文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当社グループを取り巻く経営環境は、輸出を中心とする製造業の重荷になっている円高、相次ぐ異常気象や災害に起因する生産活動への影響、さらには景気のけん引役のひとつである設備投資の動きも鈍く、国内経済が本格回復に向かうのか見通しにくい状況が続きました。
こうしたなか、産業ガス関連事業は、顧客業種ごとに強弱があるものの、高炉オンサイトではガス供給が前年を上回る水準となりました。また、地域事業会社による積極的な営業活動は、一歩一歩新たな顧客づくりへとつながっており、産業ガス事業は順調に推移いたしました。M&Aと既存事業の強化により事業の拡大を図る農業・食品関連事業、増客増量という一貫した施策を推し進めるエネルギー関連事業は、それぞれの成長施策が着実に進捗いたしました。また、塩事業、物流事業は既存事業の改善と新規事業強化のバランスにより、総じて堅調に推移いたしました。
一方、医療事業は、病院設備ならびに医療サービスにおいて期待通りの成果にいたりませんでした。また、ケミカル関連事業は、原油価格下落に起因する市況の悪化影響、さらに円高が継続しており、不安定な状況が続いております。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は3,139億2千6百万円(前年同期比97.2%)、営業利益は172億7千6百万円(同105.1%)、経常利益は171億7千4百万円(同100.7%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は103億2千6百万円(同81.5%)となりました。
各セグメントの概況は次の通りです。
<産業ガス関連事業>
産業ガスは、熊本地震による影響を挽回すべく操業度を上げる自動車、中国でのスマホ向け需要の好調に支えられる電子部品など、堅調な回復の見られる業種がある一方、受注量回復の兆しが見えない造船、円高資源安の影響が続く建機、人手不足に苦慮する建設など、広く国内製造業全般の生産活動が、本格的回復に向かうには未だ見通しにくい状況が続きました。こうしたなか、当社最大の顧客である鉄鋼においては、国内需要に力強さは欠くものの、緩やかながらも操業度に持ち直しの動きが現れてまいりました。また、全国9つの地域事業会社は、お客様の生産活動に寄与すべく積極的な提案活動を展開し、新規顧客の獲得、新たなガス需要の創出を実現いたしました。尚、本年7月より稼働を開始したVSU13号機も、地域需要に安定供給で応える当社施策のひとつです。これらの取り組みにより産業ガス供給は、総じて順調に推移いたしました。
産業ガス製造コストへの影響が大きい電気料金は、燃料費調整額により改善されているものの地域差などの課題もあることから、引き続き産業ガス価格の適正化に努めてまいります。
以上の結果、当セグメントの売上高は975億5千7百万円(前年同期比102.7%)、経常利益は70億4千1百万円(同120.1%)となりました。
<ケミカル関連事業>
コールケミカルは、円高や原油価格の影響を強く受け、基礎化学品の主力である粗ベンゼンを中心に販売価格が低下いたしました。ファインケミカルは、着実に構造改革を推進しているものの、中国における農薬原料等の販売減少が影響したことで、顕著な改善にはつながりませんでした。川崎化成工業㈱は、汎用化学品ならびにキノン系製品の販売が減少いたしました。また、タール蒸留事業は、ニードルコークスを中心に世界的な需要低迷、さらに原料炭の値上がりと厳しい状況が続いており、ケミカル関連事業は総じて厳しい状況となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は314億1千4百万円(前年同期比65.2%)、経常損失は6億1千9百万円(前年同期は5億9千2百万円の経常利益)となりました。
<医療関連事業>
病院設備工事は、今期の完成工事件数が足踏み状態にありますが、高度医療分野に焦点を合わせた戦略的な受注施策を実行しており、大型病院ならびに地域の中核病院向けの受注を着実に増やしております。医療用酸素については、ほぼ前年並みの販売数量を確保いたしました。医療サービスは、SPD事業に契約病院数の変動がありましたが、SPDと受託滅菌との複合提案により新規開拓を推進するなど、事業の強化・拡大に努めました。在宅医療は、在宅用酸素濃縮器のレンタルが堅調に推移いたしました。医療機器は、一酸化窒素吸入療法の症例適用が拡大されたことから伸長いたしました。医療関連事業は、積極的なM&Aと事業改革により、既存事業の強化と新規事業の創出を加速させております。
尚、第1四半期連結会計期間より、注射針専門メーカーであるミサワ医科工業㈱を連結しております。
以上の結果、当セグメントの売上高は537億9千6百万円(前年同期比93.8%)、経常利益は28億8千万円(同91.8%)となりました。
<エネルギー関連事業>
LPガスは、輸入価格が緩やかながら下落したことで在庫評価と販売価格に影響が残ったものの、工業向けでは、重油からの燃料転換を積極的に推進し、新規顧客の獲得を図りました。また家庭向けにおいては、省エネにつながる自社システムVIVIDOの採用が拡大したことに加え、電子マネーを付与するサービスの提供によって、増客増販が進捗いたしました。こうしたことで、主力のLPガスは着実に販売数量が伸長するとともに、直販顧客の増加を図ることができました。エネルギー関連事業は、新たなサービスを開発し提供すること、新規の直販顧客を増やすこと、そして販売数量拡大を図ることに一貫して取り組むことで、安定した事業基盤を構築してまいりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は170億8千7百万円(前年同期比86.5%)、経常利益は9億7千9百万円(同110.1%)となりました。
<農業・食品関連事業>
