争力の強化を図る。また、コーポレート部門に関しては、関係会社、海外現地法人の経営管理の強化、機動的な組織の構築、業務プロセス・システム改善を軸とする業務効率化等の業務改革を推進する。

 

(3)当社株式の大規模な買付行為に関する対応方針

当社は、第153回定時株主総会において「当社株式の大規模な買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」を導入した。その後、第156回および第159回定時株主総会においてそれぞれ一部変更の上、継続した(以下、継続後の対応方針を「現プラン」という。)。当社は、当社の企業価値を安定的かつ継続的に維持・向上させることにより株主共同の利益を図るため、引き続き検討をした結果、第162回定時株主総会において現プランを(以下、新たに継続する対応策を「本プラン」という。)、継続することとなった。本プランの継続にあたり、表現の修正等を行っているが、実質的な内容についての変更はない。

 

1.本プランの必要性

当社取締役会は、大規模買付行為に応じて当社株式を売却されるかは、最終的には、当社株主のみなさまの判断に委ねられるべきものであると考えている。

ところで、当社グループは、創業以来一貫して研究開発型の化学会社を志向しており、事業分野も創業時から取り扱っている基礎化学品事業、市場シェアの高い高付加価値を有する機能化学品事業ならびに住宅設備等の事業など、製造から販売に至るまで多岐にわたっている。また、当社グループの経営においては、当社グループの企業価値の源泉である研究開発の成果やノウハウならびに創業以来蓄積された国内外の顧客および取引先等のステークホルダーとの間に築かれた関係等へ理解が不可欠である。

このような当社の特色からすれば、株主のみなさまが、短期間で、当社グループの研究開発成果やノウハウの事業化の可能性、グループ企業の活動の有機的結合や事業間の技術シナジーなどを適切に把握し、当社の内在的価値を適時に的確に評価することは、容易でないものと思われる。そのため、大規模買付行為が行われようとする場合に、当社株主のみなさまに適切な判断をしていただくためには、当社取締役会を通じ、株主のみなさまに大規模買付行為に関する十分な情報を提供する必要があると考えている。株主のみなさまに大規模買付行為に関する情報が十分に提供されることは、株主のみなさまが、大規模買付者が当社の経営に参画した際の経営方針や事業計画の内容および大規模買付行為における対価の妥当性等を判断される上で有益であると考えている。また、当社取締役会は、株主のみなさまの判断のために、大規模買付行為に関する情報が大規模買付者から提供された後、これを評価検討し、取締役会としての意見を取りまとめて開示し、必要に応じて、大規模買付者と交渉し、株主のみなさまへ代替案を提示することも予定している。

株主のみなさまは、大規模買付行為に関する十分な情報の提供を受け、また、大規模買付行為に当社取締役会の意見や代替案の提示を受け、これらを十分検討されることにより、大規模買付行為に応じるか否かにつき判断することが可能になると考えている。

以上のような観点から、当社は、第153回定時株主総会において、株主のみなさまのご承認をいただき、前プランを導入した。その後、第156回および第159回定時株主総会の決議により、それぞれ所用の変更を行った上、現プランとして継続した。
 さらに、今後も、現プランの適用可能性があるような大規模買付者が現れる可能性は否定できないため、第162回定時株主総会において、現プランに所要の変更を行い、継続している。

 

2. 本プランの概要

本プランは、特定株主グループ(注1)の議決権割合(注2)を20%以上とすることを目的とする当社株券等(注3)の大規模な買付行為または結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の大規模な買付行為(以下、「大規模買付行為」といい、かかる買付行為を行う者を「大規模買付者」という。)に対して適用されるものとする。

 

注1:特定株主グループとは、

① 当社の株券等(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいう。)の保有者(同法第27条の23第1項に規定する保有者をいい、同条第3項に基づき保有者とみなされる者を含む。)およびその共同保有者(同法第27条の23第5項に規定する共同保有者をいい、同条第6項に基づき共同保有者とみなされる者を含む。)、または、

② 当社の株券等(同法第27条の2第1項に規定する株券等をいう。)の買付け等(同法第27条の2第1項に規定する買付け等をいい、取引所金融商品市場において行われるものを含む。)を行う者およびその特別関係者(同法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいう。)を意味する。

