(1)経営方針
当社グループの企業理念
1.「人と技術と環境の調和。無限の可能性に挑む。」という理念のもと、「創業の精神を忘れずに、アセチレンバウム(アセチレンの樹)の夢を追い求めて、限りない可能性の炎をもやし続ける」グループ企業をめざします。
2.「株主」及び「取引先」各位ならびに「従業員」を三位一体と考え、公正妥当な倫理基準に基づいた事業活動を通じて、社会に貢献できる経営を行ないます。
3. 全般的な経営の効率化を地道に推進し、企業体質の健全性を維持しながら、企業価値を高め、事業規模の拡大をはかります。
4.「安全・安心をすべての基本姿勢」とし、創業以来一貫して、この姿勢を貫いております。
5.「地域に密着した企業ブランド」を構築し、存在感のあるグループ企業をめざします。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、中期経営計画「チェンジ&チャレンジstageⅡ」(2021年4月~2026年3月)を推進し、持続的成長と企業価値の向上を目指した取り組みを進めてまいります。この中期経営計画の経営目標を達成するため、ガス事業、化成品事業、ITソリューション事業部門の3つの事業を柱に、「人と技術と環境の調和」という企業理念のもと、持続的成長に向けた5つの成長戦略である「事業拡大」・「人材育成」・「機能整備」・「戦略投資」・「社会調和」の着実な実行により、急速に変化する事業環境にも対応することができる経営基盤を構築し、さらなる企業価値の向上をはかってまいります。
(3)目標とする経営指標
目標とする経営指標につきましては、株主価値の最大化をはかるために資本効率を高め、売上高経常利益率及び株主資本利益率(ROE)を現在の水準よりさらに向上させることをめざしてまいります。
売上高経常利益率は前連結会計年度の6.2%から6.5%へと0.3ポイント増加しました。株主資本利益率(ROE)は、前連結会計年度末の5.8%から6.4%へと0.6ポイント増加しました。なお、当連結会計年度の株主資本利益率(ROE)の増加は主として、親会社株主に帰属する当期純利益の増加によるものです。
(4)経営環境及び対処すべき課題
今後のわが国経済は、ウクライナ情勢の悪化によるさらなる資源価格の高騰や新型コロナウイルス感染再拡大時における経済活動の制限など、不確定要素が多く、先行き不透明な状況が続くものと思われます。
従業員の健康、安全を最優先に考え新型コロナウイルス感染症拡大防止策に必要な施策を行なってまいります。新型コロナウイルス感染症の収束の時期は未だ不透明であり、経済回復には時間を要することが想定されます。今後の新型コロナウイルスの変異株などによる感染拡大によっては経済活動への影響を受ける可能性があり、その場合には当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。
当社グループは、安全操業と安定供給体制の強化を一層推し進めるとともに、市場環境の変化を的確に捉え、国内外の成長分野への積極的な投資や各事業における一層の競争力強化と生産性向上、コスト低減、環境対策、ガバナンス強化に取り組みながら、積極的なチャレンジを続けてまいります。
①ガス事業
ガス事業は、ユーザーの変化に対応すべく、当社グループ各社との連携を一層深めながら、地域に根付いた事業展開によりシリンダーガスビジネスのさらなる収益力の強化をはかるとともに、安全・安心を第一に掲げ、新規設備の導入を含めた技術力の向上に努め、工場設備のリニューアル、事業場の新設や統合、容器の投入により安定供給及び物流の合理化を進め、事業拡大をはかってまいります。また、新たな事業展開を目指し、積極的なM&A、真空浸炭向け溶解アセチレン、エアゾールガス、農業用炭酸ガスの新規需要先の獲得や食品、溶接等多岐にわたるユーザーの開拓を進めてまいります。
カーボンニュートラル社会への転換として期待されている、環境負荷の低い液化アンモニアや水素ガス等の供給網整備や環境に配慮した新冷媒ガスの拡販など、新しい用途やアプリケーションの提案を行なってまいります。土浦研究所では、水素蓄圧器などの各種容器の開発による他社製品との差別化や難燃剤などの開発、また、産学共同連携を推進し、カーボンナノチューブなど付加価値の高い製品の市場投入、量産化技術の確立を目指してまいります。
海外展開においては、資本参加したベトナムの高圧ガス事業会社を拠点に東南アジア地域への販路の開拓を行ないます。また、国際情勢の悪化や海上輸送の遅れに対する輸入品の安定調達のための体制の構築を進めてまいります。
②化成品事業
化成品事業は、DX化による業務の効率化、原材料・製品在庫の最適化、容器管理、製造・物流の合理化を行なうとともに、BCPを念頭に置いた原材料購入体制、生産体制を確立してまいります。また、将来的なカーボンニュートラルの実現を目標に環境配慮型の原材料、再生可能エネルギーを積極的に取り入れ、研究開発、営業開発に注力して、市場ニーズに合った環境にやさしい製品の提供に努めてまいります。
接着剤市場においては、住宅設備、自動車、弱電、医療分野へ積極的に高付加価値品を投入するとともに、当社グループのネットワークを活かし、幅広い分野での新規ユーザー開拓を行なってまいります。また、雨音、振動を低減させる効果のある制振材「サウンドプルーフ」は快適な生活環境の提供を目的とし、公共の施設をはじめ、遮音性が求められる建物等向けに拡販してまいります。