野菜の栽培・調達、流通、加工、小売を担う農産事業は、北海道で収穫期に甚大な台風被害を受けたコーンや南瓜、人参などの野菜の調達が困難な状況が続き、最終的に調達量が例年に比べ2~3割落ち込みましたが、野菜の加工における生産効率の向上と新規拡販に注力し、事業の強化・拡大を図りました。青果流通においては、グループ商材の取り扱いを増やすとともに、小売店舗ごとの改善策を推進するなど、総じて堅調に推移しました。尚、第2四半期連結会計期間より、野菜加工に強みをもつ十勝地区最大の食品加工会社、エア・ウォーター十勝食品㈱を新規連結しております。
ハムデリカ・冷凍食品をはじめとする食品加工事業は、主力の畜産品の販売が減少し厳しい状況で推移いたしました。尚、第2四半期連結会計期間より、西日本に製造拠点があり高いブランド力をもつ大山ハム㈱を新規連結しております。これにより、業務用食材ブランド「さぶーる」、北海道地域の小売ブランド「春雪」、関東地域の小売ブランド「相模ハム」と合わせて、全国に向け、より効果的に事業を展開する体制が整いました。
飲料事業は、需要期である夏場の販売数量が堅調だったことに加え、強みを持つ野菜飲料が伸長し順調に推移いたしました。
以上の結果、当セグメントの売上高は567億9百万円(前年同期比123.9%)、経常利益は24億9千8百万円(同130.4%)となりました。
<その他の事業>
その他事業のうち海水事業は、塩事業がナショナルブランド、プライベートブランドともに販売に注力し堅調に推移いたしました。また赤穂工場に建設した木質バイオマス発電が順調に稼働し、業績に貢献いたしました。マグネシア事業は、高級電磁鋼板用マグネシアが、顧客の在庫調整継続により、海外向け販売が減少いたしました。
物流事業は、東北地区における食品物流の新規獲得などの事業拡大と、事業全般にわたる配送ならびに庫内業務の効率化を同時に進めることで、足腰の強い事業体制を構築しております。
エアゾール事業は、化粧品受託など人体用品ならびに殺虫剤などの家庭用品が増加したことにより順調に推移いたしました。
当セグメントは、リース事業の売却により前年度からの剥落があったものの、その他事業は総じて堅調に推移いたしました。
以上の結果、当セグメントの売上高は573億6千2百万円(前年同期比100.5%)、経常利益は39億9千2百万円(同93.2%)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、受取手形及び売掛金の減少などにより前連結会計年度末に比べて101億6千6百万円減少し、5,656億6千5百万円となりました。負債は、支払手形及び買掛金の減少などにより前連結会計年度末に比べて157億7千8百万円減少し、3,038億7千4百万円となりました。純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の積み上げなどにより前連結会計年度末に比べて56億1千1百万円増加し、2,617億9千1百万円となりました。
なお、1株当たり純資産は前連結会計年度の1,196.92円から1,233.38円に増加し、自己資本比率は前連結会計年度の40.8%から42.5%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益及び減価償却費などから法人税等の支払などを差し引いた結果、前第2四半期連結累計期間に比べ86億2千万円増加し、314億5百万円の収入となりました。
当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などが増加したものの、事業譲渡による収入が生じたことにより、前第2四半期連結累計期間に比べ9億1千2百万円支出額が減少し、157億8千2百万円の支出となりました。
当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済などにより、前第2四半期連結累計期間に比べ69億9千9百万円支出額が増加し、108億6千1百万円の支出となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当第2四半期連結会計期間末残高は、前第2四半期連結会計期間末残高に比べ22億2千5百万円減少し、288億9千3百万円となりました。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は13億5千8百万円であります。
(5)主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、新規連結に伴い下記の設備が新たに当社グループの主要な設備となりました。
大山ハム㈱
平成28年9月30日現在
|
事業所名 |
セグメント |
設備の |
帳簿価額(単位 百万円) |
従業 |
||||||
|
土地 |
建物及び |
機械装置 |
リース資産 |
その他 |
合計 |
|||||
|
面積(㎡) |
金額 |
|||||||||
|
米子本社工場 (鳥取県米子市) |
農業・食品 |
生産設備 販売設備 |
37,178 |
412 |
811 |
462 |
26 |
80 |
1,793 |
182 |
(注) 帳簿価額のうち「その他」は、「工具、器具及び備品」及び「無形固定資産」等の合計であります。
エア・ウォーター十勝食品㈱
平成28年9月30日現在
|
事業所名 |
セグメント |
設備の |
帳簿価額(単位 百万円) |
従業 |
||||||
|
土地 |
建物及び |
機械装置 |
リース資産 |
その他 |
合計 |
|||||
|
面積(㎡) |
金額 |
|||||||||
|
十勝本社工場 (北海道河西郡 |
農業・食品 |
生産設備 販売設備 |
113,592 |
119 |
592 |
369 |
0 |
40 |
1,121 |
120 |
(注) 帳簿価額のうち「その他」は、「工具、器具及び備品」及び「無形固定資産」等の合計であります。