(1)会社の経営の基本方針
当社グループの経営理念は「技術の深耕と融合で価値を創造し、社会の繁栄に貢献していくこと」であり、この精神をベースに「存在感あるキラリと光る良い企業グループの実現」を経営目標に、技術力と経営効率の高さを通じて、全てのステークホルダーにとって価値ある企業グループとなることを目指しています。
この経営目標を実現するための経営の基本方針は、
① 常に技術・事業・会社を進化させる
② 成長分野への重点的資源配分とグローバル化を推進する
③ 公正な、かつ環境・安全を重視した事業活動を実践する
④ 基本に忠実な業務活動を実践する
を掲げております。
(2)中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標
当社グループは、会社の経営の基本方針に基づき、現在の経済環境と今後の景気見通しをベースに事業状況を見据え、2016年度を初年度とする3ヶ年の中期経営プラン“ACTIVE-2018”を策定し、その重点施策として、
① 事業所の徹底した安全の確保と製品品質の揺るぎない向上を図る
② 事業の選択と集中を加速し、増収増益を継続できる体質に転換する
③ 研究開発の効率を引き上げ、速やかな上市に着実に結びつける
④ 海外事業会社の体質を強化し、収益力の確保・拡大を確実に進める
⑤ 国内関係会社はそれぞれの強みを伸ばし、確固たる事業基盤を築く
を掲げ運営してまいりました。
なお、“ACTIVE-2018”の最終年度である2018年度(平成31年3月期)計画は、プリント配線板事業からの撤退等もあり、以下のとおり見直しました。
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2018年度(平成31年3月期)目標 |
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売上高 |
520億円 |
以上 |
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経常利益 |
35億円 |
以上 |
(3)対処すべき課題
当社グループを取り巻く経営環境としましては、今後のわが国経済並びに世界経済は、景気は総じて良いものの、一部に不透明な要因をかかえており、予断を許さない状況にあります。
このような認識のもと、当社グループは、増収増益を継続して達成できる企業グループを実現するために、グループの総力を挙げて、中期経営プラン“ACTIVE-2018”の最終年度である2018年度(平成31年3月期)目標の達成に向け取り組んでまいります。
2018年度も、「コンプライアンスと安全の維持推進は事業活動の大前提」とし、具体的には、
≪重点施策≫
① 確実に成果が上がる重大事故・災害/品質クレーム防止策の実行
② 増収増益継続への道筋の確立
・事業部門間シナジー、技術の重合・複合化による市場拡大と創造により増収を実現する
・資産のさらなる有効活用、より高い業務効率により増益を達成する
③ グループ一体化のための組織横断的活動の推進
これらを引き続き「Proceed to the next stage!次なる成長に挑もう!」のもと実行してまいります。
当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年6月28日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)原材料価格の変動
当社グループ製品の原材料は、ナフサ価格や金属価格の変動の影響を受けることがあるため、当社グループは、原材料の調達に関して最も有利な調達になるよう努力しておりますが、特に接着製品、電子・光学製品、産業プラントの設計・施工、住宅用アルミ建材等の事業で、原材料価格の変動をタイムリーに製品価格に転嫁できず、これらがコスト削減額を上回った場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(2)金利の変動
当社グループは、当連結会計年度末において長期・短期借入金及び受取手形割引高として合計約189億円の有利子負債を有しております。グループ各社は一部金利の固定化や、極力低金利での調達に努めていますが、グループ全体としてはいまだ有利子負債依存度が高いこともあり、今後の金利環境等の動向が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)為替レートの変動
当社グループは、電子・光学製品を中心として海外で大きく事業展開を図っております。その結果、為替レートの変動はストック面では連結財務諸表の換算において、フロー面では販売価格の設定や仕入価格において当社グループの経営成績、財政状態及び将来の業績に影響を与えます。
(4)固定資産の価値下落
当社グループが保有している固定資産について、時価の下落・収益性の低下等や遊休資産化に伴い資産価値が低下した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)海外での事業活動
当社グループは、連結子会社の過半が在外子会社であり、世界各地で生産活動や販売活動を行っております。これらの海外拠点では、予期できない法律、規制、税制の変更やテロ・戦争・その他の要因による社会的、政治的混乱等のリスクが存在します。これらのリスクが顕在化した場合は、海外での事業活動に支障をきたし、当社グループの経営成績、財政状態及び将来の業績に影響を与えます。
(6)新規事業への参入
当社グループは、新たな成長分野、成長市場への参入が会社の持続的発展に資するとの認識のもと、グループビジョンの重点施策のひとつとして「新規事業の推進・確立」を掲げております。
