第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、終了した経営上の重要な契約は次のとおりであります。

 

技術援助契約

契約会社名

相手先の名称

内容

有効期間

株式会社日本触媒
(当社)

(アメリカ合衆国)
ティー・エー・エフ・ティーマニュファクチャリングカンパニー

アクロレイン製造触媒使用権許諾契約であり、対価は定額による頭金とランニングロイヤリティであります。

2001年6月~2016年6月

 

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績の状況

当第1四半期連結累計期間(以下、当四半期累計期間)における世界経済は、アメリカでは景気回復が続き、欧州でも緩やかに回復している一方で、中国や資源国などの景気減速が続くなかで推移しました。

日本経済は、円高・株安の動きが続いているものの、雇用情勢が堅調に推移するなど、緩やかな回復基調にあるなかで推移しました。

化学工業界におきましては、アジア向けの輸出に陰りがみられ、また原料価格の動向など先行きが不透明ななかで推移しました。

このような状況のもと、当社グループの当四半期累計期間の売上高は、原料価格や製品海外市況が下落したことによる販売価格の低下や、円高の影響などにより、前年同四半期連結累計期間(以下、前年同四半期累計期間)に比べて129億2千2百万円減収(△15.2%)の719億9千4百万円となりました。

利益面につきましては、生産・販売数量が増加したことによる数量効果に加え、加工費も減少しましたが、原料価格の下がり幅以上に製品市況が低下したことによるスプレッドの縮小により、営業利益は、前年同四半期累計期間に比べて33億7千9百万円減益(△37.6%)の56億1千1百万円となりました。

営業外損益は、技術供与等関連費用が減少したことや、金融収支の増加などがありましたが、為替差損が発生したことなどにより、前年同四半期累計期間に比べて3億2千8百万円の減益となりました。その結果、経常利益は前年同四半期累計期間に比べて37億7百万円減益(△37.3%)の62億3千5百万円となりました。

特別損益は、関係会社株式売却益がなくなったことなどにより、前年同四半期累計期間に比べて6億6千7百万円の減益となりました。その結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同四半期累計期間に比べて35億8千1百万円減益(△43.0%)の47億4千8百万円となりました。

 

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

①基礎化学品事業

アクリル酸及びアクリル酸エステルは、国内では原料価格下落に伴い販売価格が低下したこと、海外では、世界的な供給過剰状態が続くなか、東南アジア市況低迷に伴い販売価格が低下したことにより、減収となりました。

酸化エチレンは、販売数量は増加させましたが、原料価格下落に伴い販売価格が低下したことにより、減収となりました。

エチレングリコールは、輸出向けで販売数量を増加させましたが、海外市況が下落したことや円高の影響などにより、減収となりました。

 

エタノールアミンは、原料価格下落に伴い販売価格が低下しましたが、販売数量を増加させたことにより、増収となりました。

高級アルコールは、原料価格下落に伴い販売価格が低下したことにより、減収となりました。

以上の結果、基礎化学品事業の売上高は、前年同四半期累計期間に比べて17.1%減少の265億5千7百万円となりました。

営業利益は、スプレッドが縮小したことに加え、販管費も増加しましたが、生産・販売数量が増加したことや、加工費が減少したことなどにより、前年同四半期累計期間に比べて7.6%増加の26億3千7百万円となりました。

 

②機能性化学品事業

高吸水性樹脂は、販売数量は増加させましたが、原料価格が下落したことに伴い販売価格が低下したことや円高の影響などにより、減収となりました。

電子情報材料、エチレンイミン誘導品及び粘着加工品は、販売数量を増加させたことにより、増収となりました。

特殊エステルは、販売数量は増加させましたが、原料価格下落に伴い販売価格が低下したことや、海外市況が下落したことにより、減収となりました。

無水マレイン酸は、販売数量は増加させましたが、原料価格下落による販売価格の低下により、減収となりました。

樹脂改質剤及び よう素化合物は、販売数量が減少したため、減収となりました。

コンクリート混和剤用ポリマー、洗剤原料などの水溶性ポリマーは、販売数量が減少したことや、円高の影響などにより、減収となりました。

塗料用樹脂は、製品構成により減収となりました。

以上の結果、機能性化学品事業の売上高は、前年同四半期累計期間に比べて15.0%減少の393億1千8百万円となりました。

営業利益は、生産・販売数量が増加したことや、加工費及び販管費が減少しましたが、スプレッドが縮小したことなどにより、前年同四半期累計期間に比べて50.1%減少の31億3千万円となりました。

 