注2:議決権割合とは、特定株主グループが①記載の場合は、当該保有者の株券等保有割合(同法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいう。この場合においては、当該保有者の共同保有者の保有株券等の数も加算するものとする。)、②記載の場合は、当該買付者および当該特別関係者の株券等所有割合(同法27条の2第8項に規定する株券等所有割合をいう。)の合計をいう。

なお、議決権割合の計算において分母となる総議決権数は、当社のその時点での発行済株式の総数から、有価証券報告書、四半期報告書および自己株券買付状況報告書のうち直近に提出されたものに記載された数の保有自己株式を除いた株式にかかる議決権数とする。

注3:株券等とは、金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等を意味する。

 

当社取締役会としては、大規模買付行為は、以下に定めるルール(以下、「大規模買付ルール」という。)に従って行われることが、当社株主共同の利益に合致すると考える。

(1)情報提供

まず、大規模買付者には、当社取締役会に対して、当社株主のみなさまの判断および取締役会としての意見形成のために十分な情報(以下、「大規模買付情報」という。)を提供していただく。

大規模買付情報の項目は以下のとおりである。

1)大規模買付者およびそのグループの概要(具体的名称、資本構成等を含む。)

2)大規模買付行為の目的、方法および内容(大規模買付行為の対価の額・内容・算定根拠、大規模買付行為に要する資金の裏付け、時期、取引の仕組み等を含む。)

3)大規模買付者に対する資金供与者の概要(具体的名称、資本構成等を含む。)

4)大規模買付行為後5年間に想定している当社グループの経営方針および事業計画、財務計画、資本政策、配当政策、資産活用策等(以下、「大規模買付行為後の経営方針等」という。)

5)大規模買付行為後の経営方針等が当社グループの企業価値を向上させることの根拠 

6)その他上記4)に関連し、当社取締役会および独立委員会が適切な判断をするために必要とする情報

大規模買付情報の具体的内容は、大規模買付行為の内容によって異なることもあり得るため、大規模買付者が大規模買付行為を行おうとする場合には、まず当社宛に、本プランに従う旨の意向表明書をご提出いただくこととする。意向表明書には、大規模買付者の名称、住所、設立準拠法、代表者の氏名、国内連絡先および提案する大規模買付行為の概要を明示していただく。当社は、この意向表明書の受領後原則として5営業日以内に、当初提供していただくべき大規模買付情報の一覧を大規模買付者に交付し、大規模買付者は受領日より5営業日以内に当社宛にご提出いただくこととする。なお、当初提供していただいた情報だけでは大規模買付情報として不足していると考えられる場合、十分な大規模買付情報が揃うまで追加的に情報提供をしていただくことがある。大規模買付行為の提案があった事実および当社取締役会に提供された大規模買付情報が、当社株主のみなさまの判断のために必要であると認められる場合には、その全部または一部を開示する。

なお、当社取締役会は、大規模買付者から十分な大規模買付情報が提出されたと判断した場合には、その旨の通知を大規模買付者に発送するとともに、その旨を公表する。

 

(2)大規模買付情報の検討、大規模買付者との交渉、代替案の提示

次に、当社取締役会は、大規模買付行為の評価等の難易度に応じ、十分な大規模買付情報の提供が完了した旨公表した後、60日間(対価を現金(円貨)のみとする公開買付けによる当社全株式の買付の場合)または90日間(その他の大規模買付行為の場合)を取締役会による評価、検討、交渉、意見形成、代替案立案のための期間(以下、「取締役会評価期間」という。)として与えられるべきものと考える。

従って、大規模買付行為は、取締役会評価期間の経過後にのみ開始されるものとする。取締役会評価期間中、当社取締役会は必要に応じてファイナンシャルアドバイザー、公認会計士、弁護士等の社外の専門家の助言を受け、また独立委員会の意見を聴取しながら、提供された大規模買付情報を十分に評価・検討し、取締役会としての意見を慎重にとりまとめ、開示する。また、必要に応じ、大規模買付者との間で大規模買付行為に関する条件改善について交渉し、当社取締役会として株主のみなさまへ代替案を提示することもある。 

 

