第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。

 

 

(1)財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、有形固定資産や投資有価証券の増加などにより前連結会計年度末に比べて497億9千8百万円増加し、7,428億9千9百万円となりました。負債は、借入金の増加などにより前連結会計年度末に比べて413億3千6百万円増加し、4,397億9千2百万円となりました。純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の積み上げなどにより前連結会計年度末に比べて84億6千2百万円増加し、3,031億6百万円となりました。

なお、1株当たり純資産は前連結会計年度の1,422.60円から1,465.99円に増加し、自己資本比率は前連結会計年度の40.1%から38.6%になりました。

 

 

(2)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善、個人消費の持ち直しなどを背景に緩やかな回復基調で推移しましたが、米中貿易摩擦による中国経済の減速が世界経済に与える影響が懸念されるなど、景気の先行きは不透明感が増しています。
 このような状況の中、当社グループの業績といたしましては、産業ガス関連事業は、電気料金が上昇した影響があったものの、鉄鋼、自動車、エレクトロニクスをはじめとした国内製造業の幅広い業種で底堅いガス需要が継続したことを背景に、堅調に推移しました。また、ケミカル関連事業は、有機酸や機能化学品分野における収益改善が進展し、好調に推移しました。さらに、新規受注の獲得と受託料金の適正化に取り組んだ物流関連事業に加え、その他の事業セグメントを構成するエアゾール事業および情報電子材料事業もそれぞれ順調に推移しました。なお、これらの事業業績は、上半期に相次いで発生した自然災害による影響のほか、人件費や物流費をはじめとしたコスト増加の影響を補うとともに、当社グループ全体の業績拡大を牽引することとなりました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの売上高は5,814億9百万円(前年同期比105.0%)、営業利益は300億7千5百万円(同101.3%)、経常利益は325億5千8百万円(同103.7%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は187億7千1百万円(同100.0%)となりました。

 

 

 

各セグメントの概況は次の通りです。

 

<産業ガス関連事業>

高炉向けのオンサイトガス供給は、堅調な粗鋼生産に加え、安定操業を継続したことで、順調に推移しました。また、エレクトロニクス向けのオンサイトガス供給は、顧客工場の高操業が継続し、順調に推移しました。さらに、ローリー・シリンダー供給は、自動車、化学、建設関連向けなど国内製造業の底堅い需要を背景に、高効率小型液化酸素・窒素製造プラント「VSU」の展開を基軸とした拠点戦略の進展による効果も相俟って、総じて順調に推移しました。なお、需給タイトな状態が続く炭酸ガスは、前年度に実施した生産能力の増強が奏功し、販売数量が増加したことで堅調に推移しました。
 このように産業ガスの販売は総じて順調に増加しましたが、利益面では、電気料金の上昇に加え、物流コストが増加した影響を受けました。
 機器・工事関連は、国内製造業における設備投資の拡大を背景に、ガス発生装置および供給設備等の製作が増加しました。また、前年度にM&Aを実施した日本パイオニクス㈱の新規連結効果も寄与しました。

以上の結果、当セグメントの売上高は1,257億3千3百万円(前年同期比106.7%)、経常利益は118億7千3百万円(同102.8%)となりました。

 

<ケミカル関連事業>

コールケミカル事業は、コークス炉ガス精製の単価が上昇したことに加え、基礎化学品である粗ベンゼンの販売数量が増加したことから、好調に推移しました。
 ファインケミカル事業は、中国の生産工場において環境規制強化による操業変動の影響を受けたものの、不採算製品の見直しに加え、電子材料向け製品の増販および価格改定の効果もあり、収益が大幅に改善しました。
 当社グループの川崎化成工業㈱は、固定費の削減や調達の合理化による製造コストの低減に取り組んだほか、主要製品の市況が回復したことで収益が大幅に改善し、好調に推移しました。

以上の結果、当セグメントの売上高は568億7千9百万円(前年同期比112.1%)、経常利益は24億3千8百万円(同219.7%)となりました。

 

<医療関連事業>

高度医療分野では、SPD(病院物品物流管理)事業における新規顧客の獲得と資材調達の合理化ならびに滅菌事業における受託料金の適正化が進展し、医療サービスが順調に推移しました。また、医療機器は、診療報酬の改定を追い風に高気圧酸素治療装置の販売が拡大したことに加え、一酸化窒素吸入療法の症例数が増加したことにより、堅調に推移しました。医療用ガスは、使用量が減少しましたが、配送効率の改善等により堅調に推移しました。一方、設備工事は、病院の新規案件が一巡した影響もあり前年同期を下回る結果となりました。
 生活者により近い分野で商品やサービスを提供するくらしの医療分野では、在宅医療事業および衛生材料事業が厳しい状況となったほか、注射針事業では、受注が回復したものの、更新した生産設備の立ち上げが遅れた影響を受けました。また、デンタル事業は、歯科関連材料の販売が好調に推移した一方で、歯科医院向けの通信販売において配送等のコストが増加しました。

以上の結果、当セグメントの売上高は1,247億3百万円(前年同期比103.6%)、経常利益は50億9千万円(同95.7%)となりました。

 

 

<エネルギー関連事業>

民生用LPガスについては、直売増客を推進したことにより顧客軒数は増加しましたが、北海道胆振東部地震の影響による需要減や10月以降の記録的な暖冬により販売数量が落ち込みました。一方、産業用LPガスについては、全国の地域事業会社と連携し、重油からLPガスへの燃料転換を推進したことで販売数量が増加し、堅調に推移しました。
 灯油についても、震災および暖冬による需要減の影響を受け、販売数量が大きく減少しましたが、調達施策の工夫と配送の効率化により、その影響を最小限に止めました。
 また、震災により、展示即売会などのイベントを中止した影響から機器販売および工事売上が低調となったことに加え、配送や保安に関わる費用が増加したことから、利益面では前年同期を下回る結果となりました。

