(1) 業績
① 全般の状況
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当連結会計年度 |
前連結会計年度 |
増減 |
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売上高 |
3,643億円 |
3,334億円 |
308億円 |
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営業利益 |
437億円 |
361億円 |
75億円 |
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経常利益 |
392億円 |
295億円 |
96億円 |
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当期純利益 |
297億円 |
158億円 |
138億円 |
◎ 当連結会計年度の売上高及び営業利益は、新製品の伸長や前年8月に買収したArchimedes社の影響等により増収増益となりました。
◎ 経常利益及び当期純利益は、営業利益の増加によりそれぞれ増益となりました。経常利益では、持分法による投資損失の減少があり、当期純利益では、投資有価証券売却益等の特別利益の増加がありました。
◎ 医薬事業では、医療費抑制策の推進による後発品の急激な伸長を受けて、長期収載品を中心に厳しい国内事業環境が続いておりますが、当社では4月より立ち上げたエリア戦略の下、地域ごとの医療ニーズを捉え、持続型G-CSF製剤「ジーラスタ」、2型糖尿病治療剤「オングリザ」、パーキンソン病治療剤「ノウリアスト」、尋常性乾癬治療剤「ドボベット」などの主力新製品の販売拡大に注力しました。7月には、組換えDNA技術及び糖鎖制御技術を用いたアンチトロンビン製剤「アコアラン」の製造販売承認を取得しています。(販売委託先である一般社団法人日本血液製剤機構より9月に発売しています。)
また、海外においては、前年8月のArchimedes社買収をはじめとして欧州事業基盤の強化が進み、KRN23、KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)、KW-6002(日本製品名「ノウリアスト」)のグローバル開発が着実に進捗するなど、平成28年度以降のグローバル・スペシャリティファーマへの飛躍に向けた準備が進んでいます。
さらに、KW-0761に関して、米国における進行期固形がんを対象とするがん免疫療法に関する開発提携契約をブリストル・マイヤーズスクイブ社と締結(7月)、喘息及び慢性閉塞性肺疾患で開発中のベンラリズマブ(KHK4563)について日本販売権に関する独占的オプション契約をアストラゼネカ社と締結(7月)、リツキシマブ・バイオシミラーの日本における独占的販売に関する契約をサンド社と締結(12月)するなど、自社パイプラインの更なる価値向上・充実に向けた戦略的パートナリングを推進しました。
◎ バイオケミカル事業では、健康志向の高まりで健康維持や体力増強、美容を目的とした素材に注目が集まる中、製品の付加価値を高める活動を展開しました。Setria(グルタチオン)、Cognizin(シチコリン)、Sustamine(アラニルグルタミン)等成分にブランド名をつけて商標登録を行い販売してきましたが、当期は、これらの成分のマーケティング戦略を、健康食品大国である米国を中心に、世界に展開する体制を整えました。
業績面では、医薬用アミノ酸やその他医薬品原薬等の国内販売は前連結会計年度を下回りましたが、「オルニチン」をはじめとする通販等のヘルスケア領域の売上は前連結会計年度を上回りました。海外では、為替影響に加え、欧米を中心にアミノ酸の販売が伸長し、全体として営業利益は前連結会計年度より増加しました。
② セグメント別の概況
セグメントの業績は、次のとおりであります。
医薬事業
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当連結会計年度 |
前連結会計年度 |
増減 |
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売上高 |
2,792億円 |
2,530億円 |
262億円 |
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営業利益 |
362億円 |
290億円 |
71億円 |
◎ 国内の売上高は、新製品の伸長等により前連結会計年度を上回りました。
・前年12月に骨髄異形成症候群に伴う貧血を対象とした適応追加承認を取得した主力製品の持続型赤血球造血刺激因子製剤「ネスプ」は堅調に推移し、売上高が前連結会計年度を上回りました。
・持続型G-CSF製剤「ジーラスタ」、尋常性乾癬治療剤「ドボベット」、2型糖尿病治療剤「オングリザ」及びパーキンソン病治療剤「ノウリアスト」等の新製品が順調に伸長しました。
・好中球減少症治療剤「グラン」、高血圧症・狭心症治療剤「コニール」、抗アレルギー剤「アレロック」等の長期収載品は、後発医薬品の浸透や前年4月の薬価基準引下げの影響を受けて売上高が減少しました。
◎ 海外の売上高は、前年8月から連結したArchimedes社の影響等により前連結会計年度を上回りました。
・欧州及び米国では、化学療法に伴う悪心・嘔吐治療剤「Sancuso」、癌疼痛治療剤「PecFent」及び「Abstral」等が伸長しました。なお、ProStrakan社の売上高は419億円(前連結会計年度比33.7%増)、営業利益は11億円(前連結会計年度は22百万円の営業損失)となりました。また、技術収入では、アストラゼネカ社とのベンラリズマブ(KHK4563)に関するオプション契約締結に伴う契約一時金(45百万米ドル)の売上高計上がありました。
