(1)業績
当連結会計年度の世界経済は、米国の回復基調がみられたものの、中国をはじめとした新興国経済の減速懸念など先行きについては不透明な状況が続きました。国内経済は、雇用情勢の改善が継続するなど、緩やかな回復基調が続きました。
当社グループの売上高は、エンジニアリングプラスチックスの販売数量が増加したものの、円高の影響などにより、減収となりました。
営業利益は、円高の影響がありましたが、エンジニアリングプラスチックスを中心に原燃料安等による採算改善があったことなどから、増益となりました。
経常利益は、営業利益の増加に加え、持分法利益増加や為替差損益の改善などもあり、増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益の減少がありましたが、経常利益が増加したことにより、増益となりました。
以上の結果、売上高5,564億円(前期比370億円減(6.2%減))、営業利益437億円(前期比97億円増(28.6%増))、持分法利益210億円(前期比43億円増(26.3%増))、経常利益623億円(前期比169億円増(37.3%増))、親会社株主に帰属する当期純利益479億円(前期比138億円増(40.5%増))となりました。
事業セグメント別の業績
〔天然ガス系化学品事業〕
メタノールは、販売価格の下落などにより減収減益となりました。
メタノール・アンモニア系化学品は、円高などにより、減収減益となりました。
原油その他のエネルギー販売は、原油販売価格の下落などにより、減収減益となりました。
以上の結果、売上高1,429億円(前期比225億円減(13.7%減))、営業利益25億円(前期比15億円減(38.3%減))となりました。また、海外メタノール生産会社を中心とする持分法利益を127億円計上した結果、経常利益は142億円(前期比3億円増(2.8%増))となりました。
〔芳香族化学品事業〕
特殊芳香族化学品は、円高などにより売上高は減少しましたが、販売数量の増加や原燃料価格の下落などにより、増益となりました。
汎用芳香族化学品は、高純度テレフタル酸の販売終了や円高により売上高は減少しましたが、高純度イソフタル酸の採算改善などにより、増益となりました。
発泡プラスチックは、円高の影響はありましたが、原材料安や付加価値の高い製品の販売が好調であったこともあり、増益となりました。
以上の結果、売上高1,919億円(前期比114億円減(5.6%減))、営業利益183億円(前期比30億円増(20.2%増))、経常利益175億円(前期比38億円増(27.9%増))となりました。
〔機能化学品事業〕
無機化学品は、原燃料価格の下落がありましたが、円高に加え、液晶・半導体向け薬液の販売数量が減少したこともあり、減収減益となりました。
エンジニアリングプラスチックスは、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリカーボネートシート・フィルムともに、販売数量の増加や原燃料価格の下落等により採算が改善したことなどから、増益となりました。
以上の結果、売上高1,708億円(前期比21億円増(1.3%増))、営業利益216億円(前期比85億円増(65.6%増))となりました。また、エンジニアリングプラスチックス関連会社を中心とする持分法利益を68億円計上した結果、経常利益は268億円(前期比112億円増(71.9%増))となりました。
〔特殊機能材事業〕
電子材料は、プリント配線板製造子会社である日本サーキット工業㈱が2016年9月末に解散したことなどにより減収となったものの、主力の半導体パッケージ向けBT材料の販売数量が増加したことなどから、増益となりました。
「エージレス®」等の脱酸素剤は、国内食品用途は前期並みで推移したものの、円高により、前期をやや下回る損益となりました。
以上の結果、売上高501億円(前期比50億円減(9.1%減))、営業利益48億円(前期比7億円増(19.3%増))となりました。また、新たに持分法適用関連会社とした2社の持分法利益を12億円計上した結果、経常利益は61億円(前期比22億円増(59.6%増))となりました。
〔その他の事業〕
その他の事業の売上高は5億円(前期比1億円減(19.0%減))、営業利益は2億円(前期比0億円減(8.4%減))、経常
利益は3億円(前期比0億円増(15.7%増))となりました。