③環境・触媒事業

自動車触媒は、原料価格下落に伴い販売価格が低下したことにより、減収となりました。

プロセス触媒、リチウム電池材料及びダイオキシン類分解触媒は、販売数量が増加したことにより、増収となりました。

脱硝触媒及び排ガス処理触媒は、販売数量が減少したことにより、減収となりました。

燃料電池材料は、製品構成により、減収となりました。

以上の結果、環境・触媒事業の売上高は、前年同四半期累計期間に比べて7.9%減少の61億1千9百万円となりました。

営業利益は、プロセス触媒の製品構成や、脱硝触媒及び排ガス処理触媒の販売数量が減少したことなどにより、前年同四半期累計期間に比べて3億6千2百万円減少し、1億5千2百万円の赤字となりました。

 

(2) 財政状態の分析

 当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度(以下、前年度)末に比べて4億8千9百万円増加の4,084億8千6百万円となりました。流動資産は、前年度末に比べて51億4千6百万円増加しました。受取手形及び売掛金などが減少したものの、現金及び預金などが増加したことによるものです。固定資産は、前年度末に比べて46億5千6百万円減少しました。時価の下落により投資有価証券が減少したことや、償却の進捗及び前年度末比で円高になったことによる在外子会社での為替換算の影響で有形固定資産が減少したことによるものです。

 負債は、前年度末に比べて56億1千2百万円増加の1,311億2千3百万円となりました。借入金及び未払法人税等が減少したものの、社債の発行などにより増加しました。

 純資産は、前年度末に比べて51億2千3百万円減少の2,773億6千3百万円となりました。利益剰余金が増加したものの、為替換算調整勘定及びその他有価証券評価差額金が減少したことによるものです。

 

 自己資本比率は、前年度末の68.3%から67.0%へと1.3ポイント減少しました。なお、1株当たり純資産額は、前年度末に比べて123.11円減少の6,747.73円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当第1四半期連結累計期間(以下、当四半期累計期間)末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローの収入及び社債の発行等の財務活動によるキャッシュ・フローの収入が、設備投資等の投資活動によるキャッシュ・フローの支出を上回ったため、前連結会計年度末に比べて71億7千9百万円増加の712億3千4百万円となりました。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、前第1四半期連結累計期間(以下、前年同四半期累計期間)の197億7千4百万円の収入に対し、当四半期累計期間は94億9千7百万円の収入となりました。税金等調整前四半期純利益が減少したこと及び前年同四半期累計期間では大幅に増加していた仕入債務が当四半期累計期間では減少したことなどにより、前年同四半期累計期間に比べて102億7千7百万円の収入の減少となりました。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期累計期間の43億6千2百万円の支出に対し、当四半期累計期間は41億7千8百万円の支出となり、前年同四半期累計期間に比べて1億8千4百万円の支出の減少となりました。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期累計期間の49億1千5百万円の支出に対し、当四半期累計期間は35億8千7百万円の収入となりました。前年同四半期累計期間に比べて配当金の支払額が増加したものの、当四半期累計期間において社債の発行を行ったことなどにより前年同四半期累計期間に比べて85億3百万円の増加となりました。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更又は新たな発生はありません。

 なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

ⅰ)基本方針の内容の概要

当社グループは、日本触媒グループ 企業理念「TechnoAmenity~私たちはテクノロジーをもって人と社会に豊かさと快適さを提供します」のもと、「人の暮らしに新たな価値を提供する革進的な化学会社」を目標に、具体的な経営戦略を立案・遂行し、企業の競争力や収益力を向上させることにより、企業価値ひいては株主共同の利益の向上を目指しております。

これらの企業理念、経営戦略が当社株式の大規模買付行為等によってゆがめられ、結果として、当社の企業価値及び株主共同の利益が損なわれることのないように、当社は、必要な措置(買収防衛策)を講じることといたします。(定款第33~35条)

即ち、第三者から当社株式の大規模買付行為等の提案(買収提案)がなされた場合、これを受け入れるか否かの最終的な判断は、その時点における株主の皆様に委ねられるべきものと考えており、株主の皆様が買収提案について必要な情報と相当な検討期間に基づき適切な判断を行えるよう、必要なルール及び手続きを定めることといたします。

 

ⅱ)当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み

①「中長期経営計画」による取組み

当社グループは、2014年度から2020年度の長期経営計画「新生日本触媒2020」と、その当初3年間(2014年度から2016年度)の実行計画である中期経営計画を策定・公表しました。前長期経営計画の長期ビジョン・目標である「2025年のありたい姿」を、「人の暮らしに新たな価値を提供する革進的な化学会社」と規定し、その上で、そこに至るための具体的なマイルストーンとして「2020年のあるべき姿」を設定、その実現に向けての経営戦略であり、現在、この実現に向け取り組んでおります。

②コーポレート・ガバナンス強化による取組み

当社は、「TechnoAmenity~私たちはテクノロジーをもって人と社会に豊かさと快適さを提供します」という日本触媒グループ 企業理念のもと、「人の暮らしに新たな価値を提供する革進的な化学会社」「社会から信頼される化学会社」「様々なステークホルダーを含めた“皆が誇れる会社”」を目指し、企業価値を高め、持続的成長を図っていきたいと考えております。