・アジアでは、韓国や中国を中心に堅調に推移し、為替の円安進行もあり売上高は前連結会計年度を上回りました。
バイオケミカル事業
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当連結会計年度 |
前連結会計年度 |
増減 |
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売上高 |
888億円 |
839億円 |
49億円 |
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営業利益 |
81億円 |
72億円 |
8億円 |
◎ 国内の売上高は、前連結会計年度を上回りました。
・医薬・医療領域の売上高は、前期に後発医薬品原薬の集中出荷があったこともあり、前連結会計年度を下回りました。
・ヘルスケア領域の売上高は、「オルニチン」をはじめとする通信販売が順調に伸長し、前連結会計年度を上回りました。
◎ 海外の売上高は、為替の円安進行もあり、前連結会計年度を上回りました。
・米国では、サプリメント向けのアミノ酸が伸長したこともあり、売上高は前連結会計年度を上回りました。
・欧州では、輸液用アミノ酸の伸長がありましたが、香粧品原料事業譲渡の影響もあり売上高は前連結会計年度並みにとどまりました。
・アジアでは、前連結会計年度にあった医薬品原薬の集中出荷はなくなりましたが、為替の円安の影響で売上高は前連結会計年度を上回りました。
(2) キャッシュ・フロー
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当連結会計年度 |
前連結会計年度 |
増減 |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
665億円 |
193億円 |
471億円 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
△577億円 |
168億円 |
△745億円 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
△140億円 |
△371億円 |
231億円 |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
127億円 |
170億円 |
△42億円 |
◎ 当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末の170億円に比べ42億円減少し、当連結会計年度末には127億円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
◎ 営業活動によるキャッシュ・フローは、665億円の収入(前連結会計年度比243.3%増)となりました。主な収入要因は、税金等調整前当期純利益414億円、減価償却費231億円、のれん償却額134億円等であります。一方、主な支出要因は、法人税等の支払額143億円であります。
◎ 投資活動によるキャッシュ・フローは、577億円の支出(前連結会計年度は168億円の収入)となりました。主な支出要因は、短期貸付金の純増加額544億円、有形・無形固定資産の取得による支出200億円等であります。一方、主な収入要因は、投資有価証券の売却による収入179億円等であります。
◎ 財務活動によるキャッシュ・フローは、140億円の支出(前連結会計年度比62.2%減)となりました。主な支出要因は、配当金の支払額136億円等であります。
(1) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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医薬 |
137,595 |
85.3 |
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バイオケミカル |
68,967 |
103.9 |
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合計 |
206,562 |
90.7 |
注1.金額は販売価格によっております。
2.当社グループ内において原材料等として使用する中間製品については、その取引額が僅少であるため相殺消去等の調整は行っておりません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注状況
該当事項はありません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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医薬 |
278,402 |
110.5 |
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バイオケミカル |
85,913 |
105.3 |
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合計 |
364,316 |
109.3 |
注1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
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アルフレッサ㈱ |
42,663 |
12.8 |
45,970 |
