文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、経営理念に基づき、経営基本方針を以下の通り定め、この基本方針に基づき開発・生産・販売される当社グループの製品および事業を、ハーモニックケミカルズと総称しております。当社グループは、このハーモニックケミカルズを追求し、持続的な成長と会社価値の向上を実現することを、経営基本方針としております。
① 地域社会との共存
② 環境との調和
③ 社会と暮らしへの貢献
④ 顧客満足の追求
⑤ 製造技術・製造体制の最適化
⑥ グローバル化への対応
⑦ ステークホルダーの尊重
当社グループは、2019年度を初年度とする3ヵ年新中期経営計画『ATV2020+(PLUS)』(ALL TAOKA VISION 2020+(PLUS)、ACTION FOR TARGETS OF VISION 2020+(PLUS))を策定いたしました。当社グループは、グローバル経済・社会の変化に柔軟に対応しながら、経営理念に基づく事業(ハーモニックケミカルズと総称します)の展開を通じて、快適で豊かな暮らしの実現に貢献することを普遍の会社の使命とし、社会に必要とされ、Companyの語源が示すまとまりを保ちつつ持続的な成長を続ける優良な会社であり続けることを目指します。
本中期経営計画の基本方針は以下のとおりです。
① 安全とコンプライアンスの徹底による健全経営
② 事業の持続的成長を目指したグローバル経営・連結経営の推進
③ 研究開発の総合力強化と独自製品の継続的開発上市による新製品事業化率の向上
④ 主力製品の生産能力増強・既存機動工場の更なる生産性向上による供給能力最大化および受託品取込みと委託を含む協業の拡大
⑤ 売上高営業利益率9%以上の継続的達成と投下資本利益率(ROIC)10%以上を目指した事業価値の向上
これらの基本方針に沿って、当社グループの更なる発展を図るべく努力してまいります。
当社グループは、事業の拡大・強化と事業効率向上による、高収益かつ強い財務体質を有する企業の実現に向け、2022年3月期には売上高305億円、営業利益30億円を中期経営目標としております。
今後の経済見通しにつきましては、米国においては、政府による保護主義的な経済政策の流れは変わらず、欧州経済においては、英国のEU離脱問題、新興国においては、中国の景気減速に加え、中東地域での地政学的リスクの高まりもあり、世界経済の先行きは極めて不透明なものとなっております。日本経済におきましても、世界経済の不透明感を受けて、輸出・ 設備投資の伸びの鈍化が予想され、本年10月に控える消費税増税の影響とともに、景気の先行きを注視していく必要があると思われます。
このような状況において、当社グループは、2019年度を初年度とする3ヵ年新中期経営計画『ALL TAOKA VISION 2020+(PLUS)』(ATV2020+)を策定いたしました。この計画は、これまで実行してきました2018年度を最終年度とする3ヵ年中期計画『ATV2020』を「超え、成長を続け、更にステップアップする」ことを目指しております。当社グループは、グローバル経済・社会の変化に柔軟に対応しながら、経営理念に基づく事業を通じて、快適で豊かな暮らしの実現に貢献することを普遍の使命とし、おおよそ5年後の中長期的な事業規模の目標を連結売上高350億円に置いて、収益基盤の強化を図り、更なる成長へ邁進してまいります。
当社グループの経営成績および財政状態等に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあります。なお、以下の項目には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループは、直接的または間接的に製品を国内外に供給しているため、日本国内やアジアをはじめとする主要市場の景気動向から影響を受けます。そうした市場における景気後退は、当社グループの製品に対する需要減退となり、経営成績および財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、原油・ナフサ価格に連動する石油化学製品のほか数多くの原料を国内外から直接または間接的に調達しております。そうした購入原料価格の変動をタイムリーに製品価格へ転嫁できない場合、当社グループの経営成績および財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、原材料の調達、製品販売における外貨建て取引等を行っており、為替リスクが存在します。
当社グループの扱う製品の中には特定の取引先への依存度が高いものや生産受託方式によるものが混在しております。そうした製品については、取引先の製法転換等による製品の需要減退が発生した場合、当社グループの経営成績および財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、インドに生産拠点を有し活動しておりますが、進出先において、予期しない法律または規制・制度等の変更、当社グループにとって不利な政治的または経済的要因、テロ、戦争その他の要因による社会的混乱等の発生により経営成績および財政状態等に重要な悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの研究開発は、中長期的な視点も織り込んで取り組んでおります。その範囲は既存製品群の改良研究から新規分野における研究まで多方面にわたっておりますが、研究開発という性格上、開発のスピードやタイミング、競争相手の存在等からの影響も受けるため、必ずしもその成果が直接的に経営成績へ反映されない場合があります。
当社グループは、他社と差別化できる技術とノウハウを蓄積し事業の競争力を強化してきましたが、当社グループ独自の技術・製品とノウハウの一部は、厳正な管理を行っているものの、予期せぬ事態により外部に流出する可能性があり、また、これらの知的財産の完全な保護が不可能なため、第三者が当社グループの知的財産を使用して類似製品を製造することを効果的に防止できない可能性があります。また、将来、知的財産に係る紛争が生じ、当社グループに不利な判断がなされる可能性があります。