塗料市場においては、既存住宅の改修需要に対応した、外壁サイディングボード用の「WBアートSi」・「ウォールバリアシリーズ」・「ビーズコート」、屋根用の「ルーフバリア」の拡販を推し進めるとともに、今後もユーザーニーズに合った環境配慮型の製品開発を進めてまいります。
エアゾール市場においては、生産能力の拡充により、多種多様な用途への展開を目指してまいります。
海外市場においては、ベトナム工場を拠点として、当社グループ会社との協業で中国・東南アジアへの接着剤、塗料の市場開拓を進めてまいります。
③その他事業
その他事業は、ITソリューション事業において、半導体及び樹脂製品の不足による長納期化の懸念もありますが、鉄道業界、産業機器業界を主な営業対象とし、表示機能を搭載したLSIカード、ディスプレイタグ等の電子ペーパー応用製品、RFタグ関連製品及び画像記録装置等のさらなる拡販を進めるとともに、IoT分野への企画・提案を積極的に行ない、新規開拓をはかってまいります。
食品添加物事業においては、社会のニーズに応じた食品及び食品添加物の拡販を行なってまいります。
④経営基盤の強化
経営環境の変化に対応した事業展開をはかるため、生産・販売・管理体制の強化、労働環境及びシステム環境の整備、人事制度ならびに人材育成研修の見直しと構築、また、多様な人材が活躍し、社員一人ひとりが持つ能力を最大限発揮し成長することができるための企業風土の醸成ならびに組織体制の整備を行ない、組織の活性化と生産性向上の実現に努めてまいります。
当社グループといたしましては、引き続き「安全」・「安心」をすべての基本姿勢とし、企業体質の健全性に留意して事業規模の拡大をはかり社業の発展に努めてまいる所存でございます。また、企業理念、企業倫理行動指針に基づいたコーポレート・ガバナンス体制の整備と強化に真摯に取り組んでまいります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において、当社グループが判断したものであります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、国内の需要先への販売が大部分を占めており、特にガス事業における鉄鋼、自動車、化学、半導体などの主要な需要先では国内市場成長力の限界を見込んだ事業の統廃合や海外での事業展開を進めています。
当社グループでは、積極的な事業投資、販売・物流・技術力の強化、品質管理の徹底、新たな付加価値の高い事業の創造などにより市場での他社との差別化をはかっておりますが、主要分野の国内需要の著しい鈍化により市場競争が激化した場合、全般的な製品・サービス・販売価格などにおいて競合他社に対し十分な競争優位性を維持できなくなり、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループで製造、販売する石油系ガス及び化学品の原料であるナフサの仕入価格は、原油価格の変動の影響を受けます。原油価格は、国際的な原油市場での需給動向の影響を受けますが、石油化学製品の需要の動向、原油産出国の産出量のほか原油産出国及びその周辺地域の地政学的リスク等により著しく変動することがあり、価格の変動は原料の仕入れ価格に大きく影響する可能性があります。
また、輸入する産業用ガスの一部においても国際的な需給の逼迫により、供給の制限や調達コストの上昇が生じており、価格の上昇等が当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、貿易取引や海外事業を行なっております。貿易取引に関しては、外貨建ての取引があることから、為替レートの変動リスクを回避するため、為替予約による決済を採用しておりますが、リスクを完全に回避することは困難であり、為替レートの変動が当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、海外事業については、為替換算調整勘定を通じて自己資本が変動するリスク、期間損益の円換算額が増減するリスクがあり、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、原材料の調達を複数のグループ外の供給元に依存しております。
グループ外の供給元とは取引基本契約を結び、原材料の安定的な供給関係の継続をはかっていますが、輸入原料においては地政学的要素、産出国の環境規制の強化等により、また、国内原料においては供給元の統廃合による生産の縮小、事業からの撤退及び不慮の事故・災害などによる原料市場の逼迫、供給不足が生じることで生産の遅れや原価を上昇させるリスクがあり、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、需要先への製品供給を主にグループ内の物流組織により行なっております。
