文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間における世界経済は、米国で景気が底堅く推移したことに加え、欧州、中国を含めた新興国においても景気の緩やかな回復が続きました。また、国内経済は、こうした世界経済の回復を受けて、輸出や企業の設備投資が持ち直すとともに、雇用・所得環境の改善が継続し、景気は緩やかな回復基調を辿りました。
こうした中、当社グループの業績といたしましては、産業ガス関連事業は、国内製造業の底堅いガス需要を背景に、全国8つの地域事業会社を中心としたガスアプリケーションの提案などによる新しいガス需要の開拓を積極的に推進した結果、産業ガスの販売数量は堅調に推移しました。しかしながら、利益面では炭酸ガスの原料供給元において定期修理等に伴う粗ガス原料の生産変動があったことなどによる影響を受けました。また、医療関連事業は、M&Aによる新規連結効果により大幅な増収となったほか、農業・食品関連事業およびエネルギー関連事業は、それぞれの施策が着実に進展し、順調に推移しました。タール蒸留事業を中心に業績が低迷していたケミカル関連事業は、製品市況の改善と機能化学品分野における構造改革の進展により当初の想定を上回るペースで業績の回復が進みました。また、その他の事業セグメントを構成する海水事業、エアゾール事業および情報電子材料事業は、それぞれの成長戦略を着実に実行した結果、総じて堅調に推移し、当社グループの業績に大きく貢献しました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間における当社グループの売上高は1,778億9千3百万円(前年同期比116.3%)、営業利益は80億1千2百万円(同92.4%)、経常利益は85億8百万円(同100.7%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は48億2千1百万円(同90.5%)となりました。
各セグメントの概況は次の通りです。
当第1四半期連結会計期間より、従来「その他の事業」に含まれていた「物流関連事業」について、当社グループの組織変更に伴い、報告セグメントとして記載する方法に変更しております。
また、業績管理区分の見直しを行い、従来「産業ガス関連事業」に属しておりましたエア・ウォーター・マテリアル㈱他8社を「その他の事業」に区分変更を行いました。
さらに、各セグメントに含まれていた資金調達コストなどの金融収支等については、一括して「調整額」に計上しております。
なお、前第1四半期連結累計期間のセグメント情報については、変更後の報告セグメントの区分および算定方法に基づき作成しております。
<産業ガス関連事業>
産業ガスは、自動車関連をはじめ、鉄鋼、非鉄、半導体、建設関連向けなど、国内製造業の幅広い範囲で底堅いガス需要が継続したことを背景に、ローリーおよびシリンダー供給を中心とする地域のガス事業は総じて堅調に推移しました。また、エレクトロニクス向けでは、顧客工場において生産設備の増強を伴う高稼働の状況が続いており、特殊材料の販売も合わせて総じて順調に推移しました。
その一方で、炭酸ガスの原料供給元における粗ガス原料の生産変動による影響があったほか、高炉向けのオンサイトガス供給では顧客工場の大型工事および設備トラブルによる操業変動の影響がありました。
また、エンジニアリング関連は、低温機器関連およびドライアイススノー精密洗浄システムをはじめとしたガスアプリケーション関連の製作案件が増加し、堅調に推移しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は367億7千5百万円(前年同期比101.5%)、経常利益は29億3百万円(同80.4%)となりました。
<ケミカル関連事業>
製鉄関連分野であるコールケミカル事業では、コークス炉ガス精製の処理量は前年並みとなりましたが、市況変動に伴いガス単価が上昇しました。また、炭素材事業は、主要製品である熱膨張性黒鉛(TEG)の自動車エンジン用シール材向け需要が増加し、順調に推移しました。基礎化学品の主力である粗ベンゼンは、顧客工場の設備トラブルから販売数量が減少し、低調に推移しました。一方、タール蒸留事業は、業績低迷の主因となっていた電気炉電極用ニードルコークスの市況が回復に転じたことにより、赤字幅が縮小しました。
製鉄関連の動向に影響を受けないファインケミカル事業は、電材需要の拡大により高機能回路製品が伸長したことが寄与し、堅調に推移しました。また、当社グループの川崎化成工業㈱では、機能化学品であるキノン系製品の販売が大幅に拡大したことに加え、汎用品である無水フタル酸の販売も回復し、総じて順調に推移しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は180億7千3百万円(前年同期比109.1%)、経常利益は1億6千3百万円(前年同期は6億1千1百万円の経常損失)となりました。
<医療関連事業>
当社の医療関連事業は、医療用ガス、医療設備、医療機器、医療サービス、在宅医療の5事業と、注射針、歯科関連、衛生材料の3事業を加えた8事業を展開しています。
医療用ガスは、新規取引病院の獲得により販売数量が増加しました。また、医療設備は、手術室をはじめとする病院設備工事が堅調に推移しました。医療機器は、新生児の肺高血圧を伴う低酸素性呼吸不全等の治療に用いられる一酸化窒素吸入療法が堅調に推移しました。医療サービスでは、新規取引病院の獲得と運営面の効率化により、SPD(病院物品物流管理)事業が順調に推移するとともに、全国で滅菌サテライト拠点の設置を進めている滅菌サービス事業も堅調に推移しました。また、在宅医療が在宅用酸素濃縮器レンタルを中心に前年同期並みとなったほか、注射針および歯科関連は、需要の拡大によりそれぞれ堅調に推移しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は、衛生材料分野をはじめとしたM&Aによる新規連結の効果もあり372億1千8百万円(前年同期比144.6%)となりました。経常利益は、海外展開や医療サービスにおける新規受託案件の立上げに伴う諸経費の増加による影響もあり、9億5千7百万円(同86.8%)となりました。