(注)「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (1)業績」に記載している金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前期末より86億円減少し671億円となりました。
1)営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度は、前期比で19億円収入が減少し827億円の収入となりました。これは、持分法適用会社からの
配当金の受取額が減少したことなどによります。
2)投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度は、前期比で8億円支出が減少し311億円の支出となりました。これは、投資有価証券の取得に
よる支出が減少したことなどによります。
3)財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度は、前期比で128億円支出が増加し602億円の支出となりました。これは、社債を償還したことな
どによります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
天然ガス系化学品事業(百万円) |
49,044 |
△10.1 |
|
芳香族化学品事業(百万円) |
148,861 |
△3.2 |
|
機能化学品事業(百万円) |
151,832 |
0.2 |
|
特殊機能材事業(百万円) |
32,464 |
△17.7 |
|
その他の事業(百万円) |
- |
- |
|
合計(百万円) |
382,203 |
△4.3 |
(注)1.生産金額は、生産総量から自家消費分を差引いた販売向けの生産量に当連結会計年度の販売単価を乗じて算出しており、セグメント間の内部振替前の数値であります。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当社グループ(当社及び連結子会社)は原則として見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
天然ガス系化学品事業(百万円) |
142,901 |
△13.7 |
|
芳香族化学品事業(百万円) |
191,933 |
△5.6 |
|
機能化学品事業(百万円) |
170,894 |
1.3 |
|
特殊機能材事業(百万円) |
50,197 |
△9.1 |
|
その他の事業(百万円) |
553 |
△19.0 |
|
合計(百万円) |
556,480 |
△6.2 |
(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
第90期は前期からスタートしました中期経営計画「MGC Advance2017 MGCグループだからできる大きな夢に!」の第2年度にあたります。グループビジョン「社会と分かち合える価値の創造」のもと、当社グループが社会に向け、経済的価値にとどまらないより広範な価値を創造することを目指しております。
当社グループでは、「MGC Advance2017」において5つの事項を基本方針として掲げ、MGCグループだからできる大きな夢の実現に向けて、各種施策を進めてまいります。
◆中期経営計画「MGC Advance2017 MGCグループだからできる大きな夢に!」
●基本方針
-中核事業を中心とした既存事業の収益力強化
-不採算事業の再構築
-新規事業の創出と育成
-グループ全体の経営効率改善
-持続的成長を支える<質>の向上
●目標とする経営指標(MGC Advance2017最終年度)
|
連結指標 |
目標値(2017年度) |
|
売上高 |
7,000億円 |
|
営業利益 |
400億円 |
|
経常利益 |
550億円 |
|
ROE(自己資本利益率) |
9%以上 |
当社グループは、中核事業として、事業基盤を支える資源エネルギーから、メタノール、過酸化水素、ポリカーボネート、MXDA・MXナイロンといった素材を中心とした化学品、さらにはシート・フィルム、発泡プラスチック、エレクトロニクスケミカル、BT系材料、脱酸素剤エージレス®といった機能製品まで幅広く事業を展開し、グループビジョン「社会と分かち合える価値の創造」のもと、多様な価値を提供しております。これら中核事業を中心に経営資源を投じ、収益力の強化に努めてまいります。第90期におきましては、特殊ポリカーボネート樹脂の生産能力を増強いたしました。また、福島県相馬港における天然ガス火力発電所への参画や、メタクリル酸グリシジルの生産能力増強を決定しました。