12.6 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
新薬創出の成功確率の低下や承認審査の厳格化による開発費の高騰、医療費抑制策の進展、医薬品ニーズの多様化など医薬品産業を取り巻く環境は大きく変化しており、一段と厳しい状況が予想されています。特に国内においては、医薬品市場の伸びが鈍化する中で後発医薬品のシェアが着実に増加していること等により、研究開発志向型の製薬企業は、その収益の源泉を従来の長期収載品依存から新薬へ、国内依存からグローバル展開へと転換のスピードを早めなければなりません。
このような環境下で、当社グループは、2016年1月公表の5ヵ年中期経営計画で示したように、「グローバル・スペシャリティファーマへの飛躍」をテーマに、「グローバル競争力の向上」、「イノベーションへの挑戦」、「卓越した業務プロセスの向上」、「健康と豊かさの実現」の4つの戦略課題の達成に取り組んでまいります。
当該計画においては、最終年度(2020年12月期)の経営目標を、コア営業利益1,000億円以上、海外売上高比率50%、ROE10%以上と掲げており、その初年度となる2016年12月期においては、コア営業利益390億円を目標値としております。
注. コア営業利益:営業利益+のれん償却額+持分法投資損益
ROE :のれん償却前当期純利益÷((期首自己資本+期末自己資本)÷2)
中期経営計画の第一の戦略の柱である「グローバル競争力の向上」では、グローバル戦略3品(KRN23、KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)、KW-6002(日本製品名「ノウリアスト」))の欧米上市を実現させ、世界の人々の健康と豊かさへの貢献に向けて取り組んでまいります。特に、KRN23とKW-0761は、2016年に欧米への申請作業を進め早期上市を目指すとともに、ProStrakan社のビジネスモデルである後期開発品や上市品の導入も引き続き積極的に推進していきます。さらに、欧米販売拠点の社名を「協和キリン(KYOWA KIRIN)」に統一する予定で、グローバル戦略3品の上市にあわせて欧米の販売体制を構築するとともに、世界中に「KYOWA KIRIN」のコーポレートブランドを浸透させてまいります。アジアでは、中国における将来の安定的な成長へ向けた事業基盤の再構築を進めることを最重要の課題と位置付けます。また、韓国、台湾、シンガポール、タイなど経済成長の続く各国・地域の現地法人は、それぞれの国情・情勢に応じた事業戦略を進めています。
第二の戦略の柱である「イノベーションへの挑戦」では、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経の4つのカテゴリーでこれまで培ってきた疾患や市場の深い理解と最先端の技術の結びつきにより、新しい価値の創造に挑戦してまいります。当社の強みである抗体技術や低分子創薬では更なる進化を目指すとともに、核酸医薬などの新しい創薬基盤技術の確立や製薬会社としての知見やノウハウが生かせ、他社が取り組んでいない分野における再生医療にも取り組みます。当社の保有する知識や技術と外部との融合(=オープンイノベーション)による創薬力の強化には引き続き注力します。また、がん免疫分野では、戦略的パートナリングも含めて、パイプラインの充実を進めていきます。
さらに、第三の戦略の柱である「卓越した業務プロセスの向上」では、研究開発から製造・販売まで一貫した各機能の更なる連携強化を進め収益力の向上を図るとともに、グローバルガバナンス体制の構築やコンプライアンス意識の徹底など信頼される業務プロセスを進展させます。特に国内では、地域医療構想を先取りしたエリア戦略の実行やMSL(メディカルサイエンスリエゾン)による適切な科学的・学術的情報の創出・提供等を推進していきます。
中期経営計画の初年度にあたる2016年は、持続型G-CSF製剤「ジーラスタ」の伸長等既に発売している製品の価値最大化を目指します。薬価基準の引下げによる売上高と収益の減少に加え、後期開発品への投資が高水準となること、欧米での上市準備費用などの先行投資が集中し厳しい業績が予想されておりますが、今後とも、新薬開発や育薬に努めてまいります。
第四の戦略の柱である「健康と豊かさの実現」では、「健康」を基軸とし、アンメット医療ニーズを充足する革新的医薬品の創出、適応拡大・剤形追加や高品質な製品の安定供給を実施しつつ、医療費抑制に対する社会的要請への対応策を実施してまいります。
富士フイルム㈱との合弁事業であるバイオシミラー事業は、高品質でコスト競争力にも優れた医薬品の世界市場への展開を目指し臨床開発が進んでおります。同時に、販売戦略を含めた事業提携にも鋭意取り組んでおり、今後、欧米での申請作業準備に取りかかる予定です。
診断薬事業は、協和メデックス㈱を通じて、各種疾患の治療に必要な先進の診断薬・診断機器を提供し、国内事業の強化とともに海外市場での基盤作りを進めております。診断薬事業は、個別化医療や予防医療が進展していく中で、今後ますますその重要性が大きくなり、ヘルスケア領域での新しい事業機会の可能性も高まるものと考えております。
バイオケミカル事業では、医薬・医療・ヘルスケア領域のスペシャリティ分野での高いシェアを活かし、「収益基盤の強化」と「健康を基軸とした価値提供」を重要課題として取り組みます。引き続き、コスト競争力の更なる向上を図り、為替の影響を受けにくい事業構造を構築していくとともにブランディング、機能性を有するというデータの提供、知的財産権の活用等を通じ、顧客企業、さらにその先のお客様の健康にとって単なる素材・物質以上に価値あるものを供給していきます。
