第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との対比の記載はしておりません。

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済政策等を背景に緩やかな回復基調にあるものの、中国をはじめとする新興国経済の減速や米国の新政権の政策動向の影響などにより、依然として先行き不透明な状況にあります。

このような状況下、当社グループといたしましては、研究開発をさらに進めるとともに海外市場の開拓に積極的にとりくみ、高付加価値製品の市場展開に努めてまいりました。

この結果、当連結会計年度の業績は、売上高14,570百万円、営業利益747百万円、経常利益820百万円となりましたが、特別利益として投資有価証券の売却益261百万円があったものの、当社神戸工場が保有する固定資産の一部について収益性の低下がみられたことから、特別損失として固定資産の減損損失303百万円を計上したため、親会社株主に帰属する当期純利益は570百万円となりました。

 

セグメント別の売上高及び概要は、次のとおりであります。

<金属表面処理剤及び機器等>

 当セグメントが対応する電子部品業界においては、国内市場では、ここ数年来IC半導体等の電子部品の生産減が引き続いておりましたが、期後半以降、車載用を中心に底打ち感が出てまいりました。また、海外市場においては、新興国向けのミドルからローエンドのスマートフォンに押されハイエンド品の販売が不振であった影響を受けました。

 このような状況のもと、金属表面処理剤は、韓国、台湾の主要ユーザでのハイエンド品向け電子部品の販売不振や銅ピラー化などの影響を受け、先端電子部品用ウエハーバンプめっき液を中心に低調に推移いたしました。

 一方、機器等の管理装置は、プリント基板およびタッチパネル向け市場において大口需要があり好調に推移いたしました。

 これらの結果、当セグメントの売上高は、7,048百万円となりました。

 

<電 子 材 料>

機能材料加工品は、有機EL製造装置向けのエンプラ製品やフラッシュメモリー用半導体製造装置向けのセラミック製品が好調に推移しました。

これらの結果、当セグメントの売上高は、1,075百万円となりました。

 

<自動車用化学製品等>

当セグメントが対応するカーアフターマーケットにおいては、新車販売台数は3年ぶりに前年比プラスとなったものの、車体構造の変化による部品やケミカル品の交換インターバルの長期化などの影響により、市場は縮小の傾向にあります。一方、カーディーラーは、新車販売以外のサービス売上に力を入れ、メンテナンスパック等の契約により車検入庫を促進し高付加価値ケミカル品の販売にも力を入れています。

このような状況のもと、主力製品であるエアコン洗浄剤は、新たに取り組むカーディーラーを増やすことができ引き続き好調に推移いたしました。また、コンパウンドおよび整備用ケミカルも拡販に努めた結果、好調に推移いたしました。

これらの結果、当セグメントの売上高は、2,306百万円となりました。

 

 

<工 業 薬 品>

当セグメントが対応する鉄鋼業界は、中国の粗鋼生産は依然として高水準にあるものの鋼材輸出は減少傾向にあり、日本からのアジア諸国向けの輸出は好転傾向にあります。

このような状況のもと、当セグメント全体としては、苛性ソーダや金属等の市況価格の下落や環境分野におけるユーザの複数購買によるシェアダウンの影響を受け、低調に推移いたしました。

これらの結果、当セグメントの売上高は、4,140百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、2,808百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

税金等調整前当期純利益776百万円、減価償却費409百万円、減損損失303百万円、売上債権の増加264百万円、有価証券及び投資有価証券売却益255百万円及び法人税等の支払い153百万円等により、営業活動によるキャッシュ・フローは880百万円となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

有価証券の取得による支出1,459百万円、有価証券の売却及び償還による収入1,844百万円及び有形固定資産の取得による支出203百万円等により、投資活動によるキャッシュ・フローは160百万円となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

自己株式の取得による支出145百万円及び配当金の支払い238百万円等により、財務活動によるキャッシュ・フローは△370百万円となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