不採算事業の再構築につきましては、環境の変化に対応した事業構造の改革に引き続き迅速に取り組んでまいります。
一方、新規事業の創出と育成の面では、高屈折率・低複屈折を特徴とする特殊ポリカーボネート樹脂の開発、抗体医薬品製造合弁会社の設立に加え、素材・化学分野における次世代有望技術の事業化支援を目的とした官民ファンドへ参画しました。
グループ全体の経営効率改善につきましては、当社グループ内でビジョンを共有し、グループ一体となった戦略の構築と実践により、企業価値の向上を図ります。
持続的成長を支える<質>の向上の点では、安全・安定生産、内部統制・コンプライアンス体制の強化、グループの未来を担う人材の確保・育成、及び健全で強靭な財務体質の実現等を重点課題として取り組んでまいります。
当社グループを取り巻く経営環境は、メタノール、ポリカーボネート等の市況価格の上昇や原料安により収益が改善しております。
現在の市況価格は当社グループの収益に有利に働いているとはいえ、市況変動の影響を受けやすい収益構造であることに変わりはありません。市況変動型の製品のみならず、高い付加価値を付与した機能性のある製品等の収益を増やし、市況変動の影響を受けにくい事業構造へ変化するよう取り組んでまいります。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクとして考えられる主な事項には、以下のようなものがあります。
なお、以下の記述は必ずしも全てのリスクを網羅したものではありません。また、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月27日)現在において当社グループが判断したものです。
① 経済状況
当社グループの事業収入は、製品販売先の国、地域の経済状況の影響を受けます。
特にメタノール、メタノール誘導品、汎用芳香族製品や汎用ポリカーボネート樹脂等の市況製品では、一般的に、景気後退局面において販売数量の減少、販売価格の下落等がおきやすく、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼすほか、原材料価格が急騰した場合にも当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 海外事業
当社グループは、アジア、北米、南米、中東等に現地法人を設立し、製造販売活動を行っています。海外現地法人では製造設備に多額の投資を実施しており、様々なリスク回避策をとっていますが、国によっては、戦争、テロ・暴動といった政情不安、社会的、経済的混乱等の理由により、現地製造活動自体のみならず、利益配当の送金、投資の回収等が困難となる可能性があります。
そのほか、法制の違いの問題、外国政府による投資等への制限や資産の国有化・収用の可能性、人事・労務問題等のリスクがあり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 事業特性
当社グループは、化学品・素材製品から情報・通信、医・食関連分野を含む機能製品まで幅広く事業を展開しており、様々な製品を製造、販売し、競争的な環境下で事業を行っています。当社グループは、汎用製品においては価格を中心に競争し、特殊品・高付加価値製品においては価格、市場動向、品質、機能、納期、カスタマーサービス等の面で競争していますが、こういった競争の水準が上がることで、販売価格の低下、販売量の減少につながる可能性があります。
また、その事業特性から以下に例示するようなリスクを有しています。
たとえば、当社グループは、原料キシレン等の原材料や電力等を外部から購入しています。複数の供給元から購入する等、調達不能となるリスクの軽減を図っていますが、必要な原材料等を主要な供給元が供給できない場合、生産活動に支障が出る可能性があります。
当社グループの製造拠点の多くは複数の製造設備を有し、それらが電気、用水、スチーム等のユーティリティー設備を共用しています。このため、事故やトラブルにより共有しているユーティリティー設備が停止すると、当該製造拠点全体の製造活動が停止する可能性があります。
