第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

「ガス・溶接・切断の総合製造・販売会社として世界市場での顧客の満足と信頼を獲得する」ことを経営理念に掲げております。株主、顧客、取引先および従業員などにとって価値を高める企業であり続けるため、行動を変化させ、絶えず新しい技術を生み出し、人と技術と環境との調和を図ってまいります。

 

(2)経営戦略等

当社グループは中期経営計画「POST100&NEXT100 TRY-2023」において主要課題として「世界市場での顧客満足の実現」、「すべての社員が活躍できる働き方改革の実現」、「持続的成長に向けた経営体制の強化」を掲げ、「取引先」、「従業員」、「社会」、「株主」など様々なステークホルダーとともに共通価値を創造して、ゆるぎない信頼を獲得し、持続的な成長を実現してまいります。

中期経営計画「POST100&NEXT100 TRY-2023」の概要

主要課題

世界市場での顧客満足の実現

(CS:顧客満足)

①魅力ある製品・サービスの供給

②顧客利益向上への貢献

③顧客サービスの高度化

すべての社員が活躍できる働き方改革の実現

(ES:従業員満足)

①プロフェッショナル人材の育成

②成果主義に基づく評価制度の浸透と向上

③働きやすい職場環境の醸成

持続的成長に向けた経営体制の強化

(SS:社会満足)

①ESG課題への積極的な取組

②グループ一体経営の促進

③収益力の強化

 

(3)目標とする指標

当社グループは、目標とする経営指標として以下の数値を掲げております。これらを重要指標と認識し、企業価値の向上に努めてまいります。

数値目標

2024年3月期(第101期) 連結売上高470億円、経常利益率6.0%、ROE4.5%

 

(4)経営環境

今後の当社グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、経済活動の正常化が進む動きはあるものの、依然としてロシア・ウクライナ情勢による地政学的リスクの顕在化や海外景気の下振れリスクに注視する必要があります。

このような情勢のもと、当社グループは変化する世界市場に向けた新技術・新製品の開発およびグループ会社との連携と販売体制の強化に取り組んでまいります。

 

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

機械装置部門においては、当社オンリーワン技術のDBC(Dual Beam Control)ファイバーレーザー切断機のさらなる販売強化に努めていくとともに、機械性能向上を目指した研究開発に注力してまいります。また、海外市場においてもDBCファイバーレーザー切断機の販売を強化してまいります。
 高圧ガス部門においては、機械との一体販売の推進などにより新規顧客の獲得に取り組むとともに、原材料および電気代高騰に伴う各種ガスの価格改定に取り組んでまいります。また、将来に向けたガス事業の構造改革として充填工場の再構築や配送の合理化を推進し、安全の確保、安定供給および原価低減を図ってまいります。医療分野においては、酸素濃縮器レンタル、CPAPレンタルなどの営業強化を図り、拡販活動に努めてまいります。
 溶接機材部門においては、省エネルギー、カーボンニュートラル、労働環境改善など、職場の安全と効率化やSDGs課題の解決に資する商材の拡販活動に努めてまいります。また、資材や運送費等の仕入価格高騰に伴う商品価格の改定に取り組んでまいります。
 その他の部門においては、カーボンニュートラル時代を見据えた新商品として、水素を燃料とした装置開発に取り組んでまいります。また、ヘリウム回収精製装置における半導体市場への参入およびリサイクル事業拡大に向けたヘリウム精製装置の開発に取り組んでまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループでは、以下の「サステナビリティ・ビジョン」を掲げております。

<サステナビリティ・ビジョン>

 当社は創業から100年を経た企業として、「ガス・溶接・切断の総合製造・販売会社として世界市場での顧客の満足と信頼を獲得する」という「経営理念」のもと、中期経営計画(主要課題:CS(顧客満足)「世界市場における顧客満足の実現」、ES(従業員満足)「すべての社員が活躍できる働き方改革の実現」、SS(社会満足)「持続的な成長に向けた経営体制の強化」)の推進を通じて、持続的な成長と企業価値の向上・持続可能な社会実現への貢献を図り、さらに100年続く企業への進化を目指してまいります。

 

 「サステナビリティ経営の全体像」における「サステナビリティ・ビジョン」の位置付けは以下のとおりであり、サステナビリティ情報の重要性の判断、リスク管理は取締役会が担い、「主要課題」と「主要な取り組み」を「E(環境)、S(社会)、G(ガバナンス)」に分けて整理・推進しており、中期経営計画の着実な実行によりサステナビリティの実現を図ってまいります。