以上の結果、当セグメントの売上高は358億5千8百万円(前年同期比105.6%)、経常利益は20億3千5百万円(同94.4%)となりました。

 

<農業・食品関連事業>

農産事業は、青果小売分野において新規店舗の出店を進めた結果、販売が拡大しましたが、野菜相場が乱高下した影響を受けました。加工・卸分野は、日照不足により道内産かぼちゃ等の野菜全般が不作となりましたが、調達量の確保に努め、堅調に推移しました。また、農業機械の販売・メンテナンスが引き続き堅調に推移しました。
 食品ソリューション事業は、スイーツ分野で販売不振の影響が続いたほか、北海道胆振東部地震の影響などによりハム・ソーセージ分野でも厳しい事業環境となりましたが、ブロッコリーなど冷凍野菜の販売が拡大するとともに、加工食品分野における生産の効率化が進展し、利益面では堅調に推移しました。
 飲料事業は、設備投資に伴う減価償却費に加え、人件費や製造工場のエネルギーコストが増加したものの、野菜果実系飲料や茶系飲料を中心に受託が拡大するとともに、宅配水分野における構造改革が進展し、堅調に推移しました。

以上の結果、当セグメントの売上高は1,057億7千7百万円(前年同期比101.7%)、経常利益は47億2千3百万円(同101.0%)となりました。

 

<物流関連事業>

運送事業は、新規荷主の獲得により荷扱量が増加するとともに、北海道・本州間のシャーシ輸送の発着バランスの適正化が進展し、順調に推移しました。
 食品物流を中心とする3PL事業は、大手コンビニチェーン向けの配送業務において低温度帯の受託を新たに開始したことにより、前年同期を大きく上回りました。コスト面では、人件費や軽油の上昇により厳しい事業環境となりましたが、3PL事業を中心に荷主企業との交渉を継続し受託料金の適正化が順調に進展したことで、その影響を最小限に止めました。
 トラック・ボディの設計・架装を行う車体事業は、特殊車両の販売が拡大するとともに、前年度に実施した設備投資により収益性が向上したことにより、堅調に推移しました。

以上の結果、当セグメントの売上高は361億3千5百万円(前年同期比106.3%)、また、経常利益は、当事業年度から自家保有車両について稼動実態をより反映した耐用年数に変更したこともあり,21億2千5百万円(同129.0%)となりました。

 

 

<その他の事業>

海水事業のうち、㈱日本海水は、水処理設備事業において前年度に計上した大型案件の剥落や環境事業において西日本豪雨による工期遅れの影響があったものの、塩事業における業務用塩の値上げが奏功し、利益面では堅調に推移しました。タテホ化学工業㈱は、耐火煉瓦向けをはじめとした一般マグネシア製品の販売が伸長しましたが、上半期においてヒーター用電融マグネシアの原料価格が高騰した影響に加え、電磁鋼板向けマグネシアが一時的な需要減の影響を受け、厳しい状況で推移しました。
 エアゾール製品のOEM供給を行うエアゾール事業は、中国向けのアウトバウンド需要を背景に、化粧品など人体用品を中心とした受託が拡大し、堅調に推移しました。
 電気・電子材料などの仕入れ販売を行う情報電子材料事業は、自動車関連向けの販売が拡大したことにより、好調に推移しました。
 機械用シール部品の製造・販売を行うOリング事業は、第3四半期に入り減速感があるものの、旺盛な需要を背景に順調に推移しました。また、「NV窒化処理」による金属表面処理事業は、自動車関連の部材加工向けを中心に好調に推移しました。

以上の結果、当セグメントの売上高は963億1千9百万円(前年同期比103.7%)、経常利益は63億6千6百万円(同104.6%)となりました。

 

 

(3)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は21億3千7百万円であります。

 

 

(4)主要な設備

前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設について、重要な変更はありません。

当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設計画は次のとおりであります。

 

会社名

事業所名
(所在地)

セグメントの
名称

設備の内容

投資予定額
(百万円)

完成予定年月

提出会社

加古川工場

(兵庫県加古川市)

産業ガス関連

レアガス製造設備

604

平成31年3月

甲信越エア・ウォーター㈱

山梨工場

(山梨県南アルプス市)

産業ガス関連

医療関連

充填工場

1,170

平成31年3月

北海道エア・ウォーター㈱

分析センター

(札幌市豊平区)

産業ガス関連

新分析センター

1,089

平成31年4月

中部エア・ウォーター㈱

本社
名古屋充填工場

(名古屋市緑区)

産業ガス関連

医療関連

本社事務所
充填工場

1,520

平成32年6月

エア・ウォーター防災㈱

国際くらしの医療館・神戸(神戸市中央区)

医療関連

医療関連施設

4,400

平成31年3月

ゴールドパック㈱

恵庭工場

(北海道恵庭市)

農業・食品関連

PETボトル飲料無菌充填設備

5,000

平成32年3月

東北エア・ウォーター㈱

秋田ガスセンター

 (秋田県潟上市)

 産業ガス関連

充填工場

563

平成31年9月

デンケン・ハイデンタル㈱

本社工場

 (京都市南区)

医療関連

本社事務所・工場

 総合技術開発センター(注)

 3,660

平成32年4月

ミサワ医科工業㈱

本社工場

(茨城県笠間市)

医療関連

医療機器製造工場

1,614

平成31年12月

東日本エア・ウォーター物流㈱

北関東物流センター

 (茨城県東茨城郡)

物流関連

物流センター

1,420

平成31年11月

 

(注) 提出会社が土地の取得をしております。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。