金属表面処理剤及び機器等

3,691,724

電子材料

495,679

自動車用化学製品等

1,811,453

工業薬品

216,847

合計

6,215,705

 

(注) 1 金額は販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前年同期比については記載しておりません。

 

(2) 商品仕入実績

 

セグメントの名称

商品仕入高(千円)

前年同期比(%)

金属表面処理剤及び機器等

2,747,390

電子材料

525,087

自動車用化学製品等

316,997

工業薬品

3,655,522

合計

7,244,997

 

(注) 1 金額は実際仕入価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前年同期比については記載しておりません。

 

(3) 受注実績

当社グループは主として見込生産によっておりますので、受注実績について特に記載する事項はありません。

 

 

(4) 販売実績

 

セグメントの名称

販売高

前年同期比(%)

金額(千円)

構成比(%)

金属表面処理剤及び機器等

 

 

 

製品

3,772,975

25.9

商品

3,275,186

22.5

7,048,162

48.4

電子材料

 

 

 

製品

471,077

3.2

商品

604,125

4.2

1,075,202

7.4

自動車用化学製品等

 

 

 

製品

1,833,933

12.6

商品

472,772

3.2

2,306,706

15.8

工業薬品

 

 

 

製品

210,463

1.4

商品

3,930,011

27.0

4,140,474

28.4

総計

14,570,546

100.0

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前年同期比については記載しておりません。

3 輸出販売高及び輸出割合は、次のとおりであります。

 

当連結会計年度

 

輸出販売高(千円)

輸出割合(%)

 

 

5,471,696

37.6

 

 

 

4 主な輸出先及び輸出販売高に対する割合は、次のとおりであります。

 

輸出先

当連結会計年度(%)

 

台湾

43.3

 

韓国

25.6

 

アセアン

17.4

 

中国

11.4

 

その他

2.3

 

100.0

 

 

 

5 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

当連結会計年度

 

金額(千円)

割合(%)

 

 

AMPOC Far-East Co., Ltd.

2,301,188

15.8

 

 

JFEスチール株式会社

1,767,027

12.1

 

 

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、自己開発、商品開発、市場開発の「3つの開発」を企業理念とし、ニッチ市場といわれる事業分野で高い市場占有率を維持し、基幹となる3つの分野で事業をバランスよく展開し、各々の収益力を高め、総体として会社の業績の伸長をはかってまいります。
 このような事業活動を通じて常に新しいニーズの創造・発掘に取り組み、会社の発展を通じて、株主、取引先、従業員など関係各位の信頼と期待に応え、社会に貢献していくことを経営の基本方針にしております。

なお、以下を目標とする経営指標としております。

① 売上総利益率30%以上を目指します。

② 経常利益率10%以上を目指します。

③ ROE(自己資本利益率)・EPS(1株当たり当期純利益)の向上をはかってまいります。

 

(2) 経営環境並びに対処すべき課題

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済政策等を背景に緩やかな回復基調にあるものの、中国をはじめとする新興国経済の減速や米国の新政権の政策動向の影響などにより、依然として先行き不透明な状況にあります。

このような状況下、当社グループといたしましては、下記に記載する「中長期経営方針」及び中期経営計画「重
点テーマ」に掲げる事項を対処すべき課題と捉え、企業価値向上に向け邁進しております。

① 中長期経営方針

 「成長路線の創造」

自己開発、商品開発、市場開発の「三つの開発」を企業理念とし、ニッチ市場といわれる事業分野で高い市場占有率を維持し、基幹となる三つの分野で四つの事業を展開する事を基本とし、世界に通用する製品、技術、サービスを創造駆使し、グローバル化に対応する企業をめざし、更なる成長を遂げ、次のステージへ前進いたします。