当社グループで製造、販売している製品の中には、特定の顧客に対してのみ販売しているものがあり、当該顧客との間では、長期安定供給契約を締結する等によりリスクの軽減を図っていますが、顧客が当該製品の使用を中止することにより、売上高が減少する可能性があります。
エレクトロニクス業界を主な顧客としている電子材料関連製品等は、一般的に製品寿命が短く、常に技術革新競争にさらされているため、既存製品が陳腐化したり新規製品開発が遅れた場合、売上高が減少する可能性があります。
また、合成樹脂、電子材料関連等、汎用基礎化学品以外の製品については、機能を代替する製品の出現によって販売価格が下落したり売上数量が減少する可能性があります。
これらのリスクに対しては可能な範囲で回避策を講じていますが、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 製品の瑕疵
前述のとおり、当社グループは幅広く事業を展開しており、その製造拠点のほとんどは世界的に認知された品質管理基準に基づき製造活動を行い、顧客と合意した規格に沿った製品を出荷していますが、品質上瑕疵ある製品が製造されたり、出荷される可能性がないとは言えません。品質上瑕疵ある製品を出荷した場合、当該製品を用いた顧客や最終製品の使用者等における直接的損害のみならず、機会損失に対する補償を行わなければならない可能性があり、また、当社の社会的信用が損なわれる可能性があります。
当社グループではこの種のリスクに対処するため、必要に応じて生産物賠償責任保険をはじめとした賠償責任保険を付保していますが、最終的に負担すべき賠償額の全てがこれらの保険で補填されるとは限らず、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 為替レートの変動
当社グループの業績及び財務状況は為替レートの変動により影響を受けます。当社グループは、輸出入等の外貨建て取引に係る為替レートの変動による影響について、先物為替予約取引等によるリスクヘッジを一定程度行っていますが、為替レートの変動によるリスクを完全にヘッジすることはできないため、為替の動向によっては、売上高の減少、損失の増大等、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの海外現地法人の現地通貨建ての財務諸表項目は、当社連結財務諸表の作成のため円貨換算されており、換算時の為替レートによって、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 金利の変動
当社グループは、必要な資金の調達に際し、その内容や財務状況及び金融環境を考慮し、調達の金額・期間・方法等を判断しています。当社グループは、今後の金利の変動に備え、固定金利・変動金利を適宜組み合わせて調達を行っていますが、金利が上昇した場合、支払利息が増加し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 有価証券の市場価格の変動
当社グループの資産には、時価のある有価証券も含まれています。当社グループが保有する有価証券の市場価格が大幅に下落した場合、評価損の発生により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 法的規制
当社グループは、事業の特性上、毒劇物、危険物、高圧ガス等の危険性を有する化学物質を取り扱い、製造、保管、流通、販売等の各段階で、国内外を問わず法令等により種々の規制を受けています。また、環境問題に対する世界的な意識の高まり等から、化学物質を対象とした各種規制はますます強まる傾向にあり、当社グループの事業活動に何らかの支障を来たす可能性があります。
このため、当社グループの事業活動に関連した法的規制を遵守できなかった場合の罰則、社会的制裁や是正コスト等はもとより、将来的に法令やその解釈、適用、運用等の変更や規制強化が行われた場合の事業への制約や対応コストの増加は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 自然災害
当社グループは、国内のみならずアジア、北米、南米、中東等に多数の製造拠点を有していますが、地震、風水害等の自然災害の影響によって設備が破損したりトラブルが発生して製造活動が停止する等の可能性があります。自然災害による物損や機会損失は、損害保険の免責事項となる場合もあり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 事故、災害
