文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当社グループを取り巻く経営環境は、中国やアジア経済の減速感が強まるなかで、国内製造業の生産活動にも弱さが目立つところとなりました。また、国内の景気回復のバロメーターとも言える製造業の設備投資は、先送りする動きがみられるなど内需の盛り上がりにも精彩を欠き、国内景気の方向性が定まらない状況が続きました。
こうしたなか、産業ガス関連事業は、主要顧客である鉄鋼の減産影響をうけ、ガス供給数量の回復に遅れが出たものの、徹底した新規顧客開拓やガス価格適正化の取り組みを重ね、全社業績を牽引するところとなりました。医療関連事業は、新製品を投入し事業改革に注力してきた在宅医療に成果が現れるなど、5つの事業の柱の強化が着実に進捗いたしました。エネルギー関連事業は事業環境の厳しさを、各種施策を通じ増量増客に徹することで補い成長へと結びつけました。農業・食品関連事業は、全国規模の青果小売チェーンをグループに迎え、生産分野から小売まで一貫したバリューチェーン構築を推進しております。また、海水事業、物流事業をはじめとする、ねずみの集団を担う事業群も総じて堅調に推移いたしました。
一方、ケミカル関連事業は、原油価格下落に伴う市況悪化影響が想定を遥かに超え、極めて厳しい状況となりました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は4,911億2千5百万円(前年同期比100.4%)、営業利益は266億2千8百万円(同107.1%)、経常利益は272億1千7百万円(同101.3%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は185億6千1百万円(同104.2%)となりました。
各セグメントの概況は次の通りです。
<産業ガス関連事業>
産業ガス関連事業は、化学、造船、電子部品などにおいて堅調な生産活動が続きましたが、最大顧客である鉄鋼や、産業の裾野が広い自動車などにおいては、本格回復に遅れが見られました。こうした顧客ごとの操業度の濃淡により、産業ガス供給は想定していたほどの数量回復が望めませんでした。一方で、景気回復を牽引していた設備投資に先送りする動きが現れましたが、国内顧客の限られた設備投資機会を的確に捉え、新たな顧客獲得に努めました。
産業ガス製造コストの約6割を占める電気料金の値上がりは、燃料費調整が下落傾向にあるものの、本年度は北海道、関西での値上げ影響が続いており、引き続きガス価格の適正化に努めてまいりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は1,441億8千万円(前年同期比96.7%)、経常利益は102億3千2百万円(同112.9%)となりました。
<ケミカル関連事業>
ケミカル関連事業は、コールケミカルにおいて、原油価格急落に伴い基礎化学品の主力である粗ベンゼンの販売価格が低下し、さらにタール蒸留事業が、世界的な需要悪化と市況の低迷を受けたことにより想定以上に落ち込み、極めて厳しい状況となりました。なお、第1四半期連結会計期間より、川崎化成工業を連結の範囲に含めております。
以上の結果、当セグメントの売上高は712億1千2百万円(前年同期比92.3%)、経常利益は2億7千3百万円(同15.8%)となりました。
<医療関連事業>
医療関連事業は、医療用酸素が新規病院の獲得等による増販施策により着実に数量が増加いたしました。病院設備工事は、高度医療分野に焦点を合わせた取り組みに注力いたしました。医療サービスは、受託滅菌の新規受注の獲得に努めるとともに業務の構造改革に引き続き取り組んでおります。医療機器は、新生児・小児用の人工呼吸器が伸長し堅調に推移いたしました。在宅医療は、2015年1月に投入した在宅酸素濃縮器の新製品効果によりレンタル数が増加いたしました。
以上の結果、当セグメントの売上高は869億6千1百万円(前年同期比104.1%)、経常利益は48億4百万円(同108.6%)となりました。
<エネルギー関連事業>
エネルギー関連事業は、LPガスは原油価格の下落が続き、在庫評価に影響が残ったものの、工業用など大口顧客に向けては、燃料転換推進による新規大口顧客の獲得、民生用顧客に向けては、ハイブリッド給湯暖房の拡販に加えて、LPガス使用量に応じたWAONポイントの付与を開始するなどサービスの向上を図り新規顧客の獲得に努めました。灯油は、需要期に入っても高温影響が続きましたが、LPガスとの付帯販売による増客、灯油仕入調達の工夫ときめ細かな販売管理により総じて堅調に推移いたしました。このように同事業は、事業環境の変化や気候影響を特長ある施策の推進により数量増加で補うなど、変化に強い事業体質へと転換を図っております。
以上の結果、当セグメントの売上高は328億1千4百万円(前年同期比88.8%)、経常利益は18億2千9百万円(同105.9%)となりました。
<農業・食品関連事業>
農産・加工事業は青果流通が南瓜、人参、大根等の出荷において好調に推移し、加工事業は原料確保による数量増加と加工生産の効率化により順調に推移いたしました。
また第2四半期連結会計期間より、青果小売業の九州屋がグループに加わったことにより、栽培から調達、加工、販売までのバリューチェーンがより充実いたしました。
一方、ハム・デリカ・冷凍食品ならびに飲料事業は、円安による為替影響や原材料のコスト上昇など、市場環境に逆風が残るなか拡販に努めました。
以上の結果、当セグメントの売上高は699億9千5百万円(前年同期比125.0%)、経常利益は27億3千万円(同132.1%)となりました。
<その他の事業>
その他事業のうち海水事業は、塩事業が、暖冬の影響により道路融雪用塩の販売が減少いたしました。マグネシア事業は、高級電磁鋼板用マグネシアならびにヒーター用マグネシアの販売が増加し順調に推移いたしました。
物流事業は、食品物流や農産物・飼料向けの荷扱量等が増加したことに加え、軽油値下がりによる好影響により順調に推移いたしました。
以上の結果、当セグメントの売上高は859億6千1百万円(前年同期比99.3%)、経常利益は61億8千7百万円(同104.1%)となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、有形固定資産の増加などにより前連結会計年度末に比べて308億7千1百万円増加し、5,785億1千4百万円となりました。負債は、借入金の増加などにより前連結会計年度末に比べて131億3千5百万円増加し、3,206億2千3百万円となりました。純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の積み上げや非支配株主持分の増加などにより前連結会計年度末に比べて177億3千5百万円増加し、2,578億9千万円となりました。
なお、1株当り純資産は前連結会計年度の1,155.80円から1,209.40円に増加し、自己資本比率は前連結会計年度の41.3%から41.0%になりました。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は21億9千1百万円であります。
(4)主要な設備
第1四半期連結累計期間において、新規連結に伴い下記の設備が新たに当社グループの主要な設備となりました。
川崎化成工業㈱
平成27年6月30日現在
事業所名 | セグメント | 設備の | 帳簿価額(単位 百万円) | 従業 | ||||||
土地 | 建物及び | 機械装置 | リース資産 | その他 | 合計 | |||||
面積(㎡) | 金額 | |||||||||
川崎工場 | ケミカル関連 | 生産設備 | 66,997 | 5,856 | 1,681 (25) | 1,473 | 19 | 189 | 9,221 | 199 |
(注)1 帳簿価額のうち「その他」は、「工具器具及び備品」及び「建設仮勘定」の合計であります。
2 ( )内数字は内書で連結会社以外へ貸与している土地1,468百万円(12,174㎡)及び建物25百万円であります。
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設について、重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設計画はありません。