文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。なお、業績の見通し等の将来に関する記述は、当社が現時点で入手している情報や合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により、大きく異なる可能性があります。
「田岡化学は、化学技術を基盤として時代が求める新たな価値を創造し、最適を追求した化学製品を社会に供給することで、快適で豊かな暮らしの実現と社会の持続的な発展に貢献します。」
この経営理念が求めるところは、
② 現状に安住することなく、安全と周辺環境対策を含む最適な生産方式、最適な品質、最適な機能・性能、最適な価格・サービスを求めて、改善・改良・合理化を加えた製品を、「最適を追求した製品」として社会に供給すること
③ この事業を通じて、「快適で豊かな暮らしの実現と社会の持続的な発展に貢献する」こと
であり、当社の経営基本方針の大綱となっております。
当社グループは、上記経営理念に基づき、2019年度を初年度とする中期経営計画の経営基本方針を以下の通り定め、この基本方針に基づき開発・生産・販売される当社グループの製品および事業を、ハーモニックケミカルズと総称しております。当社グループは、このハーモニックケミカルズを追求し、持続的な成長と会社価値の向上を実現することを、経営基本方針としております。
コンプライアンスを遵守し、安全・安定操業を基本とした製造現場の7Sを実現し、地域に受容される良き製造メーカーとして地域貢献を果たす
レスポンシブルケアの理念に基づく製造メーカーとしての事業活動を展開し、環境と調和した製品開発・生産・販売・流通を推進する
変化する社会のニーズに的確に応える有用な製品を提供し、事業を通じて社会と暮らしに貢献する
顧客ニーズを的確に反映させた化学製品をタイムリーに開発し、顧客が求めるレベルを超える製品およびサービスを、当社ならではの技術をもって遅滞なく提供し、品質の信頼性と顧客満足度を高める
e. 製造技術・製造体制の最適化
創業以来の歴史と伝統に立脚し、機能性化学品の製造メーカーとして人材の確保と育成を継続しながら機動性のある化学品の最適な生産方式の強みを追求し、事業の持続的な成長の礎とする
住友化学グループの一員としてグローバルな視点で事業を展開し、時代の要請と環境変化に対応するとともに、存在感あるグループ会社としてその役割を果たす
g. ステークホルダーの尊重
全社員が経営理念を共有し、働き甲斐を感じながらともに成長し、株主、顧客、地域社会、従業員をはじめとする全てのステークホルダーに誠実に向き合い、その期待に応える
当社グループは、グローバル経済・社会の変化に柔軟に対応しながら、経営理念に基づく事業(ハーモニックケミカルズと総称)の展開を通じて、快適で豊かな暮らしの実現に貢献することを普遍の会社の使命とし、社会に必要とされ、Companyの語源が示すまとまりを保ちつつ持続的な成長を続ける優良な会社であり続けることを目指します。
2023年までのありたい会社の姿を、新中期ビジョンATV-2020+(PLUS)と総称し、ターゲットとする事業規模を連結売上高350億円(2023年想定)に置き、前中期ビジョンATV-2020を「超え、成長を続け、更にステップアップする」ことを目指し、成長性、収益性、効率性の観点から目標とする経営指標を次のように設定します。(+は、「超える、続ける、伸びる」を意味し、全社がステップアップすることを示す。)
○3ヶ年中期計画で20%+(以上)の持続的な成長を継続(+)する。
○海外事業比率20%+(以上)を実現する。
○新製品化率20%を継続(+)する。
○連結売上高300億円+、営業利益25億円+、ROIC10%+(2021年度目標)
当社グループは、新中期ビジョンATV-2020+を2020年代早期に実現する。
事業を通じて健全で持続的な社会の発展に貢献していく考え方は、CSR(企業の社会的責任)の基本であり、SDGs(Sustainable Development Goals)への貢献につながります。当社は、住友化学グループの一員としてサステナビリティ活動に取り組んでおり、住友化学グループの推進基本原則・推進体制に従い、具体的な活動は当社個社の自律的な活動として推進しております。
企業のサステナビリティを構成するESG(環境、社会、ガバナンス)の各要素に資する当社の取組み方針は、当社の経営基本方針に明文化されており、ATV-2020+(PLUS)の実現を目指して事業を展開することが、当社のサステナビリティ活動を推進することになります。言い換えれば、経営理念を体現することは、先行き不透明な激動の時代の中でいかなる変化にも対応し、当社自体の持続的な成長、すなわちサステナビリティにつながります。成長を続けている優良企業は、どの会社もほぼ例外なく社の歴史に根差したしっかりとした経営理念に立脚しその会社の「らしさ」を強みとして、激動する環境に対応できるよう柔軟かつ機敏に事業を展開し、良好な企業業績を残し続けて経済、社会に貢献しております。
当社も、経営理念を体現すべく中期計画の目標達成を目指すことにより、サステナビリティを保ち、一段ステップアップした会社に成長することが出来ると考えております。
(注)1 ROICとは投下資本利益率のことであり、次のような式にて算出しております。
親会社株主に帰属する当期純利益/(株主資本+有利子負債)
2 海外事業化比率(%)は、全体の売上高のうち本邦以外での売上高の割合です。
3 新製品化率(%)は、全体の売上高のうち上市後5年以内の売上高の割合です。