需要先のニーズを最優先に、配送効率の継続的な改善を推進していますが、原油価格の上昇による燃料費の高騰、労働市場の変化によるドライバー不足等による人件費の上昇等、物流コストが急激に上昇する可能性があり、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、企業価値を向上させるため事業の規模拡大と持続的な成長を目指して、計画的に事業投資を行なっております。事業投資の結果が当初計画から大きく乖離し、投資にかかる保有固定資産の経済的価値が低下した場合、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、成長戦略のひとつとして、ガス事業及び化成品事業では市場の拡大が期待されるアジア地域での事業展開を行なっております。その地域における政治・経済情勢の変化や予期しない法的規制の変更、市場の急激な変化等の経営環境の変化によっては、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、製造拠点において製造設備の維持更新のための計画的な修繕及び一部交換等を行なっておりますが、年式が古い大型設備に、重大な故障が生じた場合において、部品の調達等が容易にできないことによる修繕の遅延や修理自体ができなくなることによる製造中断の可能性があります。また、予見し得ない大幅な法規制の変更により多額の設備投資が発生する場合、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループで製造する溶解アセチレンやLPガス等の可燃性ガス、酸素ガス等の支燃性ガスは、空気中への漏洩による火災・爆発事故の可能性があることから、災害発生の未然防止のため、平素から安全操業への社員教育を徹底するとともに、製造工程では保安対策を施した設備の維持管理、流通過程では、転倒防止等の容器取扱いや安全運転の徹底、また、需要先の保安設備の維持管理ならびに保安確保についても周知徹底しております。
ただし、当社グループの事業場及び流通時の事故において外部要因など想定外の事由による火災・爆発事故が発生した場合、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
国内外で地震や局地的な豪雨・豪雪などの自然災害及び新型ウイルス等感染症の大流行が発生した場合、当社グループの事業活動は長期の休止を余儀なくされることによる重大な損害を受ける可能性があります。
当社グループはBCPを策定し全国に製造拠点を分散しているものの、被害の発生を完全に回避することは極めて困難であり、生産能力の大幅な低下もしくは生産活動の遅れが生じた場合、当社グループの経営成績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、感染症が大規模に流行した場合、従業員や取引先に対する安全管理や事業継続のため、やむを得ない大幅な勤務体制の変更などによる稼働率の低下が生じた場合は、当社グループの事業活動が重大な損害を受ける可能性があります。
⑪情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、事業上の重要情報及び事業の過程で入手した個人情報や取引先等の秘密情報を保有し部署レベルで管理しておりますが、当該情報の盗難・紛失などを通じて第三者に不正流用される可能性があります。
また、基幹システムに登録された情報資産についても、情報セキュリティ基本方針に基づく対策とシステム対応による厳正な管理をしていますが、想定を超えるサイバー攻撃やインシデントなどの不測の事態、また故意の不正使用による重要データの破壊、改ざん、流出、システム停止等を引き起こす可能性があります。これらのリスクは、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑫組織体制維持に関するリスク
当社グループは、新卒、中途を問わず、有為な人材を確保するための採用活動を将来の事業継続を左右する最重要課題のひとつと位置づけており、人事制度においても、社員の能力を重視する制度への改革により従業員の定着と士気向上をはかっております。一方、少子高齢化に伴ない、採用競争が激化しており、新規雇用及び人材定着に著しい落ち込みが生じた場合、組織体制の維持が困難になり、事業継続に支障が発生し当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑬コンプライアンスに関するリスク
当社グループは、健全な企業として存続していくために、法令及び「コンプライアンス基本規程」、「企業倫理行動指針」、「内部統制基本方針書」等の社内規定ならびに社会規範の遵守をグループ役職員へのコンプライアンス教育により徹底し、社内通報制度と相まってコンプライアンスを推進する制度を構築しています。しかしながら、万が一重大な法令違反が生じあるいは社会規範から著しく逸脱した行為が顕在化した場合には、当社グループの信用、経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、規約型の確定給付年金制度を採用し、割引率や死亡率等の数理計算上設定した前提条件に基づいて退職給付費用及び債務を算出しております。定期的に退職給付債務の将来予測に基づく資産運用の見直しを行なっておりますが、経済環境の激変等により運用環境が悪化する場合や、前提条件が変動する場合、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響による経済活動の停滞に加え、半導体不足や原材料費の高騰、また、ウクライナ情勢に端を発する地政学リスクの高まりにより資源価格が高騰するなど、先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような状況のなかで、当社グループは市場が求める安全・安心な製品やサービスを供給することを基本とし、安定的な収益確保に向けた販売体制の強化や生産体制の効率化に取り組んでまいりました。その結果、当連結会計年度の売上高は821億12百万円(前連結会計年度比7.2%増加)、営業利益は47億20百万円(前連結会計年度比12.6%増加)、経常利益は54億3百万円(前連結会計年度比13.2%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は41億49百万円(前連結会計年度比17.9%増加)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 令和2年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、従来の方法に比べて、当連結会計年度の売上高及び売上原価がそれぞれ29億29百万円減少しております。