当社は、グローバル・スペシャリティファーマへ飛躍するために、グローバルガバナンス体制構築やコンプライアンス意識の徹底など社会から信頼される業務プロセスを進展させていきます。会社法の改正やコーポレートガバナンス・コードへの対応はもちろんのこと、女性の活躍、異文化の相互尊重などの多様性や人々の健康への取り組みを推進し、グローバル社会になお一層当社グループが貢献していけるよう、キリングループの一員として、CSV(Creating Shared Value:社会との共有価値を創生する)経営を推進していきます。
当社グループは、「ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。」というグループ経営理念を掲げ、新薬開発を中核に、バイオシミラー、診断薬、バイオケミカルの各事業を総合したユニークな医薬事業モデルを追求し、新しい中期経営計画で掲げた「グローバル・スペシャリティファーマへの飛躍」を進めてまいります。
当社グループの経営成績及び財政状態等につき投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、当社グループとしてコントロールが可能なものについては、リスク管理体制のもと発生の回避に努めるとともに、発生した場合には対応に最善の努力を尽くす所存です。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成27年12月31日現在)において当社グループが判断したものです。
(1) 研究開発に関するリスク
一般的に新薬の開発には、長い年月と多額の研究開発費を必要とします。長期間にわたる新薬の開発の過程において、期待どおりの有効性が認められない場合や安全性などの理由により、研究開発の継続を断念しなければならない可能性があります。また、医薬事業以外の事業においても、競合他社との差別化を図る新製品の開発や新技術の開発などに研究開発資源を投入しておりますが、医薬事業における新薬の研究開発と同様に、これらが全て成果として実を結ぶという保証はありません。
以上のように研究開発の成果を享受できない場合には、将来の成長性と収益性を低下させることとなり、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 知的財産権に関するリスク
当社グループは知的財産権を厳しく管理し、第三者からの侵害に注意を払っておりますが、当社グループの知的財産権が侵害された場合、製品の売上高又は技術収入が予定より早く減少することとなり、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは他者の知的財産権を侵害することのないよう常に注意を払っておりますが、第三者から侵害しているとして訴訟を提起された場合、差止め、損害賠償金や和解金の支払い等の発生により、当社グループの事業活動や経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 副作用に関するリスク
医薬品は、開発段階において厳しい安全性の評価を行い各国の所轄官庁の審査を経て承認されますが、市販後の使用成績が蓄積された結果、新たに副作用が見つかることも少なくありません。市販後に予期していなかった副作用が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 薬事行政等の影響に関するリスク
当社グループの主要な事業である医薬事業は、事業を行っている各国の薬事行政によりさまざまな規制を受けています。国内では公定薬価制度による薬価の引下げに加え、ジェネリック医薬品の使用促進など医療制度改革の動向は、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
海外においても、医療費抑制への圧力は高まっており、販売価格の下落を販売数量の伸長等でカバーできない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) 各種の法的規制リスク
事業の遂行にあたっては、事業展開する各国において、遵守すべき各種の法令等の規制があります。
当社グループは、事業遂行にあたってこれら法令等に違反しないよう、コンプライアンスを重視し、業務監査等による内部統制機能の充実にも努めておりますが、結果として法令等の規制に適合しない可能性を完全に排除できる保証はありません。これら法令等の規制を遵守できなかったことにより、新製品開発の遅延や中止、製造活動や販売活動ほかの制限、企業グループとしての信頼性の失墜等につながる可能性があり、その場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、将来において、国内外におけるこれら遵守すべき法令等の規制が変更となり、それによって発生する事態が、当社グループの事業の遂行や経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) 為替レートの変動によるリスク
当社グループは、海外への製品販売・技術導出や海外からの原料購入等の外貨建取引を行っており、急激な為替レートの変動は、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。加えて、為替レートの変動は、当社グループと外国企業が同一市場において販売する製品の価格競争力にも影響を及ぼす場合があります。
また、海外の連結子会社の現地通貨建ての損益及び資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されるため、換算時の為替レートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