中期経営計画の初年度である2019年度は、販売価格の適正化、製造合理化、積極的な拡販努力などによる一層の業績改善に注力してまいりました。この結果、売上高256億71百万円、営業利益26億88百万円、親会社株主に帰属する当期純利益18億97百万円、ROIC13.6%とそれぞれにおいて2019年度の当初計画を上回ることができました。また新製品化率も20%以上を達成し、中期計画初年度としてはよいスタートを切ることができました。一方で海外事業比率については、ゴム薬品の輸出の減少等により達成できませんでした。
2020年度予想は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を限定的なものと仮定しており、2019年度に比べるとゴム薬品の出荷数量の減少や原料価格の低下による可塑剤の減収を見込んでおりますが、精密化学品部門や機能樹脂部門での増収を見込み、2020年度は売上高275億円、営業利益28億円と予想しております。(中期経営計画における2020年度計画は売上高270億円、営業利益25億円としておりました。)
今後の経済見通しにつきましては、世界的に新型コロナウイルスへの感染抑制最優先の政策が続いており、景気の減速は避けられない状況となっております。またその救済策として、各国で金融緩和や景気対策、所得補償等の対策が打ち出されておりますが、世界経済の回復がいつなされるのか、現時点で予測することは困難な状況であり、回復までの期間が長引けばより厳しい事業環境に陥ることが予想されます。
このような環境下、当社グループは、経済が正常化した後の需要の回復に備えて強靭な事業基盤を粛々と構築していくとともに、新中期経営計画の基本方針に沿い、すべての面で一段高いレベルの会社にステップアップすることを目指してまいります。
具体的には下記のような施策を行っております。
a.既存設備の生産性向上
b.生産品目のベストミックスの追求
c.他社委託製造等の活用の拡大
d.ライセンスの実施による供給能力の拡大
B.中期的対策
新多目的製造設備建設に向けたインフラ整備
・工場オペレーターの新規・中途採用継続し借上社宅寮の確保、厚生棟の建設など人的インフラ整備
・危険物倉庫の増設
上記のように海外事業化比率の拡大にも積極的に取り組むなど、一つ一つの施策を着実に積み重ね、当社グループの更なる発展に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、従業員等が新型コロナウイルス感染症等に感染した場合、工場の操業停止等の可能性があり、当社グループへの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、従業員等への感染症対策として、全従業員への健康チェック、手洗い・アルコール消毒の励行、マスク着用の徹底、時差出勤やテレワークの推奨、会議・出張の原則禁止等新型コロナウイルス感染症等の発生予防に全社で取り組んでおります。
(2) 新型コロナウイルス感染症拡大による業績への影響リスク
当社グループの業績予想や中期経営計画は、新型コロナウイルス感染症の影響が限定的なものにとどまることを仮定し作成しております。具体的には2020年度の業績予想については、当連結会計年度に比べ機能材部門のゴム薬品の出荷数量の減少などを見込んでおります。
なお、新型コロナウイルス感染症の経済への影響が長期的に拡大していくようであれば、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの売上高のうち、一部の取引先に対しての依存度が高く、それらの会社とは、納入数量、価格等に関する長期納入契約等は結んでおりません。取引先の製法転換等による製品の需要減退が発生した場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、具体的対策としては、新製品等の開発や既存製品の競争力を強化しシェアの維持向上を図ることや、中期経営計画に記載している通り海外売上高比率の向上等の施策を行っております。
当社グループは、直接的または間接的に製品を国内外に供給しているため、日本国内やアジアをはじめとする主要市場の景気動向から影響を受け、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、中国とシンガポールに販売会社を設立しましたので、より多くの国や企業との取引を増加させることにより、そうした市場における景気後退のリスクを分散することになります。
当社グループは、原油・ナフサ価格に連動する石油化学製品のほか数多くの原料を国内外から直接または間接的に調達しております。そうした購入原料価格の変動は、タイムリーに製品価格へ転嫁するように努力しておりますが、それができない場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、原材料の調達、製品販売における外貨建て取引等を行っており、為替リスクが存在します。当社は、海外からの原材料の調達が海外への製品販売を上回っているため、短期的には、円安になると当社に悪影響を及ぼし、円高となると好影響となります。なお、当社では、外貨建て営業債権は、日本円に両替せず、外貨建て債務の支払いに充当しておりますが、為替リスクをすべて回避できる保証はありません。
当社グループは、海外拠点に生産拠点や販売拠点を有し活動しておりますが、進出先において、予期しない法律または規制・制度等の変更、当社グループにとって不利な政治的または経済的要因、テロ、戦争その他の要因による社会的混乱等の発生により財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの研究開発は、中長期的な視点も織り込んで取り組んでおります。その範囲は既存製品群の改良研究から新規分野における研究まで多方面にわたっておりますが、研究開発という性格上、開発のスピードやタイミング、競争相手の存在等からの影響も受けるため、必ずしもその成果が直接的に経営成績へ反映されない場合があります。なお、具体的な研究開発活動は5研究開発活動をご覧ください。