なお、新規事業への参入にあたっては、その市場性や採算性などを十分に検討した上で意思決定を行いますが、それでも当社グループサイド、顧客サイドにおいて不確定要因が存在し、当初予定した事業計画を達成できず、投資に見合うだけの収益を将来にわたって獲得できない場合があります。その場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)事故災害
当社グループの各工場においては、事故や災害による損害防止のため、日常において設備の点検や各種安全活動等を行っています。しかし、これらの活動等にもかかわらず、万一、火災・爆発等の事故災害が発生し、当社グループの業務や地域社会に大きな影響を及ぼした場合、生産活動による機会損失や補償等を含む事故対応費用等が、当社グループの経営成績、財政状態及び将来の業績に影響を与える可能性があります。
(8)自然災害等
当社グループは、地震等の自然災害の比較的多い日本国内に当社及び子会社が生産拠点を有しております。万一これらの生産設備が被災した場合、操業の一部又は全部が停止し、生産や出荷に著しく支障をきたす恐れがあります。加えて、設備等の修復に多額の費用が発生し、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループの生産設備が被災しなかった場合においても、原材料の仕入先又は製品の販売先等の被災、自然災害に起因する経済活動の停滞、電力不足に伴う工場稼動への制約等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは日本国内をはじめ中国、東南アジア、欧州、米国にも生産拠点並びに営業拠点を展開しておりますが、これらの拠点で新型インフルエンザが発生し、当該地域のグループ会社の従業員等が罹患した場合は、通常の事業活動が困難になる恐れがあります。この新型インフルエンザの影響が長期にわたる場合は、売上高の減少等により、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9)訴訟等
当社グループでは、コンプライアンスの重要性を認識し、法令及び社会的ルールの遵守の徹底を図っております。当連結会計年度末において、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されていませんが、国内及び海外事業においては常に訴訟の対象となるリスクが存在しているものと考えております。将来、重要な訴訟が提起された場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)製造物責任
当社グループは、各々の製品の特性に応じて最適な品質・性能の確保に万全を期しておりますが、予期せぬ事情により大規模な製品事故が発生する可能性があります。万一の場合に備えて賠償責任保険を付保しておりますが、そのカバーを超えて費用が発生するリスクがあります。この場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11)環境規制
主に製造業を営む当社グループは、生産効率向上による環境負荷の低減と省資源・省エネルギーに取り組んでおります。しかしながら、環境関連規制は年々強化・見直しされる方向にあり、規制の内容によっては製造、保管、処分等に関連する費用が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国や欧州諸国では緩やかな景気回復が続いており、中国、アジア新興国や資源国でも景気は安定に向かい回復傾向が見られました。また、わが国においても、底堅い内外の需要を背景に、所得・雇用環境は引き続き堅調に推移し、円安基調による企業収益の改善など、緩やかな景気回復が続きました。
当社グループにおいては、機能製品分野では、農薬関連向けが低迷し減販となったものの、東南アジア地域での販売回復などもあり増販となりました。電子・光学製品分野では、国内外での需要の拡大などもあり増販となりました。一方、建材関連分野では、主力製品の販売が伸びず減販となり、エンジニアリング分野では国内工事案件などの完工が減少し減販となりました。
このような状況のもと、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は50,761百万円と前連結会計年度比1,252百万円(2.5%増)の増収、営業利益は3,232百万円と前連結会計年度比654百万円(25.4%増)の増益、経常利益は3,375百万円と前連結会計年度比807百万円(31.4%増)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は2,736百万円と前連結会計年度比2,105百万円(333.7%増)の増益となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(機能製品)
当該事業の主な取扱製品は、ファインケミカル製品、メラミン樹脂、接着製品、マーキングフィルム、ステッカー、包装用フィルムなどであります。
このうち、ファインケミカル製品は農薬関連向けや電子材料向けが低迷し、前連結会計年度比減収となりました。メラミン樹脂製品は海外向けが堅調に推移し、前連結会計年度比増収となりました。接着製品は光学関連分野向けを中心に国内外の販売が堅調に推移したほか、トナー用樹脂の販売が持ち直したこともあり、前連結会計年度比増収となりました。マーキングフィルムは国内向けが振るわず、前連結会計年度比減収となりました。ステッカーは東南アジア地域での販売が好調に推移し、前連結会計年度比増収となりました。包装用フィルムは前連結会計年度並みとなりました。
以上により、当セグメントの売上高は23,088百万円と前連結会計年度比52百万円(0.2%増)の増収、セグメント利益は3,086百万円と前連結会計年度比119百万円(4.0%増)の増益となりました。
