第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

肥料業界におきましては、農業従事者の高齢化、後継者不足、耕作放棄地の拡大等の日本農業の構造的問題や農産物の生産コスト低減の動きが一層強まる等、依然として需要の低迷が続いております。また、政府・与党は、平成28年11月に「農業競争力強化プログラム」をとりまとめ、生産資材価格の引き下げや農産物流通の合理化に取り組むことにしております。さらに、当社最大の取引先である全国農業協同組合連合会においても生産資材費引き下げの取り組みとして輸入肥料の本格的な取り扱いや購入する肥料の大幅な銘柄集約を打ち出すなど、今後の肥料業界へ及ぼす影響は必至です。

このような情勢下で、当社は、前年度行った経営統合の効果実現を急ぎ、業務効率化等による徹底した経費削減により競争力のある生産コストを目指し、国内トップクラスの肥料メーカーとして、地域の特性や多様なニーズに応える製品の開発・製造・販売を通じて、国内農業の再生・発展に寄与してまいります。

化成品事業では、低廉な原料確保に努め顧客への安定供給に尽力してまいりました。

不動産事業では、賃貸物件として開発を進めてまいりました大分駅南当社所有地での複合商業施設(建物名称:KCA・アクロスプラザ大分駅南)が平成28年10月に開業し賃貸事業を始めました。今後収益の安定化を図ってまいります。

その他の事業分野では、化粧品事業において当社の加水分解ローヤルゼリーたんぱく「ロイヤルビオサイト」が日本製の化粧品原料として初めて、欧州で権威のある「BSBイノベーション賞」を受賞いたしました。今後も天然素材由来の化粧品原料の海外展開を含めた拡販、差別化を図る為の新たな原料及び用途の開発、化粧品凍結乾燥品製造受託事業の効率的な生産・販売体制の強化に努めてまいります。また、海外事業は、ミャンマーにおける肥料生産販売事業の技術指導を行っており、引き続き海外との取引の開拓を図ってまいります。

当連結会計年度の営業成績につきましては、経営統合による肥料販売数量及び業容の拡大により、売上高38,657百万円(前年同期比23.0%増)と増収となりました。利益面においては、6月、11月の肥料価格が大幅値下げとなったことから、値下げ前に保有していた在庫による原価率上昇等の影響により、営業利益604百万円(前年同期比40.5%減)、経常利益610百万円(前年同期比39.0%減)となりました。また、投資有価証券売却益等237百万円の特別利益や固定資産除売却損等299百万円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益508百万円(前年同期比74.2%減)となりました。

なお、前連結会計年度の各計数は、前年度の経営統合により片倉チッカリン株式会社の前第2四半期連結累計期間(平成27年4月1日~平成27年9月30日)6ヶ月分の連結業績に、経営統合後の当社の前下期(平成27年10月1日~平成28年3月31日)の連結業績を加算した金額となっております。

 

セグメントの業績を示すと、次の通りであります。

 

(肥料事業)

肥料事業は、経営統合による同事業の販売数量が上乗せされたことにより当事業の売上高は30,406百万円(前年同期比17.9%増)となりました。一方で、天候不順による肥料需要の減少、値下げ前に保有していた在庫による原価率上昇の影響等から、セグメント利益629百万円(前年同期比55.9%減)となりました。

 

(化成品事業)

化成品事業は、工業用リン酸の需要増と飼料用リン酸カルシウムの新規需要開拓及び為替変動により、売上高は4,229百万円(前年同期比60.6%増)、セグメント利益288百万円(前年同期比83.5%増)となりました。

 

(不動産事業)

不動産事業は、経営統合による同事業の賃料収入及び「KCA・アクロスプラザ大分駅南」の開業に伴う賃料収入が加わったことにより、売上高527百万円(前年同期比25.7%増)、セグメント利益328百万円(前年同期比14.5%増)となりました。

 

(その他事業)

その他事業は、コラーゲン関連製品等化粧品原料の好調な売上に加え、経営統合による連結子会社を新たに加えたことにより、売上高は5,126百万円(前年同期比37.0%増)となりましたが、セグメント利益は150百万円(前年同期比12.2%減)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「第2  事業の状況  7  財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析  (3) キャッシュ・フローの分析」に記載しております。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成28年4月1日

至  平成29年3月31日)

前年同期比(%)

肥料事業(百万円)

29,422

+22.7

化成品事業(百万円)

2,077

+72.6

不動産事業(百万円)

その他事業(百万円)

1,677

+21.6

合計(百万円)

33,177

+24.9

 

(注) 1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当社グループは、製品の大部分について見込生産方式を採っておりますので、記載しておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成28年4月1日

至  平成29年3月31日)

前年同期比(%)

肥料事業(百万円)

30,406

+17.9

化成品事業(百万円)