(7) 災害・事故等の影響を受けるリスク
地震、火災、インフルエンザ等のパンデミック、テロ、大規模停電、その他の災害・事故等により、当社グループの本社、工場、研究所、事業所等が閉鎖または事業活動が停止する可能性があります。また、当社グループはさまざまな法的(ガイドライン)規制を受ける物質を取り扱っており、自然災害など何らかの原因で社外へ漏出した場合には、周辺地域に被害が及ぶ可能性があります。
当社グループでは、防災管理体制を整備し、事業継続計画(BCP)の策定と整備を進めておりますが、甚大な事故・災害等が発生した場合には、多大な損害の発生のみならず、内容によっては企業グループとしての社会的な信頼性の低下を招く可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8) 訴訟に関するリスク
事業活動に関連して、医薬品の副作用、製造物責任、労務問題、公正取引等の問題で訴訟を提起される場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9) その他のリスク
上記のほか、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性のあるリスクとして、原材料及び燃料価格の変動、株価や金利の変動、固定資産の減損、商品及び使用する原材料の供給停止、情報漏えいのリスクなどが考えられます。
(1) 技術導出契約
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会社名 |
相手先 |
国名 |
契約の内容 |
契約期間 |
対価 |
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当社 |
アルコン社 |
スイス |
医薬用抗アレルギー剤(点鼻用)の製造販売の許諾 |
平成12年3月20日から販売開始後15年又は特許有効期限末日までのいずれか長い期間 |
契約一時金 一定料率のロイヤルティ |
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BioWa, |
メドイミューン社 |
アメリカ |
IL-5R抗体の日本及びアジアの一部を除く開発及び製造販売の許諾 |
平成18年12月18日から販売開始後10年又は特許有効期限末日までのいずれか長い期間 |
契約一時金 一定料率のロイヤルティ |
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当社 |
アステラス製薬㈱ |
日本国 |
抗CD40抗体医薬品の共同開発及び製造販売 |
平成19年1月24日から販売終了時まで |
契約一時金 一定料率のロイヤルティ |
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当社 |
アストラゼネカAB社 |
スウェーデン王国 |
IL-5R抗体の日本における販売の許諾に関する独占的オプション契約 |
平成27年7月1日から販売開始後10年間 以降2年毎の自動更新 |
契約一時金 一定料率のロイヤルティ |
(2) 技術導入契約
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会社名 |
相手先 |
国名 |
契約の内容 |
契約期間 |
対価 |
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当社 |
ヤンセン・ファーマスーティカ社 |
ベルギー |
ドンペリドン製剤の製造販売の許諾 |
昭和53年3月20日から販売終了時まで |
一定料率のロイヤルティ |
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当社 |
キリン・アムジェン社 |
アメリカ 合衆国 |
エリスロポエチンの製造販売の許諾 |
昭和59年6月13日からキリン・アムジェン社の存続期間(無期限) |
一定料率のロイヤルティ |
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当社 |
キリン・アムジェン社 |
アメリカ 合衆国 |
G-CSFの製造販売の許諾 |
昭和61年7月1日からキリン・アムジェン社の存続期間(無期限) |
一定料率のロイヤルティ |
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当社 |
フェリング社 |
スイス 連邦 |
抗利尿活性ポリペプチドの販売の許諾 |
平成2年7月1日から平成34年6月30日まで以降2年毎の自動更新 |
契約製品の購入 |
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当社 |
ヤンセン・ファーマ㈱ |
日本国 |
抗てんかん剤の製造販売の許諾 |
平成2年8月6日から平成39年9月25日まで |
一定料率のロイヤルティ |
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当社 |
NPSファーマシューティカルズ社 |
アメリカ 合衆国 |
カルシウム受容体作動薬の開発及び製造販売の許諾 |
平成7年6月30日から特許有効期限末日まで |
一定料率のロイヤルティ |
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当社 |
キリン・アムジェン社 |
アメリカ 合衆国 |
持続型赤血球造血刺激因子の製造販売の許諾 |
平成8年3月1日からキリン・アムジェン社の存続期間(無期限) |
一定料率のロイヤルティ |