当社グループのセグメント別の状況は次のとおりであります。
ガス事業を取り巻く環境は、自動車、化学、半導体、食品など仕向け先全般において需要が緩やかに回復し、持ち直しの動きがみられました。
このような事業環境のなか、当事業ではシリンダーガスビジネスの持続的な成長や収益の改善を目指し、生産・販売体制の合理化、安全・保安対策の強化、既存設備の更新などの投資を行ない、地域に密着した営業に努めてまいりました。
『溶解アセチレン』は、現場関係及び造船業界向け需要が減少したものの、自動車関連向け需要が回復し、売上高は前連結会計年度並みとなりました。『その他工業ガス等』は、酸素が新規及びスポット需要の獲得、窒素が半導体及び食品向け需要の回復、アルゴンが新規獲得及び需要の回復、炭酸ガスがプラントメーカーの出荷量増加及びドライアイス向け需要の回復、冷媒ガスが自動車向け新規獲得、また、LPガス等の石油系ガスが入札案件獲得と輸入価格の上昇に伴なう販売価格の上昇によりそれぞれ増加し、売上高は前連結会計年度を上回りました。『溶接溶断関連機器』は、新規獲得や設備工事、工作機械等の受注が回復し、売上高は前連結会計年度を上回りました。『容器』は、消火設備装置向け容器及び一般工業用向け容器が減少し、売上高は前連結会計年度を下回りました。
以上の結果、当事業の売上高は605億94百万円(前連結会計年度比6.4%増加)、営業収入は3億70百万円(前連結会計年度比4.9%増加)、営業利益は44億52百万円(前連結会計年度比7.8%増加)となりました。
化成品事業を取り巻く環境は、仕向け先全般に需要が回復したものの、原材料の高騰や供給制限、供給不足が続く厳しい状況で推移いたしました。
このような事業環境のなか、当事業では新しい技術の開発に注力し、環境にやさしい製品や付加価値の高い製品づくりに努めてまいりました。
『接着剤』は、ペガールが、新製品の開発により、紙用及び粘着用が増加し、また、需要先の業況回復により塗料用、建築用、繊維用の需要が増加、シアノンが、欧米向けに医療用・工業用高付加価値品、南米・韓国向けにコンシューマー用の需要が増加、ペガロックが、国内、海外向けの需要が増加し、売上高は前連結会計年度を上回りました。
『塗料』は、建築用塗料が高機能品の「ウォールバリアシリーズ」や「ビーズコートシリーズ」の伸長、また、エアゾール製品は需要が回復し、売上高は前連結会計年度を上回りました。
以上の結果、当事業の売上高は185億1百万円(前連結会計年度比9.6%増加)、営業収入は0百万円(前連結会計年度比変わらず)、営業利益は15億72百万円(前連結会計年度比6.4%増加)となりました。
『その他事業』は、ITソリューション事業は、電子ペーパー関連、RFタグ関連が半導体及び樹脂製品の不足による納期遅れの影響を受けましたが、LSIカード関連の需要が増加し売上高は増加しました。また、食品添加物事業は原産国での気候変動、労働力不足や輸送費の高騰等の影響を受けたものの、コンビニ向け製品原料としての需要が増加し、売上高は30億15百万円(前連結会計年度比10.3%増加)、営業利益は55百万円(前連結会計年度は8百万円の営業損失)となりました。
(各事業別の売上高、営業収入および営業利益)
(単位:百万円)
(注) 各事業別営業利益合計60億79百万円と連結損益計算書「営業利益」47億20百万円の差額13億59百万円は、各事業に帰属しない一般管理費であります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、法人税等の支払額が17億63百万円、有形固定資産の取得による支出が42億78百万円、配当金の支払いが8億82百万円、売上債権の増加が15億69百万円あったものの、税金等調整前当期純利益が62億74百万円(前連結会計年度比19.4%増加)、減価償却費が23億11百万円、仕入債務の増加が17億66百万円、借入による資金調達15億円があったため、24億99百万円の増加(前連結会計年度比543.7%増加)となり、現金及び現金同等物の期末残高は、236億72百万円(前連結会計年度比11.8%増加)となりました。
当連結会計年度における営業活動の結果、得られた資金は57億95百万円(前連結会計年度比16.8%増加)と前連結会計年度と比べて8億34百万円増加しました。これは主に売上債権の増加が前連結会計年度と比べて24億50百万円増加、棚卸資産の増加が前連結会計年度と比べて8億22百万円増加したものの、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度と比べて10億22百万円増加、仕入債務の増加が前連結会計年度と比べて26億46百万円あったことによるものであります。