② 重点テーマ

イ.第5の事業の柱として、導電性銅ナノインク等金属ナノ粒子の新規電子材料の事業化を加速し、先端電子材料市場への参入、市場拡大をはかります。

ロ.付加価値の高い製品を市場投入し、市場を拡大していくことにより、高付加価値製品の売上を伸ばし、売上総利益の増加をはかります。

ハ.中国現地法人の早期黒字化を促進するとともに、その他海外拠点の拡大をはかって、グローバル化による事業の海外展開に対応いたします。

 

 

(3) 買収防衛策について

① 会社の支配に関する基本方針の内容について

当社は、当社株式を、平成3年11月より大阪証券取引所へ上場しており、また、平成23年3月より東京証券取引所へ上場し、株式を市場に公開しております。上場会社である以上、当社取締役会が、当社株主の皆様及び投資家の皆様による当社株式の売買を妨げることはありません。当社取締役会といたしましては、当社の企業理念及び経営方針を背景に、研究開発への重点的な注力や中期的な経営基本戦略に基づく経営の推進等により、中長期的視点から当社の企業価値及び株主共同の利益の向上を目指し、これによって株主の皆様に長期的かつ継続的に当社の経営方針に賛同し、当社への投資を継続していただくために邁進いたしますが、大規模買付者が出現した場合、当該大規模買付者が当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適切であるか否かの判断につきましては、最終的には当社株主の皆様の意思に委ねられるべきであると考えております。

しかしながら、株式の大規模買付行為又はこれに類する行為の中には、その目的・態様等から見て企業価値及び株主共同の利益を毀損するもの、大規模買付行為又はこれに類する行為に応じることを対象会社の株主に強要して不利益を与えるおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主に対して大規模買付行為又はこれに類する行為の内容や大規模買付者についての十分な情報を提供せず、取締役会や株主による買付条件等の検討や対象会社の取締役会の代替案の提案に要する十分な時間を提供しないもの等、対象会社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を妨げ、個々の株主の皆様の判断に委ねるべき前提を欠くものも少なくありません。

当社は、このように当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を妨げるような大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えており、このような大規模買付行為に対しては、株主の皆様の事前の承認や、株主の皆様の意思決定に基づき、当社取締役会が、法令及び定款によって許容される限度において当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上のための相当な措置を講じるべきであると考え、これを、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針といたします。

 

② 基本方針の実現に資する取組みについて

当社では、以下のように、当社の企業理念及び経営方針の下、中期的な経営基本戦略、CSR活動及びコーポレート・ガバナンスの強化への取組みから、当社の企業価値及び株主共同の利益の向上に努めております。これらの施策は、上記会社の支配に関する基本方針の実現に資するものと考えております。

 

a.当社の中期的な経営基本戦略等

当社は、創業以来、界面化学(気体・液体・固体などの物質と物質の境界面に関する物性現象の研究)の技術をコアとして「表面の機能を創造する」ことを社会的使命とし、その実現に尽力してまいりました。さらに、化学的な技術に機械や電気などの物理的な技術を融合させ、科学領域にも進出しております。

当社は経営基本戦略として、次に掲げる4つの基本戦略を柱と位置づけ、経常利益の確保、ROE(自己資本利益率)・EPS(1株当たりの当期純利益)の向上等を通じた、当社の企業価値及び株主共同の利益の向上に全社をあげて邁進しております。

(a)新製品開発、新技術開発のため研究開発投資を積極的に行い、新製品、新市場を開発して業容の拡大をはかっていきます。

(b)基礎となる3つの分野(電子関連分野・自動車用品分野・工業薬品分野)と4つの事業(電子関連分野における金属表面処理剤及び機器等、電子材料、自動車用化学製品等、工業薬品)をバランスよく展開し、各々の事業の収益力を高め、その総体として会社の業績の伸長をはかっていきます。