4,229

+60.6

不動産事業(百万円)

527

+25.7

その他事業(百万円)

5,126

+37.0

調整額(セグメント間取引)(百万円)

△1,632

合計(百万円)

38,657

+23.0

 

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次の通りであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

当連結会計年度

(自  平成28年4月1日

至  平成29年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

全国農業協同組合連合会

20,324

64.7

21,463

55.5

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループは、政府の農業政策や当社最大の取引先である全国農業協同組合連合会の動向を注視し、農業情勢や経営環境の変化に的確に対応することが必要となります。その為に統合効果をさらに追及し、競争力を強化することが最優先課題です。

そして、従来の方針どおり当社の強みである果樹・園芸用有機複合肥料や、米麦向け化成肥料を、全国に展開する製造・販売拠点を活かした地域密着型のきめの細かい営業活動で今まで以上に拡販してまいります。また、新規品目の開発や徹底した経費削減をすすめることでお客様の発展に貢献するとともに、日本の農業の復活に寄与してまいります。

化成品事業は、工業用リン酸の低廉な原料確保に努めるとともに新規取引先への拡販を図ってまいります。

不動産事業は、新たに完成した「KCA・アクロスプラザ大分駅南」の賃料収入に加え、既存物件の賃貸及び遊休地の活用等、収益の拡大・安定化を図ってまいります。

その他の事業分野において、化粧品事業は、一般化粧品・機能性原料部門における「BSBイノベーション賞」の受賞の実績を活かし積極的に国内外の市場へ提案・開拓をすすめます。また、差別化を図るための新たな原料及び用途の開発に加え、特殊醗酵工場の設立による自社開発と生産を予定しており、更なる収益の拡大を図ってまいります。海外事業は、平成29年4月から海外事業推進部を海外事業部に改称し、中国において土壌分析・診断事業及び微生物製品の製造・販売事業を担う合弁会社設立をすすめており、新たな事業展開を図ってまいります。

なお、業務の効率化と部門内の連携による営業力強化を図るために平成29年4月からライフスタイル本部と化学品本部を改編、統合し、新たに化学品本部といたしました。配下に有機素材部(化粧品事業)、無機素材部、化成品部及び飼料部を設置しております。

今後とも、当社グループが将来にわたって社会からの信頼を高めるべく、企業の社会的責任を最重要視し、公明正大な事業活動を通して企業価値の向上及び持続的成長、株主利益の拡大を図っていく所存であります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの事業活動において、リスクとなる可能性があり、当社グループ固有の主な事項は以下の通りです。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、全てのリスクを網羅しているものではありません。

 

(1)事業に関するリスク

① 国内の農業環境の変化によるリスク

当社グループの主力事業である肥料事業は、政府の農業政策とそれによる国内農業の変化により大きな影響を受けます。人口減による農産物消費量の減少、農産物輸入の拡大、農業者の高齢化や都市化による耕地面積の減少等を要因に、農産物生産の減少にともなう肥料需要の減少が顕在化した場合、当社グループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。

また、農業資材費低減、減肥政策等の農業経営の見直しも、肥料需要の減少に繋がると予想され、当社グループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。

② 肥料流通の変化によるリスク

肥料の国内流通は、全国農業協同組合連合会他の系統組織が大きなシェアを占めており、当社グループも肥料販売の大半を系統組織に依存していますが、何らかの理由で系統の流通シェアが大きく減少した場合や流通が困難になった場合、当社グループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。

③ 販売における与信リスク

当社グループは販売の大半を系統組織に依存しており、その与信リスクは些少ですが、その他一般の販売先向けは一定程度の与信リスクを負担しているため、与信管理規程によるリスク管理を行っていますが、販売先の経営状況によっては、当社グループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。

④ 肥料市場における競争激化によるリスク

肥料の国内市場において、需要の減少に伴うメーカー間の競争が激化し販売価格が低下した場合、業界の統合再編により他社の競争力が当社グループを上回る状況になった場合、当社グループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 原料事情によるリスク

肥料の主要原料は多くを輸入に依存していることから、原料市況、運賃市況、外国為替市況、エネルギー市況等によっては、原料価格高騰や供給不足の現出が予想され、当社グループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 飼料の需要及び市況に関するリスク

国内の畜産物の需要減により配合飼料の生産減が現出した場合、また、国内外の飼料原料の市況の変動により代替原料の使用が増加した場合、当社グループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 化粧品原料及び化粧品凍結乾燥品に関するリスク

化粧品原料及び化粧品凍結乾燥品に関する安全性については細心の注意を払っておりますが、当社グループの製品に起因する予期せぬ副作用等が発生した場合、当社グループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 食品・農産物に関するリスク