3.大規模買付行為がなされた場合の対応方針

(1)大規模買付者が大規模買付ルールを遵守したと判断される場合

大規模買付者が大規模買付ルールを遵守したと判断される場合には、当社取締役会は仮に当該大規模買付行為に反対であったとしても、原則として具体的対抗措置を発動しない。ただし、大規模買付ルールが遵守されていると判断される場合であっても、当該大規模買付行為が当社株主共同の利益を著しく損なうと認められる場合(以下、「濫用的買収」という。)に対しては、当社取締役会は当社株主共同の利益を守るために適切と考える方策を取ることがある。当該大規模買付行為が濫用的買収に該当するか否かの検討および判断については、その客観性および合理性を担保するため、当社取締役会は、大規模買付者の提供する大規模買付行為後の経営方針等を含む本必要情報に基づいて、社外監査役、独立の外部有識者等から構成される独立委員会の意見を最大限尊重しつつ当該大規模買付者および大規模買付行為の具体的内容(目的、方法、対象、取得対価の種類・金額等)や当該大規模買付行為が当社株主共同の利益に与える影響を検討し、当社社外監査役を含む監査役の過半数の賛同を得た上で、当該大規模買付行為が濫用的買収に該当するか否かを決定することとする。

 

(2)大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかったと判断される場合

大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかったと判断される場合には、具体的な買付方法の如何にかかわらず、当社取締役会は、当社および当社株主共同の利益を守るため、具体的対抗措置として新株予約権の無償割当てを行う。実際に新株予約権の無償割当てを行う場合には、一定割合以上の当社株券等を保有する特定株主グループに属さないことを行使条件とするなど、対抗措置としての効果を勘案した行使期間および行使条件を設けることがある。

 

4.当社取締役会判断の客観性および合理性担保のための措置

(1)ガイドラインの制定

当社は、本プランの運用において恣意的な判断や処理がなされることを防止し、手続の透明性を確保すべく、客観的な要件を織り込んだ内部基準として、ガイドラインを設けている(以下、「本ガイドライン」という。)。当社取締役会および独立委員会は、それに基づいて本プラン所定の手続を進めなければならないこととしている。本ガイドラインの制定により、濫用的買収者の認定、対応等の際に拠るべき基準が透明となり、本プランに十分な予測可能性を与えている。

なお、本ガイドラインの中では、濫用的買収者の定義として、

1)真に会社経営に参加する意思がないにもかかわらず、株価をつり上げて高値で株式を当社に引き取らせる目的で株式の買収を行っている場合(いわゆるグリーンメイラー)

2)当社の会社経営への参加の目的が、主として当社の事業経営上必要な企業秘密情報、重要資産、主要取引先や顧客等を当該大規模買付者またはそのグループ会社等に移譲させることにある場合

3)当社の資産を当該大規模買付者またはそのグループ会社等の債務の担保や弁済の原資として流用する予定で、当社の株式の取得を行っている場合

4)当社の会社経営への参加の目的が、主として、会社経営を一時的に支配して、当社の事業に当面関係していない有価証券等の高額資産等を売却等処分させ、その処分利益をもって一時的な高配当をさせるかあるいは一時的高配当による株価の急上昇の機会を狙って株式の高価売り抜けをする目的である場合

5)大規模買付者の提案する当社株式の買収条件(買取対価の金額、内容、時期、方法、違法性の有無、実現可能性等を含むがこれに限らない。)が、当社の企業価値に照らし著しく不十分または著しく不適切なものである場合

6)大規模買付者の提案する買収の方法が、最初の買付条件を有利に、二段階目の買付条件を不利に設定するような、株主の判断の機会または自由を奪う構造上強圧的な方法による買付である場合(いわゆる二段階買付)

7)上記の他、大規模買付情報の内容から、当社株主共同の利益および当社企業価値を著しく害することが明白な買収である場合と定めている。

 

(2)独立委員会の設置

新株予約権の無償割当てによる対抗措置の発動の是非に関する最終的判断は当社取締役会が行うことから、その判断の客観性および合理性を担保するため、当社は、社外取締役、社外監査役、外部有識者等で構成される独立委員会を設置する。

同委員会は、当社取締役会から諮問を受けた各事項および独立委員会が必要と判断する事項について当社取締役会に意見を述べる。当社取締役会の決定に際しては独立委員会による意見を最大限尊重し、かつ、必ずこのような独立委員会の意見聴取の手続を経なければならないものとすることにより、当社取締役会の判断の客観性および合理性を確保する手段として機能するよう位置付けている。また、独立委員会の招集権限は、当社代表取締役のほか、各委員も有し、その招集が確実に行われるよう配慮している。