(c)自社製品比率を高め、売上総利益の拡大をはかり収益力の高い会社を目指します。

(d)電子材料関連分野を重点開発分野と位置づけ、第5の事業を育成します。

さらに、当社は、当社がその事業により獲得した成果の配分の一環として、継続的な安定配当を行うことを基本としつつ、業績に応じた増配を実施するなど、当社株主の皆様への弾力的な還元策をはかっており、今後もかかる方針を堅持していきたいと考えております。

b.当社のCSR(企業の社会的責任)活動とコーポレート・ガバナンスの強化への取組み

 当社は環境にやさしい製品の開発、市場投入をはじめとして、本社、東京支店、神戸工場及び琵琶湖を控えた滋賀工場において環境保全対策の充実をはかっております。また、当社は、品質マネジメントシステムの国際規格である「ISO 9001」、環境マネジメントシステムの国際規格である「ISO 14001」の認証を取得し、これらをツールとして品質及び環境に対する万全の維持管理を行うとともに、地域社会への貢献もはかっております。

 当社は効率的かつ健全な経営を可能にし、迅速な意思決定を行うことができる経営管理体制の充実と、経営の透明性の観点から経営のチェック機能の充実を重要な課題と考えており、その観点から、部長会における事例報告や行動指針としてのコンプライアンス規程の制定等によるコンプライアンスの強化、迅速かつ適切な情報開示、機関投資家説明会及び決算時の証券アナリスト説明会等の継続的なIR活動等を通じて、適切なコーポレート・ガバナンスの構築・強化をはかっております。

 

③ 会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みについて

当社が、上記のような会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの一つとして、平成26年6月26日から効力を生じていた対応方針を平成29年6月28日付で継続した対応方針(以下、「本対応方針」といいます。)の概要は以下の通りです。

 

《本対応方針の概要》
a.大規模買付ルールの設定

本対応方針は、大規模買付者に対して大規模買付ルールに従うことを求めるものです。
 大規模買付ルールとは、大規模買付行為が開始される前に、大規模買付者に対して、当社取締役会に対する十分な情報提供を要求し、それに基づき当社取締役会がその買付行為の評価・検討や代替案の提示等を行い、かつ、所定の期間が経過して初めて大規模買付行為を開始することを認める、というものです。

 具体的には、(a)当社取締役会の恣意的判断を排除し、株主の皆様のために実質的かつ合理的な判断を客観的に行う諮問機関としての対抗措置を発動することができる状態にあるか否かを検討・判断する権限を株主総会から授権された独立委員会の設置、(b)大規模買付者への意向表明書の提出要求、(c)大規模買付者への大規模買付情報(当社株主の皆様の判断及び当社取締役会としての意見形成のための情報)の提供要求とその公表、(d)大規模買付情報の提供完了後60日間(対価を円貨の現金のみとする公開買付けによる当社全株式の買付の場合)又は90日間(上記以外の大規模買付行為の場合)の取締役会検討期間の設定、及び(e)取締役会検討期間の経過前(それまでに、対抗措置発動の判断を行うための株主総会の開催が決定された場合には当該株主総会における対抗措置発動の否決前)の大規模買付行為開始の禁止、等が大規模買付ルールの主な内容です。

b.対抗措置の発動

当社取締役会は、大規模買付ルールが遵守されなかった場合には、当該ルールの違反のみをもって、相当と認められる対抗措置を講じることがあります。

また、大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、当該大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に著しく反すると認められる場合には、当社取締役会は、独立委員会の判断を最大限尊重した上で、当社の企業価値及び株主共同の利益を守るために相当と認められる対抗措置を講じることがあります。

当社が、株主総会又は取締役会の決議を経て、本対応方針に基づき発動する大規模買付行為に対する対抗措置は、新株予約権の無償割当て、新株予約権の第三者割当てによる発行、新株の発行等、会社法その他の法律及び当社定款が認める措置とし、具体的な対抗措置については、その時点で相当と認められるものを選択することといたします。

c.有効期間

本対応方針につきましては、平成29年6月28日開催の当社定時株主総会において、株主の皆様からのご賛同をいただき、同日開催の当社取締役会の終了時点から継続されました。