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は38億18百万円(前連結会計年度比6.7%増加)と前連結会計年度と比べて2億42百万円増加しました。これは主に投資有価証券の売却による収入が前連結会計年度と比べて4億4百万円増加したものの定期預金の預入による支出が前連結会計年度と比べて2億22百万円の増加、有形固定資産の取得による支出が前連結会計年度と比べ2億97百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度における財務活動の結果、得られた資金は5億83百万円(前連結会計年度比-%)と前連結会計年度と比べて15億71百万円減少しました。これは主に長期借入による収入が前連結会計年度と比べて6億96百万円減少したものの、長期借入金の返済が前連結会計年度と比べて20億54百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 金額は、製造原価であります。
3 その他事業については、生産活動は行なっていません。
受注生産は行なっていません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しています。
経営者の視点による当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり連結会計年度末時点での状況を基礎に、連結貸借対照表及び連結損益計算書に影響を与える項目・事象について見積りを行なう必要がある場合があります。
当社グループでは、連結財務諸表作成に影響を与える重要な項目・事象について見積りは過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により検証し、意思決定を行なっております。これらの見積りは不確実性を伴なうため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当社グループでは、中期経営計画「チェンジ&チャレンジStageⅡ」(2021年4月~2026年3月)を策定し、当連結会計年度は、中期経営計画の初年度でありコア事業の持続的成長を維持する収益基盤の構築をはかるため、新規事業の拡大への積極的な投資、グループ機能や体制の強化などに取り組んでまいりました。世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響や半導体不足や原材料費の高騰ありましたが、緩やかな回復傾向な状況で推移しました。
(a)財政状態の分析
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ59億90百万円増加して984億円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末と比べ51億36百万円増加して549億75百万円となりました。これは主に現金及び預金が26億57百万円、電子記録債権が9億90百万円、売掛金が12億8百万円増加したものの受取手形が5億97百万円減少したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末と比べ8億54百万円増加して434億24百万円となりました。これは主に、投資有価証券が時価の下落により16億55百万円減少したものの、有形固定資産が21億11百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ35億円増加して324億98百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末と比べ25億18百万円増加して256億81百万円となりました。これは主に、電子記録債務が14億33百万円、未払法人税等が4億54百万円増加したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末と比べ9億81百万円増加して68億16百万円となりました。これは主に、繰延税金負債が3億24百万円減少したものの、長期借入金が14億89百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べ、24億89百万円増加して659億1百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が9億17百万円減少したものの、利益剰余金が32億66百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比べ55億58百万円増加して821億12百万円(前連結会計年度比7.2%増加)となりました。
売上高が増加した主な要因は、主力製品である「溶解アセチレン」は、現場関係及び造船業界向け需要が減少、自動車関連向け需要の回復により、売上高は前連結会計年度並みとなりました。「その他工業ガス等」は、酸素が新規及びスポット需要の獲得、窒素が半導体及び食品向け需要の回復、アルゴンが新規獲得及び需要の回復、炭酸ガスがプラントメーカーの出荷量増加及びドライアイス向け需要の回復、また、LPガス等の石油系ガスが入札案件獲得と輸入価格の上昇に伴なう販売価格の上昇によりそれぞれ増加し、売上高は前連結会計年度を上回りました。「接着剤」はペガールが新製品の開発により、紙用及び粘着用が増加、需要先の業況回復により塗料用、建築用、繊維用の需要が増加、シアノンは欧米向けに医療用・工業用高付加価値品、南米・韓国向けにコンシューマー用の需要が増加、ペガロックは国内、海外向けの需要が増加し、売上高は前連結会計年度を上回りました。「塗料」は、建築用塗料が高機能品の伸長、エアゾール製品は需要が回復し、売上高は前連結会計年度を上回りました。