 

5.当社株主、投資家のみなさまに与える影響への配慮

(1)本プランが株主・投資家のみなさまに与える影響等

本プランは、当社株主のみなさまが大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や、現に当社の経営を担っている当社取締役会の意見を提供し、さらには、当社株主のみなさまが代替案の提示を受ける機会を保障することを目的としている。これにより、当社株主のみなさまは、十分な情報および提案のもとで、大規模買付行為に応じるか否かについての適切な判断をすることが可能となり、そのことが、当社株主共同の利益の保護につながるものと考える。

従って、本プランを設定することは、当社株主および投資家のみなさまの利益に資するものであると考えている。

なお、上記3において述べたとおり、大規模買付行為者が大規模買付ルールを遵守したと判断されるか否かによって大規模買付行為に対する当社の対応方針が異なるので、当社の株主および投資家のみなさまにおかれましては、大規模買付行為者の動向にご注意していただきたい。

 

(2)対抗措置発動時に株主・投資家に与える影響等

大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかった場合には、当社取締役会は、当社および当社株主共同の利益を守るため、具体的対抗措置として新株予約権の無償割当てを行うことがあるが、具体的対抗措置の仕組上、大規模買付ルールに違反した大規模買付者を除く当社の株主のみなさまが法的権利または経済的側面において格別の損失を被るような事態が生じることは想定していない。当社の取締役会が具体的対抗措置を取ることを決定した場合には、当社株主のみなさま、投資家のみなさまおよびその他の関係者に不測の損害が生じることのないよう、適時かつ適切に開示を行う等、適切な方法で対処する予定である。

一方、具体的対抗措置として新株予約権の無償割当てを行うこととなった場合、割当期日における当社株主のみなさまは引受けの申込みをすることなく新株予約権の無償割当てを受けるが、その後、新株予約権を行使して新株を取得するためには所定の期間内に一定の金額の払込をして頂く必要がある場合もある。かかる手続の詳細については、実際に新株予約権の無償割当てを行うことになった際に、法令に基づき別途お知らせする。ただし、名義書換未了の当社株主のみなさまについては、新株予約権の無償割当てを受けるためには、別途当社の取締役会が決定し公告する新株予約権の割当期日までに、名義書換を完了していただく必要がある。

 なお、いったん新株予約権の無償割当てを決議した場合であっても、例えば、大規模買付者が大規模買付行為を撤回した等の事情により、当社は、新株予約権の無償割当ての効力発生日までに新株予約権の無償割当てを中止し、または新株予約権の無償割当ての効力発生日後新株予約権の行使期間の初日の前日までに新株予約権者に当社株式を交付することなく無償にて新株予約権を取得する場合がある。これらの場合には、1株あたりの株式の価値の希釈化は生じないので、1株あたりの株式の価値の希釈化が生じることを前提にして売付け等を行った株主および投資家のみなさまは、株価の変動により損害を被るおそれがある。

 

6.本プランの有効期間および変更・廃止およびそれに伴う開示

(1)本プランの有効期間

 本プランの有効期間は、当社の第162回定時株主総会終結時から当社の2020年6月開催予定の第165回定時株主総会終結の時までとする。

 

(2)本プランの廃止

本プラン導入後、有効期間の満了前であっても以下の場合には、本プランはその時点で廃止されるものとする。

1)当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合

2)当社株主総会において本プランを廃止する旨の議案が承認された場合

 

(3)本プランの変更

本プランの有効期間中であっても、関係法令の整備、株主総会の決議、独立委員会の意見等をふまえ、企業価値および株主共同の利益の確保・向上の観点から、随時、必要に応じて取締役会決議により本プランを変更する場合がある。

 

(4)本プランの廃止または変更に関する情報の開示

本プランが廃止または変更された場合には、株主のみなさまおよび投資家の方々に対し、当該事実および当社取締役会または独立委員会が必要と判断する事項を適時に開示する。

 

7.本プラン導入状況についての補足説明

本プラン導入を決定した当社取締役会には、当社監査役4名全員が出席し、いずれの監査役も本プランの具体的運用が適正に行われることを条件として、本プラン導入に賛成する旨の意見を述べている。