当社グループは、事業の特性上、毒劇物、危険物、高圧ガス等危険性を有する化学物質を日常的に取り扱っています。当社グループでは、保安防災体制構築に最善を尽くしながら、製造設備の維持、安定操業に努めていますが、設備のトラブルや人為的ミスにより爆発、火災、有毒ガスの漏洩等の事故が発生した場合には、製造設備や従業員に被害が生じる可能性があるだけでなく、場合によっては当該製造拠点周辺や顧客に損害を与えたり、環境汚染等が生じる可能性があります。このようなリスクに対して火災保険、利益保険、油濁保険、賠償責任保険等を付保していますが、最終的に負担すべき賠償額の全てがこれらの保険で補填されるとは限らず、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 研究開発
当社グループは、新しい製品・プロセスの開発や既存製品・プロセスの改善・改良のために、基礎研究・応用研究に取り組んでいます。研究開発は、複雑で長期にわたる一方で成果の不確実な取り組みであり、当社グループが市場に受け入れられる新製品を開発し続けられない場合や、当社グループが新たに開発した製品の市場が期待されたほど成長しない場合には、当社グループの将来の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑫ 合弁事業
当社グループは、日本国内はもとよりサウジアラビア、ベネズエラ、タイ、中国、韓国といった海外においても生産合弁会社を多数有し、メタノール、合成樹脂、その他の各種製品を調達・販売しています。当社グループは、合弁契約その他の事業関連契約等により当社グループの利益の確保に努めていますが、合弁相手を支配下においているわけではないため、合弁相手が当社グループや合弁事業にとって最良の意思決定をするという保証は無く、それらの契約が更新されないなどの可能性もあります。そのような場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑬ 知的財産
当社グループは、事業やライセンスに用いる研究成果について国内外において特許を出願・取得するとともに、数多く締結している特許ライセンス契約や技術協定においては秘密保持義務を相手に課す等、知的財産の保護を図っており、その一方、他者の権利を侵害しないようにも努めています。しかし、自らの権利の保護に失敗し、または第三者との間で紛争が生じる可能性はあり、そのような場合には、当社グループの業績や成長に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑭ 訴訟
当社グループは、国内及び海外事業に関連して、訴訟、その他の法的手続の対象となるリスクがあり、将来重要な訴訟等が提起され当社グループに不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1)資本業務提携に関する契約
当社は、平成27年2月、㈱JSPとの間で、両社の収益力の強化、新規事業の創出・育成や経営効率の改善等を図ることにより、両社のシナジーを実現し、それぞれの企業価値を向上させ、以てグループ企業価値の向上を図ることを目的として、資本業務提携に関する基本合意書を締結しております。
(2)技術供与契約関係
|
契約会社名 |
契約締結先 |
契約締結年月日 |
契約項目 |
対価 |
契約期間 |
|
三菱瓦斯化学株式会社 (当社) |
METANOL DE ORIENTE, (ベネズエラ) |
平成18.12.19 |
メタノールの製造に関する特許及びノウ・ハウの非独占的実施権 |
一時金 |
平成19年2月より15年 |
|
三菱瓦斯化学株式会社 (当社) |
BRUNEI METHANOL (ブルネイ) |
平成19.4.12 |
メタノールの製造に関する特許及びノウ・ハウの非独占的実施権 |
一時金 |
平成19年4月より15年 |
|
三菱瓦斯化学株式会社 (当社) |
三菱瓦斯化学工程塑料(上海)有限公司 (中国) |
平成22.7.30 |
ポリカーボネート樹脂の製造に関する特許技術及び専有技術 |
一時金及び契約製品の売上高に対する一定の実施料 |
平成24年4月より10年 |
(3)合弁事業契約関係
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契約会社名 |
契約締結先 |
契約締結年月日 |