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度と比べ11億69百万円増加して224億34百万円(前連結会計年度比5.5%増加)となり、売上総利益に営業収入を加えた営業総利益は、前連結会計年度と比べ11億87百万円増加して228億5百万円(前連結会計年度比5.4%増加)となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、販売運賃、人件費、旅費交通費等の増加により前連結会計年度と比べ6億56百万円増加して180億84百万円(前連結会計年度比3.7%増加)となりました。
当連結会計年度の営業利益は、販売費及び一般管理費は増加しましたが前連結会計年度と比べ5億30百万円増加して47億20百万円(前連結会計年度比12.6%増加)となりました。
当連結会計年度の経常利益は、6億31百万円増加して54億3百万円(前連結会計年度比13.2%増加)となりました。
当連結会計年度において、特別利益として投資有価証券の売却益8億71百万円等を計上しています。
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度と比べ10億22百万円増加して62億74百万円(前連結会計年度比19.4%増加)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は、前連結会計年度と比べ3億76百万円増加して20億96百万円(前連結会計年度比21.9%増加)、非支配株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ15百万円増加して28百万円(前連結会計年度比114.3%増加)となりました。その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ6億30百万円増加して41億49百万円(前連結会計年度比17.9%増加)となりました。
なお、セグメント別の売上高及び営業利益の分析については、「第2 [事業の状況] 3 [経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況分析](1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 [事業の状況] 3 [経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]](1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要は、製品製造のための原材料の購入、労務費など製造費用、商品の仕入、販売費及び一般管理費等であります。
また、従来から製造設備及び販売設備の新設、更新等の設備投資を行なっております。当連結会計年度において45億74百万円の設備投資を実施しております。
当社グループの運転資金及び設備投資資金の調達は、自己資金及び銀行借入による調達を主としております。
銀行借入につきましては、主に長期借入金を利用することで安定的な資金を確保するとともに、日常の資金需要の変動については短期借入金により対応しております。
当社グループは、持続的成長と企業価値の向上をはかるために、事業の拡大に必要な資金需要に対応した資金調達をはかり、健全な財務バランスの実現を検討してまいります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率 :自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 :有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :キャッシュ・フロー/利息支払額
(注)1.いずれの指標も連結ベースの財務数値により計算しています。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により計算しています。
3.キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを使用しています。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている借入金を対象と
しています。
該当事項はありません。
当社グループ(当社及び連結子会社)は、環境と人にやさしく付加価値の高い製品の開発に取組むとともに、変化する顧客ニーズに即応できるよう製品の研究開発活動を行なっています。
当社の土浦研究所を主体として、需要の多様化に備え、新規ガス及び供給システム、既存製品の新しい用途の研究開発に取組んでいます。
当社の東京研究所及びスズカファイン㈱において、酢酸ビニルエマルジョン系、アクリルエマルジョン系及びシアノアクリル系接着剤、ならびに塗料建材についての溶剤系から水系への市場ニーズの変化に沿って、環境対応型で付加価値の高い製品の開発に取組むとともに変化する顧客ニーズに即応できるよう製品の研究開発に取り組んでいます。
当社のITソリューション事業部において、LSIカード及びリーダライター等の研究開発に取り組んでいます。
当連結会計年度の研究開発費は