なお、当社は、適時かつ適切に開示を行っていく予定であるが、当社株主のみなさまおよび投資家の方々においても、当社株式に関する大規模買付行為が行われた場合には、その後の動向把握等に努められるようお願いすることとする。今後、当社株主のみなさまおよび投資家の方々に影響を与える具体的対抗策を発動することを決定した場合には、その詳細について直ちに公表することとする。

 

8.本プランの合理性

(1)買収防衛策に関する指針の三原則の充足

経済産業省は2005年5月27日付で企業価値研究会の「企業価値報告書」等を公表している。これを踏まえて、経済産業省および法務省が同日付で発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」(以下、「買収防衛策に関する指針」という。)においては、①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性の原則、という三原則が定められている。

そして、①企業価値(株主利益に資する会社の財産、収益力、安定性、成長力等を指す。)・株主共同の利益(株主全体に共通する利益)の確保・向上の原則については、前述のとおり、本プランは、当社の株主のみなさまが大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や、現に当社の経営を担っている当社取締役会の意見を提供し、当社株主のみなさまが代替案の提示を受ける機会を保障することを目的としているので、当社株主のみなさまは十分な情報のもとで大規模買付行為に応じるか否かについての適切な判断をすることが可能となる。

本プランでは企業価値研究会が2008年6月30日付で公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」にも準拠し、取締役会評価期間の開始日を十分な情報が提供された後とすることにより、大規模買付情報の適正な検討を可能にしている。

次に、②事前開示・株主意思の原則については、本プランは、事前にその内容が開示されるものであるので、当社株主のみなさまおよび投資家の方々の予見可能性を確保しており、また、本プランの採用・有効期間の延長も当社の株主のみなさまのご承認を条件としている上、当社株主総会の決議により廃止することが可能な措置も採用しているので、当社株主のみなさまの合理的意思が反映される仕組みとなっている。

さらに、③必要性・相当性の原則については、本プランは、具体的対抗措置発動の是非は、当社の業務執行を行う経営陣から独立している複数の委員によって構成される独立委員会の意見を最大限尊重することになっているなど、当社取締役会判断の客観性および合理性の担保を図る措置を確保している。

また、本プランは、東京証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る諸規則等の趣旨にも合致している。

 

(2)まとめ

以上のとおり、本プランは、買収防衛策に関する各種の要件を充足しており、十分な合理性を有しているものであると考えている。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループは、事業等のリスクに関し、組織的・体系的に対処することとしているが、現在、当社グループの経営成績および財務状況等に及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあり、投資家の判断に影響を及ぼす可能性がある事項と考えている。

なお、ここに記載した事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断した主要なものであり、これらに限られるものではない。

 

(1) 競合・市況変動等にかかるもの

当社グループは市況製品を展開しており、景気、他社との競合にともなう市場価格の変動、また、為替、金利といった相場の変動により事業業績が大きく左右される可能性がある。特に、景気や他社との競合という観点からは、当社グループの基礎化学品事業のうち、クロール・アルカリ製品やエピクロルヒドリンは、販売価格および原材料調達価格に関し変動を受けやすい構造となっており、他社による大型プラントの建設等により需給が緩和した場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性がある。

(2) 原材料の調達にかかるもの

当社グループは、原材料の複数調達先の確保などで、安定的な原材料の調達に努めているが、原料メーカーの事故による供給中断、品質不良や倒産による供給停止などの影響で、当社の生産活動に停止をきたし、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性がある。

(3) 製品の品質にかかるもの

当社は、事業活動全般における品質保証を確保する体制を敷いており、製造物責任賠償については保険に加入しているが、製品の欠陥により、当社グループの業績、財務状況、社会的評価等に悪影響を及ぼす可能性がある。

(4) 海外等の事業展開にかかるもの

当社グループは、アジア、欧州、北米などで販売活動を行っているが、海外での事業活動には、予期し得ない法律や規制の変更、政治・経済情勢の悪化、テロ・戦争等による社会的混乱等のリスクがある。そのため、これらの事象が発生した場合は、当社グループの経営成績および財務状況等に悪影響を及ぼす可能性がある。

(5) 知的財産の保護にかかるもの

当社グループの事業展開にとって知的財産の保護は極めて重要であり、知的財産保護のための体制を整備しその対策を実施している。しかし、他社との間に知的財産を巡り紛争が生じたり、他社から知的財産保護の侵害を受けたりした場合は、事業活動に支障が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

