第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)業績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が進むとともに、企業の設備投資も堅調に推移するなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。

また、海外経済においても、一部の国や地域における地政学的なリスクによる警戒感は残るものの、米国や欧州の経済が堅調に推移したことに加え、中国やアジア新興国においても緩やかな景気回復が継続しました。

こうした中、当社グループの業績といたしましては、産業ガス関連事業は、高炉向けのオンサイトガス供給において顧客工場の設備トラブルによる操業変動の影響を受けましたが、国内製造業の幅広い業種で底堅いガス需要が継続したことを背景に、ローリーおよびシリンダー供給を中心とする地域のガス事業が順調に推移しました。

また、今後の成長分野と位置付け、積極的なM&Aにより事業の拡大を進めてきた医療関連事業および農業・食品関連事業が順調に推移したことに加え、その他の事業セグメントを構成する各事業もそれぞれ堅調に推移するなど、当社グループの経営戦略である「全天候型経営」と「ねずみの集団経営」が強みを発揮する結果となりました。

さらに、前年度までタール蒸留事業を中心に業績が低迷していたケミカル関連事業は、製品市況の回復と機能化学品分野における構造改革の進展等によって業績の改善が進みました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの売上高は5,537億3千7百万円(前年同期比113.2%)、営業利益は296億9千3百万円(同103.8%)、経常利益は314億7百万円(同109.4%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は187億6千3百万円(同102.3%)となりました。

 

各セグメントの概況は次の通りです。

 

第1四半期連結会計期間より、従来「その他の事業」に含まれていた「物流関連事業」について、当社グループの組織変更に伴い、報告セグメントとして記載する方法に変更しております。
 また、業績管理区分の見直しを行い、従来「産業ガス関連事業」に属しておりましたエア・ウォーター・マテリアル㈱他8社を「その他の事業」に区分変更を行いました。
 さらに、各セグメントに含まれていた資金調達コストなどの金融収支等については、一括して「調整額」に計上しております。 
 なお、前第3四半期連結累計期間のセグメント情報については、変更後の報告セグメントの区分および算定方法に基づき作成しております。

 

 

<産業ガス関連事業>

産業ガスは、鉄鋼、化学、自動車、建設関連向けなど、国内製造業の幅広い範囲で底堅いガス需要が継続したことに加え、高効率小型液化酸素・窒素製造プラント「VSU」によるガス生産拠点の拡充を基軸に、全国8つの地域事業会社が地域の有力パートナーとの連携を強化することで国内ガス事業の深耕を図る「VSU」戦略が奏効し、ローリーおよびシリンダー供給を中心とする地域のガス事業は総じて順調に推移しました。

また、エレクトロニクス関連業界の好調を背景に、ガスアプリケーション機器であるドライアイススノー精密洗浄システムの販売が伸長したほか、エレクトロニクス向けのオンサイトガス供給も堅調に推移しました。

一方、当社において最大のガス需要先となる高炉向けのオンサイトガス供給は、第1四半期に発生した顧客工場の設備トラブルによる操業変動の影響が第3四半期まで継続したことにより、厳しい状況となりました。また、電力料金の上昇により産業ガスの製造コストが増加しました。

以上の結果、当セグメントの売上高は1,178億4千7百万円(前年同期比97.5%)、経常利益は115億5千1百万円(同98.2%)となりました。

 

<ケミカル関連事業>

コールケミカル事業では、コークス炉ガス精製の処理量が前年同期の水準を下回りましたが、市況変動に伴い精製ガスの単価が上昇し、売上高が増加しました。また、減産による影響等から基礎化学品の主力である粗ベンゼンの販売数量が減少しましたが、精密化学品や炭素材製品である熱膨張性黒鉛(TEG)の販売が順調に推移したことで利益面での影響を補いました。

持分法適用関連会社である㈱シーケムが行うタール蒸留事業は、電気炉電極用ニードルコークスの需給がタイト化し、製品市況が回復したことから、事業環境の改善が進みました。