契約項目 |
適用 |
|
三菱瓦斯化学株式会社 (当社) |
国際協力機構 三井化学㈱ 住友化学㈱ ㈱クラレ 伊藤忠商事㈱ 日本化成㈱ 新日鉄住金化学㈱ |
昭和54.11.12 |
サウジアラビア王国にてサウジ基礎産業公社(SABIC)と合弁でメタノールの生産・販売を目的とする事業を営むための日本側投資法人への出資 |
合弁会社名 日本・サウジアラビアメタノール㈱ 当社出資比率 47% |
|
三菱瓦斯化学株式会社 (当社) |
三井化学㈱ 住友化学㈱ ㈱クラレ 日本化成㈱ 新日鉄住金化学㈱ |
昭和56.5.27 |
輸入メタノール(主として日本・サウジアラビアメタノール㈱よりのメタノール)の受入基地の設置に関する合弁事業 |
合弁会社名 木江ターミナル㈱ 当社出資比率 75% |
|
三菱瓦斯化学株式会社 (当社) |
CELANESE HOLDINGS,B.V. 三菱商事㈱ |
昭和62.5.13 |
ポリアセタール樹脂の製造・販売に関する合弁事業 |
合弁会社名 韓国エンジニアリングプラスチックス㈱ 当社出資比率 40% |
|
三菱瓦斯化学株式会社 (当社) |
三菱化学㈱ |
平成6.3.1 |
エンジニアリングプラスチックスの販売業務に関する合弁事業 |
合弁会社名 三菱エンジニアリングプラスチックス㈱ 当社出資比率 50% |
|
契約会社名 |
契約締結先 |
契約締結年月日 |
契約項目 |
適用 |
|
三菱瓦斯化学株式会社 (当社) |
MITSUBISHI GAS 三菱商事㈱ MITSUBISHI |
平成6.12.9 |
超純過酸化水素の製造・販売に関する合弁事業 |
合弁会社名 MGC PURE CHEMICALS 当社出資比率 70% |
|
三菱瓦斯化学株式会社 (当社) |
保土谷化学工業㈱ |
平成12.6.20 |
過酸化水素の製造・販売に関する合弁事業 |
合弁会社名 共同過酸化水素㈱ 当社出資比率 75% |
|
三菱瓦斯化学株式会社 (当社) |
三菱化学㈱ |
平成17.10.20 |
多価アルコールの製造・販売に関する合弁事業 |
合弁会社名 ポリオールアジア㈱ 当社出資比率 66% |
|
三菱瓦斯化学株式会社 (当社) |
伊藤忠商事㈱ BRUNEI NATIONAL PETROLEUM COMPANY |
平成17.11.21 |
メタノールの製造・販売に関する合弁事業 |
合弁会社名 BRUNEI METHANOL COMPANY SDN. BHD. 当社出資比率 50% |
|
三菱瓦斯化学株式会社 (当社) |
江蘇蘇化集団有限公司 |
平成19.6.12 |
過酸化水素及び化学研磨液の製造及び販売に関する合弁事業 |
合弁会社名 蘇州菱蘇過酸化物有限公司 当社出資比率 60% |
|
三菱瓦斯化学株式会社 (当社) |
三菱エンジニアリング プラスチックス㈱ |
平成21.7.7 |
ポリカーボネート樹脂の製造・販売に関する合弁事業 |
合弁会社名 三菱瓦斯化学工程塑料(上海)有限公司 当社出資比率 91% |
「2021年におけるありたい姿」に向けた新中期経営計画『MGC Advance2017』の2年目である2016年度(第90期)は、グループビジョン「社会と分かち合える価値の創造」の実現に向け、引き続き、その基本方針である「中核事業を中心とした既存事業の収益力強化」、「不採算事業の再構築」、「新規事業の創出と育成」、「グループ全体の経営効率改善」、[持続的成長を支える<質>の向上」に沿って、グループ各社との密接な連携の下、研究開発活動を精力的に行いました。
新規事業開発部は体制を整え、移管された研究開発テーマの事業化を推進するとともに、投資組合への参画、ベンチャー企業との連携、及び、公的研究機関との共同研究などによって、新規事業領域での事業化構想を継続的に創出し、育成に注力しています。
東京、新潟、平塚の3研究所とMGC分析センター、これにコーポレート部門である新規事業開発部、研究推進部、カンパニーの企画開発部、工場の研究部門を加えた研究開発体制において、当社が長年培ってきた技術の共有と深化、それらの複合化によるシナジー、更には子会社との共同開発や研究受委託による総合力を活かした研究開発を展開し、既存製品の競争力強化、新規製品あるいは新規グレードの開発を推進しております。
子会社の研究開発部門も含めた当社グループの研究開発スタッフは、グループ全体で約864名であり、総従業員数の約11%にあたります。また研究費の総額は19,267百万円であります。当連結会計年度における各セグメント別の研究内容、研究成果、及び研究開発は次のとおりであります。