(6) 訴訟にかかるもの

当社グループの事業活動に関連して、取引先や第三者との間で重要な訴訟が提起された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

(7) 自然災害、事故災害にかかるもの

当社グループでは、安全・安定操業の徹底を図り、すべての製造設備について定期的な点検を実施している。しかしながら、万一大きな自然災害や、製造設備等で事故が発生した場合には、生産活動の中断あるいは製造設備の損壊等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

(8) 環境にかかるもの

当社グループでは、化学物質の開発から製造、流通、使用を経て廃棄に至る全ライフサイクルにおける「環境・安全・健康」を確保することを目的としたレスポンシブル・ケア活動を推進している。しかしながら、周囲の環境に影響を及ぼすような事象が発生した場合には、補償などを含む対策費用、生産活動の停止による機会損失などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

(9) 企業買収・資本提携等にかかるもの

当社グループが実施する企業買収や他社との戦略的事業・資本提携について、当初想定していた成果が得られない場合、当社グループの業績、財務状況に影響を及ぼす可能性がある。また、不採算事業からの撤退や関係会社の整理等の事業再編を行った場合、当社グループの業績、財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りである。

 

1)財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善を背景に緩やかな回復基調が継続しているものの、米国の通商政策による貿易摩擦の激化や中国の景気悪化などにより、期後半から世界経済の先行きは不透明な状況で推移した。

このような環境のもと、当社グループは、本年度よりスタートさせた新中期経営計画「BRIGHT-2020」で、「新成長エンジンの創出」「海外収益基盤の確立」および「事業構造改革の完遂」を3つの基本方針として掲げ、利益重視の経営へのシフトをより一層進めた。

基礎化学品では、原燃料価格の変動に対応した価格是正に早期に取り組むとともに、自社開発の改良型電解槽導入などのコストダウンを進めた。

機能化学品では、「海外収益基盤の確立」に向けて合成ゴムおよび合成樹脂、アリルエーテル類などの主力製品のシェア拡大を図りつつ、新事業領域である液体クロマトグラフィー用カラム・装置事業の拡大、高薬理活性医薬品分野への参入、昨年度のアクリルゴムに続いてノンフタレート型アリル樹脂「ラドパー」を上市するなど、「新成長エンジンの創出」を推進した。また、事業構造改革の一環として、R&D本部と生産技術本部との連携により、当社の強みである基盤技術とIoT・AIを活用した、さらなる生産性の向上を目指し新たな取り組みを開始した。

以上の結果、当連結会計年度の連結売上高は、1,078億7千4百万円と前期比6.6%の増加となった。また、利益面においても、営業利益は94億8千8百万円と前期比29.7%の増加、経常利益は100億5千3百万円と前期比34.3%の増加、親会社株主に帰属する当期純利益は67億9千3百万円と前期比42.2%の増加となり、売上高、各利益とも過去最高を達成した。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。

(基礎化学品)

クロール・アルカリは、国内需要が堅調に推移するとともに、かせいソーダ等の価格改定を実施したため、売上高が増加した。

エピクロルヒドリンは、国内向け販売が順調に推移するとともに、海外向けも販売価格が上昇したため、売上高が増加した。以上の結果、基礎化学品の売上高は489億5千5百万円と前期比10.0%の増加となった。

 

(機能化学品)

アリルエーテル類は、国内の新規用途や欧米のシランカップリング剤用途向けで販売数量が伸び、売上高は増加した。

ダップ樹脂は、UVインキ用途を中心に国内およびアジア、米国向け販売が堅調に推移したため、売上高は増加した。

合成ゴム関連は、エピクロルヒドリンゴムの国内でのハイブリッド車向けおよび新興国での環境規制対応に伴う需要が拡大したことに加え、アクリルゴムの国内外での新規採用が進んだため、売上高は増加した。

医薬品精製材料は、欧州並びに中国向けのバイオ医薬品精製用途向けが好調に推移したことに加え、液体クロマトグラフィー用カラム・装置事業では、国内および中国、韓国向けが好調に推移した。

医薬品原薬・中間体は、国内新薬メーカーからの新規受託、医薬品上市による中間体の販売、ジェネリック医薬品原薬の輸入販売が堅調に推移したことに加え、高薬理活性設備を用いたジェネリック医薬品原薬の提供を開始した。