ファインケミカル事業は、産業用ロボット向けに高機能回路製品の販売が伸長したことに加え、不採算設備の停止による収益改善が進展し、順調に推移しました。また、当社グループの川崎化成工業㈱は、同社が世界で唯一、商業生産しているナフトキノンとその誘導品の販売が農薬原料や光増感剤等の用途で大幅に拡大するとともに、可塑剤などに使用される無水フタル酸の販売回復と輸出市況が改善したことにより、総じて好調に推移しました。

以上の結果、当セグメントの売上高は507億4千4百万円(前年同期比111.7%)、経常利益は11億9百万円(前年同期は3億3千2百万円の経常損失)となりました。

 

<医療関連事業>

医療用ガスは、新規取引病院の獲得により販売数量が増加し、堅調に推移しました。また、設備工事は、手術室をはじめとした病院設備工事が堅調に推移したほか、ガス消火設備などの防災設備事業も順調に推移しました。医療サービスでは、SPD(病院物品物流管理)事業が新規大型案件の受注に加え、物品調達の合理化や管理作業の効率化により堅調に推移したほか、滅菌事業では、全国で地域需要に見合ったサテライト拠点の整備を進めました。また、注射針事業は、海外向けの販路を拡大するとともに、生産性の向上に向けた設備投資を積極的に推進した結果、堅調に推移しました。

また、生活者により近い分野で商品やサービスを提供する「くらしの医療」領域においては、在宅医療事業が堅調に推移するとともに、デンタル関連および衛生材料の各事業もそれぞれ堅調に推移しました。

以上の結果、M&Aによる新規連結効果もあり、当セグメントの売上高は1,203億1千9百万円(前年同期比135.7%)、経常利益は53億2千1百万円(同115.8%)となりました。

 

 

<エネルギー関連事業>

LPガスと灯油は、輸入価格に連動して販売単価が上昇したほか、需要期である12月以降の気温低下により底堅い需要が続きました。こうした中、一般家庭向けには、電子マネーである「WAON」のポイント付与サービスや30周年を迎えた「ハローガス 秋の大感謝祭」を通じた販促活動の強化など、積極的な増量増客策により新規顧客の獲得が進みました。また、直販比率の向上に向けた商権買収も順調に進展いたしました。工業用については、全国の地域事業会社と連携し、産業ガス分野の顧客に対してLPガスやLNGへの燃料転換に関する提案を積極的に推進した結果、販売数量が増加しました。

さらに、エネルギー関連機器の販売が拡大したほか、産業ガス分野で培った極低温技術を生かしたLNGローリーの受注も計画どおり進展しました。

以上の結果、当セグメントの売上高は339億5千1百万円(前年同期比114.3%)、経常利益は21億5千7百万円(同104.1%)となりました。

 

<農業・食品関連事業>

農産事業は、青果小売分野において葉物野菜を中心に天候不順による入荷不足や価格高騰による影響を受けましたが、農産加工分野において設備投資を含めた野菜加工の効率化や生産性の向上で補いました。また、北海道で高いシェアを有する農業機械の販売が順調に推移し、農産事業の収益拡大に寄与しました。

食品ソリューション事業は、加工食品分野においてブロッコリーなどの冷凍野菜が堅調に推移しました。また、ハム・ソーセージ分野では、新規顧客の獲得により主力の生ハムが堅調に推移したほか、グループ各社の物流・配送の最適化や原料調達・購買の一元化をはじめとしたコスト削減に取り組みました。

飲料事業は、健康志向の高まりから野菜系飲料が伸長するとともに、ホットの茶系飲料やコーヒー飲料も伸長したことにより、好調に推移しました。

以上の結果、前年度に実施したM&Aによる新規連結効果もあり当セグメントの売上高は1,039億5千9百万円(前年同期比115.2%)、経常利益は46億7千6百万円(同115.2%)となりました。

 