 

  <サステナビリティ経営の全体像>

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<E:環境>

主要課題

主要な取り組み

「経営の基本方針」との関係

「グループ行動規範」との関係

・ 気候変動への対応

・ 環境への配慮

・ 環境配慮型製品の提供:

  お客様の工場におけるCO2排出量削減、

  労働環境の改善に貢献

・ 環境配慮型ビジネスモデルへの転換:

  省エネ設備の導入と自然エネルギー活

  用の推進

・ 顧客の満足を向上させ、顧客の創

  造と維持に努める

・ 環境問題への取組

  環境に配慮した技術革新と環境保全

  を意識した事業活動を行い、環境負

  荷・環境リスクの低減に努めます。

 

<S:社会>

主要課題

主要な取り組み

「経営の基本方針」との関係

「グループ行動規範」との関係

・ 人権の尊重

・ 安心・安全の追求

・ 社員の多様性、人格、個性を尊重

・ 連帯感を持ち、安全で働きやすい職場

  環境を確保

・ ISO9001品質マネジメントシステム:

  要求事項の充足、効果的運用、継続的

  な改善

・ 智・技を高め、皆で働いて皆で良く

  なろう

・ 働きやすい環境の構築

  社員の多様性、人格、個性を尊重す

  るとともに、連帯感を持ち安全で働

  きやすい職場環境を確保します

 

<G:ガバナンス>

主要課題

主要な取り組み

「経営の基本方針」との関係

「グループ行動規範」との関係

・ コンプライアンス

  の推進

・ コーポレート・

  ガバナンスの向上

・ 企業倫理の徹底を図り法令を遵守

・ 資本コスト、ステークホルダーの声を

  意識した経営の実践

・ 健全な企業として、存続と発展を図

  り社会貢献する

・ 公正な取引環境の構築

  関係法令・社内規則・その他の社会

  的規範を遵守し、自由で公正な競争

  による適正な取引を徹底します

 

<人的資本>

 当社グループ会社の行動規範として、「社員の多様性、人格、個性を尊重するとともに連帯感を持ち安全で働きやすい職場環境の確保」を設定するとともに中期経営計画にてES( 従業員満足)「すべての社員が活躍できる働き方改革の実現」を掲げ、「プロフェッショナル人材の育成」「成果主義に基づく評価制度の浸透と改善」「働きやすい職場環境の醸成」の3本の柱を軸として各施策を推進しております。

 

(1)「プロフェッショナル人材の育成」

① 人材育成

 若手社員の早期戦力化を促進するため、個々のスキル向上を目指した若手階層別研修の内容の見直しを図るとともにグループ会社合同で職種に関係なく研修を実施、他部門他職種との交流により、視野を広げ、会社全体の理解を深める一助としております。

 また、マネジメント層の意識改革が多様な人材の活用には不可欠であると認識し、2022年度に短期的な研修ではなく、「研修と現場実践の繰り返し」により、行動変容と組織変革を実現すべく約8か月にわたる長期的な研修を導入いたしました。

 今後は、マネジメント層の意識改革に向けた長期研修の継続とグローバルに活躍できる人材の育成計画や次世代を担う人材、後継者の計画的な育成プランを策定するなど、次の100年に向け人材の育成強化を図ってまいります。

② 人員計画

 国内外の外部環境の変化がますます厳しくなる中、多様化する需要への対応、人材基盤の強化をすべく、性別・国籍に関係なく、グローバルに活躍できる人材の採用を行うため、また、全体的な人員構成を踏まえ、採用計画において中途採用者を増員いたしました。

 環境に応じたあるべき組織を実現すべく、多様な人材の一人一人の個性を活かした人材の適正配置と定期的なローテーション人事を実施、今後も継続する所存です。

 

(2)「働きやすい職場環境の醸成」

① 女性の職域拡大をすべく、個々人の専門性を活かした営業職、技術職の採用および配置転換の推進や非正規社員の正社員化を促進するとともに管理職登用においても公平公正な手続きにて実施しております。また、仕事と育児・介護の両立に向けた支援体制、勤務体制の拡充を掲げ、地域限定制度を導入し、育児・介護等の理由により転勤が困難な場合は、申請を行うことにより、転勤がなく安心して働ける環境を整備しております。