当社グループは、他社と差別化できる技術とノウハウを蓄積し事業の競争力を強化してきましたが、当社グループ独自の技術・製品とノウハウの一部は、厳正な管理を行っているものの、第三者が類似製品を製造することを効果的に防止できない可能性があります。また、将来、知的財産に係る紛争が生じ、当社グループに不利な判断がなされる可能性があります。
当社グループは、世界的に認められている厳格な品質管理基準に従って、各種製品を製造しておりますが、すべての製品について予期し得ない重大な品質問題が発生しないという保証はありません。製造物責任賠償については、PL保険に加入し、万一の事故に備えておりますが、賠償額が保険の補償範囲を超える大規模な製造物責任につながるような品質問題が発生した場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、国内および海外事業に関連して、訴訟、係争、その他の法律的手続きの対象となるリスクがあり、将来重要な訴訟等が提起された場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(12) 工場立地上のリスク
当社グループの工場を取り巻く立地環境は、結果的に市街地となっております。騒音、臭気問題等に対して対策は取っているものの、それらに対するクレームや住民による反会社運動、係争事件への発展による賠償義務等予期できないリスクが存在し、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性は否定できません。
当社グループは、会社運営の全般に亘ってコンピューターによる業務処理を実施しており、地震・火災等の災害によるハードウェアやネットワークの損傷、ならびに外部からのコンピューターウイルス攻撃やハッキングによるシステムトラブルやデータ破壊に対して、外部との接続制限、侵入防止、マルウエア感染防止、バックアップの確保、従業員の教育などの各種対策を取っております。しかしシステムトラブル、データ破壊、更には情報の盗難・漏洩等を完全に防げる保証はありません。
当社グループは、生産設備における定期検査、要員の教育、防災訓練等、適宜実施しておりますが、工場における火災等の事故や停電、地震、洪水等が生産活動へ影響することを完全に排除できる保証はありません。
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦に好転の兆しが見られたことやイギリスのEU離脱問題への懸念の軽減などもあり、底堅いアメリカ経済や新興国の経済成長等にも支えられて、ほぼ前年並みに推移してきました。しかしながら、1月以降、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的なサプライチェーンの崩壊、各国の渡航制限や外出禁止令等の経済活動を著しく制限する施策の実施により情勢は一変し、今後が見通せない状況となっております。日本経済におきましては、昨年の消費増税は前回ほど個人消費への打撃にはなりませんでしたが、米中貿易摩擦や大型台風の被害、暖冬等の影響もあり、昨年10-12月期の実質GDPは大きく落ち込みました。更に、今年に入ってからの新型コロナウイルスの感染拡大によるインバウンド需要の激減、輸出の不振、更には個人消費の落ち込み等により景気は後退色を強めています。
このような状況の中ではありますが、当社グループは今年度を初年度とする新中期計画(ATV-2020+)の基本方針に沿って、販売価格の適正化、製造合理化、積極的な拡販努力などによる一層の業績改善に注力してまいりました。
この結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は、256億71百万円(前連結会計年度比12億14百万円、5.0%増)となりました。損益面におきましては、老朽更新工事等による稼働日数減少等の影響はあったものの、委託製造等の活用により数量を補い自社設備での効率的な生産に努めた結果、営業利益は26億88百万円(同1億38百万円、5.4%増)、経常利益は27億10百万円(同1億27百万円、5.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は18億97百万円(同77百万円、4.3%増)となりました。なお、当連結会計年度における新型コロナウイルスの感染拡大の影響ですが、タオカ ケミカル インド プライベート リミテッドではロックダウンにより一時的に操業等を中断しておりますが、当社では工場の稼働に影響がないことから、連結業績に与える影響は軽微であるものと判断しております。
セグメント別の売上高の概況
当セグメントの売上高は251億22百万円となり、前連結会計年度に比べ11億84百万円の増収となりました。
医薬中間体が好調に推移したことや需要が旺盛な樹脂原料の数量増が寄与し、売上高は138億3百万円となり、前連結会計年度に比べ8億26百万円の増収(前連結会計年度比6.4%増)となりました。
瞬間接着剤は堅調に推移したものの、ゴム薬品は国内外ともに出荷が減少したことから、売上高は35億32百万円となり、前連結会計年度に比べ1億63百万円の減収(同4.4%減)となりました。
紙用加工樹脂は需要の低下により漸減したものの、前年第2四半期会計期間に完成した機能樹脂生産設備の寄与によりワニスの出荷数量が増加したため、売上高は31億24百万円となり、前連結会計年度に比べ6億21百万円の増収(同24.8%増)となりました。
可塑剤の出荷数量は増加しましたが、原料価格に連動した販売価格の下落により、売上高は46億61百万円となり、前連結会計年度に比べ1億円の減収(同2.1%減)となりました。