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当社 |
ゼリア新薬工業㈱ |
日本国 |
炎症性腸疾患治療剤の共同開発及び共同販売 |
平成19年1月29日から平成31年12月10日まで |
契約一時金 契約製品の購入 |
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当社 |
レ・ラボラトワール・セルヴィエ社 |
フランス共和国 |
ACE阻害剤の製造販売の許諾 |
平成19年5月11日から平成30年3月31日まで |
一定料率のロイヤルティ |
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当社 |
大塚製薬㈱及びアストラゼネカ社 |
日本国 及び イギリス |
糖尿病治療剤の販売の許諾 |
平成24年6月29日から販売開始後10年又は特許有効期限末日までのいずれか長い期間 |
契約一時金 一定料率のロイヤルティ |
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Strakan Interna tional S.a r.l. |
オレクソ社 |
スウェーデン王国 |
癌疼痛治療剤(舌下錠)の開発及び販売の許諾 |
平成18年1月2日から販売開始後10年又は特許有効期限末日までのいずれか長い期間 |
契約一時金 一定料率のロイヤルティ |
(3) 販売契約
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会社名 |
相手先 |
国名 |
契約の内容 |
契約期間 |
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当社 |
日本アルコン㈱ |
日本国 |
抗アレルギー点眼剤に関する共同販売促進契約 |
平成18年6月27日から |
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当社 |
久光製薬㈱ |
日本国 |
経皮吸収型持続性疼痛治療剤に関する共同販売契約 |
平成20年6月18日から 販売開始後10年間 以降1年毎の自動更新 |
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当社 |
レオ ファーマ社 |
デンマーク王国 |
尋常性乾癬治療外用剤に関する販売提携契約 |
平成25年12月19日から 販売開始後8年間 以降2年毎の自動更新 |
(4) 合弁契約
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会社名 |
相手先 |
国名 |
契約の内容 |
出資額 |
合弁会社名 |
設立年月 |
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当社 |
富士フイルム㈱ |
日本国 |
バイオシミラー医薬品の開発・製造・販売に関する合弁契約 |
当社 50百万円 富士フイルム㈱ 50百万円 |
協和キリン富士フイルムバイオロジクス㈱ (資本金100百万円) |
平成24年3月 |
(5) キリンホールディングス㈱との統合契約
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会社名 |
相手先 |
国名 |
契約の内容 |
契約締結日 |
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当社 |
キリンホールディングス㈱ |
日本国 |
当社グループとキリングループの戦略的提携に関する基本契約 |
平成19年10月22日 |
当社グループは、「ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。」というグループ経営理念のもと、医薬分野及びバイオケミカル分野において研究開発を行っております。
当社は、バイオテクノロジーを基盤とし、医薬を核にした日本発の世界トップクラスの研究開発型ライフサイエンス企業を目指しており、探索・創薬研究、臨床開発等をより効率的かつスピーディーに行うことを目的に、研究開発体制の整備・再構築を進めております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は516億円となっており、報告セグメントごとの研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。
(1) 医薬事業
当社では、抗体技術を核にした最先端のバイオテクノロジーを駆使し、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経の各カテゴリーを研究開発の中心に据え、資源を効率的に投入することにより、新たな医療価値の創造と創薬の更なるスピードアップを目指しております。
当連結会計年度における主な後期開発品の開発状況は次のとおりであります。
腎カテゴリー
・日本においてカルシウム受容体作動薬「レグパラ」の12.5mg製剤の承認を2月に取得し、6月に発売しました。
・日本においてカルシウム受容体作動薬KHK7580の血液透析施行中の二次性副甲状腺機能亢進症を対象とした第Ⅲ相臨床試験を11月に開始しました。
・日本においてRTA 402の2型糖尿病を合併する慢性腎臓病を対象とした第Ⅱ相臨床試験を3月に開始しました。
・中国において持続型赤血球造血刺激因子製剤KRN321(日本製品名「ネスプ」)の透析施行中の腎性貧血を効能・効果とする承認申請を2月に行いました。
がんカテゴリー
