第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)業績の状況

当社グループを取り巻く経営環境は、堅調な米国経済とアジアからの需要回復により輸出を中心とする製造業の生産活動が着実に持ち直してきました。一方で製造業の設備投資は、海外情勢の変化に伴う為替の急激な変動影響もあり、慎重な姿勢に変わりがなく力強さに欠ける状況が続きました。

こうしたなか、産業ガス関連事業は、大型オンサイト供給が堅調な内需を反映した高炉向けを中心に緩やかに回復してまいりました。また全国9社の地域事業会社を中核として推進する地域事業戦略が着実に進捗し、新たなガス需要の掘り起こしを推し進めるなど、順調に推移いたしました。天候影響が心配された農業・食品関連事業は、台風による影響を最小限に留めるとともに、M&Aと既存事業の強化を積極的に推進し堅調に推移いたしました。医療関連事業は、M&Aによる積極投資により新たなビジネスモデルの構築に着手いたしました。エネルギー関連事業は様々な増量・増客施策を打ち出すことで、厳しい事業環境を克服いたしました。また、塩事業、物流事業、エアゾール事業などねずみの集団を代表する事業群は、既存事業の改善と成長分野への取り組みが着実に進捗いたしました。こうした中、ケミカル関連事業は、事業の安定化には今しばらく時間がかかるものの、為替や原油価格に起因する最も厳しい時期を脱しつつあります。

この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は4,893億2千8百万円(前年同期比99.6%)、営業利益は285億9千9百万円(同107.4%)、経常利益は287億1千8百万円(同105.5%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は183億4千1百万円(同98.8%)となりました。

 

各セグメントの概況は次の通りです。

 

<産業ガス関連事業>

産業ガスは、自動車関連産業をはじめ、化学、電子部品、建設など国内製造業が外需の回復と内需の底入れにともない、在庫調整も進展していることから、回復の裾野が広がってまいりました。一方で、一部業種に今なお改善の遅れが見られることに加え、事業環境も不確実性が高まり成長の見通しも困難なことから、国内景気の本格回復の原動力となる製造業の能力増強投資を慎重な姿勢にさせました。こうしたなか、当社の最大顧客である鉄鋼においては、国内需要に緩やかながら持ち直しの動きが出はじめたことから、高炉向けオンサイト供給を中心にガス需要が順調に回復してまいりました。また、当社の営業活動の前線を担う全国9つの地域事業会社では、お客様の比較的底堅い更新・集約などの設備投資に俊敏にお応えすることで、新たなガス供給の機会を着実に広げてまいりました。昨年7月に稼働した長崎のVSU13号機に続き、12月には福岡県大牟田でVSUA14号機の試運転を終えました。このように、産業ガスの供給インフラ投資を積極的に展開し続けることにより、地域事業の磐石な基盤構築を図ってまいりました。

以上の結果、当セグメントの売上高は1,498億4千4百万円(前年同期比103.9%)、経常利益は120億4千2百万円(同117.7%)となりました。

 

 

<ケミカル関連事業>

コールケミカルは、円高や原油価格の影響を受け、ガス精製ならびに基礎化学品の主力である粗ベンゼンを中心に販売価格が低下いたしました。ファインケミカルは、着実に構造改革を推進するとともに、医薬中間体等の増販に努めました。川崎化成工業㈱は、汎用化学品ならびにキノン系製品の販売が減少いたしました。タール蒸留事業は、ニードルコークスを中心に世界的な市況悪化と需要低迷により、厳しい状況が続いております。

ケミカル関連事業は、あらゆる構造改革を加速させることで環境変化に強い事業を構築するとともに、ファインケミカルなどグループの強みを活かした機能化学品事業を育成してまいります。

以上の結果、当セグメントの売上高は454億2千4百万円(前年同期比63.8%)、経常損失は5億5千2百万円(前年同期は2億7千3百万円の経常利益)となりました。

 

