(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、米国と欧州では景気の回復が見られましたものの、日本では経済成長が微増にとどまりました。中国では経済成長の減速が続き、他の多くの新興国でも景気に弱さが見られました。特に日本の製造業は、昨年11月末から円安傾向が始まったものの、当該期間は総じて円高進行の影響を受けました。
このような状況のもと、当社グループは、継続的な業績の伸長を達成すべく、
(ⅰ)顧客との関係を深耕し、かつ顧客層を世界でさらに拡張し、
(ⅱ)顧客に密着した製品開発、品質の向上と技術における差別化を絶えず遂行し、
(ⅲ)厳格なコスト管理を継続してまいりました。
その結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、主として円高の影響により減収となりましたが、増益を達成することができました。売上高は、前年同期に比べ5.5%(536億8千6百万円)減少し、9,222億2千8百万円となりました。営業利益は、前年同期に比べ11.5%(186億7千4百万円)増加し、1,811億1百万円となり、経常利益は、前年同期に比べ8.4%(143億円)増加し、1,850億3千6百万円となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期に比べ16.2%(188億1千3百万円)増加し、1,352億3千2百万円となりました。
セグメントごとの状況は以下のとおりです。
[塩ビ・化成品事業]
塩化ビニルは、米国のシンテック社が増強した生産能力を生かし、北米内外で業界を上回る販売を実現し、二桁増益を達成しました。欧州のシンエツPVC社は、安定した操業を続け、出荷は堅調に推移しました。日本国内事業は国内、海外ともに販売量を伸ばし採算は改善しました。
この結果、当セグメントの売上高は、前年同期に比べ9.1%(307億3千6百万円)減少し3,081億6千7百万円となり、営業利益は、前年同期に比べ21.0%(76億9千3百万円)増加し443億5百万円となりました。
[シリコーン事業]
シリコーンは、国内では、化粧品向けや車載向けの出荷が好調に推移しました。海外では、汎用品が市場価格低迷の影響を受けましたが、米国や中国、東南アジア向けの機能製品の出荷が堅調でした。
この結果、当セグメントの売上高は、前年同期に比べ6.0%(85億2百万円)減少し1,334億5千1百万円となり、営業利益は、前年同期に比べ0.6%(2億3百万円)増加し316億3百万円となりました。
[機能性化学品事業]
セルロース誘導体は、国内では、建材用製品が振るいませんでしたが、医薬用製品が好調な出荷を継続しました。欧州のSEタイローズ社は、塗料用製品や建材用製品が総じて順調に推移しました。豪州シムコア社の金属珪素は、市場価格下落の影響を受けましたが、出荷は堅調でした。
この結果、当セグメントの売上高は、前年同期に比べ8.2%(72億8千1百万円)減少し819億6千7百万円となり、営業利益は、前年同期に比べ18.4%(26億3千8百万円)増加し169億6千6百万円となりました。
[半導体シリコン事業]
半導体シリコンは、メモリデバイス向けが底堅く推移するとともに、ロジックデバイス向けも中国スマートフォン用などの堅調な需要に支えられ出荷は総じて好調でした。期前半に円高進行の影響を受けましたが、増益を達成しました。
この結果、当セグメントの売上高は、前年同期に比べ1.4%(25億4千9百万円)減少し1,861億1千6百万円となり、営業利益は、前年同期に比べ5.8%(21億5千1百万円)増加し395億1千5百万円となりました。
[電子・機能材料事業]
希土類磁石は、産業機器向けやハードディスクドライブ向けが振るいませんでしたが、ハイブリッド車をはじめとする自動車向けが堅調でした。フォトレジスト製品は、ArFレジストや多層レジスト材料が底堅く推移し、マスクブランクスは好調な出荷を継続しました。LED用パッケージ材料は一部顧客での生産調整の影響を受けましたが、光ファイバー用プリフォームは堅調に推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は、前年同期に比べ0.7%(9億5千5百万円)減少し1,388億6千3百万円となり、営業利益は、前年同期に比べ8.2%(31億4千4百万円)増加し413億9千9百万円となりました。
[加工・商事・技術サービス事業]
(注)当セグメントの名称を、当第3四半期連結会計期間から、事業内容をより明確にするため、従来の
「その他関連事業」から「加工・商事・技術サービス事業」に変更いたします。なお、当セグメン
トに属する製品・サービスに変更はありません。
信越ポリマー社の自動車用入力デバイスや半導体ウエハー関連容器が、好調に推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は、前年同期に比べ4.7%(36億6千3百万円)減少し736億6千1百万円となり、営業利益は、前年同期に比べ78.3%(32億3千万円)増加し73億5千6百万円となりました。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は36,690百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。