化学分析受託事業は、主として作業環境測定の増加により、売上高は5億48百万円となり、前連結会計年度に比べ29百万円の増収(同5.8%増)となりました。
(流動資産)
当連結会計年度における流動資産の残高は138億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億60百万円増加いたしました。これは、主として好調なキャッシュ・フローにより流動資産その他に含まれる預託金が一時的に増加したことや、需要増に伴うたな卸資産の増加によるものです。
当連結会計年度における固定資産の残高は106億30百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億69百万円増加いたしました。これは、主として樹脂原料生産設備の老朽更新や農薬中間体生産設備の増強等を行ったことによるものです。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて、16億30百万円増加し、244億68百万円となりました。
当連結会計年度における流動負債の残高は81億91百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億27百万円増加いたしました。これは、主として支払手形及び買掛金が増加したことによるものです。
当連結会計年度における固定負債の残高は33億7百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億52百万円減少いたしました。これは、主として長期借入金の返済によるものです。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ74百万円増加し114億98百万円となりました。
当連結会計年度における純資産の残高は129億69百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億55百万円増加いたしました。これは、主として親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加によるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、資金という)は、前連結会計年度に比べて5億64百万円増加し、18億84百万円となりました。
営業活動の結果、28億48百万円の収入(前連結会計年度は35億88百万円の収入)となりました。主なものは、税金等調整前当期純利益26億94百万円、減価償却費14億52百万円、棚卸資産の増加額4億44百万円、法人税等の支払額7億25百万円等であります。
投資活動の結果、15億83百万円の支出(前連結会計年度は13億1百万円の支出)となりました。主なものは、有形固定資産取得による支出14億94百万円等であります。
財務活動の結果、6億94百万円の支出(前連結会計年度は14億4百万円の支出)となりました。主なものは、長期借入金の返済による支出3億44百万円、配当金の支払額3億43百万円等であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、当連結会計年度の機能樹脂部門は、前第2四半期連結会計期間に完成した機能樹脂生産設備の通期の寄与により増加しております。
(注) 1 金額は、販売価格で表示しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、化学工業セグメントは、受注生産は行っておりません。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下の通りです。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
経営成績
売上高は、自社設備による効率的な生産と委託製造による他社設備の活用により増加した樹脂原料や、機能樹脂生産設備の通期での寄与によりワニスが増加したことなどにより、前連結会計年度より12億14百万円増加いたしました。
なお、売上高増加のうち売価差は原油価格の下落や一部製品の販売数量の増加などの影響もあり約5億円の減収となりましたが、数量差による増収約17億円が上回り前連結会計年度に比べ増収となりました。
営業利益の主な増減要因は下記の通りです。なお、その他セグメントの営業利益が全社の営業利益に与える影響が僅少なことから、全社で営業利益分析を行っております。
市況面においては、売価の下落と原油価格の下落に伴う変動費の減少がほぼ同額となりました。出荷数量増加による増益3億円がありましたが、減価償却費などの固定費の増加による減益1億円がありました。結果として、前連結会計年度に比べて、1億38百万円の増益となっております。
営業外収益は、非連結子会社からの受取配当金や工場から産出される廃棄物の有価売却を当連結会計年度も行いました。営業外費用はタオカ ケミカル インド プライベート リミテッドの期末為替換算のルピー安の影響による為替差損19百万円の計上などであります。
当連結会計年度の特別損失は、恒常的な設備の更新などによる固定資産除却損の計上15百万円のみとなり、前連結会計年度に比べ49百万円の改善となりました。
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中期経営計画 ③進捗状況等」に記載の通りであります。
当社グループは、国内外における事業遂行のための設備投資計画等に照らして必要な長期資金を金融機関等からの借入により調達しております。一時的な余資については兄弟会社である住化ファイナンス株式会社に預託しております。また、短期的な運転資金は銀行借入による調達や自己資金を充当することとしております。調達にあたっては、必要な資金を適切な時期に過不足なく機動的に調達することを旨とし、資金の安定確保と金融費用の極小化を目指すこととしております。