当社が取り扱う食品・農産物については、その安全性を確保すべくトレーサビリティを重要視しておりますが、何らかの理由で食品衛生法等関連法規上の問題が発生した場合、当社グループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)法的規制、研究開発、訴訟、自然災害その他に関するリスク

① 法的規制に関するリスク

肥料事業、飼料事業、その他当社グループが行う事業は、肥料取締法、飼料安全法、食品衛生法等を始めとした様々な関連法規によって規制されており、当社グループはこれら法規の遵守を徹底すべく細心の注意を払っております。

しかし、過失や事故等により法規違反を犯す可能性は否定できず、違反を起こしたことで、当社グループの事業活動を制限する何らかの行政命令や罰金、それに起因する損害賠償の請求等があった場合、当社グループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。

また、何らかの環境変化のため、予期せぬ法的規制の変更や新設により、既存の事業活動が制限を受ける場合、既存の原料の使用ができなくなる場合、当社グループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。

② 研究開発に関するリスク

当社グループは、製品の品質向上、技術水準の維持に加え、新商材の開発のために、研究開発活動を行っておりますが、何らかの理由で商材の開発を断念する場合、開発した商材の上市ができなかった場合、研究開発コストの回収ができず、当社グループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。

③ 知的財産権に関するリスク

当社グループは特許権等の知的財産権の管理には細心の注意を払っておりますが、当社グループの保有する知的財産権が第三者によって侵害され利益を遺失した場合、第三者の保有する知的財産権を侵害し損害賠償を請求された場合、当社グループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。

④ 訴訟に関するリスク

当社グループは事業遂行にあたり、コンプライアンスを最重要事項に位置づけ、企業活動を行っておりますが、各種関連法規違反の有無に係わらず、製造物責任、知的財産権、環境問題等の問題において訴訟を提起される可能性があります。訴訟が提起された場合は、その結果の如何に係わらず企業イメージや顧客信頼度の毀損、あるいは損害賠償負担等により、当社グループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 保有資産に関するリスク

当社グループの保有する土地・建物や有価証券等の資産価値が下落することで、当社グループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 天候・自然災害に関するリスク

主要事業である肥料事業が農業に依存することから、台風、大風、大雪、大雨、旱魃、日照不足等の異常気象や悪天候に加え、大規模自然災害やそれに伴う農地や環境被害による影響を受ける可能性があります。

また、生産設備が地震等の大規模自然災害による被害を受け、減産や生産停止した場合、コンピューターシステムへの被害等が起こった場合、当社グループとして可能なバックアップ体制を構築しておりますが、被害の程度によっては、当社グループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 人材の確保に関するリスク

当社グループの将来の業績は有能な人材の継続的確保に依存しており、労働市場の変化により、有能な人材の採用や育成ができない場合、有能な人材が流出した場合、当社グループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

 当連結会計年度における新たな経営上の重要な契約等の決定又は重要な締結等はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループの研究開発は、現在の事業活動を拡大する開発研究と将来に向けての基礎的研究を、筑波総合研究所を中心として展開しております。

当連結会計年度の研究開発費の総額は248百万円となっております。

 

セグメントごとの研究開発活動を示すと次の通りであります。

 

(1)肥料事業

肥料事業については、農業資材のコスト低減、高付加価値化志向など農業の生産様式の多様化に対応して新肥料・新素材の開発を行うとともに、重要性の高い環境調和型農業の確立に向けて、次のようなテーマを中心に新製品・新技術の開発を行っております。

(1) 有機質肥料の作物への高付加価値化利用の研究

(2) 土壌微生物の有効利用研究

(3) 作物栽培のシステム開発

(4) 新機能肥料及び新施肥技術の開発

(5) 未利用資源の有効活用

(6) 土壌診断による施肥・栽培の合理化対応

(7) 産学官連携研究による新商材および栽培システムの開発

基礎的研究については、有用微生物の有効利用のための有効菌の検索及び増殖、固定化の研究並びに有機資源の有効利用のための研究を行っております。

当連結会計年度における研究開発費の金額は152百万円であります。

 

(2)その他事業

その他事業については、農業以外の新素材関連の研究開発を行い、各種天然素材を用いた化粧品原料の開発及び合成雲母の開発・改良を次のようなテーマで行っております。

(1) 天然素材からコラーゲンなど高付加価値原料の抽出・精製技術の開発

(2) 各種天然由来原料の老化抑制作用、美白作用などの機能性評価

(3) 電材・食品包装材のガスバリア用途ではバリア性向上の開発

(4) 化粧品(ファンデーション)用途では紫外線吸収機能、高摺動性を有する新銘柄の開発

当連結会計年度における研究開発費は96百万円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析・検討内容は原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。その作成にあたって採用する重要な会計方針は、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、今後さまざまな要因によって異なる結果となる可能性があります。