<物流関連事業>

食品物流を中心とする3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)事業は、新規エリアでの配送受託の拡大により大手小売チェーン向けの荷扱量が伸長したことに加え、庫内作業の生産性向上に取り組んだことにより堅調に推移しました。また、当社グループの定低温輸送技術を活用した日本赤十字社の原料血漿輸送業務も堅調に推移しました。さらに、トラックボディ等の設計・架装を行う車体事業は、工場増設や機械設備への効果的な投資を継続したことで生産性が拡充したこと、また、好調な受注が継続したことにより総じて順調に推移しました。

一方、一般貨物輸送と北海道・本州間のフェリーを活用したシャーシ(トレーラー)輸送で構成する運送事業は、新規荷主の獲得やシャーシ発着本数のバランス最適化などに取り組みましたが、軽油価格の上昇や人件費の増加による影響を受け、厳しい状況となりました。

以上の結果、当セグメントの売上高は340億1百万円(前年同期比106.4%)、経常利益は16億4千7百万円(同90.5%)となりました。

 

 

<その他の事業>

海水事業のうち、塩事業は販売数量の減少に加え、物流コスト等の上昇による影響を受けましたが、リード吸着剤をはじめとした環境事業や水処理設備事業が順調に推移しました。また、マグネシア事業は、電力インフラの変圧器などに使用される電磁鋼板用マグネシアの販売が拡大しましたが、ヒーター用電融マグネシアの原料価格が高騰した影響を受け、前年同期並みとなりました。

エアゾール製品のOEM供給を行うエアゾール事業は、原材料をはじめとした製造コストの上昇による影響を受けたものの、化粧品などの人体用品や殺虫剤などの家庭用品の受注が拡大した結果、堅調に推移しました。

基礎化学薬品や電気・電子材料などの仕入販売を行う情報電子材料事業は、半導体、自動車、産業機械向けに電気・電子材料の販売が拡大したことにより堅調に推移しました。

また、Oリングなどのゴム成形品事業は、半導体や液晶等の製造装置のシール材に利用される高機能品の販売が拡大し、好調に推移しました。

以上の結果、当セグメントの売上高は929億1千3百万円(前年同期比112.6%)、経常利益は60億8千4百万円(同112.9%)となりました。

 

(2)財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、受取手形及び売掛金の増加や投資有価証券の増加などにより前連結会計年度末に比べて548億2千2百万円増加し、6,839億3千8百万円となりました。負債は、借入金の増加などにより前連結会計年度末に比べて379億2千万円増加し、3,862億8千5百万円となりました。純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の積み上げなどにより前連結会計年度末に比べて169億2百万円増加し、2,976億5千2百万円となりました。

なお、1株当たり純資産は前連結会計年度の1,312.55円から1,409.24円に増加し、自己資本比率は前連結会計年度の40.7%から40.2%になりました。

 

(3)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は20億6千1百万円であります。

 

 

(4)主要な設備

前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設について、重要な変更はありません。

 

新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変動があった設備は、

次の通りであります

 

a 新設、改修等

 

会社名

事業所名
(所在地)

セグメントの
名称

設備の内容

投資予定額
(百万円)

完成予定年月

提出会社

南関東地域物流拠点

(神奈川県厚木市)

物流関連

物流施設

6,590

平成30年9月

ゴールドパック㈱

あずみ野工場
(長野県安曇野市)

農業・食品関連

新型紙容器充填設備

1,583

平成30年3月

㈱日本海水

赤穂工場
(兵庫県赤穂市)

その他

発電設備

10,000

平成32年度上期

エア・ウォーター防災㈱

電力向け事業拠点
(福井県三方郡)

医療関連

電力向け消火設備の製造、電力の保守拠点及びエンジニアの教育拠点

800

平成30年4月

西村器械㈱

本社
(京都府京都市)

医療関連

事務所及び倉庫

912

平成31年3月

 

 

    b 除却、売却等

 

会社名

事業所名
(所在地)

セグメントの
名称

設備の内容

前期末帳簿価格
(百万円)

除売却の予定 時期

西村器械㈱

本社、倉庫

(京都府京都市)

医療関連

事務所及び倉庫

548

平成31年3月