そのためには、実効性の高いコーポレート・ガバナンスの実現が重要であると捉え、株主の権利・平等性の確保と対話、様々なステークホルダーとの適切な協働、適切な情報開示と透明性の確保、取締役会・経営陣の役割・責務の適切な遂行、執行に対する適切な監督、内部統制システムの充実・強化等、コーポレート・ガバナンスの強化・充実の取り組みを行っております。

当社は、3名の社外取締役を招聘し、当社経営への有効な助言と独立した立場からの監督を行っていただくことにより、コーポレート・ガバナンス体制の強化を図っております。また、執行役員制度を導入し、経営の意思決定機能・監督機能と執行機能を分離することにより、コーポレート・ガバナンス体制の強化並びに経営意思決定及び業務遂行の迅速化を図っております。

ⅲ)基本方針に照らして不適切な者によって、当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要

当社は、平成19年6月20日開催の第95期定時株主総会において、当社の企業価値を安定的かつ継続的に維持・向上させることにより株主共同の利益を図ることを目的として、特定株主グループによる当社の議決権割合が20%以上となる当社株券等の大規模買付行為(以下、単に「大規模買付行為」といいます)に関する対応策(買収防衛策)の導入を株主の皆様にご承認いただき、平成22年6月22日開催の第98期定時株主総会において、この一部改定及び継続について、また、平成25年6月20日開催の第101期定時株主総会において、同一の内容で継続について、株主の皆様にご承認いただきました(以下、継続された当社株式の大規模買付行為に関する対応策を「本ルール」といいます)。なお、本ルールの有効期限は、平成28年6月21日開催の第104期定時株主総会終結のときまでとしておりましたため、同総会から3年以内に終了する最終の事業年度に関する定時株主総会まで同一の内容で継続することを同総会で諮り、原案どおり承認可決されました。

本ルールは、当社取締役会が、買収行為を行おうとする者(大規模買付者)に、事前に、遵守すべき手続きを提示し、必要かつ十分な時間を確保することにより、買収提案内容の検証・評価・検討後、買付情報及び当社代替案を株主の皆様に開示した上で、どちらの提案が当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に結びつくかを株主総会で、株主の皆様に直接意思表示していただくものです。ただし、例外的に、①大規模買付者が本ルールを遵守しない場合または②大規模買付行為が当社株主全体の利益を著しく損なうことが明らかであると認められる場合には、株主総会の決議によらず、当社取締役会の決議により対抗措置が発動されることとなっています。②を理由とする対抗措置の発動に関して、当社取締役会の恣意的判断を排除するために、当社取締役会から独立した組織として、社外取締役及び社外監査役3名以上から構成される独立性の高い外部委員会を設置します。外部委員会は、当社取締役会の諮問を受けて、特定の大規模買付行為が当社株主全体の利益を著しく損なうことが明らかであるか否かの検討及び判断を行い、対抗措置の発動または不発動を当社取締役会に勧告します。当社取締役会は、外部委員会の勧告を最大限に尊重して、対抗措置の発動または不発動を決定します。

本ルールの詳細については、平成28年5月10日付ニュースリリース「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の継続について」を、当社ホームページ(http://www.shokubai.co.jp/)に掲載しております。

 

ⅳ)上記取組みについての取締役会の判断及びその判断理由

本ルールは、買収提案がなされた場合に、対抗措置(新株予約権の発行)を発動するか否かを、株主の皆様に、必要な情報と相当な検討期間に基づき判断していただくためのルール及び手続きを定めたものです。本ルールは、買収提案を受け入れるか否かの最終的な判断を当社株主の皆様に委ねることにより、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を図るものであり、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的にするものでもありません。以上から、本ルールが、上記「当社の財務及び事業の方針を支配するものの在り方に関する基本方針」に沿うものであると判断しております。

また、本ルールは、1回の当社株主総会における通常決議の取締役の選解任を通じて、取締役会により廃止することが可能です。また、当社の取締役の任期は1年であり、かつ、取締役の選任に関して期差任期制を採用しておりません。

 

 

(5) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は33億5千万円であります。
 なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6) 生産、受注及び販売の実績

①生産実績

当第1四半期連結累計期間における生産実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

基礎化学品事業

27,670

△15.6

機能性化学品事業

39,621

△14.1

環境・触媒事業

4,458

△11.5

合計

71,749

△14.5

 

(注) 1.金額は、販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.生産実績が減少した主な要因は、原料価格の下落による価格の下落があったことであります。

 

②受注状況

当社グループは、主として見込生産を行っているため、受注状況は記載しておりません。

 

③販売実績

当第1四半期連結累計期間における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

基礎化学品事業

26,557

△17.1

機能性化学品事業

39,318

△15.0

環境・触媒事業

6,119

△7.9

合計

71,994

△15.2

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。