[天然ガス系化学品事業]
メタノール系;原料調達から誘導品まで展開する当社メタノール事業のコアとなる合成触媒開発、製造技術改善を継続しており、昨年技術確立を目的としてパイロット装置を稼動させました。またメタノール事業の裾野を更に広げるため、メタノール改質水素製造プロセスの市場展開、メタノール燃料電池の技術開発・市場開拓を推進しております。
有機化学品系;メチルアミンや特殊ポリオール製品群の競争力強化を図ると共に、MMA系製品ではメタクリル酸グリシジル等各種誘導品の製造技術改善、並びに新規誘導品の開発を行っております。また、高機能の熱硬化性樹脂原料となるシアネートモノマーの新規開発、市場展開を進めております。
ライフサイエンス系;これまでに蓄積した培養技術・発酵技術を活用し新規製品群を開発しています。現在、脳機能改善食品素材として期待される補酵素ピロロキノリンキノン(PQQ)や酵母栄養成分(ビタミン、アミノ酸、ミネラルなど)を豊富に含むS-アデノシルメチオニン(SAMe)含有乾燥酵母を販売している他、さまざまな食品素材の開発を行っております。
また、抗体医薬事業ではMGCファーマ株式会社において、プロセス開発受託サービス、およびサンプル製造受託サービスを展開するとともに、バイオ後続品を含む抗体医薬品の国内製造を行う合弁会社を新たに設立するなど、事業実績を積み重ねつつ競争力の強化に取り組んでおります。
当該事業に係る研究開発費は3,655百万円であります。
[芳香族化学品事業]
混合キシレンの分離・異性化によって製造する各キシレン異性体および、その誘導品を中心とする事業展開を行っております。汎用製品群はプロセス改善・品質改良・コストダウンを継続する一方、当社固有の特殊化学製品群は、より川下への展開およびより確度の高い新規製品の研究開発を重点的に進めております。事業のベースとなる汎用製品群と収益率の高い特殊化学製品群をバランスよく展開することで、安定的かつ持続的成長可能な事業構造の構築を目指しております。
メタキシレンジアミン、MXナイロン系製品は、コスト競争力強化のための技術開発を継続すると同時に、ユーザーの幅広い性能・品質要求に応える品揃えの拡大を進めております。エポキシ樹脂硬化剤用途では従来の欧米市場に加え、アジアでの需要が伸びており、これに対応すべく製造設備の新設や生産技術改善による増産を進めております。また既存のMXナイロン設備を活用し、既に販売している植物由来ポリアミドの他、新規ジアミンを使用したポリアミドの開発を継続しており、自動車・電子部品向けからフィルム・繊維への加工、更に樹脂のバリア性改質など幅広い用途で拡販を図っております。
独自の強酸技術、酸化・還元技術等を駆使し、樹脂・高機能添加剤原料、香料原料等の高付加価値製品の開発を継続的に行っております。芳香族アルデヒドについて新規香料原料の開発等、芳香族ポリカルボン酸を核水添して得られるシクロヘキサンポリカルボン酸誘導体については、樹脂原料や特殊硬化剤原料として実需化へ向けた検討が進んでおります。これらの高付加価値製品を利用し、当社が長年蓄積してきた高度な重合技術から生まれた透明ポリイミドワニス及びフィルムは、フレキシブルディスプレイ・タッチパネル・光学フィルム・センサー関連等の急速な実需の高まりに呼応して一部事業化を達成し、さらなる拡大を目指しております。
当該事業に係る研究開発費は5,549百万円であります。
[機能化学品事業]
無機化学品事業;過酸化水素については、製造コスト削減及び高付加価値化のための研究開発、生産技術開発及び実証試験を継続的に進めており、実プラントへの適用及び新グレードの上市を実施しています。超純過酸化水素を中心とした半導体・液晶ディスプレイ・プリント配線分野では当社の高い技術開発力を活かした最先端のハイブリッドケミカルズの開発に注力し、新規薬液・プロセス開発に採用実績を広げております。また、海外各拠点での開発体制の整備を進めており、顧客要望への対応力強化に努めています。眼鏡用レンズモノマーについては、高屈折率材料や強度向上材料など、ユーザーニーズに対応した製品ラインナップ拡充のため、開発を継続しています。