 本対応方針の有効期間は、平成32年6月に開催される当社定時株主総会後、最初に開催される取締役会の終了時点までとします。但し、かかる有効期間の満了前であっても、(a)当社の株主総会において本対応方針を廃止する旨の議案が承認された場合、又は(b)当社の取締役会において本対応方針を廃止する旨の決議がなされた場合には、本対応方針はその時点で廃止されるものとします。

 

④ 上記の取組みに対する当社取締役会の判断及びその判断に係る理由

当社の中期的な経営基本戦略、CSR活動、コーポレート・ガバナンスの強化への取組みは、中長期的視点から当社の企業価値及び株主共同の利益の向上を目指すための具体的方策として行われているものであり、まさに上記基本方針に沿うものです。

また、本対応方針は、以下のように合理性が担保されており、上記基本方針に沿うとともに当社の企業価値及び株主共同の利益に合致するものであり、当社の役員の地位の維持を目的とするものではありません。

a. 本対応方針は、大規模買付行為が行われた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断するために必要な情報や時間を確保すること等を可能にするものであり、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されるものです。

b. 本対応方針は、当社定時株主総会の議案としてお諮りし、株主の皆様のご賛同をいただいております。また、当社の株主総会において本対応方針を廃止する旨の議案が承認された場合、本対応方針はその時点で廃止されるものとされております。そのため、本対応方針の消長及び内容は、当社株主の皆様の合理的意思に依拠したものとなっております。また、当社取締役会が独立委員会への諮問をした場合は、対抗措置を発動することができる状態にあるか否かを検討・判断する権限を株主総会から授権された独立委員会が、その判断について当社取締役会に勧告するものであり、対抗措置の発動は、間接的に株主の皆様の意思に依拠することになりますし、株主意思の確認手続として株主総会が開催される場合には、対抗措置の発動は、当社株主の皆様の直接の意思に依拠することになります。

c. 本対応方針の対抗措置発動等の運用に際して、当社取締役会の恣意的判断を排除し、株主の皆様のために実質的かつ合理的な判断を客観的に行う諮問機関として、当社及び当社の経営陣との間に特別の利害関係を有していない社外監査役、弁護士、公認会計士、税理士、学識経験者、投資銀行業務又は当社の業務領域に精通している者、社外の経営者の中から選任される委員により構成される独立委員会を設置しております。

d. 本対応方針に定める対抗措置は、予め定められた合理的かつ詳細な客観的発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な対抗措置の発動を防止するための仕組みを十分に確保しているものといえます。

e. 当社取締役会は、大規模買付ルールが遵守された場合の対抗措置の発動について対抗措置を発動することができる状態にあるか否かを検討・判断する権限を株主総会から授権された独立委員会の勧告を最大限尊重し、又は株主総会を開催して株主の皆様の直接の意思を確認するように設定されております。このように、対抗措置の発動は当社株主の皆様の直接又は間接の意思に基づきなされるものであり、当社取締役会による恣意的な対抗措置の発動を防止するための仕組みを確保しているものといえます。

f. 本対応方針は、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、対抗措置の発動を阻止できない買収防衛策)、スローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、対抗措置の発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)のいずれでもありません。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループは、3つの事業分野で4つの事業をバランスよく展開し、特定分野に集中することによって生じる対応業界の変動リスクの影響を極力回避し、安定的な業績の達成と向上を目指しております。このような事業展開の中で影響を及ぼす可能性のある事業リスクには以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業界動向及び競合等について

当社グループの主力事業であります金属表面処理剤及び機器等、電子材料は、いずれも電子関連分野に対応し、この分野での新技術の開発、新方式の採用、新製品の出現、競合他社の台頭、需給のサイクルなどにより影響を受け、当社グループの取扱製品の急速な陳腐化や市場性低下、需要先の大幅な生産調整等が起きた場合には当社グループの経営に重大な影響を与える可能性があります。