以上の結果、機能化学品の売上高は430億5百万円と前期比5.7%の増加となった。

 

(住宅設備ほか)

売上高は159億1千2百万円と前期比0.8%の減少となった。

 

当連結会計年度末における当社グループの財政状態は次のとおりである。

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して2.1%減少1,126億6千1百万円となった。流動資産は、前連結会計年度末に比べて、3.3%増加682億1千9百万円となった。これは主として有価証券が19億9千9百万円、受取手形及び売掛金が15億5千8百万円、商品及び製品が8億9千4百万円それぞれ増加したことによる。固定資産は、前連結会計年度末に比べて、9.2%減少444億4千2百万円となった。これは主として投資有価証券が30億4千1百万円減少したことによる。

負債は、前連結会計年度と比較して11.0%減少し、481億1千3百万円となった。流動負債は、前連結会計年度末に比べて、3.0%減少321億9千7百万円となった。これは主として、短期借入金が11億1千3百万円減少したことによる。固定負債は、前連結会計年度末に比べて、23.7%減少159億1千5百万円となった。これは主として新株予約権付社債が38億2千4百万円減少したことによる。

純資産は、前連結会計年度末に比べて、5.9%増加645億4千8百万円となった。これは主として、資本金が11億8千万円、資本準備金が11億8千万円、利益剰余金が54億2千4百万円それぞれ増加したことによる。

 

2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して3億8千2百万円増加243億7千6百万円となった。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して20億9千7百万円増加98億5千4百万円の収入となった。これは主に、増加要因として税金等調整前当期純利益が98億5百万円であったことによる。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して28億5千5百万円支出が減少し45億4千2百万円の支出となった。これは主に有形固定資産の取得による支出が36億2千7百万円、関係会社株式の取得による支出がなかったことによる。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、50億3百万円の支出(前連結会計年度は30億9千7百万円の収入)となった。これは主に、新株予約権付社債の発行による収入がなくなったこと、長期借入金の返済による支出が8億円、自己株式取得による支出が16億6千万円となったことによる。

 

3)生産、受注及び販売の実績

 ① 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

基礎化学品

40,956

+14.1

機能化学品

25,378

+7.9

住宅設備ほか

765

△19.7

合計

67,099

+11.1

 

(注) 1 金額は、平均販売価格により算出したものである。

2 上記には自家使用分が含まれている。

3 金額には、消費税等は含まれていない。

 

 

 ② 製品仕入実績

当連結会計年度における製品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。

 

セグメントの名称

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

基礎化学品

21,425

△0.2

機能化学品

13,239

△5.6

住宅設備ほか

12,687

△5.7

合計

47,352

△3.2

 

(注) 1 金額は、仕入価格により算出したものである。

2 金額には、消費税等は含まれていない。

 

 ③ 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。

 

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

住宅設備ほか

2,193

△23.4

1,250

△6.2

 

(注) 金額には、消費税等は含まれていない。

 

 ④ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

基礎化学品

48,955

+10.0

機能化学品

43,005

+5.7

住宅設備ほか

15,912

△0.8

合計

107,874

+6.6

 

(注)1 販売実績は、外部顧客に対する売上高を表示している。

2 セグメント間取引については、相殺消去している。

3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

株式会社山善

11,028

10.89

 

  当連結会計年度における株式会社山善に対する販売事績については、総販売実績に対する割合が10%未満のため、記載を省略している。

4 上記の金額には、消費税等は含まれていない。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。

 

1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積りおよび判断を行っているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合がある。また、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注意事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している。

 

2)当連結会計年度の経営成績などの状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、基礎化学品では、原燃料価格の変動に対応した価格是正に早期に取り組むとともに、自社開発の改良型電解槽導入などのコストダウンを進めた。機能化学品では、「海外収益基盤の確立」に向けて合成ゴムおよび合成樹脂、アリルエーテル類などの主力製品のシェア拡大を図りつつ、新事業領域である液体クロマトグラフィー用カラム・装置事業の拡大、高薬理活性医薬品分野への参入、昨年度のアクリルゴムに続いてノンフタレート型アリル樹脂「ラドパー」を上市するなど、「新成長エンジンの創出」を推進した。また、事業構造改革の一環として、R&D本部と生産技術本部との連携により、当社の強みである基盤技術とIoT・AIを活用した、さらなる生産性の向上を目指し新たな取り組みを開始した。