 

(1) 財政状態の分析

当連結会計年度末(以下「当年度末」という)の資産の合計は43,061百万円となり、前連結会計年度末(以下「前年度末」という)に比べ1,106百万円減少しました。

同じく負債の合計は、21,486百万円となり、前年度末に比べ1,440百万円減少し、純資産の合計は21,574百万円となり、前年度末に比べ333百万円増加しました。

この結果、自己資本比率は前年度末の48.0%から50.0%となり、1株当たり純資産額は前年度末の419.28円から425.95円となりました。

 

(2) 経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度(以下「当年度」という。)の売上高は、前連結会計年度(以下「前年度」という。)に比べ7,225百万円(23.0%)増収の38,657百万円となりました。

(売上総利益)

売上総利益は、売上高の増加に伴い、前年度に比べ645百万円(10.7%)増益の6,701百万円となりました。

(営業利益)

営業利益は、前年度に比べ411百万円(△40.5%)減益の604百万円となりました。

(経常利益)

経常利益は、前年度に比べ390百万円(△39.0%)減益の610百万円となりました。

(税金等調整前当期純利益)

税金等調整前当期純利益は、主に前年度の負ののれん発生益の計上により、前年度に比べ1,857百万円(△77.2%)減益の547百万円となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度に比べ1,464百万円(△74.2%)減益の508百万円となりました。

 

この結果、1株当たり当期純利益金額は、前年度の52.81円から10.05円となり、自己資本利益率は前年度の11.6%から2.4%となりました。

なお、事業別の売上高及び営業利益の概況については、「第2  事業の状況  1  業績等の概要  (1) 業績」に記載しております。

 

 

(3) キャッシュ・フローの分析

当年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年度末に比べ348百万円増加し4,203百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当年度における営業活動による資金の増加は3,381百万円(前年度は1,617百万円の増加)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益(547百万円)、減価償却費(1,247百万円)、売上債権・たな卸資産・仕入債務の増減による運転資金の増加(2,096百万円)によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当年度における投資活動による資金の減少は2,105百万円(前年度は678百万円の減少)となりました。これは、主に有形固定資産の取得(△2,502百万円)、投資有価証券の売却による収入(202百万円)、長期預り保証金の受入れによる収入(130百万円)によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当年度における財務活動による資金の減少は928百万円(前年度は976百万円の減少)となりました。これは、主に長期借入金の返済による支出(△968百万円)、長期借入れによる収入(550百万円)、配当金の支払額(△402百万円)によるものであります。

 

(4) 今後の見通しについて

(業績全般)

日本経済は、雇用や所得環境の改善が続く中で各種政策の効果もあり景気は緩やかに回復するとみられますが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響等の不安要因もあり、景気の先行きは楽観視できません。

一方、肥料業界につきましては、肥料需要が減少するなか、政府・与党による生産資材価格の引き下げや農産物流通の合理化への取組み、全国農業協同組合連合会による輸入肥料の本格的な取り扱いや肥料の大幅な銘柄集約等、当社グループを取り巻く事業環境は一層厳しいものとなることが予想されます。

このような状況の中、平成28年10月に業務・会計システムの統合を行ない業務の効率化を図るとともに、事業及び開発領域の拡大、生産・販売・開発体制の改善強化、徹底した経費削減を通じて経営効率の向上を図り、事業基盤と競争力を強化してまいります。

次期(平成30年3月期)につきましては、肥料事業分野において、当社の強みである果樹・園芸用有機複合肥料や、米麦向け化成肥料を、全国に展開する製造・販売拠点を活かした地域密着型のきめの細かい営業活動で今まで以上に拡販してまいります。また、高効率生産体制を構築するとともに徹底した経費削減をすすめることで、業界トップのコスト競争力の実現を目指してまいります。

化成品事業は、工業用リン酸の低廉な原料確保に努めるとともに新規取引先への拡販を図ってまいります。

不動産事業は、新たに完成した「KCA・アクロスプラザ大分駅南」の賃料収入に加え、既存物件の賃貸及び遊休地の活用等、収益の拡大・安定化を図ってまいります。

その他の事業分野において、化粧品事業は、一般化粧品・機能性原料部門において「BSBイノベーション賞」の受賞の実績を活かし積極的に国内外の市場へ提案・開拓をすすめます。また、差別化を図るための新たな原料及び用途の開発に加え、特殊醗酵工場の設立による自社開発と生産を予定しており、更なる収益の拡大を図ってまいります。海外事業は、平成29年4月から海外事業推進部を海外事業部に改称し、中国において土壌分析・診断事業及び微生物製品の製造・販売事業を担う合弁会社設立をすすめており、新たな事業展開を図ってまいります。