(2) 研究開発活動及び人材育成について

当社グループが事業展開する分野においては、新製品や改良品を継続的に投入し売上の維持・拡大をはかっていくことが必須であり、毎期、製品売上高の概ね10%相当額を研究開発費として投入しております。

しかし、研究開発の成果は不確実なものであり、多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかないというリスクがあります。また、当社グループの企業成長のためには、特に研究開発に係る有能な人材に依存するため、技術スキルの高い人材の確保と育成並びに研究成果の適正な評価が重要になっております。このような人材確保又は育成ができなかった場合には、当社グループの企業成長、経営成績及び財政状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) 海外活動に係わるリスクについて

当社グループは、海外市場の開拓を積極的に進めており、中国、東南アジアを中心に各国で営業活動及び技術サポート活動を進めております。これら海外活動に係わるリスクとして次のようなリスクがあり、それぞれの事象が発生した場合には当社グループの経営成績及び財政状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。

・予期しえない法律・規制、不利な影響を及ぼす租税制度等の変更

・インフラ等が未整備なことによる活動への悪影響

・不利な政治的要因、テロ、戦争、デモ、暴動、病気等による社会的混乱

(4) 法的規制等について

当社グループは、「毒物及び劇物取締法」の対象となる薬品を製造・販売しているため、同法の規制を受けております。当社グループは、同法の対象となる薬品に関する製造・販売業登録を取得しており、徹底した社内管理体制を確立し、法令遵守に努めております。また、当社グループは、化学物質及び安全衛生等に関する法規制のもと、品質管理及び法令遵守の徹底をはかって事業活動を行っております。しかしながら、今後の法規制の大幅な改正、強化が行われた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 環境問題対応について

当社グループの製造過程において排出される排水に「水質汚濁防止法」及び「滋賀県公害防止条例」等の対象となる、りん、窒素等が微量含まれており、同法の規制を受けております。当社グループは、滋賀工場が琵琶湖に隣接することから環境保全設備の充実、保全活動に力を入れており、徹底した社内管理体制を確立し、法令遵守に努めております。しかしながら、今後何らかの環境問題が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 保有有価証券の時価下落によるリスクについて

 当社グループは、当連結会計年度末において事業投資の資金需要までの待機資金である余資の運用目的及び取引先との安定的な関係を維持するための政策保有目的で有価証券(貸借対照表計上額5,855百万円 取得原価4,873百万円)を保有しております。
 有価証券の投資・運用にあたっては発行体の信用リスク、株価・為替の変動リスク、金利変動による債券価格の変動リスク、カントリーリスク等想定されるリスクについて、十分な検討を行い極力元本にリスクを生じさせない運用に努めることを原則としておりますが、これらの有価証券の急激な価格の下落は当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

特に記載すべき事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、ユーザーニーズに即応した製品を研究・開発し、顧客に満足していただける製品を提供することを基本方針とし、活動の方針は次のとおりであります。

(1)ユーザーニーズに合致した製品の開発

(2)高品質、高付加価値製品の開発

(3)環境に配慮した製品開発

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は1,047百万円であります。セグメント別研究開発費の内訳は、金属表面処理剤及び機器等638百万円、電子材料316百万円、自動車用品化学製品等92百万円であります。

 

主な研究開発

<金属表面処理剤及び機器等セグメント>

(1)ファンアウト用電気銅めっき液の開発

スマートフォンやタブレット端末用等に使用する、最先端のファンアウトパッケージが普及し始めております。このパッケージの生産において電気銅めっき技術は非常に重要であり、高性能なめっき特性が要求されております。また、ファンアウトパッケージの製造方法は顧客により異なりますが、いずれの方法でも電気銅めっきは必須となっております。当社グループは、すべての製造方法に対応した電気銅めっき液の開発を行っております。

(2)電子材料用電気銅めっき液の開発

近年、銅めっきを施す基材の薄板化傾向があり、薄い基材に銅めっきを施す場合、めっき皮膜の応力により基材が反り返る問題があります。当社グループは、このような問題に対応するため、電気銅めっきを含むトータルプロセスの開発を行っております。