なお、当連結会計年度においてデリバティブの利用はありませんでした。
資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理については、当社は、年度毎に資金繰り計画を作成するとともに、資金繰り表を日々更新したり、銀行と当座貸越契約を締結することで管理しております。
資金の配分方針については、適正な手許現金および現金同等物の水準を定め、企業価値向上に資する資金の配分に努めており、水準を超える部分については、成長投資、株主還元等への原資といたします。
成長投資については、当連結会計年度からスタートした中期経営計画の3ヶ年において75億円の設備投資を計画しております。これらの資金は、自己資金の充当や銀行借入により調達する予定としております。
株主還元については、株主の皆様への利益還元を重要な経営方針として位置づけ、財務体質の強化と今後の事業展開への対応を図るために必要な内部留保を確保しつつも、安定配当を実施していくことを基本方針としております。当社の配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認ください。
当連結会計年度における当社グループのフリー・キャッシュ・フロー(営業キャッシュ・フローと投資キャッシュ・フローの合計)は、12億65百万円となりました。財務キャッシュ・フローでは、配当金の支払いや長期借入金の返済などを行い、新規の長期借入金の調達などは行いませんでした。結果として、現金及び預金は預託金を含め18億84百万円となりました。また、短期借入金の残高はなく、長期借入金も順調に返済しており、流動比率は(流動資産/流動負債)は、168.9%であります。
なお、有価証券報告書提出日現在においては、新型コロナウイルス感染症の影響を限定的なものとして見込んでおり、今後の資金繰りにおいて大きな影響を与えるものでないと考えております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や当連結会計年度の状況に応じて合理的に考えられる方法に基づき、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付に係る負債、繰延税金資産等に関する見積りおよび判断を行っております。これら見積り等については、見積り特有の不確実性を伴うため、実際の結果は見積りと異なる場合がございます。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5〔経理の状況〕の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。また、以下の会計上の見積りについては、経営者の判断が、財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。なお、当連結会計年度末において新型コロナウイルス感染症の影響を限定的なものとして仮定し見積りを行っており、連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないと考えております。
繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づくか一時差異等加減算課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性および将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するにあたっては、一時差異等の解消見込年度および繰戻・繰越期間における課税所得を見積っております。当該見積りおよび当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等の見直しが、必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産および法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
当社グループは、投資の決定単位である各社の事業別に資産のグルーピングを行っており、遊休資産等については、個々の資産を1つの単位として資産のグルーピングを行っております。減損の兆候がある資産グループについては、当該資産グループから得られる割引前キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識および測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは、国際競争がますます激化する市場の変化と、多様化する顧客ニーズに素早く対処するため、種々の新製品や工業化プロセスの開発を積極的に進めており、当連結会計年度末における研究開発人員は55名であり、研究開発費は
セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
樹脂原料、電子材料、農薬中間体など当社の特徴が活かせる対象化合物に的を絞り、新規製品の早期の開発やプロセス開発に努めるとともに、それらの製法の合理化、新規用途の開発にも注力しております。
瞬間接着剤やエポキシ系接着剤、ゴム用添加剤の新規品目開発、性能向上、品質改良などに取り組むとともに、海外ニーズへの対応も進めております。
紙用加工樹脂、ワニスについては、顧客からの要望に対応した性能の向上、品質改良や新規品目の開発に取り組んでおります。
可塑剤などについては顧客からの要望に対応した品質改良に取り組んでおります。
特記事項はありません。