当社グループは、世界的に認められている厳格な品質管理基準に従って、各種製品を製造しておりますが、すべての製品について欠陥が無く、将来に亘ってリコールが発生しないという保証はありません。大規模な製品事故は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、当社グループの経営成績および財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、国内および海外事業に関連して、訴訟、係争、その他の法律的手続きの対象となるリスクがあり、将来重要な訴訟等が提起された場合には、当社グループの経営成績および財政状態等に重要な悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの工場を取り巻く立地環境は、今や結果的に市街地となったため、騒音、臭気問題等に対するクレームや住民による反会社運動、係争事件への発展による賠償義務等の将来的なリスクが存在し、経営成績および財政状態等に悪影響を及ぼす可能性は否定できません。
当社グループは、会社運営の全般に亘ってコンピューターによる業務処理を実施しており、地震・火災等の災害によるハードウェアやネットワークの損傷、外部からのコンピューターウイルス攻撃やハッキングによるシステムトラブルやデータ破壊、更には情報の盗難・漏洩等を完全に防げる保証はありません。
当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。将来、業績の大幅な悪化等があった場合、減損損失が発生し、当社グループの経営成績および財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っておりますが、将来の課税所得の予測・仮定の変更や税率変動を含む税制の変更等により、繰延税金資産の一部ないし全部が回収できないと判断された場合、繰延税金資産は減額され、当社グループの経営成績および財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、生産設備における定期検査、要員の教育、防災訓練等、適宜実施しておりますが、工場における火災事故や停電、地震、洪水等が生産活動へ影響することを完全に排除できる保証はありません。
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や当連結会計年度の状況に応じて合理的に考えられる方法に基づき、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付に係る負債、繰延税金資産等に関する見積りおよび判断を行っております。これら見積り等については、見積り特有の不確実性を伴うため、実際の結果は見積りと異なる場合がございます。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5〔経理の状況〕の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
当連結会計年度におけるわが国経済は、設備投資の増加基調にも支えられて企業収益はおおむね堅調であり、輸出においては、中国経済の減速に伴う影響が見られるものの、全体としては緩やかな回復が続きました。また世界経済は、好調を維持する米国を中心に、全体としては拡大基調が継続しましたが、中国・欧州などで景気減速感が強まっていることや、英国のEU離脱問題、米中貿易摩擦などの世界的に大きな影響を与えかねない懸念が払拭されていないことから、不透明な状況が続いております。
このような状況の中で当社グループは、中期経営計画の最終年度の取組みとして、掲げた目標を達成すべく、販売価格の適正化、製造合理化、積極的な拡販努力などによる一層の業績改善に注力してまいりました。
この結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は、244億57百万円(前連結会計年度比26億13百万円、12.0%増)となりました。損益につきましては、営業利益は25億50百万円(同4億74百万円、22.9%増)、経常利益は25億82百万円(同4億80百万円、22.9%増)となり、PCB処理費用等を特別損失として計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は18億19百万円(同4億56百万円、33.5%増)となりました。
当連結会計年度における売上高は244億57百万円(前連結会計年度比12.0%増)となりました。
これは主として、樹脂原料や医農薬中間体ならびにワニスの出荷数量が増加したことによるものです。
当連結会計年度における売上総利益は56億8百万円(同12.1%増)となりました。
売上高の増加に伴い売上総利益は増加しましたが、生産効率化・業務効率化による原価の削減に努めた一方、低価法切下額の増加等により、売上総利益率は22.9%と前連結会計年度からほぼ横ばいとなりました。
当連結会計年度における営業利益は25億50百万円(同22.9%増)となりました。
販売費及び一般管理費は売上高の増加に伴う運送費及び保管費の増加や研究開発費が増加いたしましたが、売上総利益の増加により、売上高営業利益率は10.4%と前連結会計年度に比べ0.9%改善いたしました。
当連結会計年度における経常利益は25億82百万円(同22.9%増)となりました。
好調なキャッシュ・フローに伴う借入債務の減少により、支払利息が減少し営業外損益は前連結会計年度に比べ5百万円改善しており、売上高経常利益率は10.6%と前連結会計年度に比べ0.9%改善いたしました。
当連結会計年度において、特別損失として64百万円を計上しております。これは主として、機械装置及び運搬具などの固定資産除却損の計上や、PCB処理費用を計上したことによるものです。
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は25億17百万円(同29.3%増)となり、法人税等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は18億19百万円(同33.5%増)となりました。
セグメント別の売上高は次のとおりであります。
当セグメントの売上高は239億38百万円となり、前連結会計年度に比べ26億11百万円の増収となりました。
医薬中間体の需要の回復や受託農薬中間体の数量増加に加え、前連結会計年度に完成した多目的工場が樹脂原料の出荷に通期で寄与したことにより、売上高は129億77百万円となり、前連結会計年度に比べ23億79百万円の増収(前連結会計年度比22.5%増)となりました。