合成樹脂事業;ポリカーボネート樹脂については、品質向上のための技術開発や新規光学フィルム向け素材を中心に難燃グレード、容器向けグレードの開発を進めています。また、光学用特殊ポリカーボネートは、日化協技術賞、日本化学会化学技術賞、市村産業賞本賞を受賞したことにより技術力の高さが広く認められています。今後も高屈折率・低複屈折率化技術で市場を席捲できる新規グレードの開発を進めます。機能性シート・フィルム分野では、精密加工技術と特殊材料を組み合わせた要素技術を活用し、タッチパネル、筺体加飾、偏光・調光、防曇などの用途で差異化されたグレード開発を行っています。ポリアセタール樹脂については、製品品質の向上検討、特殊グレードの新規市場開発を中心に進めています。
当該事業に係る研究開発費は5,317百万円であります。
[特殊機能材事業]
電子材料分野では、積層形成時に反りが生じ難いことを特徴とした半導体パッケージ用材料や通信インフラに必要な高周波特性に優れた材料を中心に開発を進め、各種用途への量産準備を進めています。モバイル向け製品への薄葉化への試みも続けています。今後も、これら次世代材の開発を進めつつ、市場要求の変化に対応した製品の研究開発を効率良く推進します。
脱酸素剤分野では、医薬分野及び海外市場の開拓・拡販に向けて、脱酸素機能を付与したフィルムや包装材料を開発し、一部の用途で採用が始まっています。また、事業基盤製品である小袋状エ-ジレス製品では、コスト競争力向上を目的とした製品を開発し、量産の準備を進めています。
また、電子材料事業や脱酸素剤事業の周辺材料、及び両事業の技術を他の市場に展開した製品の開発も進めています。
当該事業に係る研究開発費は4,745百万円であります。
(1)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前期末比で20億円増加し7,416億円となりました。
流動資産は、145億円減少し3,266億円となりました。減少の要因は、現金及び預金や商品及び製品の減少などであります。
固定資産は166億円増加し4,149億円となりました。増加の要因は、投資有価証券の増加などであります。
負債合計は、515億円減少し2,648億円となりました。流動負債は、短期借入金の減少や1年内償還予定の社債の償還などにより、262億円減少しました。固定負債は、長期借入金やリース債務の減少などにより、253億円減少しました。
純資産は、536億円増加し4,767億円となりました。増加の要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加などであります。
この結果、自己資本比率は57.7%(前期末は51.0%)になりました。また、1株当たりの純資産額は1,983円60銭(前期末は1,707円01銭)になりました。
なお、キャッシュ・フローの状況については「第2 事業の状況 1.業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。
(2)経営成績
当社グループの売上高は、エンジニアリングプラスチックスの販売数量が増加したものの、円高の影響などにより、減収となりました。
営業利益は、円高の影響がありましたが、エンジニアリングプラスチックスを中心に原燃料安等による採算改善があったことなどから、増益となりました。
この結果、売上高は5,564億円(前期比370億円減(6.2%減))、営業利益は437億円(前期比97億円増(28.6%増))となりました。
営業外収益は258億円(前期比39億円増(18.1%増))となりました。増加の要因は、持分法による投資利益の増加などであります。営業外費用は72億円(前期比32億円減(30.9%減))となりました。減少の要因は、為替差損の減少などであります。この結果、経常利益は623億円(前期比169億円増(37.3%増))となりました。
特別利益は25億円(前期比16億円減(38.5%減))となりました。減少の要因は、投資有価証券売却益の減少などであります。特別損失は38億円(前期比1億円増(3.4%増))となりました。増加の要因は、固定資産圧縮損や事業撤退損を計上したことなどであります。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は610億円(前期比152億円増(33.2%増))、親会社株主に帰属する当期純利益は479億円(前期比138億円増(40.5%増))となりました。
なお、セグメント別の売上高及び営業利益の状況については「第2 事業の状況 1.業績等の概要(1)業績」をご参照ください。