<エネルギー関連事業>
LPガスと灯油は、電子マネー「WAON」のポイント付与サービスを軸に販売体制を強化するなど、増量増客に向けた施策を積極的に推進したことに加え、輸入価格の上昇に伴い売上高が増加したことから、総じて順調に推移いたしました。工業用については、全国の地域事業会社と連携し、産業ガス分野の顧客に対してLPガスやLNGへの燃料転換に関する提案を積極的に推進した結果、販売数量が増加しました。また、産業ガス分野で培った極低温技術を生かしたLNG輸送機器の受注も計画どおり進展いたしました。
なお、当社は、一連の規制緩和による電力・都市ガスの自由化を事業構造の変革に向けたチャンスと捉え、商品、サービス、そしてエネルギーの多様化を充実させることにより、生活者から選ばれる総合エネルギーサービス企業へと進化することを目指しています。
当社は、その一環として、当第1四半期連結会計期間において、北海道電力㈱との間に同社が石狩市で建設を進めているLNGタンクの設備保守、LNGの販売、輸送等の協業に関する業務提携を締結するとともに、当社グループのLPガスと同社の電気を組み合わせたポイントの相互付与サービスを開始しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は102億1千8百万円(前年同期比112.7%)、経常利益は7億2千万円(同107.4%)となりました。
<農業・食品関連事業>
農産事業では、原料調達面において前年度に北海道で発生した台風被害の影響が残りましたが、野菜加工の効率化や生産性の向上に取り組んだ結果、青果物の卸・加工事業が堅調に推移しました。また、北海道で高いシェアを有する農業機械も順調に推移しました。一方、全国の百貨店や駅ビルに専門店を展開する青果小売事業は、旬の商材となる一部の高級野菜や果物の入荷不足による影響を受けました。
食品ソリューション事業では、新規取引先の獲得および製造コストの削減に注力した結果、ハム・デリカ事業が堅調に推移するとともに、ブロッコリー等の冷凍野菜の販売も堅調に推移しました。
飲料事業は、健康志向の高まりから野菜系飲料の需要が旺盛であり、春先から平年を上回る気温が続いたことも相俟って、総じて順調に推移しました。
以上の結果、前年度に実施したM&Aによる新規連結の効果もあり、当セグメントの売上高は343億8千万円(前年同期比128.2%)、経常利益は13億8百万円(同117.6%)となりました。
<物流関連事業>
運送事業は、荷扱量が増加したものの、車両の更新投資、軽油価格の上昇、協力会社の費用増加に加え、事業環境の変化に対応したシステム導入により管理体制の強化を図るなど、コスト増加の影響を受けました。
一方、3PL(サード・パーティー・ロジスティックス)事業は、流通チェーン向けの荷扱量が伸長したことに加え、倉庫内作業の生産性向上に取り組んだことにより堅調に推移しました。
また、トラックボディ等の設計・架装を行う車体事業は、工場設備への効果的な投資により生産性が高まったこと、また、好調な受注が継続したことから総じて順調に推移しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は109億2千4百万円(前年同期比106.5%)、経常利益は5億5百万円(同84.2%)となりました。
<その他の事業>
海水事業のうち、塩事業は製造コストの上昇による影響を受けましたが、環境事業と赤穂工場の電力事業が順調に推移し、前年同期並みとなりました。また、マグネシア事業は、海外需要の拡大によりヒーター用電融マグネシアの販売が拡大しましたが、高級電磁鋼板用マグネシアの販売価格が低下した影響を受け、前年同期並みとなりました。
エアゾール製品のOEM供給を行うエアゾール事業は、殺虫剤をはじめとした家庭用品が伸長した結果、堅調に推移しました。
情報電子材料事業は、自動車、半導体向けの需要拡大により、電子材料が順調に推移するとともに、前年同期においては中国景気の減速による影響が大きかったことの反動もあり、総じて順調に推移しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は303億2百万円(前年同期比107.3%)、経常利益は19億4千6百万円(同104.5%)となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、有形固定資産の増加などにより前連結会計年度末に比べて76億1千1百万円増加し、6,367億2千6百万円となりました。負債は、借入金の増加などにより前連結会計年度末に比べて67億5千1百万円増加し、3,551億1千6百万円となりました。純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の積み上げなどにより前連結会計年度末に比べて8億5千9百万円増加し、2,816億1千万円となりました。
なお、1株当たり純資産は前連結会計年度の1,312.55円から1,316.56円に増加し、自己資本比率は前連結会計年度の40.7%から40.3%になりました。
(3)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は6億9千万円であります。
(4)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設について、重要な変更はありません。
当第1四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設計画は次のとおりであります。
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会社名 |
事業所名 |
セグメントの |
設備の内容 |
投資予定額 |
完成予定年月 |
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ゴールドパック㈱ |
あずみ野工場 |
農業・食品関連 |
新型紙容器充填設備 |
1,583 |
平成30年3月 |
|
㈱日本海水 |
赤穂工場 |
その他 |
発電設備 |
10,000 |
平成32年度上期 |