(電子・光学製品)
当該事業の主な取扱製品は、再帰反射シート、セラミック基板、厚膜印刷製品などであります。
このうち、再帰反射シートは欧州向けや中国向けなどの販売が好調に推移し、前連結会計年度比増収となりました。セラミック基板は車載向けやデジタル家電向けなど堅調な需要による増販もあり、前連結会計年度比増収となりました。
以上により、当セグメントの売上高は12,615百万円と前連結会計年度比1,455百万円(13.0%増)の増収、セグメント利益は416百万円(前連結会計年度は318百万円のセグメント損失)となりました。
(建材関連)
当該事業の主な取扱製品は、住宅用アルミ建材などであります。
住宅用アルミ建材は主力の手摺、笠木等の販売が低調となり、前期比減収となりました。
以上により、当セグメントの売上高は10,363百万円と前連結会計年度比523百万円(4.8%減)の減収、セグメント利益は601百万円と前連結会計年度比78百万円(11.5%減)の減益となりました。
(エンジニアリング)
当該事業の主な事業内容は、産業プラントの設計・施工などであります。
産業プラントの設計・施工は国内向けの大型工事案件の完工が減少しました。
以上により、当セグメントの売上高は5,625百万円と前連結会計年度比1,798百万円(24.2%減)の減収、セグメント損失は259百万円(前連結会計年度は268百万円のセグメント利益)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは3,740百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは1,784百万円の支出となり、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動と投資活動による各キャッシュ・フローの合計)は1,956百万円の収入となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは1,015百万円の支出となりました。また、現金及び現金同等物の当期末残高は前連結会計年度末比963百万円増加して4,398百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
運転収支の改善や法人税等の還付額などにより、前連結会計年度比319百万円収入が増加しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の売却による収入の増加などにより、前連結会計年度比1,426百万円支出が減少しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入れによる収入が減少したことなどにより、前連結会計年度比640百万円支出が増加しました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
|
機能製品 |
20,415 |
5.3 |
|
電子・光学製品 |
11,643 |
14.7 |
|
建材関連 |
3,985 |
△4.6 |
|
エンジニアリング |
26 |
△82.1 |
|
合計 |
36,071 |
6.5 |
(注)1 生産金額は、平均販売価格により算出したものであります。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前期比(%) |
受注残(百万円) |
前期比(%) |
|
機能製品 |
- |
- |
- |
- |
|
電子・光学製品 |
6,090 |
3.5 |
1,807 |
28.1 |
|
建材関連 |
- |
- |
- |
- |
|
エンジニアリング |
3,455 |
△51.2 |
2,172 |
△44.9 |
|
合計 |
9,545 |
△26.4 |
3,979 |
△25.6 |
(注)1 一部の子会社を除き、受注生産は行っておりません。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
|
機能製品 |
23,088 |
0.2 |
|
電子・光学製品 |
12,615 |
13.0 |
|
建材関連 |
10,363 |
△4.8 |
|
エンジニアリング |
5,625 |
△24.2 |
|
調整額 |
△929 |
- |
|
合計 |
50,761 |
2.5 |
(注)1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 調整額の内容については、「注記事項 セグメント情報」に記載のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループは、グループ全体の経営方針に基づき各々の会社が経営施策を実施するなかで健全な財務体質の会社を作り上げていくことを基本的な財務方針としております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
また、連結財務諸表の作成にあたっては、重要な会計方針と合理的と考えられる見積りに基づき、収益、費用、資産、負債の計上について判断しております。見積りにつきましては不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は50,761百万円と前連結会計年度比1,252百万円(2.5%増)の増収となりました。
なお、セグメント別の売上高につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(営業利益)