・日本においてc-Met阻害剤ARQ 197のソラフェニブ治療歴を有するc-Met高発現の切除不能肝細胞癌を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。
・抗CCR4ヒト化抗体KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)は、皮膚T細胞性リンパ腫を対象とした第Ⅲ相臨床試験を米国、欧州及び日本等において、成人T細胞白血病リンパ腫を対象とした第Ⅱ相臨床試験を米国及び欧州等において、それぞれ実施中です。なお、末梢性T細胞リンパ腫を対象とした第Ⅱ相臨床試験を欧州において実施していましたが、欧州での本適応における開発を中止することとしました。
免疫・アレルギーカテゴリー
・日本において抗IL-17受容体完全ヒト抗体KHK4827の乾癬を対象とした承認申請を7月に行いました。
・日本及び韓国において抗IL-5受容体ヒト化抗体KHK4563の喘息を対象とした第Ⅲ相臨床試験を、ライセンス導出先であるアストラゼネカ社が実施中の国際共同試験計画の一環として実施中です。また、日本において慢性閉塞性肺疾患を対象とした第Ⅲ相臨床試験を、アストラゼネカ社の国際共同試験計画の一環として7月に開始しました。
中枢神経カテゴリー
・北米及び欧州等においてKW-6002(日本製品名「ノウリアスト」)のパーキンソン病を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。
その他
・日本において遺伝子組換えアンチトロンビン製剤「アコアラン」の先天性アンチトロンビン欠乏に基づく血栓形成傾向及びアンチトロンビン低下を伴う播種性血管内凝固症候群を効能・効果とする承認を7月に取得し、当社と販売委受託契約を締結した一般社団法人日本血液製剤機構が9月に発売しました。
・中国においてトロンボポエチン受容体作動薬AMG531(日本製品名「ロミプレート」)の慢性特発性(免疫性)血小板減少性紫斑病を対象とした第Ⅲ相臨床試験を9月に開始しました。
・北米、欧州、日本及び韓国において抗線維芽細胞増殖因子23完全ヒト抗体KRN23の成人X染色体遺伝性低リン血症を対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験を12月に開始しました。また、米国及び欧州において小児X染色体遺伝性低リン血症を対象とした第Ⅱ相臨床試験を実施中です。
なお、当事業の研究開発費は483億円であります。
(2) バイオケミカル事業
・主力製品である各種アミノ酸・核酸関連物質などの省資源・高効率の発酵生産プロセスの開発に引き続き注力しております。
・国内外の大学研究機関との共同研究を通して得られた機能性や安全性データに基づき、アミノ酸等発酵生産物の栄養生理機能探索や用途開発を行い、製品の付加価値を高めております。
・また、当社の持つ培養技術に関する知見を活かし、再生医療用の細胞培地に関する研究を行っております。
なお、当事業の研究開発費は32億円であります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績や現在の状況等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (1) 業績」に記載のとおりでありますが、損益区分ごとの分析は次のとおりであります。
① 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ9.3%(308億円)増の3,643億円となりました。医薬事業は、新製品の伸長や前年8月に連結したArchimedes社の影響等により増収となりました。バイオケミカル事業は、ヘルスケア領域の堅調な推移や為替の円安進行の影響により増収となりました。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ8.9%(113億円)増の1,389億円となり、売上総利益は、同9.5%(194億円)増の2,253億円となりました。売上総利益率は前連結会計年度の61.8%から0.1ポイント改善し61.9%となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、研究開発費の増加等により、前連結会計年度に比べ7.0%(118億円)増の1,816億円となりました。なお、研究開発費の総額は、前連結会計年度に比べ8.1%(38億円)増の516億円となり、売上高研究開発費比率は前連結会計年度の14.3%から0.1ポイント低下し14.2%となりました。
③ 営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ21.0%(75億円)増の437億円となりました。売上高営業利益率は前連結会計年度の10.8%から1.2ポイント改善し12.0%となりました。
④ 営業外損益
当連結会計年度の営業外損益は、45億円の費用(純額)となり前連結会計年度に比べ20億円の費用減少となりました。営業外収益は、デリバティブ評価益の計上等により前連結会計年度に比べ6億円増加し、営業外費用は、持分法による投資損失の減少等により前連結会計年度に比べ14億円減少しました。
⑤ 経常利益
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ32.8%(96億円)増の392億円となりました。売上高経常利益率は前連結会計年度の8.9%から1.9ポイント改善し10.8%となりました。
⑥ 特別損益
当連結会計年度の特別損益は、前連結会計年度の22億円の損失(純額)から21億円の利益(純額)となり44億円の利益増加となりました。当連結会計年度は投資有価証券売却益(65億円)を計上したことから、前連結会計年度に比べ特別利益が増加しました。