(3)次世代パッケージ基板用錫系めっき液の開発

半導体ウェハーのバンプ電極品の増大に伴い、そのウェハーを搭載する次世代のパッケージ基板に錫系めっきの要求があります。必要なめっき性能としてはビアフィリング性やリフロー性が挙げられますが、従来の錫系めっきではビアフィリングができません。そこで、当社グループはこれまでの錫系めっきと電気銅めっきの知見と経験を基にして、次世代パッケージ基板用純錫および錫―銅めっきプロセスの開発を行っております。

(注)ビアフィリング(Via Filling):絶縁層と貫通する(Via)と呼ばれる小孔の内部をめっきや導電ペーストを用いて導体で充填し、上下の導体間の層間接続を行う手法です。

 

<電子材料セグメント>

・導電性銅ナノインクの製造開発

当社グループでは、プリンテッドエレクトロニクス(PE)と呼ばれる印刷法を利用した電子機器の新たな製造方法に適用可能な導電性銅ナノインクを開発しております。この導電性銅ナノインクは、フラッシュ光により室温、大気下で1秒以下の瞬時に導体化可能であることを特長としております。また、当連結会計年度においては他の焼成方法についても検討し、厚膜焼成も可能となりました。現在、インクジェット、フレキソ、グラビアオフセット、スクリーンなど様々な印刷法に適用した試作インクを開発し、特定のユーザーに提供して評価していただき実用化を進めております。また、キログラム単位での受注に対応した設備を導入し、プロセス条件の確立と量産化を進めております。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前期との比較分析は行っておりません。

(1) 財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は19,479百万円となりました。

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産は8,602百万円となりました。主な内訳は、現金及び預金3,208百万円、受取手形及び売掛金3,347百万円であります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産は10,877百万円となりました。主な内訳は、投資有価証券5,149百万円、有形固定資産3,577百万円であります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債は2,981百万円となりました。主な内訳は、支払手形及び買掛金1,640百万円、電子記録債務523百万円であります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債は603百万円となりました。主な内訳は、繰延税金負債212百万円、固定負債その他(長期未払金)276百万円であります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は15,893百万円となりました。主な内訳は、利益剰余金12,147百万円であります。

(2) 経営成績の分析

当連結会計年度の業績は、売上高14,570百万円、営業利益747百万円、経常利益820百万円、親会社株主に帰属する当期純利益570百万円となりました。

(3) 資本及び資金についての分析

当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。

 

 

第79期
平成29年3月期

自己資本比率

81.6%

時価ベースの自己資本比率

51.9%

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

3.6%

インタレスト・カバレッジ・レシオ

608.5倍

 

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

*1.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数により算出しております。

2.営業キャッシュ・フローは、キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

3.有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象にしております。

(4) 経営戦略と今後の見通し

世界に通用する製品、技術、サービスを創造しグローバル化に対応できる企業をめざし、更なる成長を遂げ次のステージに前進するために以下の取り組みを推進してまいります。

① 新製品開発、新技術開発のため研究開発投資を積極的に行い、新製品、新市場を開発し業容の拡大をはかっていきます。

② 基礎となる3つの分野(電子関連分野・自動車用品分野・工業薬品分野)と4つの事業(電子関連分野における金属表面処理剤及び機器等、電子材料、自動車用化学製品等、工業薬品)をバランスよく展開し、各々の事業の収益力を高め、その総体として会社の業績の伸長をはかっていきます。

③ 自社製品比率を高め、売上総利益の拡大をはかり収益力の高い会社を目指します。

④ 電子材料関連分野を重点開発分野と位置づけ、第5の事業を育成します。

また、今後の見通しとして、これら取り組み方針に基づき4つの事業をバランスよく展開し、安定的な業績の向上を目指してまいります。