<医療関連事業>

病院設備工事は、今期の完成工事件数が減少しておりますが、急性期病院を取り組みの中心に据え、手術室ならびに付帯工事の提案・新規受注を加速いたしました。医療用酸素は地域事業会社を通じた事業強化策が奏功し販売数量を伸ばしました。医療サービスは、SPDに契約病院数の変動がありましたが、新規受託と既存契約の見直しに注力することで構造改革を推進しております。また受託滅菌は院外滅菌を中心に受託拡大を図りました。在宅医療は、特長ある機器とサービスの提案により、在宅用酸素濃縮器レンタル事業の付加価値を高めてまいりました。医療機器は、一酸化窒素吸入療法が症例適応拡大により順調に推移いたしました。医療関連事業は、高度医療分野をはじめとする従来からの事業領域に加え、より生活者に近いところで商品やサービスを提供すべく、新たなビジネスモデル構築に着手いたしました。

なお、当第3四半期連結会計期間より川本産業㈱を新規連結しております。

以上の結果、当セグメントの売上高は886億5千5百万円(前年同期比101.9%)、経常利益は45億6千7百万円(同95.1%)となりました。

 

<エネルギー関連事業>

LPガスは、重点施策である数量拡大策を家庭向けでは省エネ機器VIVIDOの採用拡大と電子マネー付与サービスによる新規顧客の獲得で実現するとともに、工業向けでは燃料転換の提案を推進することで販売数量、顧客件数ともに着実に伸長いたしました。また、灯油はLPガス顧客への付帯販売を推し進めるとともに、電子マネー付与を適用拡大することで増販へとつなげました。エネルギー関連事業は、「安定供給」、「省エネ提案」、「新サービスの開発」を一体として考え、顧客の立場から諸施策を推進することで、地域のエネルギーを支える企業として環境変化に強い事業基盤を構築しております。

以上の結果、当セグメントの売上高は297億1百万円(前年同期比90.5%)、経常利益は20億3千5百万円(同111.3%)となりました。

 

<農業・食品関連事業>

野菜の栽培・調達、流通、加工、小売を担う農産事業は、北海道の農作地帯に大きな被害を与えた台風の影響を、加工の効率化などで補うべく努めました。青果流通においては、販売店舗の効率化を推進することで店舗ごとの収益力の強化を図るとともに、グループ商品の取扱いを強化・推進しております。農産事業には、第2四半期連結会計期間からエア・ウォーター十勝食品㈱を新規連結いたしました。

ハムデリカ・冷凍食品をはじめとする食品加工事業は、生ハムが堅調に推移したことに加え、ハムソーセージの年末ギフトにおいて回復の兆しがあったものの、量販店での競合による価格低迷の影響を強く受け、ハムデリカ全体としては総じて厳しい結果となりました。ブロッコリー等の冷凍野菜、スイーツは新規顧客の獲得などにより、堅調に推移いたしました。なお、第2四半期連結会計期間からの大山ハム㈱の新規連結に加え、洋菓子・和菓子の企画製造・販売を行う㈱プレシアホールディングスが当第3四半期連結会計期間より新規連結いたしました。

飲料事業は、夏季の飲料販売が堅調だったことに加え、野菜・果実系飲料が回復するなど順調に拡大いたしました。

以上の結果、当セグメントの売上高は902億3百万円(前年同期比128.9%)、経常利益は40億1百万円(同146.6%)となりました。

 

 

<その他の事業>

その他事業のうち海水事業は、㈱日本海水の塩事業が独自性の高いナショナルブランド、プライベートブランドともに販売数量が堅調だったものの、道路融雪用など仕入れ塩は厳しい状況となりました。一方、環境事業が水酸化マグネシウムを中心に順調に推移いたしました。タテホ化学工業㈱のマグネシア事業は、電磁鋼板用マグネシアの中国向け需要の減少により厳しい状況が続きました。

物流事業は、食品物流が荷扱量の増加と効率化推進により順調に推移いたしました。また、車体架装事業は、製作ラインの拡張によりトレーラーボディーの受注が伸長いたしました。このように、経営環境の変化に対応した施策を堅実に推進することで安定感の高い事業体質を構築しております。