⑦ 法人税等
当連結会計年度の法人税等合計は、前連結会計年度に比べ2.5%(2億円)増の116億円となりました。税金等調整前当期純利益に対する税効果会計適用後の法人税等の負担率は、前連結会計年度の41.6%から13.5ポイント低下し28.1%となりました。なお、のれん償却前の税金等調整前当期純利益に対する税効果会計適用後の法人税等の負担率は、前連結会計年度の28.3%から7.1ポイント低下し21.2%となっております。
⑧ 当期純利益
以上の結果、当期純利益は、前連結会計年度に比べ87.3%(138億円)増の297億円となりました。売上高当期純利益率は前連結会計年度の4.8%から3.4ポイント改善し8.2%となりました。
(3) 当連結会計年度末の財政状態の分析
① 資産の部
当連結会計年度の総資産は、前連結会計年度末に比べ16億円増加し、7,207億円となりました。流動資産は、現金及び預金や棚卸資産の減少がありましたが、親会社への短期貸付金の増加により、前連結会計年度末に比べ412億円増加し、3,244億円となりました。固定資産は、減価償却によるのれん及び販売権の減少や株式売却による投資有価証券の減少等により396億円減少し、3,963億円となりました。
② 負債の部
負債は、未払法人税等の増加がありましたが、支払手形及び買掛金や繰延税金負債等の減少により、前連結会計年度末に比べ78億円減少し、1,059億円となりました。
③ 純資産の部
純資産は、配当金の支払いや為替換算調整勘定の減少等の減少要因もありましたが、当期純利益の計上等により前連結会計年度末に比べ94億円増加し、6,148億円となりました。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末に比べて1.1ポイント増加し85.2%となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
|
|
平成23年 |
平成24年 |
平成25年 |
平成26年 |
平成27年 |
|||||
|
自己資本比率 |
81.8 |
% |
81.7 |
% |
82.6 |
% |
84.1 |
% |
85.2 |
% |
|
時価ベースの自己資本比率 |
79.4 |
% |
68.4 |
% |
88.2 |
% |
86.5 |
% |
145.4 |
% |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 |
0.1 |
年 |
0.1 |
年 |
0.1 |
年 |
0.3 |
年 |
0.1 |
年 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ |
305.4 |
倍 |
484.2 |
倍 |
234.2 |
倍 |
64.4 |
倍 |
1,155.2 |
倍 |
(注)自己資本比率 :自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 :有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :キャッシュ・フロー/利払い
※1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※2.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
※3.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
※4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち短期借入金及び長期借入金を対象としております。
※5.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
② 資金需要の主な内容
当社グループの資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料の購入、商品の仕入のほか、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、給料、賞与等の人件費、研究開発費、販売促進費などであります。
また、当社グループは、生産設備の拡充・合理化及び研究開発力の強化などを目的とした継続的な設備投資のほか、新薬候補物質や上市品の導入など、開発パイプライン及び製品ポートフォリオの価値最大化に向けた戦略的な投資を実施しております。
③ 資金調達の可能性
当社グループでは、事業活動を支える資金の調達に際して、当社が中心となって低コストかつ安定的な資金を確保するよう努めております。当社は、グローバルCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、当社及び国内外の子会社において資金プーリング等を実施するなど、当社グループ全体の資金の効率的な活用と金融費用の削減に努めております。
当社は、短期的な資金需要を満たすのに十分な短期格付を維持し、国内CP(コマーシャル・ペーパー)の機動的な発行を実施することで短期資金の調達を可能としております。
また、資金状況等を勘案しつつ財務体質改善、信用力向上のための取組にも努めております。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 4.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(6) 経営者の問題意識と今後の方針について
「第2 事業の状況 3.対処すべき課題」に記載のとおりであります。