売上原価は、原材料価格の上昇による増加要因はあったものの、電子・光学製品の増産による原価低減などにより、36,301百万円と前連結会計年度比305百万円(0.8%増)の増加に留まりました。
また、販売費及び一般管理費は、研究開発費は減少したものの、増販に伴う支払運賃の増加や人件費の増加などにより、11,228百万円と前連結会計年度比292百万円(2.7%増)の増加となりました。
以上により、当連結会計年度における営業利益は3,232百万円と前連結会計年度比654百万円(25.4%増)の増益となりました。
(経常利益)
上記に加え、助成金収入172百万円を営業外収益として計上したことなどにより、当連結会計年度における経常利益は3,375百万円と前連結会計年度比807百万円(31.4%増)の増益となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
減損損失436百万円などを特別損失として計上したものの、前連結会計年度における事業損失引当金の繰入による特別損失1,026百万円に対し、当連結会計年度においてはその戻入額214百万円を特別利益として計上したことに加え、法人税等の還付などもあり、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は2,736百万円と前連結会計年度比2,105百万円(333.7%増)の増益となりました。
b.財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末比1,171百万円増加し、62,114百万円となりました。
このうち、流動資産は、現金及び預金や受取手形及び売掛金の増加などにより、前連結会計年度末比1,790百万円増加し、31,880百万円となりました。固定資産は、投資有価証券の時価上昇による増加はあったものの、土地等不動産の売却や減損損失の計上などにより、前連結会計年度末比618百万円減少し、30,233百万円となりました。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末比2,608百万円減少し、37,828百万円となりました。
このうち、流動負債は、事業損失引当金の取崩や設備関係などの支払債務の減少などにより、前連結会計年度末比2,338百万円減少し、23,591百万円となりました。固定負債は、長期借入金の減少などにより、前連結会計年度末比269百万円減少し、14,236百万円となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や時価上昇によるその他有価証券評価差額金の増加などにより、前連結会計年度末比3,779百万円増加し、24,285百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の31.9%から5.1ポイント改善し、37.0%となりました。
c.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは、設備の更新や合理化などを目的とした設備投資であり、その資金については、主に金融機関からの借入れにより調達いたしました。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動につきましては、素材部門から高付加価値部門への展開を図るなかで、コア事業及びコア技術に重点を置くという当社の基本方針を踏まえ、グループ各社とも研究開発のテーマを厳選し、早期に事業化を図るべく注力しております。
特に新規商品開発に関しましては、当社のコア技術であるフィルム・シート技術と樹脂重合技術、セラミックスの焼成技術を融和させてIT関連、環境対応関連の製品開発に積極的な活動を行っております。
セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
(機能製品)
基礎化学品については、医薬・農薬向けや電子材料分野に、シアナミド、アセチレンの新規誘導体の開発を中心としたファインケミカル製品の研究開発を行っております。
樹脂分野では、高機能フィルム向け粘着剤やコーティング剤の開発を中心に、光学材料向けの樹脂開発や医療・化粧品及び環境対応樹脂の開発にも注力しております。
メラミン樹脂では、市場のニーズに合わせたコンパウンドや金型クリーニング材の開発に加えて、環境対応型製品の開発にも取り組んでおります。
フィルム関連製品では、二輪や四輪向け装飾用フィルムや一体成形用フィルム及びレーザー印字等の特殊ラベルを中心とした新製品の開発を重点に研究開発を行っております。
研究開発費の金額は908百万円であります。
(電子・光学製品)
再帰反射シートについては、高品質、機能付与による使用範囲の拡大等を重点とした研究開発を行っております。
セラミック分野では、アルミナ基板製品の高性能化、高付加価値化とセラミックパッケージ等の応用商品の開発に取り組んでおります。
研究開発費の金額は548百万円であります。
(建材関連)
住宅用アルミ建材では、簡易取付工法の手摺、ビル用建材では高意匠の硝子手摺の開発に取り組んでおります。また、室内用建材では環境問題・高機能を重視した商品の開発に取り組んでおります。
研究開発費の金額は129百万円であります。
(エンジニアリング)
産業プラント分野では、特殊バルブの内製化技術の開発や石炭ガス化複合発電における高圧化での安定的な微粉炭吹き込み技術の開発に取り組んでおります。
研究開発費の金額は51百万円であります。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は1,835百万円であり、これには上記の各セグメントに含まれない空中映像リフレクターなど新製品の開発のほか、改良研究や技術サービスなど新規事業開発に係る研究開発費198百万円が含まれております。