 今後は、女性活躍推進法に基づく行動計画のとおり、2025年3月までに管理職に占める女性社員の割合を8%にすべく、管理職候補を対象とした研修プログラムを策定するとともに女性の管理職候補生を増やすため、職域の拡大を踏まえた配置転換・採用活動を実施します。

 そして、働きやすい環境の整備と女性社員が個々人の強みを活かした処遇、非正規社員の正社員化の促進、管理職への積極的な登用を継続して推進してまいります。

② 育児休業者の職場復帰については、職場復帰100%を掲げ、復帰前に本人と面談を行い、スキル・個人の事情を総合的に勘案し復帰しやすい職場への配置転換、また、環境整備の一環として、時差出勤およびフレックスタイム制の活用推進、在宅勤務の承認など個人の事情を考慮した柔軟で多様な働き方を推進しております。

 また、男性の育児休業取得を推進するため、周知を徹底するとともに相談窓口を設置いたしました。今年度は男性育休取得実績もあり、今後も社内報による定期的な周知を行うとともに活用しやすい職場環境整備を行ってまいります。

③ 効率的な業務処理による労働時間の縮減と属人的な業務を廃止するため、これまでの仕事のやり方を刷新すべく、統合型の新システム導入の準備を行っております。システム稼働後は、平均残業時間の短縮、有給休暇の取得率の向上を図り、心身共に健康で働ける環境を整備しワークライフバランスの充実を目指すとともに個々人がより自律的な戦力になるべく、通信教育、公的資格取得など自己啓発の支援制度の拡充を継続して図ってまいります。

 

(3)「成果主義に基づく評価制度の浸透と改善」

 社員の意欲を高める人事制度の構築を図るため、2019年より年功序列型賃金体系を廃止し、成果主義に基づく待遇改善を図ってまいりました。また、より社員の意欲を高め、個々人が主体性をもってチャレンジできる体制の確立を図るため、人事制度については、外部環境の変化や施策の浸透状況に応じて、定期的に見直しを図ってまいります。

 

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)売上計上時期の遅延によるリスク

 当社グループでは、機械装置部門の中大型切断機、溶接機械等、高圧ガス部門の配管工事等の売上計上基準については検収基準を採用しておりますが、取引先の受入準備の遅れや、海外への輸出については現地における政変等環境の悪化により据付工事の進行に支障をきたし、その結果、検収ずれが生じ、売上計上時期が遅延する可能性があります。

 当社グループは、製造や工事の進捗管理を慎重に行い、計画通りに納入できるよう努めております。

 

(2)他社との競合によるリスク

 当社グループでは、主に機械装置部門の中大型切断機、溶接機械等については受注生産を行っておりますが、他社との競争の激化による受注価格の低下等により当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

 当社グループは、新技術・新製品の開発と価格競争力等により、競合他社に対応できるよう努めております。

 

(3)売上債権管理上のリスク

 当社グループでは、売上債権の管理については取引先ごとに回収状況、滞留状況のチェックを行っております。今後も当社グループ全体で債権管理を強化し、滞留債権の発生防止に努めてまいりますが、取引先の業績悪化等による売上債権の回収遅延や貸倒れが発生する可能性があります。

 当社グループは、取引先の情報収集、与信管理、債権保全等リスクの最小化に努めております。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における世界経済は、緩やかな持ち直しが続いたものの、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に起因した資源価格の高止まりや高インフレにより、先行き不透明な状況となりました。

 一方、わが国経済は、ウィズコロナのもとで持ち直しの動きがみられましたが、世界的な金融引締め等による下振れリスクが懸念され、依然として予断を許さない状況で推移しました。

 当社グループの主需要先である建設業界・産業機械業界では需要回復の兆しがみられるものの、造船業界では鋼材価格の上昇や急激な為替相場の変動により回復に鈍化がみられました。

 このような状況のもと、当社グループは中期経営計画で掲げた「世界市場での顧客満足の実現」に向けた取組を継続し、各部門において、売上高、利益ともに増加しました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は649億34百万円で、前連結会計年度末比49億99百万円の増加となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は288億55百万円で、前連結会計年度末比26億13百万円の増加となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は360億79百万円で、前連結会計年度末比23億85百万円の増加となりました。