エアゾール事業は、製品提案力と少量多品種に対応した生産体制を強みに、化粧品受託など人体用品ならびに殺虫剤などの家庭用品が順調に増加いたしました。

なお、当セグメントはリース事業の売却により前年度からの剥落がありました。

以上の結果、当セグメントの売上高は854億9千8百万円(前年同期比99.5%)、経常利益は60億9千6百万円(同98.5%)となりました。

 

(2)財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、受取手形及び売掛金の増加や投資有価証券の増加などにより前連結会計年度末に比べて572億5千9百万円増加し、6,330億9千2百万円となりました。負債は、借入金の増加などにより前連結会計年度末に比べて396億4千4百万円増加し、3,592億9千6百万円となりました。純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の積み上げなどにより前連結会計年度末に比べて176億1千5百万円増加し、2,737億9千5百万円となりました。

なお、1株当たり純資産は前連結会計年度の1,196.92円から1,280.83円に増加し、自己資本比率は前連結会計年度の40.8%から39.4%になりました。

 

(3)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は21億2千9百万円であります。

 

 

(4)主要な設備

当第3四半期連結累計期間において、新規連結に伴い下記の設備が新たに当社グループの主要な設備となりました。

 

大山ハム㈱

平成28年9月30日現在

事業所名
(所在地)

セグメント
の名称

設備の
内容

帳簿価額(単位 百万円)

従業
員数
(名)

土地

建物及び
構築物

機械装置
及び運搬具

リース
資産

その他

合計

面積(㎡)

金額

米子本社工場

(鳥取県米子市)

農業・食品
関連

生産設備

販売設備

37,178

412

811

462

26

80

1,793

182

 

(注) 帳簿価額のうち「その他」は、「工具、器具及び備品」及び「無形固定資産」等の合計であります。

 

 

エア・ウォーター十勝食品㈱

平成28年9月30日現在

事業所名
(所在地)

セグメント
の名称

設備の
内容

帳簿価額(単位 百万円)

従業
員数
(名)

土地

建物及び
構築物

機械装置
及び運搬具

リース
資産

その他

合計

面積(㎡)

金額

十勝本社工場

(北海道河西郡更別村)

農業・食品
関連

生産設備

販売設備

113,592

119

592

369

0

40

1,121

120

 

(注) 帳簿価額のうち「その他」は、「工具、器具及び備品」及び「無形固定資産」等の合計であります。

 

川本産業㈱

平成28年12月31日現在

事業所名
(所在地)

セグメント
の名称

設備の
内容

帳簿価額(単位 百万円)

従業
員数
(名)

土地

建物及び
構築物

機械装置
及び運搬具

リース
資産

その他

合計

面積(㎡)

金額

大阪工場

(大阪府泉北郡忠岡町)

医療関連

生産設備

27,048

376

374

79

2

833

125

 

(注) 帳簿価額のうち「その他」は、「工具、器具及び備品」及び「無形固定資産」等の合計であります。

 

㈱プレシアホールディングス

平成28年12月31日現在

事業所名
(所在地)

セグメント
の名称

設備の
内容

帳簿価額(単位 百万円)

従業
員数
(名)

土地

建物及び
構築物

機械装置
及び運搬具

リース
資産

その他

合計

面積(㎡)

金額

湘南工場

(神奈川県藤沢市)

農業・食品
関連

生産設備

販売設備

研究設備

5,389

358

254

163

8

784

87

 

(注) 帳簿価額のうち「その他」は、「工具、器具及び備品」及び「無形固定資産」等の合計であります。

 

 

前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設について、重要な変更はありません。

当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設計画は次のとおりであります。

 

会社名

事業所名
(所在地)

セグメントの
名称

設備の内容

投資予定額
(百万円)

完成予定年月

エア・ウォーター防災㈱

本社工場
(兵庫県神戸市)

医療関連

消火新実験棟

700

平成29年12月