瞬間接着剤やゴム薬品は輸出が減少したことから、売上高は36億95百万円となり、前連結会計年度に比べ1億88百万円の減収(同4.9%減)となりました。
加工樹脂は若干の減少に踏みとどまる一方、当連結会計年度に機能樹脂生産設備が完成しワニスの出荷数量が増加したため、売上高は25億2百万円となり、前連結会計年度に比べ2億50百万円の増収(同11.1%増)となりました。
可塑剤の原料価格上昇等による販売価格改定や、その他化成品の出荷数量が増加していることから、売上高は47億62百万円となり、前連結会計年度に比べ1億69百万円の増収となりました。
化学分析受託事業は、石綿分析は減少となったものの、産業廃棄物分析や排水分析の増加により、売上高は5億19百万円となり、前連結会計年度に比べ2百万円の増収(同0.5%増)となりました。
当連結会計年度における流動資産の残高は123億77百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億9百万円増加いたしました。これは、主として、好調なキャッシュ・フローにより現金及び預金が増加したことやたな卸資産の増加等によるものです。
当連結会計年度における固定資産の残高は104億61百万円となり、前連結会計年度末に比べ93百万円増加いたしました。これは、主として繰延税金資産が増加したこと等によるものです。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて、17億2百万円増加し、228億38百万円となりました。
当連結会計年度における流動負債の残高は78億64百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億35百万円増加いたしました。これは、主として短期借入債務の減少を支払手形及び買掛金や流動負債その他に含まれる未払金の増加等が上回ったことによるものです。
当連結会計年度における固定負債の残高は35億60百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億29百万円減少いたしました。これは、主として長期借入金の返済によるものです。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ1億5百万円増加し114億24百万円となりました。
当連結会計年度における純資産の残高は114億14百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億97百万円増加いたしました。主として親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加によるものです。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、資金という)は、前連結会計年度に比べて8億82百万円増加し、13億20百万円となりました。
営業活動の結果、35億88百万円の収入(前連結会計年度は30億69百万円の収入)となりました。主なものは、税金等調整前当期純利益25億17百万円、減価償却費13億71百万円、仕入債務の増加額5億77百万円、法人税等の支払額7億11百万円等であります。
投資活動の結果、13億1百万円の支出(前連結会計年度は35億50百万円の支出)となりました。主なものは、有形固定資産取得による支出12億84百万円等であります。
財務活動の結果、14億4百万円の支出(前連結会計年度は6億5百万円の収入)となりました。主なものは、短期借入金の純減額6億50百万円、長期借入金の返済による支出5億21百万円、配当金の支払額2億29百万円等であります。
当社グループは、営業キャッシュ・フローのほか、設備投資計画等に照らして必要な長期資金を金融機関等からの借入により調達するとともに、短期的な運転資金を銀行借入により調達しております。当社グループの財務活動の方針は、低利かつ中長期的にわたり安定的な資金調達を行うこと、および十分な流動性を確保することであります。
当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は13億20百万円であり、流動比率は(流動資産/流動負債)は、157.4%であります。
中期経営計画の最終年度である当連結会計年度につきましては、売上高は250億円の目標にわずかに届きませんでしたが、売上高・営業利益ともに予想を上回って伸長し、過去最高を更新することができました。
中期経営計画全体としましては、おおむね達成できており、企業価値は着実に向上しているものも考えております。
(7) 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格で表示しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、化学工業セグメントは、受注生産は行っておりません。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下の通りです。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 当連結会計年度の丸石化学品株式会社への販売実績は総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。
該当事項はありません。
当社グループは、国際競争がますます激化する市場の変化と、多様化する顧客ニーズに素早く対処するため、種々の新製品や工業化プロセスの開発を積極的に進めており、当連結会計年度末における研究開発人員は47名であり、研究開発費は
セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
樹脂原料、電子材料、医・農薬中間体など当社の特徴が活かせる対象化合物に的を絞り、新規製品の早期の開発やプロセス開発に努めるとともに、それらの製法の合理化、新規用途の開発にも注力しております。
瞬間接着剤やエポキシ系接着剤、ゴム用添加剤の新規品目開発、性能向上、品質改良などに取り組むとともに、海外ニーズへの対応も進めております。
紙用加工樹脂、ワニスについては、顧客からの要望に対応した性能の向上、品質改良や新規品目の開発に取り組んでおります。
可塑剤などについては顧客からの要望に対応した品質改良に取り組んでおります。
特記事項はありません。