 

b.経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、売上高478億71百万円(前年同期比14.4%増)、営業利益32億92百万円(同94.8%増)、経常利益37億86百万円(同83.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益20億65百万円(同107.5%増)となりました。

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 機械装置は、売上高193億33百万円(同31.2%増)、セグメント利益23億82百万円(同169.9%増)となりました。

 高圧ガスは、売上高192億64百万円(同2.3%増)、セグメント利益14億54百万円(同10.7%増)となりました。

 溶接機材は、売上高85億88百万円(同8.6%増)、セグメント利益5億74百万円(同17.0%増)となりました。

 その他は、売上高6億84百万円(同86.9%増)、セグメント利益1億84百万円(同814.7%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高は、145億73百万円と前連結会計年度末比22億75百万円の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 営業活動によるキャッシュ・フローは56億44百万円の収入(前連結会計年度は37億84百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益36億1百万円、減価償却費16億23百万円、仕入債務の増加額12億64百万円等によるものであります。

 投資活動によるキャッシュ・フローは20億43百万円の支出(前連結会計年度は7億12百万円の支出)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出11億94百万円、有形固定資産の取得による支出8億60百万円等によるものであります。

 財務活動によるキャッシュ・フローは16億92百万円の支出(前連結会計年度は15億14百万円の支出)となりました。これは主にファイナンス・リース債務の返済による支出6億55百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出6億23百万円、長期借入金の返済による支出5億2百万円等によるものであります。

 

③受注及び販売の実績

 a.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

機械装置

15,222

124.2

7,936

138.2

 (注)1.金額は販売価格によっております。

 2.受注高及び受注残高につきましては、標準機・部品等の金額を含めておりません。

 b.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

 

前年同期比(%)

 

機械装置(百万円)

19,333

131.2

高圧ガス(百万円)

19,264

102.3

溶接機材(百万円)

8,588

108.6

報告セグメント計(百万円)

47,186

113.8

その他(百万円)

684

186.9

合計(百万円)

47,871

114.4

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態

(資産合計)

 当連結会計年度末の資産合計は649億34百万円で、前連結会計年度末比49億99百万円の増加となりました。

 流動資産合計は375億63百万円で、前連結会計年度末比39億49百万円の増加となりました。これは主に現金及び預金が22億42百万円増加、電子記録債権が7億19百万円増加、商品及び製品が6億34百万円増加したことによるものです。

 固定資産合計は273億71百万円で、前連結会計年度末比10億49百万円の増加となりました。これは主に投資有価証券が12億40百万円増加、ソフトウェア仮勘定が2億57百万円増加、機械装置及び運搬具が94百万円増加の一方、リース資産が3億40百万円減少、土地が1億23百万円減少、投資不動産が1億4百万円減少したことによるものです。

(負債合計)

 当連結会計年度末の負債合計は288億55百万円で、前連結会計年度末比26億13百万円の増加となりました。

 流動負債合計は232億74百万円で、前連結会計年度末比31億86百万円の増加となりました。これは主に前受金が9億2百万円増加、電子記録債務が7億99百万円増加、支払手形及び買掛金が5億40百万円増加したことによるものです。

 固定負債合計は55億80百万円で、前連結会計年度末比5億72百万円の減少となりました。これは主に長期借入金が4億54百万円減少、役員退職慰労引当金が93百万円減少したことによるものです。

(純資産合計)

 当連結会計年度末の純資産合計は360億79百万円で、前連結会計年度末比23億85百万円の増加となりました。これは主に利益剰余金が18億14百万円増加、為替換算調整勘定が6億19百万円増加したことによるものです。

 

b.経営成績

(売上高)

 売上高は、造船業界では鋼材価格の上昇や急激な為替相場の変動により回復に鈍化がみられましたが、建設業界・産業機械業界では需要回復の兆しがみられたことにより、前連結会計年度末比60億36百万円増加して478億71百万円となりました。

(営業利益)

 営業利益は、各種業務改善施策の実施や経費削減等を徹底したことにより、前連結会計年度末比16億2百万円増加して32億92百万円となりました。

(経常利益)

 経常利益は、前連結会計年度末比17億23百万円増加して37億86百万円となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度末比10億70百万円増加して20億65百万円となりました。

 

c.経営成績に重要な影響を与える要因

 「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(機械装置)