 この結果、当連結会計年度の連結売上高は、1,078億7千4百万円と前期比6.6%の増加となった。利益面においては、機能化学品事業の伸長により、営業利益は94億8千8百万円と前期比29.7%の増加、経常利益も100億5千3百万円と前期比34.3%の増加、親会社株主に帰属する当期純利益も67億9千3百万円と前期比42.2%増加となり、6期連続で過去最高となった。

この結果、1株当たり当期純利益金額は、前連結会計年度の223.24円に対して、297.10円となった。

 

 セグメント別の概況は、以下のとおりである。

基礎化学品では、クロール・アルカリは、国内需要が堅調に推移するとともに、かせいソーダ等の価格改定を実施したため、売上高が増加した。エピクロルヒドリンは、国内向け販売が順調に推移するとともに、海外向けも販売価格が上昇したため、売上高が増加した。以上の結果、基礎化学品の売上高は489億5千5百万円と前期比10.0%の増加となった。

機能化学品では、アリルエーテル類は、国内の新規用途や欧米のシランカップリング剤用途向けで販売数量が伸び、売上高は増加した。ダップ樹脂は、UVインキ用途を中心に国内およびアジア、米国向け販売が堅調に推移したため、売上高は増加した。合成ゴム関連は、エピクロルヒドリンゴムの国内でのハイブリッド車向けおよび新興国での環境規制対応に伴う需要が拡大したことに加え、アクリルゴムの国内外での新規採用が進んだため、売上高は増加した。医薬品精製材料は、欧州並びに中国向けのバイオ医薬品精製用途向けが好調に推移したことに加え、液体クロマトグラフィー用カラム・装置事業では、国内および中国、韓国向けが好調に推移した。医薬品原薬・中間体は、国内新薬メーカーからの新規受託、医薬品上市による中間体の販売、ジェネリック医薬品原薬の輸入販売が堅調に推移したことに加え、高薬理活性設備を用いたジェネリック医薬品原薬の提供を開始した。以上の結果、機能化学品の売上高は430億5百万円と前期比5.7%の増加となった。

住宅設備ほかでは、売上高は159億1千2百万円と前期比0.8%の減少となった。

 

(3) キャッシュ・フローの分析

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりである。

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 2)キャッシュ・フローの状況」に記載している。なお、当連結会計年度は新規アリル樹脂製造設備の新設、シリカゲル製造設備の増設等の設備投資資金と、株主還元と資本効率の向上を目的とした自己株式取得資金への充当を目的に、転換社債型新株予約権付社債を発行し99億6千7百万円調達している。その結果、長期借入金の返済が進んだものの、当連結会計年度末における有利子負債の残高は16億6千5百万円増加し、235億4百万円となった。

当社グループの所要資金は、主に運転資金、設備投資等によるものであり、自己資金、短期・長期借入金、社債の発行等により賄っている。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はない。

 

5 【研究開発活動】

当社は兵庫県尼崎市に研究センターを配置している。研究センターにはR&D本部のイノベーションセンターと知的財産部、機能材事業部の技術開発部、ダイソーエンジニアリングの電極開発部、サンヨーファインの研究開発本部が配置されている。

化学を中心とする事業を通じて独創的なものづくりにより、豊かな社会に貢献すべく、各研究開発部門はこれまで培ってきた自主技術の研究開発の伝統をふまえ、独創的新製品・新技術の研究開発と共に、既存製品群の高付加価値化を積極的に展開している。

当連結会計年度の主な研究開発活動の状況をセグメントごとに示すと、次のとおりである。

なお研究開発活動が各セグメント別に関連づけられないものもあるため、セグメント別の研究開発費の金額は記載していない。

 

基礎化学品

・無機、有機および高分子材料の研究と開発

 

機能化学品

・液体クロマトグラフィー用新充填剤の研究と開発

・医薬品原薬・中間体の新合成法の研究と開発

・各種工業用電極の研究と開発

・エピクロルヒドリンゴム等の合成ゴムの新グレードと新用途開発

・ダップ樹脂の新用途開発

 

住宅設備ほか

・住設機材の開発

 

全社共通

・セグメントに属さない研究と開発

 

なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は2,289百万円である。