 売上高は、「2022国際ウエルディングショー」・「2022KOIKEプライベートフェア」にて当社オンリーワン技術のDBC(Dual Beam Control)ファイバーレーザー切断機のフルラインアップ(出力18kW/12kW/8kW)の発表に加え、お客様の省エネルギーニーズや熟練工不足等の課題を解決する製品群の営業活動に注力しました。また、海外においては米国を中心にコロナ禍からの復調傾向がみられたことにより、前連結会計年度末比46億2百万円増加して193億33百万円となりました。

 セグメント利益は、前連結会計年度末比14億99百万円増加して23億82百万円となりました。

 セグメント資産は、売上債権が増加したことにより、前連結会計年度末比21億44百万円増加して212億14百万円となりました。

 

(高圧ガス)

 売上高は、原材料や電気料金の高騰に伴う価格改定や、当社主需要先である建設業界・産業機械業界の需要回復に伴い、深耕拡大および新規拡販活動に注力しました。医療分野においては、酸素濃縮器のレンタルが引き続き好調に推移するとともに、営業活動の強化によりCPAPレンタル、ディスポーザブル吸引器の販売が好調に推移し、前連結会計年度末比4億34百万円増加して192億64百万円となりました。

 セグメント利益は、前連結会計年度末比1億40百万円増加して14億54百万円となりました。

 セグメント資産は、売上債権が減少したことにより、前連結会計年度末比3億46百万円減少して142億52百万円となりました。

 

(溶接機材)

 売上高は、省力化や作業環境改善を目的とした自動化機器や作業効率化工具、安全保護具などの販売が堅調に推移し、前連結会計年度末比6億81百万円増加して85億88百万円となりました。

 セグメント利益は、前連結会計年度末比83百万円増加して5億74百万円となりました。

 セグメント資産は、売上債権が減少したことにより、前連結会計年度末比1億1百万円減少して49億66百万円となりました。

 

(その他)

 売上高は、海外液晶パネル向け排ガス除害装置や光ファイバー向けヘリウム回収精製装置等の販売に注力したことにより、前連結会計年度末比3億18百万円増加して6億84百万円となりました。

 セグメント利益は、前連結会計年度末比1億64百万円増加して1億84百万円となりました。

 セグメント資産は、売上債権が増加したことにより、前連結会計年度末比94百万円増加して3億47百万円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。

 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は75億49百万円となっております。また、現金及び現金同等物の残高は145億73百万円となっております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 当社グループは、ガス・溶接・切断の「トータルシステムサプライヤー」として先端技術の研究開発およびシステム製品の開発を積極的に推進しております。

 現在の研究開発活動は機械装置部門を中心に、当社の機械生産部開発グループおよび連結子会社の技術開発部門において、相互に緊密な連携をとりながら行っております。

 当連結会計年度における各部門の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。

 なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は243百万円となっております。

 

(1)機械装置

 2022国際ウエルディングショーでは「オンリーワン技術DBC-FIBERで生産現場に革命を!」をテーマに掲げ新製品・新技術を出展いたしました。出展機はIPG社製18kW-DBC(デュアル ビーム コントロール)発振器を搭載した新型ファイバーレーザ切断機『FIBERTEX-3518 Zero』を中心に、溶断・溶接を担う最先端企業として培った技術力を活かし、お客様の課題解決に役立つ製品をご提案させて頂きました。

 また、12月には「KOIKE DBCファイバーのさらなる進化/裏ノロゼロ 仕上げ工程ゼロへの挑戦」をテーマにプライベートフェアを開催。新たに追求した切断手法により切断品質・生産性の追求、切断後の仕上げ工程の省力化をご提案しました。

 これにより100期では8kWおよび12kWファイバーレーザ切断機を多数納入することが出来、いずれも好評を得ております。今後は新型18kW-DBCも含め多くの引き合いを獲得しており、101期に向け受注残もあり繋げる事が出来ております。引続き様々なお客様のニーズに応えられる製品の提供に努めてまいります。

 なお、機械装置部門に係る研究開発費は、232百万円であります。

 

(2)高圧ガス

 高圧ガス部門では、㈱小池メディカルが中心となって医療機器の開発を行っております。当連結会計年度においては、「ジャスミン.C」(睡眠時無呼吸症候群治療装置)を中心に開発活動に取り組んでおります。

 なお、高圧ガス部門に係る研究開発費は、10百万円であります。